246.「夜光ホテル〜スイートルーム・バージョン〜」

主なキャスト:萩原聖人・古山憲太郎・津村知与支・小椋毅・西條義将
作・演出:蓬莱竜太
公演記録:2008.11.1〜4@精華小劇場(大阪)
確かこの「夜光ホテル」のシングルルーム・バージョンをやってたのがラルクはん@L7ツアーちうで東京遠征とかぶってたと思うんだけどライヴが土日で開演時間がちょっと早かったもんで下北沢→水道橋の移動が無理っぽいかなー、と。それに行くにしても「夜光ホテル」の方はちょうど楽日で下北沢OFF・OFFのキャパ考えたらそっちも無理っぽいかなー、と。で結局取らなかったんだけどそれが精華小劇場演劇祭でバージョンアップして公演打ってくれるってので迷わず予約ー。にしてもモダンスイマーズさんってば大阪初上陸(台風かっ!)だったんだね。劇団先行予約もありってなってたけど(しかも最初は1週間ぐらいで締め切りのはずだったのがどんどん延びて一般発売ぎりぎり前までやってた…。売れなかったのか…。←爆)今回大阪初ってことを考えてもあんまり何回も大阪に来てくれる劇団とは思えないしそのために入会金・年会費諸々払うのはもったいないかなー?ってのでスルー。(おい)結局一般発売日に仕事ちうに携帯ぴっこぴこやってたら(だから)普通にぴあで取れたよ…。しかもA列 6番って気合い入り過ぎだYOっ!ホントは3日昼公演後にアフタートークショー付公演(ま、3日の公演を観てなくても他日程でチケ持ってたら整理券と引き換えられるみたいには書いてたけど…)ってのに行きたかったんですがー(なにげに萩原(聖人)くんはお気に入りだ←え?)3日はもうすでに「ベントラーベントラーベントラー」の楽日と丸被りっつかチケット取ってるんだYOっ!(爆)日程が日程だったので考えに考えて2日の昼公演を取ったのだった…。ま、モダスイは観たことないけど蓬莱(竜太)くんの作・演出は何度かお目にかかってるので(残念ながらモダスイの役者さんたちの外部公演には当たったことがない…。黙)ハズレはないだろと思って。(は?)にしても精華小劇場でも充分狭いと思ってたけど下北沢のOFF・OFFって精華の6分の1ぐらいしかないんだねー。(驚)今この距離で最前列ってだけでも相当緊張してるのにー。(は?)東京公演ではそれだからビジネスホテルのシングルルームって設定だったのが大阪公演はちょっとリッチなホテルのスイートルームって設定に格上げ。函館の氷祭り??開催ちうなおかげでどこもホテルは満室でスイートルームしか取れなかったらすぃー。あ。その前に開演前の注意事項もホテルのフロント風なおねいさんからの注意事項になってて「申し訳御座いませんが当ホテルでは携帯電話の使用は禁止させていただいております。ですのでここで電源を切っていただけますでしょうか?有難う御座います。いろいろ申してまいりましたがどうぞごゆっくりおくつろぎくださいませ」みたくまとめててこういうのも面白いなー、と。そう言えばタニマチ金魚の公演でも病院って設定だったから「病院内では携帯の電源は切ってください!」とかってアナウンスしてたっけ。最近いろいろ工夫されてますよねー。舞台は始まり真ん中ソファーで黙々と本を読み続けるケンちゃん(萩原聖人さんの役どころ)とダブルベッドの上でこれまた黙々とゲームに興じるハルフミ。(古山憲太郎さんの役どころ)と風呂からはのんびり鼻歌混じりなナー(津村知与支さんの役どころ)の声がー。風呂から出て来てバスローブ1枚でケンちゃんにペイチャンネル見てもいいか?って絡んでそれがまたどうにも気分が乗ってこないってので今度はハルフミくんの背中に乗っかって突き始めて「ちょっ!ハルフミくん、どうぶつの森なんかやってんのぉー?!くだんないよー。もっと面白いのやんなよぉーっ!……やっべぇー。何か逝きそうー!」とか言いながらやりまくってたらほんつ迷惑そうにハルフミくんに振り払われ「だってつまんないんだもーんっ!」なーんてごね始めるナー。これがまたペイチャンネル見始める下りからパンツ1丁(しかも豹柄のトランクス!)