206.「抜け穴の会議室」

主なキャスト:佐々木蔵之介・仲村トオル
作・演出:前川知大 舞台監督:石井香織
公演記録:2007.12.6〜9@京都府立文化芸術会館
ホントは最初は行かないつもりだったんですよねー。(苦笑)だって日程かぶりまくってるし「欲望という名の電車」(観劇日記No.204参照)からしたら5連続観劇週間っすよ。(爆)なので金曜日だけは空けてたんですけども。1回目のTeam申もよかったしくらりす(佐々木蔵之介氏)も観たいなーと思って先行は全部スルーしちゃってたんですけど無謀にも一般当日にぴあに繋いでみたらば…全然繋がらなくて鯖落ちしてるししかも画面開いたら「予定枚数終了エラー」ってのが出て終わってるしー。(滅)たぶん10分かかってなかったんじゃないですかねい?(おぶおぶ)そんなわけで一般売りも甘くなかった…。(黙)でもう無理だなーと思ってたらば。どうにもその1週間後かそれぐらいしてぴあで追加席?が出たとかでメルマガが来ててどうにも行ける日程は金曜日の昼公演だけだしーと思って見てみたら枚数は少なかったけどまだ売り切れてなくてさくっと10列 32番っつー席が取れてしまったい。(苦笑)えへら。最近うちのママリンもくらりすファンだったりで「急に行けることになっちゃったんだよねー」な話をしたらば「えー?行きたかったー」とか言われたりなんかして。(でもおばあちゃんの介護もあるから現実問題2人で一緒に留守には出来ないんだけどね)で何とか行ったわけですが。やはし観てよかったー。内容は輪廻転生のお話。図書室?みたいな部屋で本に囲まれて(仲村)トオル氏が1人で机に向かったりしてたら急に天井からばらばらばらーっとまたしても大量の本が降って来てー…と思ったら暗転して続いて(佐々木)蔵之介氏がベッドに横たわって登場ー。くらりす演じる男にはまだその実感が沸かないみたいだけどどうやらここは死後の世界?でそれまでの自分の名前だとかどんな職業だったかとかそういうことは全部忘れてしまって真っ白で次に生まれ変わるまでの時間をそこで過ごすことになってるらすぃー。でそこには無数の部屋があるみたいなんだけど現世?で比較的近い存在だった人とは部屋が隣り合わせだったりするんだけど遠くなればなるほどずーっと部屋も遠くに行っちゃうみたい。でも蜂の巣状の部屋になってるみたいなんだけど6つぐらい先はもう全然知らない人だったとか。でもあんまり散策してると自分の部屋に帰れなくなる(全部似た部屋ばっかりだから)からあんまり止めておいた方がいいとかって先にいてたトオル氏の助言があったり。で部屋をシェアする形になったこの2人はどうやら現世ではふかーく関わり合いがあったそうなんだけど2人とも全く思い出せない…。でもそれが部屋いっぱいに溢れ返ってる本に書かれてるみたいでそれを読み解きながら次に備えるのだそうな。とりあえず「呼び名がなくちゃ困るだろ?」ってので病院にいたらしいくらりすのことを先生、おそらく会社員っぽいトオル氏のことを部長と呼び合う2人。で本を読み解き出すわけだけど「でそっちには何が書いてある?」なんて2人同時にその本に触るようなことがあったら2人してその時代にフィードバックして現世での体験を追体験出来るわけなんだけどそれはとっても疲れるのだそうな。でもそうやってちょっとずつ自分たちの関係性が思い出せて来た2人。どうやら死ぬ間際の2人の関係は最初はレンタルビデオ屋のアルバイト店員(トオル)とその客(くらりす)だったらしい。でくらりすが彼女と見るのにビデオを選んでるんだけどどういうわけか「ミスターブー」を一押しするトオル氏。(苦笑)2人ともどうやらかなり映画に詳しいみたいなんだけど趣味が全然かぶってない様子。