西国33観音巡礼スタートし、一巡りできました。

平成14年10月、バイクに乗って、まるでスタンプラリーのような軽い気持でスタートし、

延べ18日かけて、~15年5月18日、最後の華厳寺にお参りし、一巡りできました。


ひと巡りした今の感想は?(H15.5.20)

この8ヶ月の間、33ヶ所で、その時、手を合わせていろいろなことを祈り願い、思い浮かべることができました。

ものの本に「ほんの少し自分が変わっているのに気づくでしょう」という言葉がありましたが、私はそれどころか、ますます何かとっても足りないような気になっています。

その本には次のように書いてあります。

『観音巡礼の旅は自分発見の旅です。本当の自分を見つけるための旅行です。わたしたちは、本当の自分を見失っているのではありませんか。現代日本の社会は、どうも恐ろしい社会になっているようです。その中でわたしたちは、人間本来のあるべき姿がわからなくなっています。、、、今は、ものすごい競争社会です。子供たちは学校で競争させられ、サラリーマンは会社で競争させられています。そして、競争こそが人間のあるべき姿だ、といった神話が語られています。そりゃ人間には他人に勝ちたい、他人に対する優越感を味わいたいと言う気持ちはあります。でも、親しい人のためには、仲間達のためには、自分は少しくらい損をしたってかまわない、といったところもあるのです。つまり、他人をやっつけたいという闘争心と同時に、他人に対するやさしいほとけのここををもっているのです。にもかかわらず、現代社会においては、競争心ばかりが強調されて、ほとけのこころは無視されています。だから、みんな不安なんです。不幸なんです。物質的な豊かさは、ちっともわれわれを幸福にしてくれません。常に他人を意識し、他人に対するねたみ・そねみのこころがありますから、みんな豊かになればなるほど、かえって自分が惨めになるといったおかしな現象になるのです。
あなたが観音さま、そしてわたしが観音さま、みんな観音さま、、、と知るために、わたしたちは観音霊場を巡礼します。それが自分発見です。本当の自分を発見するのです。そうすれば、旅から帰って、わたしたちは再び日常生活に舞い戻らねばなりませんが、ほんの少し自分が変わっていることに気づくでしょう。 』(仏教思想家 ひろさちや)


何故始めることになった?(H14.10.15)
10月14日夜、NHKのラジオ深夜便で、マラソンの君原さんが大型バイクを駆って四国88霊場巡りをやったら人生の転機になったと話しておられたのを聞いていて、ストンと胸に落ち、たまたま次の日が休みだったので、四国は遠いけどそれならと、さっそく西国33霊場巡りを思い立ちました。

その動機は?
この夏に下関のS君、そしてこの秋には同級生のTさんの急逝があり、何かもやもやしていたこと、そして、あと1年余りのサラリーマン生活に何かいい終止符がうてないかなと、あれこれ考えていたところで、運良く思い立ちました。いや、歳とりました私も。

どんな格好で?
愛車のバイクで、テニスシューズとウエアで、地図と納経帳とデジカメと小銭だけもって、気軽なスタンプラリーの気分です。

いつまでにどのルートで満願成就の予定?
33ヶ所プラス3、全部で36ヶ所あるうえ、那智の青岸渡寺や岐阜県の華厳寺のようにバイクでは遠すぎるところもある(家から歩いて10分の三室戸寺もあるが)ので、無理をしないでゆっくり心の変化を楽しみます。西国33観音という一種のブランドの形(方式)から入門しますが、形にとらわれない心境になれれば最高だな、と思います。


            

第18日、~15年5月18日(日)曇  岐阜県 谷汲山の華厳寺

ついに33番目、満願成就という華厳寺です。家から車で140k、大垣ICからは県道だったので2時間半で到着。日曜日でもあり、ゴールインなのでさすがにここは大勢の人でした。みやげ物屋のおばさんたちが厚化粧をしておられるのが印象的でした。

