1002.「R&J」

主なキャスト:佐藤流司・仲万美・藤田玲・諸星翔希・田淵塁生・オレノグラフィティ・山岸門人・平井琴望・寺山武志・冨田昌則・AKANE LIV・コング桑田・陣内孝則
原作:ウィリアム・シェイクスピア 脚本・演出:鈴木勝秀 音楽:大嶋吾郎 舞台監督:幸光順平
公演記録:2019.7.4~7@森ノ宮ピロティホール(大阪)
あらすじ>>AIがほとんどの労働を担う時代。BI(ベーシックインカム)が生活を支えている時代。
巨大都市に暮らす人々はすっかり退屈し、若者たちはクラスの差から"グルッパ(不良)"と"ビアンカズーリ(警察)"とに分断、抗争という名の命を賭けた暇つぶしに明け暮れるしか能がない。魂の拠りどころである教会ですら、偽物めいた匂いに包まれていた。

そんなある日、仮面舞踏会で偶然出会ったのがグルッパを率いるロミオと警察長官の娘ジュリエット。そしてお互い、まさかの電光石火のFall in love!

ロミオ「一目惚れって信じる?」
ジュリエット「信じる!」

大事なのはグルーヴ。大切なのは直感。大切なのは…あなた。

さあ、クズどもの王様・ロミオと有閑の園の王女・ジュリエットの台本のない恋のドラマの幕が開く。
そしてその行く先は―――――

んー…その昔スズカツ(鈴木勝秀氏)演出をむさぼるやうにして観に行ってた時期があったりしたんだけども。(苦笑)そのうちあーんま大阪には来てくれなくなって縁遠くなってまたここ最近ちょっと復活して観る機会がちょいちょいあったりするわけだけれども前ーとは傾向が違う…??(え)今回はとにかくも鹿殺し現役オレノ(グラフィティ)くんと脱退した山岸(門人)くんが同じフレームに収まってるってのを観たくてチケットを取ってみたわけだけども。(えー)協賛会社のネルケプランニングには登録しておったかと思うのでそっちの抽選先行で取ったんだったっけか??席はQ列 24番だったのでそこまで思い入れのある俳優さんが出てるわけでもないので(おい)ちょうどいい距離感っつか。「ロミオとジュリエット」を下敷きにしてる…とは銘打ってあるんだけれどもストーリーテラーであるところの山岸くん演じる「ピノキオ」がのっけから坪内逍遥訳版を読み上げ始めたりして近未来なのに明治時代の訳…??とかなっちゃってこの取っ散らかった世界観っつか何っつーか…。確かに出て来るのはロミオとジュリエットの中の登場人物が大半にはなって来るわけだけれどもロミオは天涯孤独の身だし大体がグルッパつて呼ばれてる不良集団の統一感みたいなのがいまいち感じられないっつか…。(黙)ロミオ(佐藤流司くんの役どころ)がグルッパを束ねる絶対君主であって他メンバーたちはロミオに一目も二目も置いた感じでもってすーっかりと頭が上がらない存在とかだったらばまだしも誰がトップになって入れ替わっても何の問題もないっつか「俺が!俺が!」のとんだ目立ちたがり屋さん集団だったっつか…。(滅)例えば、ですよ。(え)本家「ロミオとジュリエット」の中だったらばいっちばんの親友だったマキューシオを殺されて逆上したロミオがジュリエットの従兄弟のティボルトを殺してしまう結果になってお互いがお互いの大切な人を失う羽目になってしまうわけだけれどもそゆ痛み分け??みたいなモノが今回の「ロミオとジュリエット」からは感じられないっつかー…。(黙)まず初めにロミオありきでもってグルッパの他メンバーたちの首根っこをしっかり押さえてさえいてくれてれば問題はなかったわけだけれども「ビアンカズーリに入ったら国からお金が貰えるぞーvvv」の誘い言葉にまんまと乗っかって宗旨替えっつかグルッパを脱退して敵側のビアンカズーリに寝返る奴らの多いこと、多いこと…。(黙)そうしてどんどんとロミオが孤立化してくって話にもなってくわけなんだけども。…ってかロミオが孤立化するならするでしょうがない。だったらそういう話で突き詰めてけばいいわけだけれどもせめてマキューシオだけはロミオのことを信じておるっつか同じ孤児院で兄弟のやうに育って来たとかそーんなベタな展開でもいいし何でもいいから盲目的にロミオを教祖様のやうに信じ切った結果としてビアンカズーリとの小競り合いに巻き込まれてロミオを庇って刺し殺されるか撃ち殺されるか何かで逆上したロミオがビアンカズーリの頭であるところのティボルトを殺して仇を取る…!