155.「ズビズビ。」
主なキャスト:キムラ緑子・小市慢太郎・三上市朗・権藤昌弘・勝平ともこ・永滝元太郎・木下政治 作・演出:マキノノゾミ 舞台監督:藤吉成三 公演記録:2006.11.17〜19@松下IMPホール(大阪) |
劇団M.O.P.公演自体観るのは初めてなんですけど三上やん(三上市朗さん)が観たいなーと思って気になってはいたんですが。発売日も最初はチェックしてて(ま、初めてなので劇団からDMが届かないので先行は諦めた)買うつもり満々だったのに途中いろいろあって忘れちゃって(爆)「あ。今日発売なんだったったっけ?」と思ってぴあ@携帯見たらばもう先週から発売になってた…。(黙)でいちおその時点で申し込んでみたんだけどその時は千秋楽がF列 8番って出ててもしかしたら他の日だったら平日だしもうちょっと前の方の席が残ってたりするかもー?!と思って蹴って他探したらM列とかしか残ってなくてむしろ全然ダメじゃんっ!って感じだったんでまた千秋楽に検索かけたらもうF列が出て来なくてR列とかが出て来たから「あー…先に押さえとけばよかったー」と思いつつその日は何も買わなかったんですよね。(おい)で次の日にぴあ@パソの方で検索かけたら千秋楽のF列 8番って席がまだ残ってて出たからもうここは押さえとくしかないでしょ?ってのでそうしました。(だから最初から押さえればよかったのに…)IMPの列ってお芝居によってかなり変わって来るんでどうなるか分かんなかったんですけどま、普通にF列だったんですけど何故かあたしの後ろの列が(椅子席最後尾列)松列になっててこれって急遽増やしたりした席だったんですかねい?(おぶおぶ)と行く前にネタバレは読んではなかったんですけどオムニバス形式のお芝居だってのは新聞に載ってたんでどんな感じになるのかなー?と思いつつ。まず第一話の「ずっと貴方が…」。これはまぁ三上やんは出て来ないので(キムラ)緑子さんと小市(慢太郎)さんがメインになる感じ。大物スター南大作(小市慢太郎さんの役どころ)がベタで笑える。(え?)「ハムレット」を公演ちうで南が演じてるのはクローディアスでハムレット役を新人アイドル?みたいな人が演じてるみたいなんだけど劇評で「ハムレット役は初々しくて全体的に好印象」みたいな感じで誉めてあるんだけど「クローディアスは作り込み過ぎてて見苦しい。ミスキャストだ」みたいに書かれててしかもそれをスタッフが楽屋廊下に張り出してたもんだからご機嫌斜め。そこに取材させて欲しいってことで地方新聞だかの文芸記者&カメラマンが来るんだけど「午後の公演も控えてるから疲れてるから取材は受けられない」って一旦は断るんだけどその女性記者が南のファンだってことが分かって急にテンション上がってカメラにも積極的に収まったり(しかも紫のガウン着て寛いでるしブランデーグラスを回したりしてるし時代的にもそれぐらいなのかもしれないけど石原裕次郎ばり?って感じ)してホント分かりやすい。(笑)だけどそんな南には隠された暗い過去が…みたいな展開でまだ若かった頃に恋人(後の奥さんになる女優さん。今はもう1年前に死んじゃったらしい)に会いたいがために雨の日にスピード出して車を運転してたら酔っ払って急に飛び出して来た男を撥ねてしまって即死ではなかったけどそのままにして逃げて撮影現場に帰ってしまったってことを女性記者に暴かれるのよね。最初からなんとなく「あなたのファンだったんですー」っていう過去形の表現に「あれ?」っと思ってはいたんだけど最終的に撥ねた男はこの女性記者のお父さんで死ぬ間際に「南大作に撥ねられた」って言ったんだけど娘は南のファンだったから今まで隠し通して誰にも言わなかったんだってことを話し始める…っていう。確かに撥ねられた相手はどうしようもない男だったみたいだし酔っ払っては奥さんや娘を殴ったりして死んだ方がマシだったのかもしれない。自分には輝かしい未来があって自分が今罪を認めればファンは悲しむし今まで出演して来た作品たちは生まれることもなかったんだっていうのも分かる。だけど人殺しには違いない。その葛藤ってのかな?どうだろなー?どんなに酷い人間だったとしても「死んでいいこと」な人間はいない気もするし。それは勝手に判断していいことじゃないんじゃないかなー?と。また娘がファンだったからってのもビミョーですよね。