2019.05 何天計
高雄駅が新しくなりました。1年前(右写真)と比べるとえらい違いですね・・・。よくこんな狭い改札口で乗降客をさばいていたものです。そういえば、自動販売機に高齢者の割引切符のボタンがあり、台南に行くのに高齢者切符で行けるかと駅員に聞いたらOKとのことで得しました。でも、後で聞くと台湾人だけの特典だったようです。
地上からエスカレータで地下1階に降りると、台鉄(在来線)の切符売り場と待合室があり、ホームはさらに下の階にあります。改札口は同じフロアの2ヶ所で行先別に2グループになっているので注意しないといけません。
MRT(捷運:地下鉄)の切符売り場は地下1階からさらにエスカレータに乗ります。現在高雄には紅線と橘線の2本があり、これに乗れば行きたいところにはだいたい行けます。高雄空港までも8駅と近いので助かります。
さらに要注意! MRTの構内(もちろん車内でも)飲食禁止で、違反すると罰金を取られます。そのためかは知りませんが、空いている時間帯では、ほぼ9割の人がおしゃべりしないでスマホばかり見ています。バスの車内でもそのような表示があり、おかげでえらい災難に遭いました(後述)。
高雄でのおすすめは「あひる家」です。美麗島駅の10号出入口(エスカレータがない。荷物が重い場合には4号出入口のほうがよい)を出て北に向かい最初の通り(六号一路)を右折すると5階に黒い看板が見えます。コンビニを目印にするといいですね。
なお、「あひる家」をチェックアウトして高雄駅に向かうのであれば、美麗島駅から乗らずにコンビニの左の道を北に進むと10分ほどで着きます。高雄駅が新しくなり、改札口の配置が変わったからです。
「あひる家」の室内 | ||||
共用のスペース。お茶や お酒を飲みながら談話。 |
4人部屋(ドミトリー: 多人房) |
トイレ | シャワー | 共用のパソコン |
共用のスペースに誰もいなかったので一人でビールを飲んでいると、若い女の子が目の前に座りました。ショートパンツをはいた足を手入れしているようで、
上半身も最小限しか身につけていないようでした(名前を聞かなかったので、中国福建省福州出身のCNさんとします)。
「えらい大胆なかっこうしてるんやね?」(関西弁でした)
「・・・・・・・」
なんか変なので中国語で、
「中国人ですか?」
と聞くと、そうとのこと。どこに住んでいるのかと聞かれたので「奈良県」と答えると、「私も今日、奈良から来ました」と言って、昨日泊まった「ならまち」の地図を見せてくれました。「奈良県公園の鹿はどうやった?」
と聞くと「コワーイ」とのこと。えらい日本語を知ってるんや・・・・。
そのうち30前後の男の人が通りかかり(AMさんとします)、CNさんが一緒にどうと誘ったので、私がウィスキーを持ってきて3人で飲み始めました。AMさんは、両親がアメリカ人とスコットランド人のため、
両国を行き来しているとのこと(オールドパーを知らなかったけど・・・)。日本語も少し話すことができ、重い本を2冊持ってきました。一冊は「漢和辞典」に相当する「漢英辞典」で、「知」と
「智」の違いなど書いてありました。もう1冊は関西弁など関西に関する書で、阪神タイガースや六甲おろしについての記述がありました。所謂「けったいな外人」ですね・・・。大阪では「けったいなやつ」は、
必ずしも悪い意味ではないことをCNさんに伝えると、CNさんが英語で説明し、AMさんはけっこう気に入っていました。CNさんは今アメリカに留学中とのことで英語はペラペラで、二人で旅行しているのかと思ったら、ここで知り合っただけとのこと。
また西洋人が寄ってきたのでAMさんが誘い、私が「どこの国から来たのですか?」と聞くと、「チエック」とのこと。2、3回聞き直して、「チェコスロバキアのチェコ」かなと 思い、当たりましたが英語では「チエック」と言うとは知りませんでした。でも、話を進めようとしても「チエック」のことを何も知らないのに気づきました。たしか、チェコは工業国で、農業国であるスロバキアと 一緒の国であったけれども、その後、別れることになった。それ以外は、プラハの春やドプチェク第一書記くらいしか出てこなくて、会話は進みませんでした。この人(CKさん)はコンピュータ関係の仕事をしており、長期休暇を取って旅行しているようです。明日は太魯閣に行く予定とのことでした(その後、太魯閣からやってきた人の情報では、昨日、地震と雨のために観光不可になっていたとのこと)。
このころになると、大分酔っぱらってきたみたいで、AMさんに中国語で話しかけたり、CNさんに日本語で質問したりして笑われました。この写真はそのころ撮ったもので、ピントはぼけてる、CKさんがほとんど映ってないし、CNさんもTシャツを着ていますね。この日は23時になったのでお開き!
