(2001年2月 UP)

    阪神大震災での誤報

      平成七年に起きた、あの阪神大震災は、まだ皆さんの記憶に新しいところだと思います。

         そしてあの大震災は我々屋根業界をも大きく揺らす結果となりました。                               

皆さんはまだ、あの地震で倒壊した家屋の多くは、屋根瓦の重みに耐えられなくて倒壊してしまったと思っていませんか?

       
    恐らくほとんどの方が、そう思い込んでいらっしゃると思います。  
    では何故、そう思い込んでしまっているんでしょうか? それは、あの大震災直後の誤った報道をお聞きになったからです。  
    大震災直後のテレビや新聞各社で『家屋が倒壊した原因は屋根瓦が重かったのが原因。』と報道されました。
我々日本瓦を扱う業界は、すぐにその報道の誤りを指摘し、一部のマスコミは誤報であったことを認め、訂正報道されたのですが、
その扱いは小さく、また一度広まってしまった言葉は、なかなか訂正できるものではありません。
 
       
    その結果皆さんは、『日本瓦=重い=地震に弱い』という誤解をしてしまっているのです。  
       
    皆さん、あのニュースの映像を思いだして下さい。  
       
    倒壊した家屋の多くは建築後かなりの年数が経過した建物でした。当時は今ほど建築においての法律や規制が整備されていなかったので、
建物の構造自体にも問題が無かったとは言いきれません。その上、老朽化した建物だったのです。
そして、古くは屋根材と言えば日本瓦がほとんどであったので、当然それらの建物の屋根には、日本瓦が乗っていました。
 
       
    そうです、この光景をみたマスコミが、いかにも日本瓦が原因で家屋が倒壊してしまったように、報道してしまったのです。  
       

   

  屋根材の重量比較表

     では実際に様々な屋根材を比較してみましょう。

  重量(一uあたり) コメント
日本瓦 約 46.1kg 日本の気候風土に合わせて、改良を重ねられた古来よりの屋根材。様々な特性があるが、施工に技術が必要。
S瓦 約 48.2kg スパニッシュ瓦の上下を一体としたもので、主に洋風建築で使用される。
セメント瓦 約 43.7kg 焼き瓦ではないので、塗装がはがれ易い。
平板瓦 約 43.2kg 今一番普及している瓦。焼成されているので塗装も不要。
採色スレート 約 21.5kg 重量は軽くコストも安いが、遮音性・断熱性・塗装の強度がやや劣る。デザイン的にも重厚感が少ない。
金属屋根材 約 4.8kg 重量はとても軽い。遮音性・断熱性・塗装の強度がやや劣る。

    (当社調べ)  

    のように、日本瓦だけが重いのではなく、採色スレート瓦(波型瓦・カラ-ベスト)と金属屋根材を除いてほとんど重量的には差がないのです。
ですから、屋根材としての性能や寿命、塗装の強度、デザイン、コスト、立地条件など様々な面から考えて、選んでいただければと思います。
   
    また、建築される際に、『この建物にはどんな屋根材が似合うのか? また性能的に適しているのか?』 とお考えの方は、是非ご相談ください。
当社の豊富な経験と、お客様のご希望とを合わせて、最適な屋根材をご提案させていただきます。
   

  

   
  木村瓦株式会社  
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