帰途、薄墨桜の根尾谷に行き、老木の若葉からも、バイクツーリングの若者達からも、根尾川の解禁前の若鮎たちからもエネルギーをもらいました。ついでに伊吹山に登り、お花畑の空を楽しむパラグライダーまで見てきました。

  


第17日、~15年4月24日(木)小雨 三田の花山院

33観音巡りのリーチのかかる前に、番外とされる花山院に行きました。小雨のなか車で行って正解でした。バイクにはちょっときつい急な坂道でした。ところで、今までお参りした中では、最も厳しい感じがしました。朱印を頂くところに、あなたにはその資格がありますか?ほんとうの信仰心をもっていますか?朱印を集めるのが目的ではないですか?というようなことを考え直させてくれる張り紙があり、ちょっと緊張しました。

   


第16日、~15年4月23日(水)曇 京都市内の観音寺・六波羅蜜寺・行願寺・そして清水寺

待望のバイクの新車に乗り、まず新緑の今熊野の観音寺へ。いつも行く東山テニスクラブの近く。清水寺へはバイクを止める所が無くパスして大和大路を北上して一方通行をくるくる回ると六波羅蜜寺。正面の受付のおじさんに頼んで入り口にバイクを置かせてもらう。お参りして帰ろうとするとそのおじさんが「いいバイクですなあ、私も買おうと思っているんですが」と破顔で話しかけてこられた。次の寺は市役所の北側を目当てに走ったが、よくわからないので市役所裏でパトロール中のお巡りさんに聞いたら、親切に教えてくれた。警察官もサービス業であることに感謝。その行願寺は境内も狭いので山門のそばに駐輪し、デジカメでパチリ。帰りに再び清水寺に行き、偶然に、山門の近くまでバイクで登れる小道を発見した清水寺は、平日なのに超満員。朱印をいただきバイクに戻ると、なんと制帽・制服の人がバイクの側にいるではないか。また、お巡りさんか?でもなぜ?と近ずくと、「いいバイクやねえ。私は迷った挙句、ヤマハのマジェスチィーを買ったが、やっぱりホンダにすれば良かったなあ」と。私は迷わなかった、最初からホンダに決めていたから。

というわけで、新車のバイクにとっても、記念すべきお参りの一日でした。

   


第15日、~15年4月19日(土)曇 家から歩いて15分の三室戸寺

最後にしようと思っていましたが、思い立って今日お参りしてきました。何年かぶりにお参りすると、観光客受け入れ体制が整っていて複雑な気がしました。境内のすみに、宇治銘木100選の一つ、樹齢300年のみごとなモミの木がありました。


第14日、~15年4月17日(木)快晴 滋賀・安土の観音正寺

絶好の快晴の一日、2月14日には雪で行けなかった観音正寺へ。急な石段の坂道を、野鳥のさえずりを聞きながら登ると、下界は琵琶湖。帰りに海津大崎の4000本の桜並木を抜けて、新旭町の風車村のフラワーセンターで菜の花とチューリップに囲まれてきました。

    


第13日、~15年4月13日(日)快晴 京都・高倉六角の頂法寺   

昼休み、会社を抜け出し徒歩15分、デジカメと納経帖をもって、ビルの谷間の六角堂へ。自宅から徒歩15分の三室戸寺は、最後にしようと思ってまだ行かないでいるが。

    


第12日、~15年4月10日(木)快晴 和泉市 槙尾山の施福寺   

絶好の快晴、花は満開。足場のよくない急な坂道なので、途中で何度も立ち止まる。かなり高齢のおばあさんを連れ添った孝行息子さんが、何度も休憩しながら登っていかれた。


第11日、~15年4月7日(月)快晴 和歌山 那智の青岸渡寺   

絶好の快晴、花は満開。一番遠い那智まで行きました。往きは奈良の吉野から北山村をぬけ新宮に出る道、帰りは本宮から十津川沿いに五条に出て奈良を抜けて、車で日帰り、片道230キロ。一番札所らしく、平日なのに善男善女でいっぱいでした。途中、下北山村の桜もよかったけど、勝浦で食べたまぐろ丼のうまかったこと。