ドミトリーのいいところは、いろんな国の人と話ができることと思います。以前は、バックパッカーなど若者が利用する所であり、年寄りが邪魔をすべきではないと思っていましたが、今は幅広い年齢とキャリアを持つ人々がいることを知りました。みなさんもいかがですか?
*補足 CNさんのような格好をした女性が他にもいました。どうやら、シャワーを浴びた後だったようです。CNさんが「あひる家」を選んだ理由は清潔そうだったからとのこと。
「あひる家」の向かいに小さな食堂があり、朝食はいつもここで食べます。
お勧めは「小龍包」です。7個で50元。中国本土にも負けない(よりもおいしい!)味です。私は普通話で「シィアオロンパオ」と言って注文しましたが、「ショーロンポー」でも大丈夫か、どなたか試してみてください!
翌朝は豚まんと豆乳(計45元)を注文しました。豆乳は下の写真のように外に並べてあり、温かいのがほしかったので「ラーダ(rede熱的)」と言ったのですが、出てきたのは唐辛子味の天かすの親玉が入ったもので、豆乳自体も油の影響か、分離しており不味かったです。
原因は、私の発音が悪かったのか、おばちゃんが「反舌音」がわからず、「lade((辛へんに束)的:辛い)」と勘違いしたかどちらかと思われます。無難にいくなら、「ホット」のほうがいいかも!?
MRT橘線、西子湾駅下車、臨海2路に沿ってしばらく歩き、左折すると代天宮があります。
その境内に「込題星黒旗魚丸大王」という店があり、綜合魚丸湯50元がおいしい。鶏肉飯(小)40元と合わせて注文した。満足!
魚丸湯は白身魚のすり身が主体のプリプリとした団子のスープで、台湾ではここに限らずどこでも大体おいしい。日本ではあまり見かけないと思うけど、どうでしょうか(冷凍食品ならあるなんて言わんといてね!)。
代天宮から南西に少し行くと、旗津半島へ行くフェリー乗り場があります。半島側の乗り場付近はさほど面白いとは思えませんが、到着までのわずかな時間における周辺の景色がおもしろい。
MRT西子湾駅のすぐ近くにLRT(Light Rail Transit)哈玛星駅があります。LRTに沿ってレトロな建物があり、のんびりと過ごせそうです。
愛河の遊覧船に乗って夜景を楽しむのもいいですね。今はまだ明るいけど、午後3時くらい旗津半島へ渡るか、哈玛星駅周辺の散歩を加えれば夜景にちょうどよい時間になるのではないでしょうか。
朝食を取った後、鳳山縣舊城へ行くために新左営へ向かうことにしました。のどが渇いていたので、コンビニで大きめのペットボトルの水を買い、MRTに乗りましたが、 トップページの「煕林学園会員からの情報」の中に書いてありますように、MRTの中では飲食禁止です。仕方がないので新左営まで我慢しました。MRTを降りて地上のバス乗り場を探しましたが、なかなか見つからず、タクシーに乗ろうかと思っているとそれらしいのが来たので、
運転手に「蓮池潭」と聞くと「うん」とのことで乗り込みました。うっかりしていて水を飲み忘れてたと思ったら、ここでも禁止のようです。バスは右に回るかと思えば左に回り一貫しません。ほんまに着くんやろかと思っているうちにやっと蓮池潭が見えてきました。
降りる場所を決めかねているうちに、虎が近づいたので、降車ボタンを押したけど反応しません。あわてて通路に立ち、強く押したらようやくランプが点いてバスは減速し始めました。急いでドアーのところまで行ってカードをタッチさせ降りることができ、目の前のベンチに座ってやれやれと思ったところで、なんか変だと気が付きました。
「リュックがない!」
のどが渇いて平常心でないところに、降車ボタンがうまく作動しなかったことが重なってバスの中に忘れたみたいです。
(しょうがない。あきらめよう)と思ったけれども、中にスマホが入っているのに気がつきました。普段はほとんどスマホは必要ないのですが、
ここでは明後日からの宿の手配ができません。やむを得ずタクシーに乗り、最寄りの警察へ行ってくれと頼みました。
「派出所」と書いてあったと思いますが、けっこう大きくて警官だけでも5人はいたと思います。親切そうな若い婦人警官が、何時頃どこでバスに乗って、どこで降りたか、バスの番号はなどと質問して、すぐにバス会社に電話してくれました。
