92.「ロミオとジュリエット」
主なキャスト:藤原竜也・鈴木杏・壌晴彦・瑳川哲朗・立石涼子・梅沢昌代・妹尾正文・スズキマリ・横田栄司・鈴木豊 作:W・シェークスピア 翻訳:松岡和子 演出:蜷川幸雄 舞台監督:白石英輔 公演記録:2005.1.15~23@シアター・ドラマシティ(大阪) |
あらすじ>> 第一幕:花の都ヴェローナ。季節は、収穫祭を目前にした夏。モンタギュー家とキャピュレット家、ふたつの名門が反目し合っていた。ある日、お互いの家に仕える召使いたちが街中で争いを起こし、都を統治する大公の逆鱗に触れてしまう。渦中のモンタギュー家の息子ロミオは家の争いなどにはおかまいなし、ロザラインという女性への恋に深く悩んでいた。息子の様子がおかしいのは父母も気になるところ。ロミオの友人ベンヴォーリオが報われない恋を忘れさせるため助言するが、彼の気は晴れない。ロミオはふとしたきっかけで、ロザラインも出席するという敵キャピュレットが主催する舞踏会に友人たちと紛れ込む。この舞踏会は、愛娘ジュリエットと青年貴族パリスとの結婚をすすめるためのイベントだった。しかし、ロミオとジュリエットは一目見た瞬間、恋に落ちてしまう。敵対する家同士、許されない恋と知っても、もはや引き返すことはできなかった。 第二幕:舞踏会が終わり屋敷のベランダに顔をのぞかせたジュリエットを恋しい思いで見つめるロミオ。ロミオに気づいたジュリエットがお互いの思いを交わし、この上もない幸福に満たされる。「あなたの愛に偽りがなく結婚を考えているなら、明日あなたのところへ使いを出すわ、どこで、いつ式を挙げるかをことづけて。そうしたら、私の何もかもをあなたの足元に投げ出し、世界中どこへでもついて行く」。2人は結婚を決意。早速ロミオは翌日ロレンス神父のもとを訪れ協力を頼む。ジュリエットは乳母の協力を得て、こっそり神父のもとを訪れる。神父は、2人の出会いが長く続いた家同士の争いを終わらせることになるといいと願うのだが……。 第三幕:幸せの絶頂にいたロミオとジュリエットだがそれはほんのつかの間、両家の争いは相変わらず続いていた。ロミオの友人マキューシオとジュリエットの従兄弟ティボルトが街中で喧嘩をはじめ、ついにはマキューシオが殺されてしまう。ジュリエットの身内であるティボルトとの争いを避けたいと思ったロミオだったが、親友の命が奪われ逆上し思わず剣をふりあげる。大公の命により、殺人を犯したロミオは追放に処せられることになった。引き裂かれる運命にあるロミオとジュリエットだったが互いを求め合う気持ちは止まらず、一晩朝まで過ごす。朝、名残惜しいままロミオを見送ったジュリエットには、従兄弟ティボルトの死を忘れるためにパリスとの婚礼の準備を早めることにしたという残酷な言葉が待っていた。婚礼まで残された日にちは、わずか3日間―。 第四幕:ジュリエットに助けを求められたロレンス神父はひとつの計画を思いつく。ジュリエットに、飲むと42時間仮死状態に陥るという薬を飲ませ、身内の目をあざむき、その隙にロレンスが追放先から呼び戻したロミオに彼女を連れて愛の新天地へと向かわせるというものだった。本当に死んでしまうのでは?という恐怖を感じながらも、ロミオへの愛のため薬を飲む決意をするジュリエット。婚礼前夜、パリスとの婚約を承諾すると両親に告げた後、自室に戻り薬を飲み干す。 第五幕:計画の一部始終をしたためた手紙が手違いからロミオに届かず、ジュリエットの死の報告だけが届いてしまう。すぐにジュリエットのもとに駆けつけるロミオ。手には猛毒の入った薬瓶があった。ジュリエットの墓につくと、嫁にもらうはずの女性を失い嘆くパリスと出くわしてしまう。闘う2人。ロミオはパリスを殺してしまう。ジュリエットの亡骸を前に、ロミオは持ってきた毒薬を飲む。やがて、仮死状態から目覚めたジュリエットの目の前には、愛するロミオが息絶えて倒れていた。「あなたの唇、まだこんなにも暖かい」。ジュリエットの悲痛な声が響く。ジュリエットはロミオが身につけていた短剣で一気に胸を突く。ロミオとジュリエット。若い2人のあまりに悲しい結末を目の当たりにして、長く続いたモンタギュー家とキャピュレット家の争いは幕を下ろした。 |