「黙っててあげるから結婚して」とかいくらでも言えそうな展開じゃないですかー。(さもしい)はいのんがあたしのパパリンを轢き殺すとか…あぁ実感が沸かない。(当たり前)黙っててあげてるっていう密かな共犯意識ってのかなー?そういう関わり方もあるのかな?って思わないでもない…っていやいやいや。ダメっすよっ!と続いて「ビッグな男」。旅回り一座のお話。久々の芝居小屋での公演なんだけどその公演の主催者はぢつはヤクザ。でこのヤクザの親分は「石松物」が大好きでそれを絶対やらなくちゃいけないんだけど石松を演じるはずの役者が逃げちゃってどうしましょ?!な。つか三上やんがそのヤクザの子分っつか取り仕切り役みたいなんだけど普通に他の座員に石松の演技をつけようとするんだけど自分が演じた方がいいんじゃん?!ってぐらい上手いのー。(笑)でも「俺はやらない」って。そこへ帰って来たのが昔座員だったんだけどグループサウンズがやりたいつって一座を出て行った座長の弟。だけど座長は認めない。なんつーか男気?悪く言えば意地っ張り?(苦笑)台詞の中でだけだけど「南大作」の名前が出て来たりしてなんとなく繋がってる…感じ?で結局地方議員だかの有力者の秘書がこの話を聞きつけてヤクザの親分に話をつけてくれて取り成してくれるんだけどそれまた座長は認めたくなくてやっぱり「石松物で行くっ!」って宣言しちゃって自分では謝らないけど帰って来た座員を連れ戻して来いっ!つってこの人の奥さんだったら大変だな、と。つか最後誰もいなくなっちゃった楽屋に三上やんが石松の衣装着けて戻って来て(結局やりたかったんじゃん、自分が)お弁当食べながら台詞の練習したりしてるとこが可愛かったー。この人もきっと「どうかどうかあなたでないと他やれないですから。お願いしますよー?」って頼まれないと「仕方がねぇなー。じゃちょっとだけやってやるかー」って言えないタイプなんだろね。(笑) と次が「ずいぶんな話」。青猫物語とかいう商業演劇だかのお話なんだけどその舞台で久々に再会した同級生のお話。女の方は裏方スタッフで衣装さんなのかな?男の方は役者。で「奥さんはなくなった」っていう話を聞いてもう結婚とかそろそろしちゃってもいいかなー?って考え始めるんだけど。ぢつは役者にしては致命的に滑舌が悪くて「奥さんが亡くなった」→「奥さんがいなくなった」ってのと聞き違えててホントは子供は5人もいるし奥さんも浮気相手と別れて帰って来ちゃうしでてんやわんや。それ聞いてもう仕事どころじゃなくなっちゃってミスの連続で最後役者の方はカーテンコールにも出て来なかったしスタッフの方はカテコでの風船が降って来るしかけになってる大綱を切り落とすのをまかされてたのに行かなかったりで次せっかく大きな舞台で舞台監督出来る話が来てたのに当分これじゃ無理だなって怒られちゃう。うーん…あたしの場合結婚願望とかそんなに強くないし出来れば子供も別に欲しくない人なので(爆)仕事が好きなわけじゃないけど(今現在そんなにばりばり仕事してるわけでもないので←おい)自分で遊ぶお金ぐらいは自分で稼がなくちゃ申し訳ないと思うしたぶん結婚しても仕事っつかパートかアルバイトぐらいはやるぐらいの方がちょうどいいっつか。ずーっと家にいて家のことしかしないだなんて考えられない。退屈過ぎる。(爆)もうね、だって1人でいる気楽さにどっぷり浸かり切っちゃってるんだもんよ。1人っ子だからか元々の性格なのか1人でいることが苦じゃないのね。予定合わせて待ち合わせ時間決めて映画かお芝居か観てそれでその後食事かお茶かして帰って来るってのも楽しいっちゃ楽しいんだけど自分のペースで動くことに慣れ切っちゃっててそれをするのが今面倒臭いことになってるので(おい)「もしかしてなんかあたしって友達少ない?(おぶおぶ)」とか思わないでもないです、ハイ。(黙)ママリンもさすがにやばいと思ったのか「お友達がねーあんたがいいっていってるんだけどどう?」みたいな話をさりげに持って来たりするんですけど「じゃ結婚してもライヴ行ってもいい?」って聞いたら「それはダメ」って即答されたので断ってます。(爆)だから普段家にほとんどいない人とかどうでしょう?(は?)遠洋漁業とか。(おい)あぁでもあたしはこの話結構好きだったかなー?一番動きがあった気がするし。どたばた喜劇っぽくて。