D 〜欧州蜃気楼〜 攻略

概要



 「D 欧州蜃気楼」とはウルフチームよりPC98用に発売された、ヨーロッパにおける第二次世界大戦をモチーフとする 戦略級シミュレーションゲームである。 プレイヤーは戦争指導者として内政、外交、生産、戦闘を行い、勝ち点の上積みを目指す。 1ターンが三ヶ月、ユニットは軍団規模(数万人〜数十万人)であり、マクロな視点でゲームを楽しむことが可能である。 扱う規模は大きいものの、操作性、BGMの良さ、ユニットの少なさもあって、ゲームは非常にサクサクとした展開で快適に進む。 一番長いシナリオをプレイしても2、3時間で終わるという手軽さも特徴。 ボードのシミュレーションゲームを強く意識して作成されており、ボードゲームの高いゲーム性とコンピュータの利便性を 同時に楽しむことができる。

目次

  1. 1. ゲームの目的
  2. 2. 各国の特徴
  3. 3. ゲームプレイの流れ
  4. 4. ゲームのヒント
  5. 5. シナリオ毎攻略法
  6. 6. 変則プレイ

1. ゲームの目的

 勝利得点を200点以上得る、あるいは、連合がベルリンを占領する事が目的。 上記条件を満たした場合、ゲームは直ちに終了し、勝利得点によって順位が決定される。 また上記条件が達成されずに終了ターンを迎えた場合も、勝利得点の多さによって順位が決定される。 このドキュメントは勝ち点200ではなく、他国の首都を占領することを優先として記述する。

2. 各国の特徴

ドイツ ソビエト イギリス アメリカ
陣営 枢軸 連合、枢軸 連合 連合
戦力 A C B A
ユニットの数 B A B C
生産力 A C B C
指揮官の能力 A C C A

上記表は目安である。これにより各国は次のような特徴を持つ。
ドイツ
非常に高い戦力、生産力を持つ。優秀な指揮官も心強い。 しかし四方八方敵であり、独力で西部戦線、東部戦線、アフリカ戦線をなんとかする必要がある。
ソビエト
貧弱な戦力、指揮官を質より量でカバーする必要がある。 またソビエトを人間が担当する場合、ドイツ、イギリスどちらに宣戦布告するかでゲームがガラリと変わる。
イギリス
指揮官は無能だが、バランスのとれた国である。 イギリス本土、アフリカにユニットが分散しているため、艦隊をうまく運用して陸軍を生かす必要がある。
アメリカ
高い戦力と優秀な指揮官を持つ。しかしアメリカ本土からヨーロッパへユニットを移動する必要がある上、 一つの都市でしか生産できないため、陸軍ユニットの数を揃えることができない。 空軍が強力なのでこれをうまく活用する必要がある。

3. ゲームプレイの流れ


ゲームの選択

 新規ゲーム、保存したゲームの読み込み、ユーザーディスクの作成を行う。

シナリオ選択

 用意された5つのシナリオからプレイしたいシナリオを選択する。 シナリオ毎に開始ターン、終了ターン、担当可能国(プレイヤーが操作できる国)が異なる。 プレイヤーが操作できない国はコンピュータが担当する。

