204 2013-9-1更新

大げさなおもいで

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 古い話だが当時の小学校の教室には冬になると暖房用に大きな火鉢が置かれた。休み時間などにはその火鉢の周囲にみんな集まり、あかぎれした手をかざしたものだ。
 ある時、鉛筆のアルミキャップを炭火の中に掘り込んだ。しばらくするとそのキャップは白い煙を吐いて少しの距離だが「飛んだ」というより移動した。
 種明かしは、キャップの中に下敷きのセルロイドを細かくナイフで削り入れ、キャップの尻を叩いて閉じて火の中に投げ込んだのである。熱しられたセルロイドはガス化、膨張し一気にキャップの後から吹き出しそれが推進力となり「飛んだ」のである。

 
 これではどの方向に飛ぶかわからない。当然のことながら危険な遊びであったから、すぐに先生の命令により中止となった。
 後年「硝石」を手に入れたとき、この鉛筆キャップのことを思い出し、セルロイドの代わりに硝石に手を加えた物を使って飛ばしてみたことがある。
 試行錯誤の末、送電線の高さまで飛び上がらすことが出来たが孤独な遊びだった。ただそれだけの話である。
 3年前に鹿児島県の大隅半島・内之浦宇宙観測所を訪れたとき、そして今回「イプシロン」発射の報道を見て、又々思い出したまでである。
大げさなおもいでと共にちょっとだけ若返った。

 


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