82.「夜叉ヶ池」

主なキャスト:武田真治・松田龍平・田畑智子・松雪泰子・遠藤憲一・萩原聖人・きたろう・丹波哲郎
脚色:長塚圭史 原作:泉鏡花 演出:三池崇史 舞台監督:矢野森一
公演記録:2004.11.9〜14@シアター・ドラマシティ(大阪)
あらすじ>>夜叉ヶ池の麓で村人を避けるように古い鐘楼を守る萩原晃と百合。そこに旧友・学円が偶然通りかかり、なぜ姿を消したか晃に問い質した。夜叉ヶ池の龍神に人間が1日3度の鐘をつく約束を破ると夜叉ヶ池の津波で村は水没してしまい、亡き百合の父に代わって晃が鐘をつきつづけてくれるよう頼まれたことを打ち明ける晃。一方、夜叉ヶ池の底にすむ池の主・白雪姫は千蛇ヶ池の若君に恋心を抱いていたが……。

久々に(武田)真治舞台っすよー。もう10年ぶりぐらい?(え?)あたしにとっては「身毒丸」(Play3参照)以来になるからそれぐらいだよねー。(遠い目)ちゃんと意識して真治を観始めたのはホント「NIGHT HEAD」からかもしれないけどそれより前に「先生のお気に入り」とかにもちょろっと出てたりしたのを覚えてるようなそうでないような。(は?)なにげにあの頃はホントにホントに大好きで「めちゃ2モテたいッ!」なんかちゃーんと毎回ビデオに録画されてたぐらいだ。(と最近ビデオ→DVD移行作業をやってて観直してみてきっちり同じていぷに毎回録画されてるの見て驚いた。最近じゃ「お前はホントにA型か?」って自分でも怖くなるぐらい適当。いちいち揃えて録画したりなんかしてない。でも面倒だから全部捨てたけど。←おい)そう言えば「こんな私に誰がした」で筒井(道隆)くんと売れない漫才師だかなんだかの役をやってて。最終回普通に家族と一緒に観てたんだけどごんごん泣けてきて(今思い返しても恥ずかしくなるぐらい爆泣だった。苦笑)タオルぐじゃぐじゃになるぐらい泣いてしんどくなったことまで思い出してしまうことだよ。(苦笑)ともう真治について語らせたらキリないんで。(笑)今はそれほどまではないけど(爆)普通に映画とかドラマとか出てたらいそいそと観るぐらいには好きかなー。で。「夜叉ヶ池」もいちお原作があるわけだし泉鏡花は今まで全然読んだこともないけど(おい)とりあえず読んでおいた方が分かりやすかったりするのかなー?なんて思って本屋に行って探してみたら。すっごいうすーい本(2作品しか入ってなかった)なんだけど戯曲本っつかシェークスピア作品みたいに台本なんですよね、まんま。舞台になったのは観れるんですけれど読むとなると苦手なんですよねー、あの作り。(え?)なのでちらちらーっと観て「ごめんなさい」ってそのまま棚に返しておきました。(おい)ま、それがよかったのかもしれませんが。知らなくても全然平気だったし知らないから入り込めるってのもあると思うし。のっけから白髪な2人が出て来るもんだから「…日本昔話?」みたいな感じで。(え?)全体的になんとなーくそんな感じだったかも。三池(崇史)監督作品もなにげに数作品観てる中では結構好きな感じだったりして(「カタクリ家の幸福」とか「中国の鳥人」とか「ゼブラーマン」とか諸々)「どうなることやら?」ってのはなかったし。前半緩めに笑えるシーンがあったりする分後半怒涛のやうに押し寄せてくるシリアスシーンがぴしっと決まってくるっていうか。だらだらっと流される感じじゃなくてよかった。(ってホントに分かってるのか?あたし)白雪(松雪泰子さんの役どころ)はもうものすんごい切なかったー。初舞台って感じじゃ全然なかった。ホントにべっぴんさん(笑)で龍神が人型を取ったらきっとこんな感じになるんだろうなーってぐらいに透き通るぐらいに白くて儚げででも凛としててあぁもうぴったりっ!1回目に行った時はちょっと後ろの方の席だったので届きにくかった(それでもうるっとくるぐらいには伝わったけど)のもあったと思うんですけれど。2回目の時はものすごい近かったので「会いたくて会いたくてたまんないのにどうしようもないこの気持ちー」がびしびし飛んで来て鳥肌ーっ!って感じだった。神様だってどうにもならない恋に身を焦がすこともあるし切なくてたまんないこともあるんだなーって。