人数を選択

 ゲームに参加するプレイヤーの数を選択する。プレイヤーが操作しない国はコンピュータが担当する。

担当国を選択

 操作する国を選択する。

難易度を選択

 ゲームの難易度を選択する。

政治計画フェイズ

 外政、内政を実施する

外交交渉
停戦交渉、同盟締結、宣戦布告、他国援助を実施する。自国を対象にできない。
停戦交渉
停戦交渉を試みる。停戦交渉を選択した場合、さらに対象国を選択する。対象国が人間の場合、対象となったプレイヤーが 停戦を受け入れるか選択する。停戦を受け入れても勝利得点に影響はない。 対象国がコンピュータの場合、停戦は必ず失敗する。
同盟締結
同盟締結を試みる。同盟締結を選択した場合、さらに対象国を選択する。対象国が人間の場合、対象となったプレイヤーが 同盟締結を受け入れるか選択する。 同盟を締結すると勝利得点がわずかに上昇するが、それ以外の効果は不明。 対象国がコンピュータでも同盟締結できる。
宣戦布告
他国に宣戦布告する。非常に重要なコマンドであり、勝利得点14を消費する。 宣戦布告により、対象が所属する陣営(枢軸、連合)が支配する地域にユニットを進めたり、 対象が所属する陣営のユニットを攻撃が可能となる。また、対象が中立の場合は、 対象は敵対する陣営に所属することになる。(例:枢軸国が中立国に宣戦布告すると、 対象国は連合国となる)ドイツは常に枢軸であり、ドイツが宣戦布告すると対象国は必ず連合となる。 イギリス、アメリカは連合に宣戦布告できない。(言い換えればイギリス、アメリカは枢軸になれない。) ソビエトは枢軸、連合どちらにも宣戦布告できる。(言い換えればソビエトは枢軸、連合どちらにもなれる。)
他国援助
他国に援助を申し出る。生産力45を消費して対象国の友好度50と生産力25を向上させる。 また、自国の勝利得点、国際世論も微増する。 勝利得点が無駄にあがってしまうので、このコマンドを使ってはならない。 (勝ち点200を目指す人は積極的に使用すること)
諜報活動
国の詳しい情報を見られるようにする。他国を対象とするか、自国を対象とするかにより選択できるコマンドが 異なる。 他国を選択した場合、動乱支援、他国調査を選択できる。 自国を選択した場合、警察強化、情報統制を選択できる。 いずれのコマンドも、総生産力を10消費する。
動乱支援
他国の治安を悪化させ、パルチザンを発生しやすくする。 パルチザンは対象国が他国を滅亡させないと発生しない。 ドイツを苦しめるためのコマンドといっても過言ではない。 ドイツはパルチザンが発生しやすい国(フランス、ポーランド、ユーゴスラビア等)を 支配することになるため、連合はドイツ対して積極的に動乱支援すべきである。 イギリスもパルチザンが発生しやすい国(イラク)を支配するが、パルチザンが 唯一の都市であるバグダッドを攻略できる可能性は非常に低い。 そのため、イギリスに動乱支援しても殆ど意味がない。 アメリカ、ソビエトはどこを占領してもパルチザンの発生は低いので、それらを 対象に動乱支援しても意味がない。 余談だがダブリン(アイルランド)を占領すると、狭い国土に二つもパルチザンが 発生して強烈に反抗してくれる。 また連合がフランスやギリシャを占領しても、パルチザンが発生する。
他国調査
隠されている他国のステータス(総生産力、総工業力等)を知ることができる。 使わない。
警察強化
自国の暴動発生を下げる。 非常に重要なコマンドであり、 ドイツは暴動発生を常に0かそれに近い値にすること。 その他の国も0が好ましいが、パルチザンが発生しても問題ないなら無視してよい。
情報統制
自国のステータス(総生産力、総工業力等)を他国から見えなくする。 使わない。
終了
政治計画フェイズを終了する。

軍事作戦フェイズ(移動)

 軍事作戦(移動だけ)を実施する。 このゲームは大戦略のように移動と攻撃がセットになっておらず、まず全てのユニットの移動だけを先に実施する。 ユニットを右クリックで選択し、移動方法と移動先を決定する。 ユニットの種別、ZOCの有無、艦隊の有無等により、 移動方法、移動可能地域、移動力が異なる。 移動に関与したユニットは補給を消耗する。 補給が100以下の場合、補給に加えて戦力も減る。 よって補給100以下の場合は、逃げる以外の移動を実施しない方がよい。

陸軍ユニット

通常移動
 陸軍が足や車両で大地を移動する。 歩兵は3ヘックス、戦車は4ヘックス移動可能。 敵のZOCに入ると、移動力の残りに関わらず移動中止。 (つまり敵ユニットの横をすり抜けることはできない。) 海に移動することはできない。 移動先を敵都市に指定すると、移動後その都市を占領する。 移動先の敵都市に敵空軍、敵艦隊が存在する場合、その都市を 占領した上、都市に存在する敵空軍、敵艦隊を無傷で壊滅できる。 (敵が上記状態の場合、積極的に壊滅させること。 逆に自国が上記状態の場合、陸軍を都市へ移動させるか、 空軍、艦隊を避難させること) 敵の首都を占領するとその国に所属する全ユニットが壊滅し、 その国の全都市、領土が自国の都市、領土となる。
戦略移動
 陸軍が連続する自陣営の補給線上を移動する。 補給線が途切れていたり、敵のZOCに入っていると移動不可。 補給線が続く限りどこまでも移動できるので、長距離移動に使用する。
海上移動
艦隊を使って海上を移動する。 ユニットが湾港におり、湾港が所属する海域に自国艦隊が存在する 必要がある。