  


第10日、~15年3月27日(木)晴 洛西の善峰寺   亀岡の穴太寺

久しぶりバイクで、京都西山の急な坂を上って善峰寺へ。桜のつぼみ固しで人影まばら。そういえば数年前に長女の受験のおり、絵馬を納めにきて、ご利益をいただいたことを思い出した。そこから9号線を西へ30キロ走ったが、なかなかたどり着けず、ガソリンスタンドで道を聞いてようやく亀岡の穴太寺にたどりついた。境内は広くはないが、建物は風格と威厳がある。

        


   第9日、~15年2月14日(木)快晴 滋賀県の観音正寺

車で行くと、何と3月中旬まで冬季閉鎖中。歩いて登るのはしんどそうなので、今回は断念。その代わり、長浜・慶雲館の盆梅展を見てから、茂美志の「のっぺいうどん」を食べ、北大路魯山人の小蘭亭を見たり、湖北町の野鳥センターでおじろわしや珍しい渡り鳥を見たり、極めつけは数百羽のこ白鳥の群れを見たこと。

         


 第8日、~15年2月10日(月)快晴   姫路の円教寺     加西の一乗寺     社の清水寺

なぜかこの日は、ホンダのFITに乗ってドライブ。姫路は城下町らしく道路が複雑だったが、ロープウエーも参道も快適な円教寺。一乗寺も清水寺も京都と違って人影が少なく、のんびりと参拝できた。清水寺の朱色の山門を撮ったはずが、デジカメの電池切れ。

                     


第7日、~15年1月29日(火)晴   藤井寺の葛井寺     和歌山の紀三井寺     風猛山粉河寺

行くのが大変だったた藤井寺、急な石段を登ると桜のつぼみ硬しの紀三井寺、庭園にも建物にも駐車場のおじさんの親切さにも感心させられた粉河寺、、、。それにしても寒い日でした。施福寺は、残念ながら道が凍結していて次回に持ち越し、、。
途中の道の駅で買った菜の花と水仙からは春の香り。

        


第6日、~14年11月19日(火)晴           大和の法起院

長谷寺にきた時に立ち寄るのを忘れていて気になっていた観音さん。吉野の紅葉と一緒に取ったデジカメの写真を、うっかり削除してしまった。


第5日、10月29日(火)晴   宝塚の中山寺    箕面の勝尾寺     茨木の総持寺

中山寺のエスカレーターにはびっくりし、勝尾寺の達磨さんとみごとなシャクナゲに感心し、総持寺の巡礼者は無料のハイテク駐車場に感謝し、、、、、さすが大阪の観音さん達。

       


第4日、10月26日(土)曇      宮津の成相寺             舞鶴の松尾寺 

ちょっと遠いので、車で行きました。紅葉の前の丹後の山の空気は、いいにおいがしました。どちらの観音さんも、奈良・京都・滋賀とちがった表情に見えた。

       


第3日、10月22日(火)曇      竹生島宝厳寺                  長命寺 

お参りして観音さまの慈悲の心にふれること(ができるとすれば)、巡礼の主たる目的ではないのか、などと変なことを考える。

      


第2日、10月18日(金)快晴  上醍醐寺    岩間寺    石山寺    三井寺    元慶寺

観音さまにお参りしてからご朱印をいただくことにするが、何か、もの足りない気がしてくる。俺は一体何をしているのか。何の為にこんなことをしているのか。ただ御朱印を集めているだけではないか。ご朱印の場所が、どのお寺でも、これが一番大切という風にはなっていないのは何故か。

    


第1日、10月15日(火)快晴   興福寺南円堂    岡寺    壷坂寺    長谷寺

朱印を押してもらうことだけで、次から次へ。