でテレビはない(だからひたすら野太い女のそっち系の声だけが流れてるんだけど…)もんだから客席の方向をじぃーっ…って見ながらしかめっ面のナーがいて目の遣りどころが…ない。(おい)でケンちゃんから「ちょっとは落ち着け!で静かにしろっ!」って怒られて「…じゃ風呂に水溜めて来る」って出て行くナー。ハルフミも「…あいつ、五月蝿い」ってぼそっと呟いてまたゲームに熱中。ケンちゃんは少なくともまともな格好してるんだけどナーはさすがに裸のままではいられないからその後黒のジャージの上下(でもかなりチーマー風)に着替えてるしハルフミくんはずーっとグレーのスウェット上下だったりで一体何の集まりなのか分かんない。とりあえず「八烏(肩のとこに烏の墨を入れてる。ナーだけ裸だったからよく見えた)」っつーチームにいた仲間だったみたいなんだけど…。でそこにどうやら同じく昔の仲間らすぃーツッキー(小椋毅さんの役どころ)がやって来る。追々分かってくることなんだけど4人は中学の頃からつるんでて相当悪さをやって来たみたいなんだけどツッキーだけが「一抜けたー」で16年前に東京から青森に逃げて来て今は奥さんと子供(女の子が1人。来年から小学校??)がいて林檎園をやってるみたい。で「今更何の用だ?昔みたいな悪さに俺を付き合わせるんだったら勘弁して欲しい。車がいるんだったらキーはこれだから勝手に使ってくれて構わないし返してくれなくていいから」って青森弁でみんなに話して聞かせて「じゃ俺はこれで帰るから」って帰ろうとするんだけどそうは行かず。どうやら早乙女っていう人の依頼で仕事を頼まれてるみたいなんだけど何で今更ツッキーが呼ばれたか?ってーとその早乙女がツッキーの居場所を調べて家族構成も全部知ってると言うケンちゃん。「…脅すのか?」ってツッキーは聞くけれど「脅してるわけじゃない。でも素直に東京に付いて来た方が身のためだ」とケンちゃん。そこにナーが頼んだホテルのルームサービスを持って来る大成。(おおなり。西條義将さんの役どころ)確か泊まる時は3人しかいなかったのに1人増えてるもんだからお皿をもう1枚持って来た方がいいのか聞くんだけどツッキーは「俺はこれで帰るから追加はいらない」って出て行こうとする。それをナーが止めようとして取っ組み合いになっていつの間にやら大成まで巻き込まれて大乱闘にー。

と。元々の2人は何ともなかったんだけど大成が下敷きになってたせいで鼻血は出てるし腕は何だか分かんないけど痺れて動かないから「たぶんきっと折れてる…!」って言い始める。でそんなぐちゃぐちゃ言い始めた大成が気に入らなかったのかハルフミが襲い掛かってますます大成は悲惨なことになっちゃってズボンは破れるし時計も壊れちゃってるし…ってので「とにかくこういうことは上の者に相談して来ないと…。場合によっては警察呼ぶかもしれないから」って出て行こうとするんだけどそれをケンちゃんが呼び止める。こうなったことは確かに悪いと思ってるけど自分たちは弟が事故で亡くなった旅行の足跡を辿っていろんなところを廻って来たのだ、と。で明日はいよいよ弟の命日でどうやらこのホテルをチェックアウトした後に亡くなったみたいだからどうしても今警察に行くわけにはいかない。だから最終的に迷惑をかけたのはそこにいるハルフミなのだから彼だけ警察に連れて行くって形じゃダメだろうか?って交渉し始める。で時計は修理代若しくは新しいのを買うお金を払うし今これだけしか持ってないけど足りなかったら請求してくれればいいからって5万円渡そうとするんだけど「そういうのは受け取れないから…。それに警察行くってのは考え直してもいいけどそこにいる人まだ謝ってもくれないから…。それにゲームやってるし…」と拒む大成。「とにかく謝れよ?な?」ってケンちゃんは取り成そうとするんだけどハルフミはハルフミで自分1人だけ何で警察に行かなくちゃいけないのか??ってのでパニックになっちゃって大成を風呂場まで連れてってそこでがっこんがっこんっ!殴る音と大成の叫び声がー!