多発性骨髄腫 Multiple Myeloma(MM)
研究ノート


■5. MMの臨床症状と検査

臨床症状

初診時の検査

画像診断

特殊検査


 臨床症状(Clinical Manifestations)

症状 今村ら(1962)
(253例)
谷内(1978)
(50例)
土屋ら(1983)
(100例)
痛み(腰・胸・四肢・背部痛) 67.5% 74.0% 62.0%
貧血症状(めまい・動悸など) 8.0 22.0 24.0
発熱 11.5 20.0 8.0
出血症状 7.5 6.0 5.0
頭痛・頭重感 4.0 4.0 3.0
神経症状(意識障害・運動・知覚障害、しびれなど) 7.9 22.0 6.0
腫瘤形成 8.7 12.0 3.0
偶然発見例     8.0

● 骨痛

最も多い症状が溶骨性変化による骨痛で、腰部、背部、胸部、四肢などの痛みを訴える。中でも腰痛を訴える患者が最も多く、腰椎X線写真で圧迫骨折を認め骨髄腫が疑われることが少なくない。骨粗鬆症、骨折を含めたX線写真上の溶骨性変化は初診時77%の患者に見られる[6]

[6] International Myeloma Working Group. Criteria for the classification of monoclonal gammopathies, multiple myeloma and related disorders: a report of the International Myeloma Working Group. Br J Haematol. 2003 Jun;121(5):749-57. [PubMed]

● 貧血

労作時、動悸、息切れなどの貧血症状が見られることがあるが、軽度の貧血であれば自覚症状に乏しい。

● 腎障害

蛋白尿又は腎障害が進行した結果の腎不全で骨髄腫が診断される場合もある。

● 高カルシウム血症

骨吸収の亢進による高カルシウム血症のため、多飲、多尿、口渇、便秘、悪心・嘔吐、意識障害などが見られることがある。

● 易感染性

感染症を繰り返す易感染性が見られる。病初期にはグラム陽性菌による肺炎等の呼吸器感染症が多い。

● 神経症状

椎骨圧迫骨折による頚・胸・腰部痛、髄外腫瘤による脊椎圧迫症状が見られ、アミロイド浸潤による手根管症候群が見られることもある。

● その他

全く症状がないのに、人間ドッグ等で血清総蛋白値、膠質反応(ZTT、TTT)の異常、赤沈の亢進が指摘され、骨髄腫が疑われることもある。

Performance Status 全身状態(日本癌治療学会:固形がん化学療法の臨床効果判定基準より)

grade Performance Status
0 無症状で社会活動ができ、制限をうけることなく、発病前と同等にふるまえる
1 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。例えば軽い家事、事務など。
2 歩行や身の廻りのことはできるが、時にすこし介助がいることもある。軽労働はできないが、日中の50%以上は起居している。
3 身の廻りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50%以上は就床している。
4 身の廻りのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としている。

Oken MM et al. Toxicity and response criteria of the Eastern Cooperative Oncology Study Group. Am J Clin Oncol 5, 649-655, 1982.

● Kamofsky Score

Score 症状 介護
100 正常、臨床症状なし。  
90 軽い臨床症状あるが正常の活動可能。 正常な活動可能
80 かなり臨床症状あるが努力して正常の活動可能。 特に介護不要
70 自分自身の世話はできるが正常の活動・労働不能。 労働不可能
60 自分に必要なことはできるがときどき介助が必要。 家庭療養
50 病状を考慮した看護および定期的医療必要。 介助必要
40 動けず、適切な医療・看護必要  
30 まったく動けず入院が必要だが、死は差し迫っていない。 自分自身のことも不能
20 非常に重症、精力的治療が必要。 入院治療が必要
10 死期が切迫している。 疾患が速やかに進行
0  

 


