半世紀ほど前,静嘉堂文庫を訪ねて敬宇の自筆稿本を閲覧した。時日も限られていたので文稿と日記は複写を依頼し,後日お送りいただいた。さらに『中村敬宇の研究』を上梓されていた荻原隆氏から『自由之理』の原稿などの貴重な史料をご恵与たまわった中に,敬宇の日記も含まれていた。
 生活環境が全く変わったこともあり,文稿も日記も荻原氏からいただいた史料もほとんど手つかずのままになっていた。
 そのうち気を取り直し,国立国会国会図書館,大阪府立図書館襲蔵本を中心に敬宇の文章を集め始め,日記もまた当時のワードプロセッサを使って読本を入力していった。休日と夜間しか時間を割けず,作業は遅々たるものだったが。(この間,ワードプロセッサの世界は衰退し,ワープロソフトに変わっていった)
 ―― こうしてようやく「敬宇日記」をまとめることができた。それが以下である。(ある意味では,ここに蔵めたファイルすべてに通じることだが) 


    敬宇日記

                     
    明治九年家乗 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗一」 敬宇日記1
    明治十五年日乗 十六年一月迠 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗二」
    明治十五年日乗 七月二十四日ヨリ十六年一月ニ至ル 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗三」
    明治十七年日乗 中村家蔵
    日乗 明治十七年九月六日ヨリ 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗八」
    明治十八年日乗 旦ヨリ今 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗四」 敬宇日記2
    明治十九年日録 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗五」
    明治二十年日録 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗六」
    明治二十一年日録 静嘉堂文庫蔵「敬宇日乗七」