で何とか借りるビデオも決まってレジに行くわけだけど差し出した会員証が彼女のものだったのが気に入らない(「ご本人様でないとお貸し出来ません」とかつれないの)ってのでぐだぐだ言うもんだから「分かりましたよ。自分の作ればいいんでしょ?!」って言ったら「いやー…もう会員とか増やさないようにしようかなー?と思ってるんだよねぇー…」って…「仕事せんかーいっ!」。で「彼女、今ここに連れて来てくださいよー?あ。もしかして…部屋で裸で待ってるんでしょ?だから連れて来れないんだ?そうなんでしょうー?!」とかって絡むトオル。「違いますってっ!じゃ分かりましたよ。車で待ってるんで今連れて来ます」って言ったところにどっかーんっ!って後ろで大きな音が!どうやらトラックがどこかに突っ込んだみたいなんだけどくらりすはそうやってうだうだビデオ屋で時間潰ししてたから事故に巻き込まれなくて済んだーってのが始まりみたい。でもそれ以外にも2人は現世でかなり関わり合いがあったみたいで次に会ったのが仙台?だったかな?たまたますれ違っただけなんだけどどうにも気になって後を追っ掛けようとするトオル。で途中タクシーが捕まらなくてどうやら強引なおばちゃんに車に乗っけてもらえることになってそれで後を追うトオル。でお喋り好きでおせっかいなおばちゃんに「仙台の観光地で行くとしたらここだ」みたいに言われて連れて来られたところに偶然くらりすもいてて再会することになった2人。それ以外にもまだまだもしかしたら会ってるかも?!ってので本を漁り出す2人。どうやら大昔からずーっと関わり合いがあるみたいで(紀元前とか紀元後とかそういうのも国の違いとかも全然関係なく収められてるみたいで)敵対する国の王様同士だったり王様(くらりす)と奴隷(トオル)だったり中には夫婦ってのまであったりして。(苦笑)で「絶対これには同時に触るなよ!」って言ってるのに「じゃそれは全部こっちへ除けとこうぜ?」ってので手渡ししちゃったもんだから大変ー。もう次々展開して行く2人の関係。(苦笑)嫌だ嫌だ言ってた奴隷っぷりだとか最後の夫婦では2人してちゅーまでしちゃってあぁー…。(爆)思いっきり部屋に2人しているのが気まずくなっちゃったり。(苦笑)ま、そこまでは何の問題もなく(え?)現世であったことを追体験して行く2人なんだけど。最後に死ぬ1つ前の2人の関係がどうにも問題だらけだったやうで。

どうやら2人は兄弟っていう設定だったみたいなんだけどトオルがお兄ちゃんでくらりすが弟ってので。2人して同じ大学に入って2人して山岳部に所属しててしかも2人して同じ山岳部の女の子を好きになっちゃったご様子。で弟の方が先に好きになったみたいなんだけどそこにお兄ちゃんが割り込む?みたいな形で好きになったやうで。で1回目のフィードバックでは詳しく分からなかったんだけどどうやら弟の方は1度告白して振られちゃってるのね…。でもお兄ちゃんにそれを言えなくて「2人して勝負してそれで勝った方が告白することにしよう」って言い出すんだけどその勝負がクライミング。で弟は自分が振られてることを伏せたままクライミングに連れ出すんだけどこれが思った以上の難所でお兄ちゃんのロープが切れそうになってそのまま2人して上に登ろうとしたら2人とも危なくなる状態に…。でほとんど仕方なくお兄ちゃんのロープを切って下に落として弟1人だけ助かることを選ぶくらりす。ま、それがこの場合適切な判断だったのかもしれないけどでも「お兄ちゃんさえいなくなってくれれば…!」と心のどこかで思いながらロープを切ったのも事実だったってのが明かされる。いつもいつもお兄ちゃんばっかりで両親もお兄ちゃんとばっかり比べるようなことを言うしそれでもって後から来て好きなものまで取られるなんて耐えられなかったって告白し始めるくらりす。