 初診時の検査

●骨髄腫が疑われる場合に必要な検査法

骨髄腫の診断に必要な検査
  1. 現病歴と理学的所見
  2. 末梢血:白血球・分画・赤血球・ヘモグロビン・血小板
  3. 生化学:総蛋白・アルブミン・アルカリホスファターゼ・LDH・BUN・クレアチニン・カルシウム・β2ミクログロブリン・CRP・血清チミジンキナーゼ
  4. モノクローナル蛋白(M蛋白)の型と量:血清電気泳動・血清免疫電気泳動・免疫固定法・免疫グロブリン定量
  5. 尿中Bence Jones 蛋白:尿電気泳動・尿免疫電気泳動・免疫固定法
  6. 骨髄穿刺又は骨髄生検
  7. 骨X線写真:脊椎・骨盤・頭部・胸部・四肢骨、必要によりMRI and/or CT
  8. 腫瘍細胞の表面抗原解析
  9. 腫瘍細胞の染色体解析

● 末梢血

赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、白血球数、分画、血小板数の検査は必須で、特に貧血の程度はDurie&Salmonの病期診断に重要な要素となる。

ヘモグロビン12g/dL未満の貧血は80%に見られ、8.5g/dL未満は31%に見られる。白血球数4,000/μL未満は27%に見られ、血小板数15万未満は30%、10万未満は10%に見られる。

白血球分画での形質細胞の存在は形質細胞白血病の可能性も考慮する。骨髄腫細胞の確定診断には末梢血単核球の表面抗原解析が有用である。

血小板数減少は負の予後因子である[8]

[8] Peest D, et al. Prognostic value of clinical, laboratory, and histological characteristics in multiple myeloma: improved definition of risk groups. Eur J Cancer. 1993;29A(7):978-83. [PubMed]

ヘモグロビン値

ヘモグロビンHb(g/dL) 患者数 割合
3.1〜4.9 17 1.3%
5.0〜6.9 155 11.6%
7.0〜8.4 245 18.4%
8.5〜9.9 309 23.2%
10.0〜11.9 345 25.9%
12.0〜12.9 125 9.4%
13.0〜17.2 136 10.2%
合計(中央値9.6) 1,332  

白血球数

白血球WBC(/μL) 患者数 割合
900〜3,999 357 27.0%
4,000〜7,999 800 60.4%
8,000〜9,999 97 7.3%
10,000〜19,999 61 4.6%
20,000〜29,999 5 0.4%
30,000〜58,000 4 0.3%
合計(中央値4,900) 1,324  

血小板数

血小板Platelet(/μL) 患者数 割合
0〜49,999 38 2.9%
50,000〜99,999 100 7.5%
100,000〜149,999 256 19.3%
150,000〜199,999 342 25.8%
200,000〜299,999 462 34.9%
300,000〜399,999 97 7.3%
400,000〜499,999 25 1.9%
500,000〜820,000 5 0.4%
合計(中央値189,000) 1,325  

 

● 骨髄(穿刺又は生検)

骨髄有核細胞における形質細胞の比率は診断上重要で、クローナル増殖で10%以上の割合とされる。ただし、骨髄腫細胞の増殖部位はモザイク状で、特に初期においては穿刺の部位によって比率は変わる。

形態学的に骨髄腫細胞の同定が困難な場合は、骨髄単核球分画の表面抗原解析の結果と照合する。

骨髄腫細胞の異型性は負の予後因子として指摘されている[9]。 また、骨髄腫細胞比率が高いと予後不良である。

[9] Greipp PR, et al. Plasmablastic morphology--an independent prognostic factor with clinical and laboratory correlates: Eastern Cooperative Oncology Group (ECOG) myeloma trial E9486 report by the ECOG Myeloma Laboratory Group. Blood. 1998 Apr 1;91(7):2501-7. [PubMed]

● M蛋白

骨髄腫を疑う症例には必ず血清と尿の蛋白電気泳動を行う。セルロース・アセテート膜電気泳動でβ〜γ域に均一成分(M蛋白)を認めたら、免疫電気泳動ないし免疫固定法で免疫グロブリンのクラスとタイプを決定する。M蛋白の量は臨床病期の決定や治療効果の判定に重要な資料となる。

M蛋白以外の免疫グロブリンの定量もMGUSなどとの鑑別に重要であり、骨髄腫では一般に減少している。BJ型骨髄腫や非分泌型骨髄腫では、全ての血清免疫グロブリン値が減少する。