艦隊ユニット

出航
 艦隊を湾港から海域へ移動させる。
入港
 艦隊を海域から湾港へ移動させる。
海域移動
 艦隊を別の海域へ移動させる。

空軍ユニット

航空移動
 空軍を別の都市へ移動させる。

軍事作戦フェイズ(攻撃)

 軍事作戦(攻撃だけ)を実施する。この時点で移動はできない。 ユニットを右クリックで選択し、攻撃対象を決定する。 複数の自国ユニットで一つの攻撃対象に攻撃可能で、参加ユニットが 多いほど戦力が増す。 空軍も一緒に攻撃できる。 しかし攻撃対象に空軍がスタックしている場合、空軍同士の戦闘が 優先的に解決される。 (つまり敵が空軍をスタックしていると、その下にいる敵の陸軍、  艦隊を空軍で攻撃できない。) 戦闘に参加すると経験値が5増加する。 攻撃対象が撤退するか壊滅すると、攻撃対象がいた場所に陸軍を 移動することができる(オーバーキルと呼ぶ)。 この移動で補給は消費しない。

軍事作戦フェイズ(戦車の再移動)

 戦車のみ2回目の移動を行う。

軍事作戦フェイズ(戦車、空軍の再攻撃)

 戦車、空軍の2回目の攻撃を行う。 その他は「軍事作戦フェイズ(攻撃)」と同じ。

軍備生産フェイズ

 技術向上、ユニットの生産、司令官の任命を行う。

技術投資
 戦車、歩兵、空軍、艦隊、工業プラントに対して投資し、 技術力の向上を計る。 総生産力を1消費し、投資額を1増やす。 次の優先度で投資するとよい。 「工業プラント>戦車>空軍,歩兵>>>艦隊」 工業プラントに投資すると総工業力を上げることができる。 総工業力は生産、補充共に必要なので総工業力が余るようになるまでは 優先的に投資する。 戦車は2回移動、2回攻撃ができ、戦闘力も高いので投資効果は極めて高い。 空軍も離れた敵を2回攻撃できるので投資効果は高い。 歩兵は1回しか移動、攻撃ができない上戦闘力も低い。 ただし数が多く防御戦闘で必ず役に立つので、歩兵への投資は無視できない。 艦隊はコストが非常に高いので生産、戦闘を殆ど行わない。 よって、投資効果は殆どない。 上記のような優先度でバランスよく投資するとよい。 (ただし、艦隊は投資0でも困らないが・・・)
軍生産
 総生産力、総工業力を消費してユニットを生産する。 ドイツ、イギリス、アメリカは戦略空軍を生産できる。 ドイツはUボード、イギリスは護衛艦隊を生産できる。 陸軍ユニットはSS装甲軍、親衛歩兵軍、守備軍等国毎にいろんな名前で 呼ばれるが、要するに強い(もしくは弱い)戦車か歩兵のいずれかである。 雰囲気を楽しもう。 戦略空軍は最優先で生産すること。 戦略空軍の数で敵に負けることは絶対にないように。 戦略空軍を99まで増やすと敵は戦略空軍を増やしづらくなり、 ゆっくりと(しかし確実に)敵にダメージを与えることができる。 Uボートは余裕ができてから生産すること。 Uボートの数が護衛艦隊より少なくても、ドイツが損害を受けることはない。 逆にイギリスは護衛艦隊をUボートよりも多く保持する必要があり、 99まで増やすと大変楽になる。 なお、生産力と工業力を使い切ってはならない。 というのも、損害を受けたユニットの回復にも生産力と工業力を必要とするからである。
人事任命
 司令官は戦車ユニットに任命する事。 というのも、戦車は2回の行動が可能であり、司令官を2回使うことができるからである。