…とうとう殺しちゃったのか??と思ったらどうやら猿轡と手縛って監禁状態にしちゃったみたいで…。呆れるケンちゃん。とにかくこういうことは困るから!ってのでツッキーはどうしても帰ろうとするんだけどもう話も全部聞いちゃったしそれに大成にも顔見られてるから抜けようたって抜けられないよ?とじわじわ迫るケンちゃん。やることはこのホテルに鞄を持って来る男がいてこの部屋にあるボストンバックと交換して帰って貰って預かった鞄を東京にいる早乙女のところまで運ぶだけだから簡単だろう?と。そうと決まったら「2、3日帰れない。東京に行くから」って奥さんに電話しろって言うケンちゃん。でしぶしぶ電話するツッキーなんだけど肝心のことは言わないで「まだ函館にいる。16年振りだから話が盛り上がってしまってまだまだ帰れそうにない。だから心配しないで先に寝てくれていいから。もうちょっとしたら帰る」って子供の様子をちらっと聞いて電話を切っちゃう。何で東京に行くことを言わなかった??って聞いたら「そんな風に簡単に2、3日留守にしても誰も心配しないようなそんなところじゃないんだよ!田舎なんだから…」って。で「こんなことやってたらダメだから!」って説得にかかるツッキー。何か夢はないのか?ってナーに聞いたら「たこ焼き屋がやりたい」って。そのためにいろんな人に「たこ焼きってさー外かりっとしてて中ふわぁ〜がいいかな?」って聞きまくってたんだね…。で「ぜひ頑張れ!」って励ますツッキー。他の2人は黙ったままだったから「一緒に林檎園やらないか?」って誘うツッキー。ハルフミはいまだに叔父さんと当たり屋やってて品川ナンバーだと見れば飛び込んでて今も手には包帯巻いてるし片足もびっこ引いてる状態。「そんなこといつまでもやってたらダメだ!林檎園に来たらもうそんなことして金稼がなくてもいい。最初は難しいかもしれないけど慣れたら楽しいし収穫の時はすごく嬉しいもんだ」って必死に誘おうとするツッキー。ナーはそんなツッキーを止めようとして風呂場から大成を連れて来てナイフ突き付けて「そんな勝手なことは許さない!」って怒り出す。そんなツッキーに「子供いるんだね?何歳?女の子?男の子?…へぇー、女の子なんだー」ってミョーに絡むケンちゃん。で1枚の写真を取り出して「この写真よぉく見てよ?誰かに似てると思わない?」って高校生ぐらいの男の子の写真をツッキーに見せる。「えー…誰だかよく分からないなー。誰に似てるって言うの?」「ツッキーだよ。分かんないの?」「…え?」「15年前に俺の妹が産んだ子供だよっ!ツッキー、お前の子供だよっ!」って…絶句するツッキー。でもあの時誘って来たのはそっち(ケンちゃんの妹ね)からだしそういうのってあの頃の俺たちの間では当たり前のことだったしどっちにしてもお互い遊びだったのは百も承知のことで子供なんか出来るはずがない!と。だけど「あの時中2だった妹相手によくそんなことが出来たな!子供が出来てお前がいなくなってそれでもあいつはお前が帰って来るって信じてて子供も産むって言い出していろいろ大変だったんだよっ!今は真面目にちゃんと生活してるからって…笑わせてくれるよなー」ってぶちまけるケンちゃん。それに関してはナーとハルフミも同じで産む時もものすごく大変で2人で付きっ切りで面倒見て子供の世話も2人でやってそれだから直人(ナー)と春文(ハルフミ)から一字ずつ取ってナオハルって名前にしたんだって。今もハルフミとケンちゃんには「林檎園に来ないか?」って言ったのにナーには何にも聞いてくれなかった!(だから「たこ焼き屋やるって言ったからそれはそれでいいかなー?」ってことだったみたいだけど。苦笑)って拗ねるし…。そうやってみんないっぱいいっぱいツッキーのせいで苦労したんだからツッキーのことが許せなくて仕方がない。ずっと怒ってるし恨んで来たって。だから東京行く前にみんなの制裁を受けて貰うってナーがツッキーを風呂場に連れて行こうとするんだけどケンちゃんが「俺がやるから」ってことで2人して奥へ消える。