尿中M蛋白(BJ蛋白)量の測定は24時間尿を用いて行う。微量M蛋白の検出には免疫固定法が有効で、EBMTでは免疫固定法でM蛋白が検出されないものをCRと判定している[10]

予後に関しては、IgG型が非IgG型より予後良好で、IgG型ではM蛋白量が多いほど予後不良であるが、IgA型ではM蛋白量と予後に相関は見られない。κとλの比較ではκの頻度がやや多く、予後も良好である。

[10] Blade J, et al. Criteria for evaluating disease response and progression in patients with multiple myeloma treated by high-dose therapy and haemopoietic stem cell transplantation. Myeloma Subcommittee of the EBMT. European Group for Blood and Marrow Transplant. Br J Haematol. 1998 Sep;102(5):1115-23. No abstract available. [PubMed]

M蛋白 κ型 λ型 割合
IgG 463 276 739 59.1%
IgA 145 127 272 21.8%
IgM 1 1 2 0.2%
IgD 6 38 44 3.5%
IgE 0 0 0 0%
Bence Jones 82 82 164 13.1%
Biclonal 1 5 6 0.5%
不明 14 10 24 1.9%
合計 712(56.9%) 539(43.1%) 1,251  

IgGの量

IgG(mg/dL) 患者数 割合
300〜2,999 205 26.3%
3,000〜4,999 273 35.1%
5,000〜6,999 147 18.9%
7,000〜8,999 95 12.2%
9,000〜10,999 40 5.1%
11,000〜19,360 18 2.3%
合計 778  

IgAの量

IgA(mg/dL) 患者数 割合
395〜999 16 5.8%
1,000〜2,999 104 37.4%
3,000〜4,999 92 33.1%
5,000〜6,999 44 15.8%
7,000〜8,999 16 5.8%
9,000〜13,306 6 2.2%
合計 278  

血清蛋白電気泳動法:SPEP(serum protein electrophoresis)又は尿蛋白電気泳動法:UPEP(urine protein electrophoresis)を使用するのが好ましい。比濁測定法(nephelometry)は、多量体又は凝集型M成分、特にIgA型の場合には好ましく、再現性が高いことがあり、血清M成分濃度が低い場合は不可欠である。

Freelite検査は遊離κ/λ型軽鎖の値とその比を調べることができ、非分泌性および微小残存病変のある患者の71%では定量マーカーが得られる。

Drayson M,et al.: Serum free light-chain measurements for identifying and monitoring patients with nonsecretory multiple myeloma.Blood 2001;97:2900-2902.

Katzmann JA,et al.: Serum reference and diagnostic ranges for free kappa and free lambda immunoglobulin light chains:relative sensitivity for detection of monoclonal light chain.Clin Chem 2003 (in press).

● 血液生化学

血清総蛋白量は、Bence Jones 型骨髄腫、非分泌型骨髄腫を除き、多くの場合増加する。

アルブミンは、約1/3の症例で3.5g/dL未満に低下し、低値は負の予後因子である[11]

LDH[12]は、22%で基準値より高値となり、CRP[11]は、47%の症例で異常となり、異常値はいずれも負の予後因子である。

アルカリホスファターゼ(ALP)は、骨形成に関与する骨芽細胞活性の指標であり、骨髄腫の骨病変は主として溶骨性変化であるため正常域内であることが多い。ただし稀に化骨性変化を示す骨髄腫があり、その場合はALP値の上昇を認める。

高カルシウム血症は、骨吸収の亢進による溶骨性変化の結果発現し、9%の症例に11mg/dL以上の高カルシウム血症が認められ、負の予後因子である。

カルシウムCa(mg/dL) 患者数 割合
3.4〜5.9 214 16.8%
6.0〜7.9 102 8.0%
8.0〜9.9 714 56.0%
10.0〜10.9 135 10.6%
11.0〜10.9 40 3.1%
12.0〜12.9 31 2.4%
13.0〜13.9 26 2.0%
14.0〜17.5 14 1.1%
合計 1,276  

