150.「オレステス」

主なキャスト:藤原竜也・中嶋朋子・北村有起哉・吉田鋼太郎・香寿たつき・前川遙子・瑳川哲郎
作:エウリピデス 翻訳:山形治江 演出:蜷川幸雄 舞台監督:芳谷研
公演記録:2006.10.6〜16@シアター・ドラマシティ(大阪)
あらすじ>>古代ギリシャ、オレステスは、つい6日前に、実の母クリュタイムネストラを殺害した。人の道を外れるその行いのわけは、母が、夫であり彼らの父アガメムノンを、不倫相手のアイギストスと共謀して殺したからだった。理由はどうであれ、母殺しは大罪。
オレステスは復讐の女神に追い立てられ、心身ともにすっかり疲弊していた。神アポロンの声に従いやったことだったが、アポロンはその後、姿を見せない。アルゴスの民はオレステスたちを罰しようとしていた。片時も離れず看病する姉エレクトラも絶望の淵に追いやられていた。
そこへ、叔父メネラオスがトロイア戦争から凱旋してきた。そもそもアガメムノン一族の破滅は、この戦に端を発する。メネラオスの妻ヘレネがトロイアの王子パリスに連れ去られたために、メネラオスが兵を起こした。彼の兄アガメムノンも共に闘った。その間に、クリュタイムネストラは不倫を犯していたのだ。オレステスは叔父に救いを求めるが、彼は拒む。祖父テュンダレオスにも見捨てられた。
もはや死刑は免れないと諦めかかったところに、従兄であり無二の親友ピュラデスがやってきた。母殺しも手伝ってくれた彼に励まされ、オレステスはアルゴスの民の前で無罪を立証しようとしたが論戦に負け死刑が決まってしまう。それでも諦めきれないピュラデスは、メネラオスを巻き添えにしようと息巻く。
エレクトラが名案を思いついた。
「3人揃って生きるか死ぬか、運命の共同体だ」
3人は最後の決戦へと向かう。オレステスたちは、ヘレネとメネラオスの娘ヘルミオネを人質にとり館に立て籠もった。

藤原(竜也)くんはFCもあるしなかなかチケットも取りにくいことだよなーと思いつつ先行DMはやっとこ届いたのですが。先行電話の受付日が模試とがっつりかぶっとるやないのすかー。(黙)当然自分では電話が掛けれないのでまたしてもパパリンに援護を頼んで試験に向かったわけですよ。(爆)さくっともうそろそろ取れた頃だろ?ってのでお昼休みに「取れたー?!」って電話したらば。「途中で気分悪くなって帰って来てたけどまだ取れてないからまた掛けに行ったよー」(家の電話じゃプッシュ回線じゃないので近くの公衆電話に掛けに行って貰ってたんですが夏場だったんで暑さにやられて熱中症っぽくなって一旦戻って来たらしい…)まーじーでーすーかー?!(おぶおぶ)「今休み時間だから自分で掛けよっか?(おい。試験はどうする気か?)」とは言ったもののもう出ちゃってるのでとりあえずもう1回掛けるわってことで休み時間の終わり頃に掛けたらば。「取れた…」と。(ほっ)ま、こんなに時間かかってたらとてもじゃないけどいい席じゃないだろうけど仕方がない。と引き換えてみたらば21列 43番でありんした。ま、そんなもんよね。(爆)その後試験は落ち着いて出来てさぞや出来もよかろうってなもんですが…惨憺な結果でありんした。ま、そんなもんよね。(で済まないよっ!爆)えーっと。ギリシャ神話であろうとなんであろうとすでに外人さん(おい)の名前が長ったらしくて誰が誰だったか分からなくなってるでありますっ!(爆)どうしましょ?(知らねぇよ)このせいで世界史もさんざんっぱら赤点出しまくり(関係なかろうもん。だって日本史も出来なかったじゃないか)だったかめのだったりしますが何か?(おい)でも母殺しが何でダメなんだろ?(素)そもそも父親が母親に殺された復讐を子供が報復してそれのどこがいけないんだろ?ま、どちらも人殺しには違いなくて法で裁かれないのなら私刑を下したって形になるわけだけど。どっちにしても家族内の問題みたいなもんですよねー。確かに復讐が復讐を呼びその連鎖はいつ終わる?ともお祖父さんが言うようにその場は復讐して気が済んだかもしれないけどまた自分も残された誰かに復讐されて殺されないとも限らないわけで。血族が誰か残ってれば当然その仇を討ちたいって考える人も出て来るだろうし。でもこれは運命じゃない。宿命だよね。運命ならもしかしたら変えられたかもしれないけど神様のお告げっつか「こうしなさい」っていう命令が下されたわけだからそれは宿命だったんだと。