4. ゲームのヒント


補給

 自国の補給線を確保しながら攻撃し、相手の補給線を切りながら防衛する事。 補給は補給源となる都市から供給される。 補給源からの補給線を敵に寸断されると、そこから先へ補給は届かない。 補給は生産力と工業力を必要とする。生産フェーズで生産力と工業力を使い切ってしまうと、ユニットは回復せず師団も補充されない。 どの都市が補給源なのかは地図上で確認できる。首都以外が補給源の場合もあるので要注意。

補給量
補給源から繋がっている補給線、都市の上にユニットがいると、補給が100増える。
補給線から1ヘックス以内にいると、補給が30増える。
補給線から2ヘックス以上離れると、補給は0となる。
海は補給0。
補給の消費
戦闘で補給30を消費する。
通常移動で1ヘックスあたり補給5を消費する。
戦略移動で補給30を消費する。
陸軍は補給0の場所にいると、補給50を消費する。
入港で補給30を消費する。
出港で補給30を消費する。
艦隊は海上にいると、補給10を消費する。
海域移動で補給30を消費する。
海上移動で陸軍は補給100を消費する。
海上移動で艦隊は補給50を消費する。
航空移動で空軍は補給80を消費する。
補給の影響
補給が100未満になると戦力が減る。
補給、戦力共に0になると、師団が減る。
補給が100以上になると戦力が増える。
補給が200になると師団が増える?

歩兵は補給が100以下になると、補給が5減るたびに戦力が2減る。
歩兵は補給が100以上になると、補給が5増えるたびに戦力が2増える。
戦車は補給が100以下になると、補給が5減るたびに戦力が3減る。
戦車は補給が100以上になると、補給が5増えるたびに戦力が3増える。
艦隊は補給が100以下になると、補給が5減るたびに戦力が7減る。
艦隊は補給が100以上になると、補給が5増えるたびに戦力が7増える。
(戦力の最大値は師団数、技術によって決定する。)

ZOC

 ZOCでの移動停止を意識する事。 ZOCとはZone Of Control(支配地域)の略称であり、 陸上ユニットの周囲6ヘックスの地域を指す。 この地域に敵が入る場合、移動力がいくら残っていても、 必ず止まらなければならない。 上記理由により、敵のZOCにいると戦略移動できない。

司令官

 司令官は戦車ユニットに優先的に任命する事。 戦車は1ターンに2回行動できるので、司令官を2回活用できる。

戦車と歩兵

 戦車は攻撃、歩兵は防御に使用する事。 戦車が二回攻撃・二回移動できる理由は、戦車で戦線に穴を空け、敵の後方深くに侵入するためである。 二回の攻撃で戦線に穴を空け、穴が開いたら、孤立を恐れずに敵の後方深くに戦車を進める。 突出した戦車の補給路の確保と掃討作戦は後続する歩兵に任せる。 このゲームは1ターンが3ヶ月であり、電撃戦で攻撃していかないと、あっという間に時間切れになる。 歩兵が一回攻撃・一回移動しかできない理由は、防御要員として戦線を固めるためである。 戦線の防御は、防衛線の構築だけでなく、戦車が空けた穴を塞ぐ時にも必要である。 動かない戦車は鉄の棺桶となり、動く歩兵は鉄の足かせとなる事に留意する事。

空軍が優先すべき攻撃対象

 空軍は攻守共に困っている陸軍を助けるのが良い。 空軍は陸軍と共に敵の陸軍を攻撃する時、最大の攻撃力を発揮する。 空軍単体で敵の陸軍を攻撃してもたいして効果は得られないが、守備戦闘のときは自国の陸軍の戦力を減らさないために、やらざるを得ない。 空軍は陸軍よりもコストが高いので、こういった使い方は避けたい。 もし空軍に余裕がある場合は艦隊を攻撃する。艦隊のコストは空軍よりも高い。

ソビエトへの侵攻

 ドイツのソビエトへの侵攻は、 中央(ワルシャワルート)、北部(ダンチヒルート)、南部(ルーマニアルート)の3つのルートで実施する事。 中央(ワルシャワルート)はメインとなる侵攻ルートである。 基本的に戦車+歩兵で攻撃し、ソビエト軍が壊滅すれば歩兵がオーバーキルで 一歩進む。 戦車は2回目の行動でさらに侵攻する。 戦車で攻撃しながら侵攻し、歩兵で補給線を守っていく。 余計な戦線を広げずに、リボフ、ミンスク、リガ、キエフ、スモレンスク、 モスクワの順に占領する。 北部(ダンチヒルート)はリガまで侵攻し、以降は東へ転進する。 南部は歩兵のみルーマニア国内に立てこもって守備に徹する (ルーマニアが参戦していない場合、このルートは使用しない)。