(素)でも。田畑(智子)さんがどうにも「美しい」って感じじゃない気がして。(いめいじね)白雪をして「美しい人」って言わしめるとこがどうも納得が…。(こそっ)「可愛い」ってのはアリだと思うんだけど「美しい=美女」ってのとは違うようなー…。(失礼)確かに顔とか見目形だけじゃないし心が、ってこともあるよね?(フォロー?)この場合どの村人よりも心が美しくてまっすぐ正面から向き合えない女性って気はするけど。うんうん。(おい)そこに真治の労わり具合が絶妙なのよー、もう。そっと抱き寄せる感じとか頭を撫でる感じとか生贄に祀り上げられそうになって着物がぐちゃぐちゃになったのをそっと結び直してあげたりとかさりげない感じがものすごぉーっくよいのだ。(つか真治ばっかり観すぎなのよね、あたし。苦笑)いつもだったら「むきーっ!!!」ってなるところが今回はそんなでもなかった。(は?)なんかその慈しみ合ってるとこがほのぼのしすぎててジェラ入ってるどころじゃなかったのかも?特に最後百合(田畑智子さんの役どころ)が死んで絶叫するシーンがあるんですけど。もう「NIGHT HEAD」の直也を彷彿とさせることと言ったらっ!真治の叫ぶところってあたし、かなり好きなような気がします。(え?)他人の感情を全部感じ取ってしまうほどの研ぎ澄まされた余りにも繊細過ぎる感受性とそれに押し流されそうな華奢さなのにどこかしんと澄み渡った湖のやうな空間をどこかに湛えている。(とは「NIGHT HEAD」小説版で直也の描写でも似たような文章がありましたが。苦笑)まさにそんな感じ。こっちまでその感情の渦に飲み込まれそうな勢いだったりとか。丹波(哲郎)さんはもうはっきり言ってずるいです。(苦笑)もう相当高齢者(爆)だから仕方ないのかもしれませんが台本持ち込みですから。でもなーその場の空気を持ってっちゃうんだよなー。なんだかなー。でも千秋楽じじいシーン(おい)はまるっきり崩壊しまくりで真治激ツボに嵌まったらしくてまんまと笑ってましたよ。(苦笑)そうでなくても真治ってば笑い出したら止まんなくなるのに大丈夫なのかしらん?(おぶおぶ)本番ちうは頑張ってくれよーん。(松田)龍平くんも最初は動じてなくて「さすがじゃぁーんっ!」なんて思ってたんですが。さすがにちょっぴり笑えたらしく後ろ向いて咳払いするような仕草もあったりしつつ。思いっきり飛び道具な丹波さんです。(おい)そうそう。椿役の龍平くんがあの役やってるとどうも「ヒロシ」に見えて仕方なかった。(あんただけだろうがよ)白雪に振り回されて困り果てていくとどんどんそう見えるのよねー。(え?)えーっと…。(黙)でも思えば真治ってば今回の共演してる人とはほとんど前にお仕事したことあるんじゃないの?って感じで。萩原(聖人)くんとは「若者のすべて」で、龍平くんとは「御法度」で、松雪さんとは「砂の器」で、丹波さんと三池監督は「カタクリ家の幸福」でとか思うとやりやすい現場だったんじゃないかなーと思ったり。初対面から作り上げていくことを思えば、ねぇ?(誰に聞いてるんだか)って…真治以外のことも書かなくちゃー。(焦)

と。1回目は10日の昼公演で20列3番、千秋楽は7列33番。千秋楽はどうしっても行きたくて(そうでなくても2回行きたかったけど)オークションに注ぎ込んでしまいました。(苦笑)そんな高くなかったと思うんだけど。(忘れたらしい。笑)なんかこう人間ってちっちゃくてどうしようもなく愚かでそれでも愛すべきやつらなのかなー、なんて。実際そんな神代の昔なんてとっくの昔に忘れ去ってて自分たちさえよければどうでもよくって自分に火の粉がかからなければ生贄だって奉げるし都合のいいようにしか解釈しないし。白雪が怒り狂うようにダムとか作ってめちゃくちゃにしといていざ雨が降るどころか大波が起こればあっけなく沈んでいくような無力な存在。自然を目の前にしたら人間なんてこれっぽっちもない取るに足りない存在。地震とか台風とか個人にとっては「なんであたしばっかり?」って思うぐらい情けなくなるし「あたしが何したっていうの?」