50MHz SSB QRP
トランシーバー
すこしピンぼけですが・・・
自作派なら誰でも一度は作るトランシーバー。その中でも比較的難易度の高いSSB機をいきなり作ってみました。(1994年のことですhi)
当時開局後まもなくて十分な無線関係の資料の持っていなかった私にJF3BAF/吉浦さんが2エリアのOMさんからもたった部品リスト・部品のイラストなどを付加えてわかりやすく編集してくれたモービルハム誌の製作記事のコピーをいただき、初めてのトランシーバー製作に挑戦したのが本機です。 記事はJE1UCI/冨川さんが89年のハムフェアの自作品コンテストで郵政大臣賞を受賞された物のです。出力は実測で215mW(JARL技術課にて測定)
ファイナルは小信号用トランジスタ2SC2053
を使っています。 可変できる周波数は50.157MHz〜50.251MHz。バリキャップによる電子チューニングのVXO方式で製作指示書?にあった1SV50は入手できなかったので代りにデジットで在庫のあった内、一番近い特性の1SV68を使いました、少し安定度が悪いですが十分実用になっています。(バリキャップを少し周波数安定度悪くなるのかもしれません。) IFは11.2735MHzでピコ用のクリスタルフィルターを使っています。FCZ基板で作った各ユニットをランドに貼り付け両面に実装して基板の小型化をしています。それからこの機械専用にコンデンサマイクユニットを使用したミニハンドマイクも作りましたどうです?カワイイでしょ!
オリジナルの回路は初心者でも作りやすいようにいろいろと検討がなされていて非常にすばらしいものでしたが自分でいじる事の出来るところはいじってみました。まず簡略化されていましたAGCは効きが悪かったので2SC1815を使った増幅型に変更、全体に受信時ゲインが低く聞きにくかったので2SC1815でAF増幅1段追加しました。Sメーター回路も使っているラジケーターに合わせてゲインの変更。それからなんといってもSuperVXOの採用です。(後述)
組立てたとき送信ができて何故か受信ができなかったり、基板がケースに収まらなかったりいろいろ苦労しましたが自分で作ったトランシーバーでQSOできた時の喜びは大げさかもしれませんが子供が生まれた時にも等しい感動がありました。この記念すべき自作トランシーバー1号機をLCH-1型と名づけましたが当面2型は出てきそうにないです。HIHI
ふたを開けるとこんな感じ。
ネジを4個ゆるめるだけでふたが開く(JA1AMH高田氏のピコDXシリーズのまね)FB設計。
上フタはSP配線の中間のコネクタをはずせば分離できます。
ミニハンドマイクはECMで電源は本体から供給しています。4ピンマイクコネクターを採用。Sメーターは大阪日本橋のデジットで入手したラジケーターを採用し受信時はSメーターとして動作し送信時はPOメーターとして動作します。
さらに内部のアップ画像を公開
上から見たこの面がIF周波数近辺の回路が集中していて、裏面がAFおよび電力増幅回路送受信切替回路等が配置されています。
中央がVXO部、同周波数の水晶(13MHz)を2個並列に接続した Super VXO回路を採用し安価な水晶(サトー電気で1個250円のものです。)と、あり合わせのバリキャップででも広い周波数可変範囲(約94KHz)を得ることが出来ています。が、バリキャップ特性かもしれませんがもう一つのSuper VXO回路の特徴である安定度は少し犠牲となってしまっているようです。(QSO中、送受信するたび少しずつ周波数がずれていくHI)
横から見た内部
ちょっと配線がゴチャゴチャしていますが、初めて作ったトランシーバーということで(ヤ*スのリグと比べて・・・)ということでこの位でご勘弁いただける程度かなぁなどと思っています。尚、このトランシーバーの調整には特別な道具および測定機器は必要ありません。私の場合測定機器としては市販のテスター、自作RFプローブ(コンデンサとダイオードだけで製作)とHFトランシーバーIC−726で調整できました。(この程度の自作をするのに高価な測定機器は必要ないですよ!)
受信方式 | シングルコンバージョン方式 |
IF周波数 | 11.2735MHz |
電波型式 | SSB |
周波数 | 50.157MHz〜50.251MHz |
周波数可変方式 | Super VXO方式 |
フィルター | クリスタルフィルター(ミズホブランド) |
終段 | 2SC2053 |
送信出力 | 0.215W |
占有周波数帯域 | 2.43KHz(−6dB) |
スプリアス | −40dB以下 |
参考文献 モービルハム誌 1990年1月号
休日に作ろう/自作入門用
50MHzSSBトランシーバー
冨川寿夫氏著