艦隊運用

 艦隊は上陸部隊の輸送のみに専念する事。 艦隊の作成、補充には多大なコストが発生するので、とにかく戦闘は避ける。 上陸作戦を実施する時以外は陸軍がいる港へ閉じこもっておくこと。 同じヘックスに陸軍、空軍、艦隊が同時にスタックしている場合、空軍->陸軍->艦隊の優先順で戦闘が解決されるので安全である。

冬将軍

 冬になるとソビエト領内の枢軸の補給が激減する。 無理に進行せず、春まで補給線上でおとなしくしておいた方がよい。

パルチザンの対処

 パルチザンは警察強化で発生させないことが重要。 またパルチザンが発生した時のために重要な都市(パリ等の首都)には事前に歩兵か守備軍を駐屯させる。 パルチザンは都市に優先して発生するが、都市に他のユニットが駐屯している場合は、他の場所に現れる。 都市以外にいるパルチザンは無理に退治せず、放置してもたいして損害はない。パルチザンのためにわざわざ空軍を派遣しないように。 特にイラクのパルチザンは完全無視。

守備軍

 守備軍も立派な歩兵であり、あちこち動かして活用すること。 守備軍という名前からじっとしていなければならないようなイメージがあるが、移動も占領もできる立派な歩兵である。 ただバグダッドの守備軍はゲーム終了まで一歩も動かさず、パルチザンへも自分から攻撃もしないこと。 他の守備軍は艦隊を使って早めにアフリカかヨーロッパの自陣営の港へ移動させておき、 隙を見てローマや敵の後方の補給線上に上陸する。

政治計画フェイズの優先度

 宣戦布告>警察強化>動乱支援>>>その他

海上移動の制限

 枢軸はアメリカ大陸へ海上移動できない。連合はアメリカ大陸へ上陸できるが、全く意味はない。

史実の再現は不要

 ゲームで史実を再現する必要は全くない。 例えば、デンマーク、ノルウェー、オランダ・・・と史実通りに征服していく必要はない。 デンマークの勝利得点はたかがしれており、ノルウェーも同様である。 しかもノルウェーを占領するには陸軍を上陸させる必要があり、その撤退の手間も考慮すると、全く割に合わない。 デンマークとノルウェーで手間取っていると、イギリスからフランスへ応援部隊が続々と上陸し、手に負えなくなる。 デンマークとノルウェーは無視していきなり低地諸国を占領し、マジノ線を回避してさっさとパリを占領する事。

生産力と工業力で損害回復

 損害を受けたユニットを回復させるには生産力と工業力が必要である。 軍備生産フェーズで生産力も工業力も使い切ってしまうと、損害を受けたユニットが回復しない。

Project EGG版の音楽

 Project EGG版はMIDI音源のエミュレートが不完全であり、本来のすばらしい音楽が大きく損なわれている。 このゲームが対応するMIDI音源はローランド CM-64なのだが、Project EGG版はローランド MT-32の音を出している。 CM-64はMT-32の機能を含んだ上位機種であり、初期化を誤ると、CM-64ではなくMT-32の音が出てしまう。 Project EGG版でMT-32の鳥のさえずりが聞こえるのはそのためであり、実機ではCM-64のサンプリング楽器の音がちゃんと出ている。 このゲームは音楽が大変すばらしいだけに、この不具合は残念である。

5. シナリオ毎攻略法



 高難易度シナリオの攻略方法を列記する。

ポーランド侵攻

ドイツ
 ハンブルクに親衛戦車軍を生産し、艦隊を北海へ移動。 技術投資は全て戦車へ。 ポーランド占領後、親衛戦車軍に攻撃力の高い司令官を任命して ロンドン近郊に上陸。 ロンドンの歩兵軍を壊滅させてロンドン占領。 この辺りでソビエトがドイツに宣戦布告するが、既に勝利得点が200近く なっているはず。
イギリス
 戦車を中心に戦力を整えること。 アフリカの戦車、歩兵をフランスに集め、戦力が整えば ベルギー、オランダに宣戦布告して占領し、戦線を拡大すること。 イギリスは初期の勝利得点が高いため、まず負けない。

