656.「狂人なおもて往生をとぐ〜昔、僕達は愛した〜」

主なキャスト:福士誠治・緒川たまき・門脇麦・葉山奨之・鷲尾真知子・中嶋しゅう
作:清水邦夫 演出:熊林弘高 舞台監督:増田裕幸
公演記録:2015.3.14@兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール(兵庫)
あらすじ>>娼婦の館にたむろする若者出は、娼婦やそこに出入りする客たちに怒りやいらだちをぶつけ、挑発する。
彼らは出をうまくあしらっているかに見えるが、実は、彼らはみな家族だということが次第に明らかに…。
精神を病んだ出は妄想の世界に住んでおり、その妄想に家族はつきあっているのだった。
なぜ、彼は狂気に追いやられたのか。家族が抱える秘密とは…?個性豊かな実力派キャストを得て、美しくも哀しい家族劇が幕を開ける。

なにげにキャストが魅力的で思わずチケットを取っておったんですけれども。(苦笑)それにしたって1日1回切りの1公演しかないなんて…!(滅)いちお劇場先行でさくっと取れたので席はC列 9番とまぁ程良い距離感でもって観れたのでよかったんだけれどもだーかーら清水邦夫作品っていまいちよくわっかんないっつーのか…。(黙)…っつってもこれまでに結構蜷川(幸雄)演出で上演されてる割にはその中で観たことあるのが2作品ぐらいのモノだっつーんだから偉そうにも言えないんですけれど…。(苦笑)のっけから黒い手ぬぐい??で目隠しされて緒川たまき嬢に手を引かれながら登場して来てしかもでっかい振り子時計の中にそのまま閉じ込められる福士(誠治)くんっつー冒頭シーンにそれがずーっと延々そのまんま目の見えない設定??だか目隠しされたまんま監禁??されてる設定だかが続くんだったらぞくぞくしてたまんなーいwww(えー)だったんだけれどもそれはそこんところの場面だけで後はふっつーにふっつーの青年…つかまぁ見た目は至ってふっつーに見えてるわけなんだからしてなーんかちょっと残念っつか…。(おい)出(福士誠治くんの役どころ)の作った設定の中ではここは「娼館」でそこのオーナー主人??っつーのが実の父親の中嶋(しゅう)さんでその愛人兼娼婦を束ねる女将??みたいなのが実の母親の鷲尾(真知子)さんで常連客の若い男ってのが実の弟の葉山(奨之)くんで外から通いでやって来る娼婦に実の姉の緒川たまき嬢ってなことになっておるみたいなんだけれどもホントのところはぜんっぜんっ!至ってふっつーの家族っつーのかまぁそんな設定であるはずもなく…。(黙)出がこうなってしまった原因っつーのも全共闘??の運動家か何かで警察と揉めた時にゲバ棒で力いっぱい後頭部を殴られてそれで昏倒して入院してこれがなかなかに目覚める気配すらなく「とにかく家に連れて帰る…!」ってので父親が無理くり眠り続ける息子を家に引き取って来た結果まぁ目覚めるには目覚めたんだけれども「家族」のことをぜぇーんぶ忘れてしまっておってしかもそういう設定に取り憑かれておって自分はと言えばそんなにここの「娼館」自体に悪態を吐くんだったらばかんったんにここを引き払って自分だけは出て行ってしまえばいいものなのにそれすらも出来ずに弟??っつーのかまぁここの「常連の若い男」っつー設定になっておる葉山くんに向かって「お前は早くこの場所を出て行った方がいい…!」つて勧めて来るくせに自分は積極的に出て行く気配もなく…っつかここに居続けたいのかそれとも離れたいのに離れられない…!みたいなどこかそういう自分設定がどこかにあるのか謎なんだけれども自分が出て行くっつー選択肢は特にはないみたいで(苦笑)何だかもうどうしてたいのかよく分からないんですけども…。(黙)でも家族ごっこの中で語られる父親は大学教授でもって自分がよしとする学説??を打ち立てたんだけれどもそれが世の中的にも学部内でも大きく取り上げられずにそのことで甚くショックを受けてしまってこうなったらもう一家心中だ…!