それならばもう素直に受け入れるしかなくてそれは誰にも変えることは出来ないものなんじゃないのかなー?と。抗えないもの。だってアポロン(寺泉憲さんの役どころ←声だけ出演)って言えば絶対神なわけでしょう?そのアポロンの言うことを聞かなかったことにして無視するなんて相当心が強くないと出来ないことなんじゃないのかなー?それにお祖父さんは結局は殺された母親の父親なわけだから自分からしたら娘が殺されたわけだしそりゃもう理由なんてこの際どうでもよくてそりゃ不倫してた娘が悪いのかもしれないけど何も殺さなくてもいいじゃないか?しかも自分の子供に殺されていい訳がないって思うのは当然の結果だし何なら自分がその娘の復讐としてその子供たちを自分の手で殺してやりたいぐらい憎いと思ってるかもしれない。だからどうにかして死刑にならないかと願ってるわけだしそれは直接には自分が手を下してないってだけで結果としてそっちの方向に行くように仕向けてるわけだし。それだって全然何も関係ないところから口出しするわけじゃないんだからこれも1つの復讐の形だよね。そう考えたら結構これって身内の中でどろどろしてる2時間サスペンスと変わりはないのかも。(ものすっごい庶民的なところまで持って来たけど。苦笑)神様だーなんだーって引き合いに出してるけどそれだって自分が信じてるだけでホントにいるかいないか分かんないじゃない?(爆)その姿形を見ましたって断言出来る人なんていないじゃない?声を聞いたってのだって自分がそう思い込んでるだけで他の人はその人が神様の声を聞いたかどうかなんか分からないし証明しようがないものだし。神様ってとりあえず言っとけば大義名分じゃないけど理由が立つ、正当性があってやりましたみたいな感じになるからじゃないの?(おい)だって結局神様だって言ったって不倫するんじゃない。ヘレネ(香寿たつきさんの役どころ)を殺そうとして乗り込んだのに娘に気を取られてる間に神隠し(実際そうだったけどさ。苦笑)にあったみたいに忽然といなくなって最終的にゼウスの子でしたーってので天界に召されてもう人間界とは縁を切りましたーみたいな感じで連れ戻されててさー。だってこのヘレネだって不倫してたんでしょう?(おぶおぶ)だから戦争して取り返しに行ったんでしょう?わざわざさ。相関図見てたらこの殺された母親とヘレネって双子の姉妹だってなってるし血は争えないってことかしらん?(爆)そんな風に人間っぽい過ちを犯してる割には神の世界に戻れたりしてるし神様って自由だよねー。(苦笑)ま、そもそも神様なんて近親相姦がばっこばっこ起こってるし(おい)人の嫁だろうが夫だろうが関係なく気に入ったら略奪したりなんたりしてもう入り乱れちゃってますからーな感じになったりしてるもんね。(黙)あんまり人間界と変わりないような…?(おぶおぶ)つか神様の世界の方が酷い気がするんですけども。結局そうやって身内内で争ってぐちゃまらになって解決付かなくなってそこで引き出されてくるのは神様なわけでさ。しかも「はいはい。じゃそことそことくっついちゃってくださいねー。そことそこは仲直りしてねー」な感じでそんなんありかよっ?!みたくなっちゃってるし。なーんか大雑把な大団円ってな感じで。ま、いいんですけどね。

にしても中嶋朋子さんも藤原竜也くんも全くもって線が細い感じがするのにあの気迫は何だろう?(は?)それこそ最初から最後まで母親に怒り叔父の態度に怒り民衆のやり方に怒り世の中の全てに対して怒り狂ってるっつか。つか美しき姉弟愛なんだけどなんか愛し合いされすぎててこれって「娼婦」(観劇日記No.144参照)と変わりないんじゃね?ぐらいの勢いでしたが。(おい)弟が不憫で嫁にも行けずってのはどうなのかなー?まぁねーあんだけ顔可愛くてよたれてる(え?)弟がいてるのに「じゃあたしはこの人と結婚するから」ってさっさと家出て行けるかって言ったらそりゃ鬼だよなー。権謀術数に長けてるのは弟のためであって自分だけ可愛いとか自分だけ助かろうとかそういう考えでやってるわけじゃないものなー。まぁでもお姉さんが思ってるほど弟はお姉さんのことはものすんごく愛してるわけではなさげかな?とか。(え?)や、お姉さんの愛情過多なのは弱い者を守ってあげたいっていう目線に近いのかなー?