なんとなくもう「ロミオとジュリエット」って言えば毎年のやうに繰り返されて観てるような気がするんですけれど。(それは去年鴻上バージョン東山(紀之)×瀬戸(朝香)ロミジュリを観てるせい。観劇日記No.68参照)ま、さすがにここまで若いロミオとジュリエットは今までなかったかなー、と。でもこれがホントのロミオとジュリエットなんですよねぇ?だってロミオ17歳、ジュリエット14歳って設定じゃないですか?だからあまりにも役と役者の歳がかけ離れてるとなんとなく…。(もごご)それはまぁ役者の力量でカバーすればいいことなのかもしれませんが。それに若い役だからって若い役者さんがやったらいいかっていうとそれもまた難しいもんがありますし。そっちもまた違う意味で役に近づくための力量がいるわけで。でも藤原(竜也)くんと(鈴木)杏ちゃんだったら全然問題ないでしょ。ようやく旬のロミオとジュリエットが観れるよーって感じでしょうか?(おい)かくして役と役者との幸福な出会いがあったと言いますか。まぁね、そんなに藤原くんが好きか?って言ったらそーんなにでもないんですが。(爆)でもそのぉー役者としては才能あるかな?ってところはね、認めないわけじゃぁないです、ハイ。ホント前半はロミオ、後半はジュリエットの見せ場ってパンフにも書いてましたけど、ぢつにその通りーって感じでしたねい。こうロミオのどきどき感、好き好ききゅーっ!なところをがんがん見せ付けられておねいさんも参っちゃいましたよ。(は?)こう野球部の男の子が隣のテニス部の女の子を好きになって打ち上がったボールをお互いのコートから追い駆け合って金網越しにご対面ーみたいな?(そんな低レベルじゃあるまい)こう全身全霊「幸せー」って感じが溢れててもうーこのままロミオ持って帰って飼いたい気分。(は?)お前はロングコートチワワかミニチュアダックスかってぐらいにあまりに可愛すぎて絞め殺しちゃうんじゃないかってぐらい可愛い。(意味分かんねぇ)マジ愛玩動物ですよ、奥さん。(え?)こうお約束のバルコニー素手登りもきらきらし過ぎてまぶひーって感じで。まさにおばファンの心鷲掴みですねい。冬ソナ(冬のソナタ)もびっくりなこれぞ純愛。純粋培養っすよ。もうそのまま原っぱとか「あははははー」とか笑いながら2人で転げて行っちゃうんじゃないか?ってぐらいに純愛です。(謎)ジュリエットは最初はそれこそ無邪気丸出し天真爛漫そのものって感じなのがだんだん女を感じさせるようになっていくっていうか。舞台が進んで行くごとに大人になっていく感じがすぅーごいよく出ててやっぱり鈴木杏=北島マヤ説は覆せません。(は?)早く早くあなたのために大人になるからってなもんですよ。(と毎回ロミジュリを観るたびに思うんですが)特にパリスとの婚約に厭々をして(え?)ロレンス神父に相談に行くくだりで客席通って教会へ行くシーンなんかきっ!と前を向いて歩いて行く姿なんかもう貴婦人ーっつかちっちゃな女王って感じに見えて。さすがだなーって感じでしたねい。でも。あのセットがいまいちノリ切れないのよぉー。顔顔顔顔ー。怖いったらない。(黙)歴史上愛のために死んで行った人々の写真らしいんですが。それがこう最後のロミオとジュリエットが墓の中で2人して自滅する最期を暗示してるかのやうで気持ち悪いったらないのよぉー。(おぶおぶ)こう顔写真があぁも並ぶとデスマスクに見えるのよ。(勘違い)しかも白黒なもんだから余計気味が悪いのねん。(考え過ぎ)あれアウトな人はもろダメだと思うんですよねー。なんかこう遺影とか呪われた音楽室(は?)で丑三つ時になったら目が動くーとか目が光るーとか歌い出すーとかまことしやかに語られる怪談に出て来る楽師たちの写真みたいなもんを思い描いちゃうっていうかね。なんかだからまじまじと見れないんですよねー。もっとこう2人のラヴラヴっぷりを観たかったのにー。(は?)でも結局この物語が言いたいところは自分のことは自分でってことなんですかねい?(違)自分の恋のことなんだから他人任せにしないでちゃんと全うしろ、と。そりゃぁまぁ2人共良家の子女ですから自分勝手に出歩けないとかいろいろしがらみが合ってこそ盛り上がる恋って描き方なのかもしれませんがー。乳母を頼り神父を頼り「あなたが行くところならどこへだって付いて行くっ!」って言いながら結局親に捨てられるような立場に追い込まれると泣き喚いて哀願して懇願して庇護を願ったりなんかして。ロミオもジュリエットも余りにも浅はか過ぎた。その浅はかさを誰も責めることは出来ないんですけれど。あとマキューシオ(鈴木豊さんの役どころ)なんかはもうちょっと弾けっぷりが観たかったかなー、と。鴻上バージョンで観たまちゃ(河原雅彦りん。笑)のマキューシオがどうしてもあたしの中では一番で。もうホント天衣無縫なマキューシオそのものが今目の前にいるよーっ!な感じがどうしても忘れられなくて。マキューシオって言わば道化っぽい役じゃないですか?ロミオのナイーブさを茶化しておどけて。