この時点では、(バス会社から運転手に連絡を入れたらすぐに見つかるやろ)とのんびりしていましたが、なかなか電話がかかってきません。ようやく電話があったと思ったら、再び、「何時頃、バスの番号は?」の質問です。該当するようなバスは見あたらないようです。「もう少し待っていてください」と別の若い警官が慰めてくれます。日本人には親切なようです。それにしても、いらいらしてるのにテレビではアメリカのプロバスケットボールの中継を流している。(おれはバカみたいに点の入るバスケットはきらいや!)と言いたかったのですが、そうもいきませんね・・・。
2時間くらい待って何も連絡がないので、若い警官が気をきかしてパトカーで、来た道を辿ってくれました。新左営駅のベンチ周辺も探してみましたが当然ながらありません。後で、自分ながら記憶を辿ると、乗降車時間は大体合っていたのですが、バスの番号の前に「紅」をつけて「紅51」としなければならなかった(?)。さらに、以前から「左営」の発音がしにくいと思っていたので、あまり考えずに「左営から乗車した」と言ったのが混乱のもとだったようです。「左営」と「新左営」はかなり離れており、その時間にバスが走っていないのは当然だったようで、自分の責任だったようです。
駅にも無かったので、(スマホの回線をカットするように手続きせんとあかんかなあ・・)と
思いながら派出所に戻ると、「あった!あった!」と婦人警官がドアから駆け下りてきて来ました。 ようやく、バス会社から連絡があったようでした。
さっそく、所長らしい(写真右の人)のが指図して玄関の前で写真を撮りました。報告書に載せるためでしょうか。どこでも役所は一緒ですね・・・。ちなみに、婦人警官小姐はピースのサインをしていますが、これは私のカメラだったからで、先に警察の備品のカメラで撮った報告用ではしていなかったでしょう。なんぼ台湾でも・・・。
ともあれ、警察の皆さんには大変お騒がせして申し訳ありませんでした。
ようやく本日の目的地である「鳳山縣舊城」に着きました。先ほどの若い警官(写真左の人)が送ってくれました。「ここだけど、つまらないところだ」と言って降ろしてくれましたが、本当にそうでした。丘を登って行く途中に樹の間から蓮池潭が見えるのですが、上に行けばもっとよく見えると思っているうちに下り坂になっておしまい。でした。
帰りのバスは往きと違ったコースで、偶然に憎っくき(?)「左営」を通ったので下車しました。だだっ広い道路の周りにはアメリカンスクールがあるだけで何もありません。少し歩いていると客家(洛陽付近に住んでいた先祖が争乱のため中国の各地に避難したといわれる)の家庭料理の店があったのでホルモン系の料理とご飯を頼みました(200元)。しばらくして簡単なスープも出てきました(たぶんサービス)。日本人と知るといろいろと話しかけてきました。料理はあっさりしたピリ辛で旨かったです。
ただ、店内には客は自分一人で、ほかには奥さんと思われる人が友人らしい人としゃべってたり、小さな子供たちも遊びまわっていて、まさに「家庭」料理でした。
この日は高雄におられるC先生に夕食をごちそうになりました。 場所はMRT巨蛋駅の近くの漢来巨蛋百貨公司内の高級レストラン「翠園喫美食」です。これまで食べたことのない飲茶が中心でした。
これから行かれる方のために、写真と料理の名前を書いておきます(食事中に撮影したので、一部しか残っていないのもあります。申し訳ない。さすがに、どれも甲乙付けがたいのですが、蘿蔔絲糕
それにしても残念なのは、これほどおいしい料理がありながら、酒類はあまり出て来ず、甘いデザートも一緒に食べるのです(台湾だけでなく、本来飲茶なのであたりまえなのかな?)。「流沙金皇包
それと、中国では今でも「乾杯」と言うと、全部飲まねばならない習慣がありますが、こちらではゆるやかで少しだけ飲んだり、ビールの人、お茶の人など自由です。ただし、何遍でも「乾杯」があります。
蠔油芥蘭 |
蜜汁松阪豬肉 |
海鮮什錦炒麵 |
魚卵燒賣 |
蘿蔔絲糕 |
流沙奶皇包 |
流沙金皇包 |