血清クレアチニン値は、Durie&Salmon の病期決定に重要で、2mg/dL以上の症例は15%に見られ、負の予後因子である。

クレアチニン(mg/dL) 患者数 割合
0.0〜0.9 743 56.1%
1.0〜1.4 293 22.1%
1.5〜1.9 91 6.9%
2.0〜3.9 112 8.5%
4.0〜5.9 40 3.0%
6.0〜7.9 22 1.7%
8.0〜16.3 23 1.7%
合計 1,324  

血清コレステロールは、低値の場合が多い。

β2ミクログロブリン(β2MG)は、予後因子として重要で、必須の検査項目である[10]

血清チミジンキナーゼ(STK)は、MRCでは予後因子とされているが[13]、日本のデータでは否定的である[14]

極めて稀ではあるが、アンモニアやアミラーゼ高値を示す骨髄腫が知られている。

以上の中でIMWGはアルブミンとβ2MGの2つの因子による病期分類を提案している[15]

[11] Kyle RA. Prognostic factors in multiple myeloma. Stem Cells. 1995 Aug;13 Suppl 2:56-63. Review. [PubMed]

[12] Dimopoulos MA, et al. High serum lactate dehydrogenase level as a marker for drug resistance and short survival in multiple myeloma. Ann Intern Med. 1991 Dec 15;115(12):931-5. [PubMed]

[13] Brown RD, et al. Serum thymidine kinase as a prognostic indicator for patients with multiple myeloma: results from the MRC (UK) V trial. Br J Haematol. 1993 Jun;84(2):238-41. [PubMed]

[14] 麻奥英毅,他:血清チミジンキナーゼ活性測定の臨床的有用性の検討. 第27回日本骨髄腫研究会総会抄録14, 2002.

[15] Greipp PR, et al. Development of an International Prognostic Index (IPI) for multiple myeloma: report of the International Myeloma Working Group. Hematol J 4 (Suppl 1): S42, 2003.

● 骨病変

溶骨性変化を評価するために、全身骨のX線撮影が必須である。骨病変を認めない症例は23%で、3/4の症例に溶骨性骨病変を認める。また、脊椎骨の圧迫骨折は約半数に見られ、脊椎骨以外の病的骨折は1/4に見られる。

CTやMRIを用いた椎骨病変の検索は、X線写真で検出できなかった病変を捉えることができ、MRIは骨髄腫と骨粗鬆症の鑑別に役立つ。

骨病変 患者数 割合
無し 301 22.7%
3箇所以下の溶骨性病変 420 31.6%
4箇所以上の溶骨性病変 548 41.3%
あるが広がり不明 59 4.4%
合計 1,328  

脊椎以外の病的骨折

脊椎以外の病的骨折 患者数 割合
有り 322 24.6%
無し 985 75.4%
合計 1,307  

脊椎の圧迫骨折

圧迫骨折 患者数 割合
有り 584 46.3%
無し 678 53.7%
合計 1,262  

骨病変の程度によりスケールが定められており、病期決定の資料となる[7]

Scale 0 normal
正常
Scale 1 osteoporosis
骨粗鬆症
Scale 2 lytic bone lesion
溶骨性病変
Scale 3 extensive skeletal destruction and major fracture
広範囲の骨破壊と大きな骨折

[7] Durie BG, Salmon SE. A clinical staging system for multiple myeloma. Correlation of measured myeloma cell mass with presenting clinical features, response to treatment, and survival. Cancer. 1975 Sep;36(3):842-54. [PubMed]


画像診断

●一般画像検査

全身骨レントゲン(radiography)

Woolfenden JM, et al.: Comparison of bone scintigraphy and radiography in multiple myeloma. Radiology 1980;134:726-731. [PubMed]

Agren B, et al; Radiography and bone scintigraphy in bone marrow transplant multiple myeloma patients. Acta Radiol. 1997 Jan;38(1):144-50. [PubMed]

CT検査(Computed Tomography)

コンピュータ断層撮影

Schreiman JS, et al.: Multiple myeloma:evaluation by CT.Mayo Clinic Proc 1985;154:483-486.

