219 2014-12-1更新

孤独な旅

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 日本の宇宙衛星「はやぶさ」は7年間も宇宙をさま迷い無事に役目を果たし地球へ帰還した。一方、欧州彗星探索機「フェラエ」は10年宇宙を移動し続けた後、探査機から切り離されて彗星に着陸した。その後順調かと思われたが、着陸地点がすこしずれたため太陽光が弱くバテッリー切れとなり、いまは充電待ちとか。
この「フェラエ」は設計段階から地球に戻ることは考えてられいなかった。
要するに冷たく言えば「おいてけぼり」の探査機だ。太陽光が弱いと言うことは温度が低いと言うことだ。寒い環境の中、一人ぼっちでバッテリーに充電されるのを待ち、充電完了後は地球と交信が始まり目覚めるのである。それまでの時間、日数がどれ位かかるのかは分からない。なんと心細く、寂しいかと思う。

そして命令を受けデータを送り続け、そして朽ちるのである。二度と自分を作ってくれた人間に会うことはない。
 それに比べ「はやぶさ」は一時行方不明になったが、探査機の探査の結果再び交信が可能となった。その後遠隔修理されて、満身創痍の状態で地球に戻ってきた。機械には心や感情はないが、戻ってきた「はやぶさ」を見たとき多くの人々は感情移入してしまった。
 2014年12月9日までに「はやぶさ2」が次の目標に向かって往復52億キロと云う想像もつかない宇宙へ「一人ぼっち」で旅立つという。
惑星に到着するのは4年後、1年ほど滞在して2019年末頃に地球へ向かって帰還すると云う。長い長い孤独な一人旅である。連絡を密にして行方不明などという事のないよう、6年後には無事笑顔で返ってきて欲しい。

画像:JAXA

 


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