でこの役者と同じ楽屋を割り当てられてたちょっと大物役者さんだかがずーっと「滑舌悪いし楽屋ではずーっとにやにやして気持ち悪いし今日は千秋楽だしこの公演終わったらあいつを一発ぶっ飛ばしてやるっ!」ってやる気満々だったんだけど(その大物役者さんも場面としては一幕だか途中で出番が終わりで後ずーっと私服のフリース着て楽屋で寛いでて「最後カテコの時はちゃんと衣装に着替えて出てください」ってスタッフに注意されてたのに結局ちょっと上着羽織っただけでそのまま出ちゃってそれもひっくるめてスタッフさんが怒られてた…)最初は山ちゃん(衣装スタッフさんの女の人。勝平ともこさんの役どころ)も相手の役者のことが好きだから「そんなことやめてあげてください」みたいにやんわり言ってたんだけどごたごたが起こってもうどうでもよくなって来た時にこの大物役者さんがカテコ終わって普通に帰っちゃってたんだけど戻って来て「お前をぶっ飛ばすの忘れてたー」つって殴るとこで「●●さん、グッジョブっ!」つっててそういうのもおかしかったー。あ。最後南大作もこのお芝居に出てたみたいで山ちゃんのところに奥さん(1話目の女性記者さんかな?)と一緒にやって来てまだ新人だった頃に山ちゃんにはいろいろ世話になったねーみたいな話をして「結婚するって?おめでとう。これからも頑張ってね」って言いに来てくれてなんかそこはハッピーエンドっぽくてよかったかな。で最後「ビタースイーツ」。ジャズバンドのお話なんだけどそのメンバーの1人三上やんが本場でジャズやりたいっ!って言い出してニューヨークに行っちゃうんだけど一番仲のいい小市さんも「せっかく才能もあるんだし行きたいんだったら行った方がいい」って言ってくれて内縁の奥さん?の緑子さんも「止めたって仕方がないから」みたいな感じで。でもそのバンドについてくれてる若い運転手係みたいな人が緑子さんのことが好きで「お腹に子供もいるのにそんな人を置いて行かないでくださいっ!」って必死に頼むんだけど賭けトランプにまんまと負けて(ホントはいかさまだったんだけど)バンドを去っちゃうの。でもその人が後々売れっ子役者の南大作になったってのでここでも南大作リンクしてます。で最後三上やんと緑子さんが昔話をしてるシーンが照明でセピア色になるんだけどそれがものすんごいキレイだったー。ホントは緑子さんも三上やんがニューヨークに行って1年後に原爆症で亡くなってて(だから子供も自分が原爆症だから遺伝するって言われてぢつは堕ろしてた)三上やんも成功しなくて自殺しちゃってて死んだ人たちになっちゃってるんだけどそこだけ時間が止まったみたいで一瞬が切り取られたみたいになってて照明でそんなことまで出来ちゃうんだなーってすっごい感動しちゃった。でまた何年後かっていうことになってるのかな?小市さんもそっちの側に加わるんだけど「俺たちにはいっぱい時間があるんだからゆっくり今まであったことを話してくれよ」って三上やんが言うのね。それがもうじーんって来ちゃった。でカテコっすよ。今回三上やんがパンフで「お芝居の関係で最近楽器を始めて。ギターとサックスを」って書いててギターは分かるけどサックスってどこでやるんだろ?って思ってたらばー。今回やってくれましたよー。すげぇー。ギターよりサックスの方が難しくね?(おぶおぶ)なのに全然ちゃんとサックスプレイヤーって感じでかっちょいいーん。サックスはもう(武田)真治がやってるの見てるもんでそれ以上ってことはないにしても上手いよ。緑子さんもギター弾いてるし小市さんもトランペット吹いてるしでビッグバンドっぽい。最後三上やんが挨拶だったんだけど「これからこういう形で続いて行くかもしれません」って言ってたんでまたやってくれるやもー。(わくわく)あ。そうだ。風船も降って来てて「これって山ちゃんの風船切り落とし?」(笑)とか思いました。あと「ズビズビ。」のタイトルの説明(ま、もう分かると思いますけど。苦笑)したり次回公演の案内も言っちゃって3回目「もうホント何もないですっ!」って言いながら「この風船持って帰ってください」とかってぽんぽん投げ入れてくれたりしてて可愛いー。あたしも1列目じゃなかったけど最後わざわざ前通って持って帰って来ちまったい。(バカ)ちょっと電車内が恥ずかしかったですけど。(汗)次は頑張って先行で取れたらいいなー、と。おねげぇしますだ。(おい) 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