でそのロミオの真面目さのせいで命を落とすマキューシオ。もっとこう弾けて弾けて弾けまくっててほしかったなー、と。なんかどうもこう下ネタ大王な自分にどうしても照れが感じられるようなー?「もっとロミオにも人生を楽しんで欲しいっ!」って感じが出て欲しかったな、と。そうすればこう「どっちの家もくたばっちまえっ!」って台詞に情感が篭もるんじゃないかなーなんて。大きなお世話ながら。家のことなんか気にしてない、その自由さだからこそロミオとマキューシオは親友でいられたんでしょう?なんかそういう脇のドラマももっと観たかったかなーなんて。 と。席はなんだかさんざんっぱらいろんなとこで先行やってた中で「レプリーク」読者先行予約e+扱いってのを選んでみたんですが。23列 41番だったのであんまりよくはなかったかも。(爆)ちょっとねードラマシティちらし先行抽選ってのも気になってはいたんですがー。たぶんそっちの方がよかったかもしれません。(後の祭り)ま、ここまで何回もロミオとジュリエットを観てると話の内容はさすがに分かってるし登場人物も把握してるし「忠臣蔵」みたいな時代劇と同じで「今回は浅野が負けた」とか「今回はロミオが死のうとする直前にジュリエットが目覚めて間に合った」とか変わるわけないんですよね。(当たり前)だからまぁ大半はロミオとジュリエットを誰がやるかってのがメインであとは「まぁそんな人も出てましたっけねい?」ってな感じだと思うんですけれど。(爆)でもいつも思うんですけれどパリスのパンチが弱すぎると思うんですよねー。今回パリス役は月川勇気さんが演られてたんですが。こう「女なら誰もがあの人と結婚したいと思う貴公子ナンバーワン」(「anan」の読者アンケートみたいだな。苦笑)って繰り返されるいい男っぷりなパリスらしいんですけれど。毎回「…んーっと。そんな人出てましたっけ?(おぶおぶ)」みたいな扱われ方でロミオと比べてどうっていう印象も残らないぐらいなパリスさんなんですがー。今回も弱々パリス(爆)満開でしたねい。(黙)そこまでかっこいいって絶賛されるならですよ。タッキー&翼ばりに「あぁもうー。どっち選んだらいいか分かんないー。ジュリエット困っちゃうー」(は?)なぐらいいい男を持って来てもらわないと困る(誰が?)わけですよ。もしくはお母さんとお父さんが大絶賛なパリスって言うのなら「お婿さんに迎えるなら誰もが納得の行く貴公子ナンバーワン」(だから)っぷりをアピール出来る好青年を持って来ていただきたい。ちょっとおじさま過ぎるが辰巳琢郎みたいな手合い(は?)だったら文句はあるまい。(あんたがな)あんまりきらきらっ!だとホントにジュリエットが困ってしまうと思うので(だからあんたがジュリエットなわけじゃないから)「14歳でそんなおっさんと結婚出来るかーっ!」なほくほくなおじさまっぷりが好ましい。(は?)ぢょしこうせいには「マジ勘弁してっ!」と思われててもPTA役員なお母さんにはウケがいい金八先生みたいな感じか?(そんなロミジュリは観たくない…かも。爆)なんか一度「そんな贅沢極まりないっ!」ってぐらいに物凄いロミジュリを誰か考えてくれませんかねい?(あんたの趣味満開なだけだろうがよ)あと今回はそんなに神父(瑳川哲朗さんの役どころ)が悪い感じには見えなかったかなー、と。結局神父になんか相談に行くから後手後手に回るんだろうがよっ!てな感じがするんですが今回は賢者っぽかったかなー?話の分かる大人ーって感じで。ほら、モンタギュー夫妻もキャピュレット夫妻も家の体裁ばっかりで娘がどうとか息子がどうとか全然考えてないじゃないですか。結婚だって勝手に決めちゃうし。(ま、それは時代とかもあるんでしょうけれど)それに最後だって2人が死んだ後両家が2人の像を建てる約束をするのだって「はー?!」って感じじゃないですか。そんなことして何になるの?それで2人は報われるとでも言うの?なんだかもう。ま、愛のために死ねるか?ってのは大命題ですが。どうなんですかねい。究極の選択ですよねー。冬の海に恋人と2人して投げ出されてしかも救助に来てくれたヘリに繋がれたのは1本のロープのみーみたいな感じ?(え?)恋人を突き飛ばしてでも自分が生き残ろうとするか恋人を助けようとするか。あぁまぁロミジュリはそういう選択じゃないからいいのか。(は?)でもあたしだったら…うーんどうだろ?とりあえず今は死ねないな。(またかよ。苦笑)「ごめんっ!もうちょっと待っててっ!」ってとこでしょうか?って…その前にあたし、相手いないじゃないですかー?(知らねぇよ)とりあえずまずはお迎えに来てくれる相手が欲しいです。(え?) |