覚えているナマの言葉

話し言葉を思い出して書こうとすると、意外に少ない、たったこれだけ? さあ、もっと思い出そう。


1、(幼稚園の頃)膝に抱かれた私に向かって父の言葉
「カン坊はいい子だからな」

2、(中学の頃)子供のころの母の言葉
「まじめに努め、毎日修養すれば、神さんがちゃんとまもってくれる。」「大丈夫、じっと寝てりゃすぐ良くなるから。」「心配せんでええ、ちゃんとうまいこといくから。」「よかったなあ、おかげさんでちゃんとしてもらったなあ、感謝せないかんで。」

3、(高校生の時)兄が大事にしていたカメラのキャップを無くして、叱られると思っていた私に向かって、兄の言葉
「ええよええよ。」

4、(大学で下宿していて、毎月の仕送りを兄が出してくれていたことについて)母の言葉
「金が着いたらすぐお礼のハガキを出しなれよ」

5、(新入社員のとき)教育課長の言葉
「すぐ上の上司は、必ずしも正しいことを言うとは限らない。その上の役職者もそうである。3段階上の役職なら広い視野で見ているから、信用できる。何か迷った時には、彼がどういうかを想像して、参考にするとよい。」

6、(父が亡くなった時)叔父さんの言葉                                            「そんなに泣くな。お母さんは強い人だからちゃんと皆が元気になるから」       

7、(入社15年の頃)上司の言葉
「予算がないから、と言って断るのはダメである。もっと他の案がないかどうか、一緒に考えてあげなければ、仕事をしたことにならない」

8、(入社20年の頃)年功序列が大きくくずれた人事異動の挨拶の席で上司の言葉
「会社の肩書きは、役割分担を決めたものであって、偉いとか偉くないとかではない。人より早く役職についたら、まるで偉くなったかのように振舞うのは間違い。」