でその後3年ぐらいしてお兄ちゃんを見捨てたって事実がやっぱり重過ぎて自殺したからこんな年齢差になったみたいなんだけどトオルにしたら納得行かない。自分が死んですぐ自殺したんだったらまだ分かる。3年も経ってからってのがまず納得行かないしそもそも告白してもう振られてるんだから自分に勝ち目がないことも分かってて勝負に連れ出したってのが腹立たしい、と。今更そんな風に「ごめん」って謝られたところで許すことなんて出来ない、と。これで来世でお前に復讐してやることが決まったと憎々しげに言い渡すトオル。でもそこで終わりじゃなかったんだ。死にたての現世(おい)で仙台で会った後もどうやら2人は会ったことがあるらすぃー。それがくらりすはあの後お医者さんになって病院に勤務しててトオルはそこの病院に娘が入院しててそれで再会したご様子。しかも娘は白血病で今のままじゃ骨髄移植のドナーが見つからないと助かる可能性は低いらしい…。家族でも適合しなかったのに他人ともなるとその可能性は絶対的に低い。しかも移植するドナーにしたって健康体でもその移植手術で骨髄の神経に触って半身不随になったり寝たきりになったりすることもなくはないのでなかなか骨髄バンクに登録はしててもいざとなると躊躇する人が多いのだとか。そのことを最初知らなかったくらりすは医者になりたてで「救急医療ってのはホントに疲れるよ。次から次へと患者が運ばれて来て休む暇もなくて全く勘弁してほしいよ」みたいなことを冗談めかして言うんだけどトオルにしてみれば患者の家族なわけでそんな気持ちで接しられたら我慢ならない、と。医者にとったらたくさんいる患者の中の1人かもしれないけど自分にとったらかけがいのない家族の1人で失うことなんてとても考えられない、と。とにかくドナーが見つかることに必死になってるしなりふり構わずどうにかしてやりたいと思うしこんな気持ちは到底分かって貰えないだろうけど…と話すトオル。「お前も家族を持ったら変わるよ」って言いながら病院を後にするんだけど後日その娘さんに移植ドナーが見つかったらすぃー。「どこの誰だか分からないけれどどうにかしてその人にお礼をしたいんだけどそういうことは出来ないのかな?」と相談を持ちかけるトオル。「ドナーと移植される側とは接触したり連絡を取り合ったりしたらいけないんだ。規則でそう決まってるんだ。後々問題が起こったりすることもあるからね。でも骨髄バンクを通して手紙のやり取りとかは出来るみたいだからそうしてみればいいんじゃないのかな?」とアドバイスするくらりす。そうやって手紙のやり取りを始めるトオルなんだけどぢつは2人の関係が書かれてる本の後半はほとんど全部が手紙だったわけでどうやら移植してくれたのはくらりすだったことが今になって分かる。で「今更何か?償いとでも言うのか?兄貴を殺した罪が忘れられなくて大勢を助ける医者になってそれで今度は俺を助けられなかったからって娘を助けたとでも言うのか?大したもんだな」って最初は許せないって態度を崩さないトオルなわけだけど。娘がその後どうなったのか?ってのを本で読んでちゃんと成人して元気に生きてることが分かってやっと感謝する気持ちになったトオル。でそう言えば大学生の兄弟だった2人は1996年?の2人でその後の2人が2010年?であまりにも近過ぎるしもしかしたらその2人が好きだった彼女もどこかで生きてるのかも?!ってことになって。そう言えば思い出したことがあるってのでくらりすがお兄ちゃんが死んだ後どうやら彼女は山岳部の他の人と結婚したってのでその結婚相手の名前も思い出すんだけど(その苗字言ってたけど忘れちゃったよ…。黙)どうにも地味な相手で2人とも「何であんな奴と結婚なんかしたんだー?!」