でさっき水張った風呂にツッキーの頭をがばがばつけてリンチしてる(音だけしか聞こえないんだけどねー)と思うんだけど2回か3回やったぐらいで部屋の方に戻って来る2人。「そんなぐらいでおしまいなのっ?!」ってナーは切れるけどケンちゃんは「もういい」って。でツッキーと揉み合った時に服が破れたみたいで袖の肩口がほつれてたんだけどその肩には八烏の墨が入ってなくてそのことに驚くナー。で聞けば「ここ来る前に消した」んだ、と。早乙女はナオハルのことも気に入ってるしいろいろ仕事を任せようとしてる。ナオハルもナオハルで早乙女のことを慕ってると言うか憧れてると言うかで全然高校にも行こうとしないしナオハルの母親はそのことに対して何にも言わなくてバーのママになってて昼間っから客と酒飲んで男連れ込んでる。だからツッキーが東京に行って父親としてナオハルを止めろ、と。このままじゃ早乙女は俺たちにやったのと同じように薬を覚えさせて滅茶苦茶にされるだけだからって。迷い始めるツッキー。で大成の方はと言えばナーがポケットを探ってたら財布の中から免許証が出て来てその名前が「大成功(おおなりいさお)」。「こいつ、だいせいこうだってよー!」ってはしゃぎ始めるナーに「…大成功って…」ってちょっとウケるハルフミ。しかもよくよく見れば誕生日が今日!親戚のコネでこのホテルで2、3日前から働き始めたとこでしかも誕生日にこんなことに巻き込まれて自分はとんでもなく付いてない…って言い出す大成。この3人が林檎園に行かないって言うんだったら自分を雇ってくれないか?って交渉し始める大成。「ホテルの仕事だってやりたくてやってるわけじゃないしどうせいつかは辞めるんだからそうなる前に林檎園で雇って欲しい」って。でもツッキーはそんな中途半端なことばっかりやってるみたいな大成だったら林檎園でも続くわけがないししかも今日初対面なのに簡単に「あぁそうですか」ってわけにはいかないからって断る。…ほんつ付いてないよね…。(苦笑)でもツッキーをナオハルのところに連れて行ったとしても早乙女が許すはずがないって言うナー。それにナオハルのことにしたって八烏のメンバーになってもらって十烏でも何でもどんどんやってけばいいじゃん!って。みんな今までそうやって来たんだから今のままじゃダメなのか?って。そのことに関してはとにかく考えると言うケンちゃん。ずーっと読んでた本は早乙女が刑務所からパクって来たってご自慢の本だったわけだけどここには「生きることそして幸せになること」ってのが書いてある、って。だからそのために自分は考えることにした、と。そうやってる中おもむろにツッキーが持って来た林檎に齧り付くハルフミ。またこの時のハルフミが今まで気付かなかったけどじぃーっとみんなの話に耳傾けてるだけで突っ立って挙句涎とか鼻水まで垂らしてたぐらいだったんだけどそれがまた薬のせいでラリってるとかじゃなくてなーんかモーゼみたく見えちゃって。鼻の下から顎髭まで不精髭っぽいハルフミだったんだけどそれがまた雰囲気出ててさー。言葉数は少ないけどハルフミもいっぱいいっぱい考えてたんじゃないのかなー?って。そうやって改めて見るとハルフミもかなり切ないなーとか。でケンちゃんも大成(勝手に自分で手縛ってるの抜いて食べてた。苦笑)も最後はナーまで林檎しゃりりって食べてていつかちゃんと抜けられる時が来ればいいなーって。結局最後はツッキーも大成に名刺渡して「来たかったら林檎園来てもいいよ?」って言ってあげるんだけどね。(笑)でそこにいよいよノックの音が響いて…で終わり。最後がちゃんとした解決にはなってなかったけど(だって早乙女ってヤクザさんなんでしょう?そんな簡単に足洗えるわけないじゃーん!ツッキーだっていろいろ調べ回られてるんだし…)落ち着くとこには落ち着いたかな、と。やっぱり蓬莱くんの外部とはちょっと違うのかなー?勝手知ったる劇団員さんなわけだしね。次回公演のちらしも入ってたけどうえー!すっげぇ気になるー。観たいー!でもまた東京だけだよ…。(黙)またちょくちょく大阪来てくれたらいいのになー。(遠い目)むう。