でも何でもいいから固い絆で結び合わさってこんがらがっちゃった同胞の死…!みたいなのがせめて1つ欲しかったっつかさ。(黙)そこんところが絶対的に弱過ぎるんですよねー…。(滅)…ってかまぁジュリエットとティボルトの関係性だったってぜんっぜんっ!従兄弟同士だとかそゆのでも何でもなくてただ単純に父親(コング桑田さんの役どころ)の優秀な部下の1人っつか大してそこまで思い入れのある存在じゃないわけじゃないですか??(え)べっつに死んじゃったからって「あーそう」(えー)ぐらいのもんだしましてやその犯人がロミオだったとして「ロミオは大丈夫なの…っ?!」ってそっちの方がずーっと気になるわけじゃないですか??(苦笑)少なくとも本家「ロミオとジュリエット」の場合はティボルトの死を悲しみそうしてそのティボルトを殺した張本人がロミオだったってことが余計にショックでショックでたまらなくてもうご飯も喉を通らないとはこのことか…ってなぐらいに嘆き悲しむジュリエットがいたりなんかして。…ってかロミオにはロミオの事情があって大親友であるところのマキューシオを殺したのがティボルトであってその敵討ちだったってのは話としては納得せざるを得ないところはあったとしてもジュリエットからしたらば身内を殺されてるわけじゃないですか??友達と血の繋がりとどっちの方がより重いか??みたいなところでジュリエットは当然ながら血の繋がりを取るわけですよねぇ??でもそれが自分の旦那になったばっかりっつかけこんして幸せの絶頂の瞬間から地面どころか奈落の底に叩き落とされてそれがまたロミオの仕業で…ってのに混乱したまま「どうしたらそれを受け入れられると言うのっ?!」なパニック状態に陥るわけじゃないですか??でも今回のジュリエットとしたらば父親の部下が1人殺されたところでそこまでの動揺はないっつかまぁ「ロミオが人殺し…っ?!」みたいなのは確かにあるだろうけれどもそれよりもまず「ロミオは無事なの…っ?!」のそっちの方が気になるっつかさ。(苦笑)父親の部下が死のうが何しようが構わないけども(え)自分の大好きな人でこれまた新婚ほやほやのお婿さんが瀕死の重傷もしくは死んじゃった…!そうしてティボルトに殺されかけた…!とかなったらもう「ティボルト、許すまじ…!!!」ってなるじゃないですか??(苦笑)「何てことしてくれてんだよぉ??ふぅざけんなっ!!!」ってなるでそ??(え)怒りを持ってく相手がぜんっぜんっ!違うわけですよねー…。ロミオだったってべっつにマキューシオを殺されたからティボルトに向かって行ったわけじゃない。マキューシオを殺して次に狙われかけたのが自分だったから自分可愛さっつか「おのれー…!」ってなってまぁそれで対ティボルト戦に打ち勝った…!ってそれだけのことじゃないですか。べっつに働かなかったとして必要最低限の生活費ぐらいは国から賄われておるっつか国に飼い慣らされてるわけでそれで不良気取って「働きたくねぇわー…」つてたむろってたまーに集団で暴れてそれで警察に目付けられてしょっ引かれて…の繰り返しでさ。不毛ぢゃん??周りの大人たちからは眉顰められて同年代のおなのこたちからも蔑まれて…っつか不良=モテ要素ってわけでもなく。(黙)どっちかっつーとビアンカズーリの方がモテるっつか「素敵ーvvv」って言われる率高いしちゃんとした仕事に就いてるって胸を張って堂々としてられるしなーんかグルッパやっててもばっかみたいwwwと政府としたらばそっちに極力持って来たいわけですよね??そこをまんまと引っ掛かっちゃってるわけだからしておバカさんの集団ではあるわけなんだけれども(黙)必要な時はつるんでみるけど個々の繋がりは稀薄…ってのだったら特にそこまでしてロミオとジュリエットを引き離しておかなくちゃいけない理由??みたいなのも弱いっつかー…。(黙)ふっつーに「ロミオとジュリエット」そのまんまでロックテイストでお送りしてみました~♪は「メタルマクベス」(観劇日記No.952参照)でやっちゃってるからダメ??(え)