MRI検査(Magnetic Resonance Imaging)

磁気共鳴画像

Kusumoto S, et al.: Magnetic resonance imaging patterns in patients with multiple myeloma.Br J Haematol 1997;99: 649-655.

Mariette X, et al.: Prognostic value of vertebral lesions detected by magnetic resonance imaging in patients with stage I multiple myeloma.Br J Haematol 1999;104:723-729.


●核医学検査(RI検査)

ラジオアイソトープ(RI: radio isotope: 放射性同位元素)で標識した薬剤を投与し、集積した臓器や組織からでるガンマ線を検出する画像検査で、使用する核種により色々なタイプがある。

一般名 核種 薬剤 半減期
ガリウムシンチ 67Ga クエン酸 3.26日
骨シンチ 99mTc HMDP 6.01時間
セスタミビ 99mTc MIBI(sestamibi) 6.01時間

Ga: ガリウム(Gallium)
Tc: テクネチウム(Tachnetium)
HMDP: ヒドロキシ・メチレン・ジフォスフェート(hydroxy methylene diphosphate
sestaMIBI: 2メトキシ・イソブチル・イソニトリル(2-methoxy-isobutyl-isonitrile)

◎ガリウムシンチ(Gallium scintigraphy)

クエン酸ガリウム(67Ga-citrate)が腫瘍細胞のトランスフェリン受容体と結びつく性質を利用している。腫瘍や炎症に集まる性質があり、各種腫瘍に使用される。

正常集積部位(肝・腸・骨・骨髄)が多く、増殖の早い腫瘍に集積が強い。また炎症にも集積する。

◎骨シンチ(bone scintigraphy)

テクネチウム標識HMDP(リン酸化合物)が、骨の無機成分のCa2+,PO43-,OH-らと付くことを利用している。無機質の代謝が亢進している部分に集まる性質があり、骨腫瘍や骨の炎症、骨折の診断に使用される。MMでは溶骨性のため無効である。

◎心筋血流シンチ・セスタミビ(sestaMIBI)

イソニトリル陽イオンで、心筋血流画像診断に使用されている99mTc薬である。

Alper E, et al. 99mTc-MIBI scintigraphy in untreated stage III multiple myeloma: comparison with X-ray skeletal survey and bone scintigraphy. Nucl Med Commun. 2003 May;24(5):537-42. [PubMed]

Alexandrakis MG, et al. Value of Tc-99m sestamibi scintigraphy in the detection of bone lesions in multiple myeloma: comparison with Tc-99m methylene diphosphonate. Ann Hematol. 2001 Jun;80(6):349-53. [PubMed ]

Balleari E, et al. Technetium-99m-sestamibi scintigraphy in multiple myeloma and related gammopathies: a useful tool for the identification and follow-up of myeloma bone disease. Haematologica. 2001 Jan;86(1):78-84. [PubMed]

Watanabe N, et al. Multiple myeloma evaluated with 201Tl scintigraphy compared with bone scintigraphy.J Nucl Med. 1999 Jul;40(7):1138-42. [PubMed]

Roach PJ, Arthur CK. Comparison of thallium-201 and gallium-67 scintigraphy in soft tissue and bone marrow multiple myeloma: a case report. Australas Radiol. 1997 Feb;41(1):67-9. [PubMed]

Valat JP, et al. Bone scintigraphy in multiple myeloma. Rev Rhum Mal Osteoartic. 1985 Dec;52(12):707-11. French. [PubMed]

Scutellari PN, et al. Comparison between traditional skeletal radiography and total body bone scintigraphy in the diagnosis of multiple myeloma. Radiol Med (Torino). 1984 May;70(5):271-6. Italian. [PubMed]

Bataille R, et al. Bone scintigraphy in plasma-cell myeloma. A prospective study of 70 patients. Radiology. 1982 Dec;145(3):801-4. [PubMed]

Ludwig H, et al. Radiography and bone scintigraphy in multiple myeloma: a comparative analysis. Br J Radiol. 1982 Mar;55(651):173-81. [PubMed]

