会誌32号 はじめに

奈良県高等学校国際教育研究協議会    会 長 山 田 勝 康
(奈良県立法隆寺国際高等学校長)

本年も本国際教育研究協議会は、県内各高等学校をはじめ、県教育委員会、なら・シルクロード博記念国際交流財団、国際協力機構(JICA)大阪国際センター等関係機関の皆様方のご支援により活動させていただいておりますが、日ごろからの深いご理解と温かいご支援に心から御礼申し上げます。

 人は誰しも「幸福になりたい」と願っています。そのためには、平和で豊かな世界でなくてはならないと思います。しかし、現実の世界は戦争やテロ、環境破壊、貧困、エイズなどの感染症の問題など、きわめて深刻な状況に直面しています。
 また現在は、急速に国際化、情報化が進み、あらゆる分野においてお互いの関係は密接になってきており、もはや自国だけのことを考えて存在ができることは決してあり得ません。そんな中、日本も国際社会の一員として、世界の国々と協調しながら様々な課題の解決に向けて、模索し努力を重ねていかなければならないと思っています。

 そのためには、ひとりの人間として出来ることから始めていくことが大切です。いろんな国の人たちと、この同じ地球に生きる人間として交流を深めることにより、自らの国際的な視野を広め、それぞれの国の歴史、文化や伝統を学ぶことから、日本の歴史、文化を再認識することが出来ると思います。そしてこのことが、互いの国を尊重しあい国際協力・国際協調について正しい視点を養い、平和で豊かな国際社会づくりに貢献できる地球市民につながることと思います。

さて、本年度の活動を振り返りますと、5月に総会を開催させていただきました。8月には、第31回近畿ブロック高校生国際交流セミナーを大会テーマ「21世紀を羽ばたく地球市民をめざして、「集おう、話そう、違いを楽しもう」のもと、本研究協議会が主管として、多くの皆様方のご支援ご協力を賜り、開催させていただきました。 これからの国際社会に生きる高校生に、国際協力・国際協調についての正しい視点を養い、平和で豊かな国際社会に貢献できる、地球市民としての資質や能力の育成を図ることを目的とした本交流セミナーの主旨を踏まえた、意義ある大会であったと思っております。
  12月には「第16回奈良県留学生・研修生の日本語による体験発表会」を天理教校学園高校で開催させていただきました。この体験発表会では、留学生・研修生の方々に、日本での体験や日本に期待するものを日本語で発表していただきました。発表者に日本語の力をつけていただく機会とすることもねらいのひとつですが、流暢な日本語を耳にし、その留学期間を考えあわせ、大変な驚きがありました。また発表の内容も日本の現状を的確に捉えたもので、貴重な意見をたくさん聞くことができました。

最後になりましたが、この冊子を発行するにあたりまして、県教育委員会や各会員の皆様方にご協力をいただきましたことに感謝申し上げます。今後本会の前進に一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。