っつーので紅茶の中に毒を混ぜて奥さんも息子も娘も巻き込んで死のうとしたんだけれどもその日たまったま塾に行っていて留守だった弟だけが助かって…っつーのか家に帰って来たらば家族全員が紅茶を飲んでのたうち廻って苦しんでおってそれでまぁすぐに救急車を呼ぶだかしてあんまり大事には至らなかったみたいなんだけれどもぢつはその時父親と母親以外の娘や息子たちは死んでこの世からいなくなっておったのではなかろうか??(おぶおぶ)と…。…っつーのはまぁ心中事件を起こすにしろ大体がそれを起こした首謀者っつーのかなぁ??他人には「苦しませては心忍びない…!」と思うのか思った以上に毒を盛ったりなんかして致死量以上の毒を投入してしまったりするんだけれどもそれで死んだのを見届けて「では後に続いて自分も…!」と思ってはいるんだけれども最終的に自分がいっちばん可愛いっつーのか何っつーのか結局毒を呷っても死ぬに死に切れなくて下手したら毒さえ飲まずに「誰々を殺してしまいました…」つてご丁寧に通報までして自分だけは助かって…みたいなことになってしまってそやって結局最後は死のうとした自分だけが生き残ってしまうっつーのが往々にしてあるわけだしこれって娘や息子を殺してしまった罪悪感が見せる幻っつーのかぢつは自分がそやって毒を盛って殺してしまったわけだっつーのにそうして死んでしまったことを受け入れられずに今もまだこの家の中で家族揃って暮らしている風を装っておって現実には見えない娘や息子たちをいると思い込んでの生活でそれが最終的には破たんしてぢつは自分たち2人だけの家族だったっつーのが露呈して来てそれでも死ぬに死に切れなくて娘や息子たちのことを不憫に思いながらも自殺し直すことも出来ずにただただ死ぬ日までの日々を暗澹と過ごしてる…みたいな情景ではないのか??と。(えー)そういう決着を着けてしまえば最初っから「家族ごっこ」を言い出したのは父親と母親の方なのだしぢつはそれが出にとってリハビリ??っつーのかいつかまたふっつーに自分たちが「家族」なのだと言うことを思い出して昔みたいな明るい暮らし…だったかどうかは今この人たちを観てる分には想像も付かないけれども(苦笑)とにかくまぁ「家族」に戻れるんじゃないか??ってのを夢見ながら暮らしてる老夫婦っつーのかな??(え)もしかしたらそっちがメインだったんじゃなかろうか??みたいなさー。(えー)確かに台詞の分量的にも登場シーンの長さ的にも福士くんが主役なんぢゃね??ってのはあるわけなんだけれども福士くんもとい出の頭の中ではどうやったってここの家は「娼館」なのであってそれだから自分は母親であるところの女将にぢつは強く強く惹かれておってとてもとても可愛がられたいと思っておるわけなんだけれどもどうにも持ち金がないっつーのか働いてないんだからしてそれは今のところ娼婦を買うやうな余裕のあるお金がない…!ってことにもなるわけなんだけれどもそやって母親に対して近親相姦的な態度を実際取ってるのかそれすらもぢつは鷲尾さんの妄想なのであって福士くんが考えてることじゃないのかもしれないんだけれども(え)まぁだから鷲尾さんは必要以上に出のことを「可愛い」と愛しておるわけでしょ??姉のたまき嬢にしたってそういうことになるわけじゃないですか??「お前みたいな女…!」つて顔を背けながらも積極的に遠ざけておるわけでもなく最後はぢつの姉だっつーのに関係を持ってしまって何だかそのことで2人して死に至るっつーのかそういう結末を迎えてるわけなんでそ??(おぶおぶ)みんなきっと出が長男だからっつーのでちっちゃい時から期待して期待してこれでもか…!ってぐらいに目の中に入れても痛くないwwwっつーぐらいに可愛がって蝶よ花よと育てて来たっつーのにそーんな目を掛けて来た出は全共闘みたいなのに巻き込まれて将来を棒に振ってしかも頭も棒で殴られて(爆)それこそもう「廃人」みたいになってしまってせっかくの期待の星が地に落ちたっつーのか残念な結果になってしまってそれが不憫で…ってのは家族全員が思ってることなわけですよねぇ??…ま、本人そんな風には思ってないけども。(苦笑)