Nilsson-Ehle H, et al. Bone scintigraphy in the diagnosis of skeletal involvement and metastatic calcification in multiple myeloma. Acta Med Scand. 1982;211(6):427-32. [PubMed]

Deding A, et al. Whole body bone scintigraphy compared to conventional radiography in detecting bone lesions in multiple myeloma. Dan Med Bull. 1981 Oct;28(5):207-9. [PubMed]

Woolfenden JM, et al. Comparison of bone scintigraphy and radiography in multiple myeloma.
Radiology. 1980 Mar;134(3):723-8.
[PubMed]

Solis OJ, et al. Evaluation of multiple myeloma with bone scintigraphy using Tc 99 diphosphonate. Review of the literature. Rev Interam Radiol. 1977 Apr;2(2):71-5. Spanish. [PubMed]

放射線診断の参照リンク先

(社)日本医学放射線学会(Japan Radiological Society)
http://www.radiology.or.jp/

日本核医学会(Japanese Society of Nuclear Medicine)
http://www.jsnm.org/index-j.html

放射線医学総合研究所(National Institute of Radiological Sciences)
http://www.nirs.go.jp/index.htm

日本アイソトープ協会(JRA)
http://www.jrias.or.jp/

日本放射線科専門医会・医会誌(JCR)
http://www.jcr.or.jp/index.html


●FDG-PET検査

PET(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層撮影)とは陽電子(+の電気を帯びた電子)が電子と結びついた時に発する2本のガンマ線を利用して断層撮像を行う方法で、この陽電子を放出する核種で標識した化合物を体内に投与して、その体内分布の横断断層像から局所の機能測定を行う。

18F-FDGは、2-デオキシ-2-フルオロ-D-グルコースと呼び、グルコースの水酸基のひとつを18-Fに置換した構造で、18-Fの半減期は約110分である。

細胞はブドウ糖をエネルギー源として使っているが、がん細胞は正常の細胞よりも活動性が高いため、栄養であるブドウ糖をたくさん取り込む性質がある。したがってFDGもがん組織に多く取り込まれ、この部分から正常組織よりも強い放射線が出てくる。放射線の量は腫瘍細胞がブドウ糖を取り込む量、つまり活動性に比例するため、PETはがん細胞の機能(活動性)を反映する検査といえる。

平成14年現在の保険適用は、てんかん、虚血性心疾患、悪性腫瘍(脳腫瘍、頭頚部癌、肺癌、乳癌、膵癌、転移性肝癌、大腸癌、悪性リンパ腫、悪性黒色腫及び原発不明癌に限る。)の診断を目的として、一定の要件を満たす場合に保険適用できることになっている。薬価点数は7,500点(平成16年度)である。

Mileshkin L, et al. A comparison of fluorine-18 fluoro-deoxyglucose PET and technetium-99m sestamibi in assessing patients with multiple myeloma. Eur J Haematol. 2004 Jan;72(1):32-7. [PubMed]

Jadvar H, et al. Diagnostic utility of FDG PET in multiple myeloma. Skeletal Radiol. 2002 Dec;31(12):690-4. Epub 2002 Sep 26. [PubMed]

Durie BG, et al. Whole-body (18)F-FDG PET identifies high-risk myeloma. J Nucl Med. 2002 Nov;43(11):1457-63. [PubMed]

Schirrmeister H, et al. Initial results in the assessment of multiple myeloma using 18F-FDG PET. Eur J Nucl Med Mol Imaging. 2002 Mar;29(3):361-6. [PubMed]


特殊検査

● 表面抗原(CD38ゲーティング)検査

正常な形質細胞(多クローン性)と骨髄腫細胞(単クローン性)は共にCD38強陽性であるが、CD19とCD56の表現が異なる。正常な形質細胞はすべてCD19+CD56-であるが、骨髄腫細胞はほとんどCD19-CD56+/-(CD56+が64%、CD56-が33%)で、CD19+CD56-は稀(3%)である。一方、MGUSでは正常形質細胞(CD19+CD56-)と異常形質細胞(CD19-CD56+/-)が混在している[16]