それが自分の弟だから余計愛おしくて仕方がない感じって言うのかな?弟はそこまで考え回ってない気はちょっとするかな。つか「こんなに出来た女を嫁に出来るなんて素晴らしいだろ?」な姉自慢と言いますか…それはどうなのかな?(え?)いやーこんなにやり手なお姉さんだったらばっちり旦那さんになる人は尻に引かれまくりじゃないですか。(苦笑)ピュラデス(北村有起哉くんの役どころ)はてきぱき動けるからまだいいけどこれが2人してよたれてたら「何やってんのー?!」って即座にキレられそうだ。(黙)にしても有起哉くんが出て来るシーンはホントに一陣の風が吹いたって感じでもう短絡的だけどそう言い表すしかなくてよくぞここで出て来てくれましたよっ!ってな感じでよかったことよなぁ。(しみじみ)それまでこの2人の姉と弟が余りにも痛々し過ぎてもうどうにもこうにも行き場がないってな感じだったところに救いの神登場ーって感じだったもんね。アポロンよりよっぽど神々しいよ。(おい)もうにっちもさっちもいかなくなって動けなくなってるオレステス(藤原竜也くんの役どころ)にさっと手を差し伸べるその的確さよ。「当たり前のことじゃないか」ってさらっと言ってるけどこういうのって「当たり前じゃないか」って言いながら結構いい子ぶってる感じがあったりする人とかいて却って嫌味になったりすることもあったりするけどこんなに自然に見えるのはピュラデスって相当育ちのよい子なのかしらん?とか余計なことまで考えてしまったい。あぁでも母親殺しを焚き付けたのはピュラデスだったわけね。じゃ全くの心根のよいばっかりの人ってわけでもないんだ?(爆)あぁでも「君ばっかりが悪いわけじゃない。僕も同罪だっ!」とかって王道の展開っつか読める展開なんですけどそのシーンもこっぱずかしいほどくさかったり暑苦しかったりするわけじゃなくてよかったでつ。(おい)なんか「…えー……」って正直そうなる人もいるので。(え?)でも中嶋さんもほぼ出てるシーンは雨に打たれ続けてるわけでなんだか声がえらい大変なことになってそうな感じだったんですけど最終日まで乗り切られたのでしょうか?ちょっとそこが心配だったりするのですが。あぁいう押し出す発声方法っつか喉を搾り出すような感じを今回求められてるようなこともパンフ見たら書かれてたのであれはあれでアリだったんでしょうけど辛そう…。でもやっぱり結局のところ神様ってホントにいるんですかねい?(爆)最後ステージでは神様からのお告げがみんなに下されるっていうシーンが繰り広げられてる中ビラが客席にばら撒かれるじゃないですか?でアメリカ合衆国の国歌訳詞とパレスチナ自治区の国歌訳詞とイスラエルの国歌訳詞とレバノン共和国の国歌訳詞の4種類だったと思うんですけど。(ちゃっかり全種類持ち帰ってしまいました。ごめんなさい)で同じキリスト教を信じてる国同士だったりするのに新約と旧約の違いだったりそもそもの始まりは同じでもイスラム教を信仰してたり神様って言ったって信じてるモノが違うことで争ったりしてるわけじゃないですか?「お前の神様は間違ってる!」みたいな。そりゃ政治的にいろいろあって争いがいつまでも続いた方が何かと得だからって国が周りにいることで沈静化して来たかと思ったらまた勃発してたりいつまで経っても終わらないじゃないですか?そういうのを自分たちが信じてる神様はどう思ってるとかそういうことは考えたことはないんですかねい?それを自分の神様はよしと思ってると思ってるわけでしょう?じゃないと出来ないですもんねぇ?(おぶおぶ)それだから自分を犠牲にしてまでも自爆テロを起こしたりだとかいっぱいしてるわけでしょう?でも信じてるものは違っても神様には違いないわけでそうやって人間同士殺しあっても仕方がないってことを神様のせいにして好き勝手やってるだけじゃないのかなー?と。結局そこに行き着いちゃうんですよねぇ。(苦笑)だからって神様をはなから信じてないってわけでもないんですけども。どうなのかなー?と思って。ま、何でもかんでも神様のせいにして事を済ませちゃうよりはしっかり自分で考えて行動して落とし前つけてかなくちゃとは思いますけども。(苦笑)とか言いながら毎年初詣で「今年こそお気に入り役者さんとがっつりお知り合いになる機会とかが訪れますようにー」とか半分本気で祈ってるようじゃ世話ないですけども。(黙)むうーん。