「狂人なおもて往生をとぐ」ってのは「善人なおもて往生をとぐ/いわんや悪人をや」ってのから来てるタイトルなわけでそ??アレも昔っからずーっと善人より悪人の方が大往生を遂げれるっつーそういう「不条理」か否か??みたいなことが言われて来てるわけじゃないですか??直訳すると「善人は至ってふっつーに往生を遂げる。だったら猶更のこと悪人だったらばまずもって往生を遂げられるのだ」みたいなことなんでそ??そこなんですよねー…。(黙)それってキリスト教みたくぢつのところは人間ってのは生まれながらにして「罪人」なのだみたいなことを大前提として言ってるんじゃないですかねい??生まれながらに全くもっての穢れのない「善人」ってのはぢつはこの世の中にはいないわけですよ。そんなの「神様」以外に考えられない、と。それだから神様は極々ふっつーに大往生を遂げられる。それだから人間みたいな欲深き罪人なんつーのは言うまでもなく往生を遂げられるんですよvvvってなことなんじゃないのかなー??と。…ってかまぁこのお芝居にはあーんま関係ないことなんですけれども。(苦笑)でも「狂人」を「出」っつー設定にするんだったらばもうとっくのむかーしに出は大往生を遂げてこの世の中からいなくなってるってことにもなるわけでだったらまぁ結局最後に取り残されたのは年を取って老いた老父母のみ…みたいなこと…なのかな??と。それにしたって(門脇)麦ちゃんのうざったさっつーのか異物感半端ねぇなwwwっつーさ。(苦笑)元はと言えば麦ちゃんもといめぐみだけが外からやって来た人物で家族とは全くもって関係のないおなのこなわけだしそこら辺の家族のべみょうな事情??みたいなのに関係なくずかずかと土足でこの家の中に上がり込んで来てしかもまともじゃない出に向かって「将来お兄さんになるわけだから会って挨拶しておかなくちゃ…!」みたいな至極もっともの理由でもって弟としてはぜんっぜんっ!おススメも何も引き会わせるのをためらうぐらいのモノだっつーのにめぐみの方から積極的に「お兄さんですか??どうもーvvvこれからお世話になりますめぐみですぅーvvv」みたいな何ともまともな挨拶をしてしかもそれで「お前は何だ?!新しく入った娼婦か?!」みたく言われて憤慨して…なことになるわけでそ??(苦笑)そんな事情になってるっつーのも弟の口からだとどこから説明していいのか分からないしだったらもう他の家族にはもうしーかたがないから会わせたとして出にだけは会わせたくない…!っつーのかなぁ??もしかしたら狂ってるうんぬんよりも女だったら誰しもが出の方に惹かれてしまうから…みたいなことで会わせたくない…!みたいな裏事情なんかもあったり…はしないか。(苦笑)実際問題めぐみはまともな会話が成立しないことにイライラして「だったらもうけこん辞める…!」つて飛び出してくわけだし…。(死)でも元々がめぐみだったって家族に挨拶に来るにしては「何だ??その恰好??…はしたない…!」みたいな挑発的な衣装でもって乗り込んで来るわけじゃないですかwww超超超ミニのスカートでもってかろうじては上下合わせたスーツ??みたいな恰好にはなっておるけれども足は剥き出しだしそれでけこんする相手の母親に気に入られようvvvみたいな感じじゃないですもんねぇ??(え)…ま、あたしは「向こうさんの親に会って…」みたいな場面にはこの人生の中で一度たりとも経験したことがないので(爆)そういう場面ではどういう恰好をしてくもんなのかもあーんまよくは分かっちゃいないですけれども少なくとも…!もそっと大人しい恰好っつーのか最初だけでも第一印象よく見られるやうにおしとやか〜な恰好をしてくモノなんじゃないですかねい??(おぶおぶ)それをけこんの挨拶だとか言いながらふっつーに女友達が家に遊びに来るやうな恰好でもってずかずか乗り込んで来られても正直いい気はしない…っつかすでにもう出のことで随分と頭を悩ませることになっておるっつーのにその上にめぐみみたいなおなのこまでも抱え込んで実際この家はどうして行ったらいいのか??