[16] Harada H, et al. Phenotypic difference of normal plasma cells from mature myeloma cells. Blood. 1993 May 15;81(10):2658-63. [PubMed]

◎ CD38ゲーティング法

蛍光染色した細胞をフローサイトメータにかけ、レーザー光線を当て蛍光を励起させ、散乱光や蛍光強度を測定する。(フローサイトメトリー法)

蛍光プローブにはFITC(フルオレセインイソチオシアネート)やPI(プロピジウムアイオダイド)がある。

互いに異なった色素をつけた各抗CD抗体と細胞を反応させた後、最初にCD38CD19の2カラー解析を行って、CD38陽性CD19陰性細胞をゲーティングし、次いでCD56,CD45,CD10などの表面マーカーを測定して行く。

◎ 骨髄腫細胞の表面形質

表面形質によるmalignant cloneの検出

正常plasma cell CD19+, CD56-
MGUS CD19+, CD56-と CD19-, CD56+と CD19-, CD56-が混在
Myeloma 大部分の症例が CD19-, CD56+、 CD19-, CD56-が少数、 CD19+, CD56+がまれにあり

表面形質による骨髄腫細胞の分化度解析

未熟型 CD45+, CD49e-, MPC-1-
中間型 CD45-, CD49e-, MPC-1+
成熟型 CD45+, CD49e+, MPC-1+

Kawano M et al. Int J Hematol 61, 179-185, 1995.

Huang N et al. Blood 82, 3721-3729, 1993.

Kawano M et al. Blood 82, 564-570, 1993.


● 染色体・遺伝子検査

形質細胞は通常の方法ではmetaphaseの細胞が得られにくく、約20%の患者に何らかの異常が報告されているに過ぎない。[17]

FITH法、SKY法の導入により、多数の染色体・遺伝子の異常が明らかにされつつある。最も高頻度に検出される異常は14q32上の免疫グロブリン重鎖(IgH)遺伝子との相互転座である。[18]

t(11;14)は予後良好、t(4;14)、t(14;16)は予後不良と考えられる。[19]

その他癌抑制遺伝子の欠損、消失、不活化も見られ、13qの一部又は全欠失は予後不良因子である。[20]

p53の変異や欠失は特に進行例に多く見られる。

マイクロアレイ法を用いるDNA解析も新しい予後因子の検出、薬剤感受性の予知などに積極的に利用される趨勢にある。

[17] Heim S, et al. Cancer cytogenetics. New York, NY, Wiley-Liss, 1995.

[18] 飯田真介: 多発性骨髄腫の病型と予後に関する分子マーカー. 血液・臨床科 38: 311-319, 1999.

[19] Fonseca R, et al. Molecular cytogenetics of myeloma biology: clinical and prognostic implications. Hematol J 4(Suppl 1): S24, 2003.

[20] Shaughnessy J, et al. High incidence of chromosome 13 deletion in multiple myeloma detected by multiprobe interphase FISH. Blood. 2000 Aug 15;96(4):1505-11. [PubMed]

* FITH(fluorescence in situ hybridization)

検出しようとする遺伝子と相補的な塩基配列を示すDNP断片を、ビオチンやジゴキシゲニンで標識したプローブを用い、スライドグラス上に展開した染色体とハイブリダイズさせた後、アビジン-FITC(緑色)や抗ジゴキシゲニン-ローダミン(赤色)で処理し蛍光顕微鏡で観察する方法。


● ラベリング・インデックス

抗BrdU抗体を用いる酵素抗体法によるS期細胞検出やH3-thymidineの取り込み量から測定。

Greipp ら(1987年)によると、LIは病勢を反映し治療によりプラトーに達すると低く、再発直前に高くなると報告。

Boccadoro ら(1989年)は、LI<2.0の平均生存期間は47か月、LI≧2.0は16か月と報告。

Greipp ら(1993年)は、LI測定によってMMとMGUSやくすぶり型の鑑別が可能と報告。

BrdU(Bromodeoxyuridine), LI(Labelling index)