って言い合うんだけど。「…え?○○って言ったか…?そう言えば仙台で車に乗せてもらったおばちゃんが最後に名前言ってたけど○○だって言ってたな…。えー?!もしかしてあいつがそうかー!」ってことになって「とにかく元気そうでよかった」みたいになって盛り上がる。(苦笑)でとにかく全部を思い出せたトオルは「じゃ行くわ」ってことで次の世代へと生まれ変わって行く。「お前はもうちょっとここでゆっくりして行けよな。でも今度俺に会っても声かけんじゃねぇぞ?(笑)」って言い残して。で最後ずーっと先の未来のどこかですれ違う2人とゆっくりと振り向く2人がいて…ってので終わりー。

あたしは輪廻転生とかもあんまり信じてないしそもそも死後の世界なんてものがあるのかどうかすら信じられない(だって誰も見たことないわけだしそれの体験談を聞かせて貰えるわけないでしょう?だって死んで5年ほどしてそのホントに本人が戻って来たってなら別だけどそれは無理だし←爆)人なのであれだけどでも縁ある人とまた縁あって側にいるってのはいいかもしれないなー、と。そりゃ今出会ってる人全員と仲良く出来るわけじゃないし嫌いな人だって少なからずいるし向こうだってあたしのことを「気に入らないな」と思ってる人もいるだろうし家族だからっていつもいつも平和に仲いいわけじゃないし憎み合うことだってあるだろうけどそれでも関り合ってるってことは何か訳があるんじゃないのかなーって。人が一生に出会える人数だって限りがあるしその人たち全員に何か影響を与えられるわけでもないけどちょっとでもいい出会いが出来ればそれでいいかなー。人生は復讐じゃなくてちょっとずつ勉強することの繰り返しなのかもしれない。このお芝居ではトオル氏が「次のために復習してるようなもんですよ」ってこの空間で過ごすことをそういう風に言ってたけど(たぶん後で出て来る「復讐」とかけてあるからなんだろうけど)あたしは復習って言うよりはもし今生きてる意味があるんだとしたら前世での償いとかそういうことじゃなくて残して来たたくさんの宿題をこなすために生きてるんじゃないのかなー?って思う。このお芝居でもどうせ生まれ出たらこんなにたくさん本を読んで復習したことも全部キレイさっぱり忘れてまた1からやり直しだみたいに言ってたけどこんなあたしでも懲りずにまた次に出会えたらよりちくってことで。(え?)あぁでもイキウメの公演はなかなか関西ではないので観たことなかったですけどよかったんじゃないのかなー、と。ぜひぜひ次は本公演でも観たいものでつ。時間がないままスルーしちゃいそうだったけどこれは観てよかった。思ったより席も近くて(ホールが狭いからね)どっちもかっちょいい(笑)2人をがっつり観られて楽しかったれす。開演前の諸注意とかは第1回公演の共演者の佐藤隆太くんのアナウンスれした。1回目の公演のDVDが出てるのでその案内とか「僕も今着てますけどTシャツかっこいいですよー。って…見えないか。(苦笑)」とか言いながら。にしてもサダヲもだけどくらりすも出ずっぱりだよねー。ドラマも「バンビーノ」から連続なんじゃないですかねい?「医龍2」もだし。そう言えば医龍に続いてちらっとでも医者役観れて美味しかったよ。(え?)それに大河ドラマも結構真田幸村って重要な役だったりしたし出番多めだったしそれにこの2人芝居もで大変そうー。あたしだったらまず間違いなく台詞が覚えられません。(爆)もう同時進行で何がどうなってるか訳分かんなくなりそうな。(苦笑)ま、全然違う役だから取り散らかったりはしないもんなのかな?(おぶおぶ)また次回公演もあればぜひぜひ観に行きたいなー、と。でも今度はあんまり日程かぶらない時にしてくだせぇ。(我侭)