みたいな??(え?)そりゃ外から台風みたいな風がびへう〜〜〜っと入り込んで来てそれでこの家の重たい空気を一掃して行って一気に未来展望が塗り替えられて行く…!みたいな展開になるんだったらばまだしもますますしっちゃかめっちゃかなことになって結局最後はめぐみはこの弟に殺されるってわけなんでそ??うもー…!!!…にしても2時間ちょっとの作品だっつーのに休憩が入るとか結構あり得ないおっ!!!…ま、客側にとっての休憩っつーよりかは役者さんの体力的なことでの休憩っつー色が強いんでしょうけども。(苦笑)結局この娘だの息子たちだのは「家族」の時間から外に出て行くことはない。弟は確かに外からの「カノジョ」を連れてやって来たけれどもそれだったって大した力にはなれなかった。弟も「家族」の外の時間に出て行ったやうに見えて家族の枠の外には決して出て行けなかったのだ。それはやぱーり娘だの息子たちの時間が家族の中でもう終わったことになってるからじゃぁないのか??(おぶおぶ)父親や母親の時間の中でだけ息づく娘や息子たちだったからじゃないのか??たまき嬢は元から積極的に外に出て行くことを選ぼうとはしなかった。出はまぁ「出て行かなくちゃ…!」とは言ったけれども出て行けなかったしそんな出に寄り添ってずっと側を離れなかったたまき嬢もとい姉っつーことになってるわけだけれども原作は「妹」なのだとおっさる。でもこの場合妹ってのだと力関係が弱いっつーのか弟も出を支えてやれないし妹も出を支えてやれないし…ってのでは可哀想すぐるっつかさ。(え?)かろうじて「姉」っつー立場のたまき嬢だけが出を守ってやれるっつーのか冒頭出の登場シーンのやうに出を支えて手引きしてあげられる唯一の人物っつーのかな??きっと出と関係を持つことは姉のたまき嬢の方が望んだことで出もまぁ母親に向ける異常なほどの執着心っつーのか歪んだ愛情を姉で癒そうとするっつーのかな??でもべっつに年寄りの皺くちゃな体だからって母親もとい娼館の女将??のことを邪険にしたりなんかして来なかったし甘えて抱き付くっつーのか関係を持とうとするかのやうな下りもあったりしたわけじゃないですか??それを「母親」と分かっての行動だったのかそれとも母親に似てはいるけれども全くの違う「他人」として受け入れようとしておったのかそこんところは出の状況としてはべみょうだけれども(苦笑)それでも「年寄りだからあっちへ行け!」とは言わなかったしどっちかっつーと姉のたまき嬢のことの方が「汚らわしい…!」みたいに評して毒吐いたりしておったし年齢は関係なかったってこと…か。(苦笑)んー…でも2時間そこらのどっちかっつーと小品??なお芝居だっつーのに途中どうしたって抗えない睡魔っつーのかまたしても目は開けておるのに頭が…がくんっ!となったりするやうな意識が遠退く瞬間があったりなんかして…。(滅)…ま、それがあってもなくてもよく分からないっちゃぁ分からなかったんだけども。(苦笑)出の言う通りにしたからっていきなり部屋の中の電気をピンクの照明にしたりなんかしない。(苦笑)それは悪い意味で刺激になってもいい意味で記憶を思い出すきっかけになるやうな刺激にはならないでそ??(苦笑)でも子供たちが最初っからいないと考えるべきなのかそれとも親の方がいないと考えるべきなのか最終局面でわっかんなくなっちゃって結局生きてる者はいないのか??(違)みたいなことになっちゃったりなんかしてなーんかいまだにぐちゃまらで収拾付いてないんですけどねー…。(黙)…っつかこの日が全公演の大千秋楽だった割にはなーんか淡泊??に終わっちゃってこれでよかったのか??(おぶおぶ)なーんてねwwwきっと回数盛ったところでわっかんないんだろうけれどもさ。(苦笑)でも無理して仕事休んで観に来た割にはー…みたいなのもあったりしつつ。(え)…ま、急に「分かった…!」みたいな瞬間も訪れるかもなので今のところは、ね。(は?)