バルバロッサ

ドイツ
 ノルウェー、アフリカのユニットをわざと補給切れにして 壊滅させると、手持ちの駒が増える。 ブダペスト、アテネの歩兵も移動させてよい。 (治安は最良にしておく。仮にパルチザンに占領されたら、見捨てる。) フランスの空軍は全て東部戦線につぎ込む。 またフランスの守備は6、7個の歩兵にまかせる。 後は「ソビエトへの侵攻方法」参照。 戦略空軍でイギリスを弱らせておけば、モスクワ占領後にロンドンも 占領可能。
ソビエト
 レニングラードを守っている戦車は、早い時期に歩兵と交代させる。 歩兵を盾にしながらジリジリ撤退し、冬になるのを待つ。 冬になると枢軸の補給が減るので反撃する。 その後は戦車と歩兵を生産し、国境付近まで押し戻していく。 技術投資は戦車のみ。
イギリス
 空軍でフランスにいるドイツ空軍を攻撃する。 またローマががら空きの時に守備軍でローマを占領し、 同時にパリも占領すれば、その時点で勝利が決定する。 普通に攻略する場合、フランス、ベルギー、オランダという ルートでドイツに侵攻する。

D−DAY

ドイツ
 政治計画フェイズは警察強化のみ。 余裕が出ればフィンランドに他国援助する (他国援助、空軍の派遣でフィンランドがソビエトに 占領されないよう気をつける)。 戦略空軍を20〜30程度ずつ増やして99にする(辛いが・・・)。 戦略空軍で負けるともっと辛くなる。 Uボートは生産しなくてよい。 東部戦線がソビエト領内に深く入りすぎているので、 リガ、ミンスク、リボフ、オデッサ辺りまで ゆっくり退却して戦線を縮める。 ゲーム開始時の空軍は一度安全なドイツ本国に移動させて、 補給が満タンになるまで待つ (イタリアにいる空軍は移動しなくてもよい)。 ギリシャ、ユーゴスラビアの歩兵は移動させない。 フランスはパリ近郊に歩兵5、6個を配置して守備する。 上陸直後の敵を狙うよりも、少ない補給でパリ付近に やってきた敵を狙い撃ちにする。 ゲーム開始時にフランスにいる親衛戦車軍をイタリアに派遣し、 できるだけ早くイタリアから連合国を追い出す。 この時、アフリカからイギリス軍が次々と上陸するので、 イタリアの補給線を切られないよう気をつける。 イタリアから連合国を追い出した後、親衛戦車をハンブルクへ 移動。 他の余ったユニットは東部戦線へ移動する。 ロンドンの陸軍を空軍で弱らせた後ハンブルクから 親衛戦車がロンドン付近へ上陸。 ロンドンを占領すれば勝利。

6. 変則プレイ



 D-DAYのドイツでも楽勝に勝てる人は、変則プレイを楽しんでみましょう。 下記条件を同時に実行しても楽しいです。

国取り合戦

 勝ち点200やロンドン、ベルリン陥落でなく、できるだけ多くの国を占領することを目標に プレイします。イギリスでたくさんの国を占領するとエンディングのメッセージが変わります。

枢軸ソビエト

 ソビエトを選び、適当な連合国に宣戦布告してください。 ドイツが味方につくので楽勝になりますが、ここは勝ち点200でなく、枢軸が何カ国占領できるか チャレンジしてみましょう。アフリカ、北欧を占領するのはかなり難しいと思います。

毎ターン宣戦布告

 自分の政治計画フェイズ毎に、必ず一カ国以上に宣戦布告します。 大乱戦必至で、大きく難度が上がります。

親衛戦車なし

 「四番でピッチャー」の親衛戦車なしで戦います。 ストロングポイントがなくなるので苦戦必至です。

ドイツ艦隊を黒海まで移動させる

 弱くて少ないドイツ艦隊を危険な大西洋、地中海を通過させて黒海まで移動させます。 大西洋のアメリカ艦隊を叩く為に、空軍が大活躍します。



Amazon : 蘇るPC-9801伝説 永久保存版 第2弾



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