…や、そのぉー…ロックの定義っつーのもいまいちべみょうなんですけども。(苦笑)ジャパニーズロックになっちゃうとどうしってもキャッチーなメロディー展開になってしまって「じゃポップスと何が違うの??」ってことにもなってしまうわけなんですよねー…。(黙)もっとがつんっ!と骨太ロックってのはこの場合…難しいんですかねい??(滅)…ま、骨太ロックな曲を織り込んだとしてそれを歌いこなせる人がどれだけいるか??ってのにも関わって来るわけだけども。(苦笑)…あ。あと「ロミオとジュリエット」を両家の対立争いにしなかったことでただ単純に良家のお嬢様が不良息子に恋をした…!なわっかりやすーいありがちな少女漫画テイストな話に成り下がってしまったところが…。(苦笑)でも神父(陣内孝則さんの役どころ)はどうしてロミオにジュリエットが仮死状態で待ってるってことを敢えて伝えなかったんだろ??(おぶおぶ)いつもはロレンス神父のうっかり(!)っつかまぁ自分は老体に鞭打ってまでそーんなロミオが追放されておるところまでとてもじゃないけど行けん…!っつーので伝令役を人に頼んだところ。その人も頼まれた仕事を先にやってから次の仕事っつかご奉仕に向かってくれればよかったモノを先にご奉仕先に行ってあれやこれや世話を焼いておるうちに伝染病をうつされてしまってそれでそれが風邪とかそーんなかるーい感じのじゃなくてこう…ペストとかそゆ重症な病気だったりなんかしておってそれだから「何日間かは強制隔離!」でもって外にも出られずそれだからロミオに手紙を届けるなんて出来ないまま未だにここにあるだよ~www(え)つてそっくりそのまま神父のところに手紙が舞い戻って来ちゃいましたよwwwなとんだ笑い話にもなりゃしない…!な神父のバカぁぁぁぁぁっ!!!!!と思わず叫びたくなるぐらいにお粗末な展開があるわけだけれども今回の神父は「ロミオにこのことを伝えますか??」って聞かれて「うむ…。…いや、いい」つてにやっと笑っておったりなんかしておって何かしらの企みっつか「ロミオ、ざまぁwww」になることを知ってて無視したってことじゃないですか??それはジュリエットの乳母・ヘレナ(AKANE LIVの役どころ)もそうでそっちはべっつに元々のロミジュリみたくジュリエットに決められた許婚がいるとかもなくてまぁロミオと婚約してるよってのを大っぴらに公表出来ないっつー「今は秘密にしときましょ」ってのだけでよきタイミングを見て…ってところだったのをまんまと裏切って「ロミオなんてこのままうっちゃっておけばいいんですっ!」つて今まで散々っぱらジュリエットのわがままに振り回されて来たけれどももう限界…!とばかりに父親であるところのキャピュレット(コング桑田さんの役どころ)と結託して…っつかジュリエットの味方??をしてくれる母親がいないってのもあってヘレナが乳母と母親とどちらの役も兼ねてるっつかジュリエットの乳母ではあるけれどもほんっとぉーの意味でお仕えしておるのはキャピュレット家に対してってことじゃないですか??ジュリエットの命令は絶対…!でなくてもいいわけですよね??(え)「お嬢様があーんなわがままおっしゃって…」つて父親の前でそっと呟けばそれだけで効果があるっつか「放っておけ…!」つてキャピュレットに言われればそうしておけばいいわけですよ。そやって追い込まれた2人が手に手を取って…ぢゃないけれどもまぁジュリエットが仮死状態になってることも知らずにロミオは早合点して自殺してしまって目覚めたジュリエットはロミオの亡骸を前にして取り乱して錯乱してしまいロミオの持ってた銃を手にして後追い自殺を図る…といつものグダグダの展開はそのままに。(黙)そやって死んでしまった後の世界ってことになるのかしらん??ロミオとジュリエットは「あの世」で一緒になって幸せに暮らしましたとさ♪なあり得ない世界を見せてくれるところも少女漫画っぽいっちゃぁぽい…か??(え)いっやぁー…でもオレノくんと山岸くんがふっつーに並んでお歌歌ってるとかもう…!鹿殺しにもゲストで出て貰えばいいぢゃなーい!!!(え)…ダメ??(上目遣い)…とそう言えばロミオ役の佐藤くんってばついこないだ「 ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」(観劇日記No.980参照)で偽義経(違)役やってた子だったのね…。(苦笑)印象っつか見た目が違うからぜんっぜんっ!気が付かなかったけど…。(黙)今回の方がずーっとかこよすだったけどねwww(え)もう「ロミオとジュリエット」に関しては去年末にとんでもない喜劇(!)を見せて貰ってしまったのでそれ以上のモノはもう出て来ないだろな…と。(えー)「何て可哀想な2人…」ってなぐらいにどシリアス純愛ロミジュリで涙ごうごう…!とかあればまた別だけれども…ってか途中で「あぁロミオ…!あなたはどうしてロミオなの…っ?!」なお約束ごとを端折るわけにもいかないし(死)「あれはひばり…!」つてロミオを引き止めるの、引き止めないのでもめるとこもカット出来ないだろうしそこやっちゃうと純愛悲恋にはどうやったってならないしなー…。(遠い目)まぁでもさすがに大千秋楽で何度も何度もアンコールで「恋のファンファーレ」が止まらないカテコはお腹いぱーいwwwになっちゃったので早々に引き上げさせて貰いましたがー…。…ま、ファンの子たちは最後の最後まで観てたいわな…。(苦笑)…むう。