って悔しくなるけど元をたどればやっぱり地球全体で人間が自然を破壊してきたツケが回って来てるんじゃないのかなーって思う。神様は本当は生贄なんか望んじゃいないのかもしれないけど昔から何かと言えば人柱だとかなんだとかで生きたまま苦痛を味わわされた人たちがいっぱいいっぱいいるんだよね。今はさすがに表立ってそんなことすれば人権侵害だとか差別だとか言われかねないからやってはないんだろうけどそれでも「神様に奉げる命なんだから文句言わずに差し出せ」って考え方の人も少なからずいるんだろうと思う。聖戦だとかクーデターとかってのの大義名分はやっぱりそういうことなんだろうし。きっともう神様は見て見ないふりをしてるんだろうなー。「勝手に始めたものだから勝手にやらせておけばいい」って。もうこんなとこなんか見限ってどっか行っちゃったかもねー。(苦笑)「神様が本当にいるか?」って聞かれたらビミョーな問題だし死んだらどうなるかなんて死んでみるまで分かんないって思ってるから無神論者に近いものがあるのかもしれないけどさ、あたしなんて。なんとなーくどうにもならない大きな物ってのはあるんじゃないのかな、ぐらいには思うかな?でも「神様に愛される存在」なんかには今からなんかどうやったってなれないね。(苦笑)無理。悔い改めるなんてないね、絶対。(爆)とほーん。と。千秋楽っすよっ!(何)ぽかーんと時間が空いちゃってちょっと早いけどもう劇場前にでも行っとくかーってので1時過ぎには着いてたんですが。15分ぐらいだったかなぁ?普通に「んー。どこかで見たことある人がー…」がすてすて歩いてるわけですよ。(笑)後ろにファンの女3人ぐらい引き連れて。(同じ年ぐらいだったから女の子じゃないなってことで。おい)って…えー?!えー???!!!って真治じゃんっ!!!!!思いっきり普通にいつも雑誌で見るような感じの格好(ニットの帽子(灰色っぽい)にサングラスかけていろんな色の縞々になったニットシャツみたいなの着て下は黒のGパンだったようなー?)でしかももうすぐ開場する時間だからしてっ!そんな時間に歩いてると思わないでしょうよ?!いいのか、真治。(おぶおぶ)なんかあまりにも見慣れた風景みたいにして通り過ぎられたんで「きゃーっ!!!」とかもなかった。(え?)「あぁ、真治ね」ぐらいな感じ?(おい)あとからじわじわパンチ効いてきたけど。(笑)なんか写メ構えてるヒマもなかった。(黙)つかちょっと女どもに埋もれるぐらいのちっちゃさだった。(可愛い)つか自分で運転して来ちゃったんですかー?それとも外食好き?(笑)なんかいめいじ、舞台前って楽屋でお弁当とか食べてるんだろうなーって感じするじゃないですか?(え?)まさかいないはずの人が見れちゃってちょっと嬉しいー。(やっぱりか)カーテンコールもFCの威力かなんなのかステージに向かって花の投げ入りが乱れ飛んでましたよ。すげぇ。つか千秋楽の公演観て思ったんですが。前列の方なのでたぶん真治FCの固まりの座ってる席だと思うんですが。笑えるシーンが近づいてくるとその前からくすくす笑い出してこらえきれず爆笑ってパターンが多かったような気がします。確かに何回も観てれば「くるーきっとくる〜♪(貞子かよ?)」な感じでたまんなくなるのは分かるんですけれど。でも今日初めて観るって人も少なからずいるわけですよ、実際。そんな時実際面白い場面の前から笑われ出したらはっきり言って興ざめだと思うんですよねー。自分がされたら腹立ちません?堅苦しいこと言ってるのかもしれませんけどこの場合ちょっと我慢してほしいかなー、なんて。でもなー(長塚)圭史くん観れると思ったのに(期待し過ぎ)三池監督だけだったしなー。(不満か)しょうがないよねー。圭史くんが演出したわけでもないしな。「ピローマン」演出抱えてるしな。(しょんぼり)「ピローマン」は挨拶アリですよねぇ?(聞くな)でもまぁ真治もますます舞台の仕事とか増えてくれるといいな、とか。(そっちもかよ?)劇場で「プリンツ21」とかいう雑誌で表紙特集になってるのが一緒に売ってて。パンフだけのつもりがつい買っちまいましたことよ。商売うめえなー。(おい)とやっぱりどこに行っても踊らされ体質のやうです。えへら。