「北の国から 2002遺言」を見て

( H14.9/6から2夜連続TV放映 )

撮ったビデオを何回見ても、涙が出てしょうがない。
家族のこと、親戚や友達のこと、そして、どう年老いるか、、、、、。

五郎さんの遺言のように、これからゆっくり書いてみようと思います。

「北の国から '98時代」を見て

( H10.7/10から2夜連続TV放映 )

まず、さだまさしの音楽が艶っぽく変わっているのに驚いた。

このドラマは、倉本聡が、同じ役者を使って、何年か毎に、連続ドラマを見せてくれるという大きなスケールのものだが、人はみな美しく歳を重ねていくことに値打ちがある、というエージングをテーマしている、と思う。

でもテーマ音楽やBGMは変わらないものだと勝手に思っていたので、今回は、歌もギターもトランペットも、そして編曲も同じように年季が入っていて、逆って残念な気がした。 登場人物が成長し、老いても、音楽だけは最初と同じほうが私には安心なのに。

涙のシーンが多かった。宮沢りえのシュウが純と再会した時の可憐な涙、蛍が父親の五郎に不倫相手のことを忘れたかと聞かれて流した涙、蛍の結婚のことを打ち明けられた五郎の歓喜の涙、しかし、私も一緒になって長く泣いたのは、通夜の晩にゆきこおばさんから草太の様子を聞いた純の涙、これはすごい。一番可愛がってくれた人に反抗したその夜、相手の草太にいちゃんが事故死してしまう。自分の未熟さ故に気持ちが通じあわないまま、突然あの草太にいちゃんが死んでしまう。純はこの涙を一生忘れられない。それにしても吉岡秀隆クンの名演技だった。

気に入ったキャラクターは、岩城晃一の草太にいちゃん。蛍と正吉を結婚させたあの実直な熱血漢の思い込みと行動力は余りに強烈過ぎて、最後に録音テープの声となってドラマからも消されてしまう。が、誰もが忘れられなくなった。

しかし最高殊勲の役柄は、正吉だ。あの悪がきが不幸な母親と離されて一人で他人の家に預けられ、自衛隊で訓練を受け、孤独に成長した。それが、蛍からは「とっても大きな人」と言われ、純からは「あいつならやりかねない」と思わす人間に成長する。苦労人の五郎までも頭を下げるほどの人物になった。作者も、ああいう"人格者"は普通の環境から生み出すのは無理があるとして自衛隊まで持ち出したのだと思う。
 
エイジングとは、誰もが、その人だけの歳を重ねていくこと。
ドラマの登場人物は皆、みごとに同じ歳月分だけ歳を美しく重ねていた。

毎日、得をした損をした、いい事があった悪い事があった、楽しかった苦しかった、だましただまされた、、、、、そんなことで一喜一憂する、それを作者の筆加減ひとつで名ドラマにしたてられた。
しかし、日常の出来事は、本人にとっては唯一の事実だから他人からとやかく言われる筋合いではない。その連続がその人のエイジングであり、美しく歳を重ねる値打ちではないか。

人生は書けばドラマになるが、誰でも毎日生きている事実を作りながら、淡々と歳を重ねるだけだ、と思う。

さあ、次のドラマは何年後に見せてもらえるのかな。

(以上)