258 2019-5-1更新

止め事成就

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「止め事成就」という「願掛け」があることを知た。
「止めたいことを願う」ということである。
狛犬の足に何かを結びつけて止め事の祈願をすると言う風習である。
 調べてみるとそれらは、紐であったり、布であったり、下駄やサンダルまた願い事を書いた紙片であったりする。
 奈良町・元興寺南側、薬師堂町に「御霊神社」がある。そこの鳥居の後ろに、その「止め事成就」の狛犬がある。この御霊神社は、聖武天皇の第1皇女で後年呪詛の嫌疑により幽閉され薨去するが、この不自然な死には暗殺説や自殺説も根強いと言い、その御霊を慰める神社でもある。
それらと「止め事成就」がどのような関係があるのかは分からないが、狛犬の足には赤、白、青、黄等の細紐が多く巻き付けらえれている。
「狛犬の足止め祈願」として説明がある。それによると「江戸時代から伝えられる願掛け方法で、家出や悪所通いの足が止まりますようにとの願いや…。子供が神隠しに会わないように、恋人とこれからも一緒にいられますように、また客足が遠のきませんようになどの願いが込められるようになりました」とある。
境内には若い女性が多く参拝に来ており、おもい思いに足止め紐を狛犬の足に結んでいた。


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