おはスタ感想ページ

2012/07/25(水)

出演:山寺宏一、タイコウ、シズナ博士、陰山英男
おはガール:なつみ
スポンサー:レゴ ニンジャゴー、タカラトミー、劇場版イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機W、任天堂、SEGA-SAMMY GROUP
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 反復学習のドリルを紹介。 2012/07/18でも同ドリルを紹介しましたが、相変わらず怪しい雰囲気を出しながらの紹介でした。 まずなつみに対して繰り下がりのある引き算の問題を出します。 なつみはこれを普通に回答しますが、「おはスタ」の主張ではなつみの回答速度は「遅い」らしいです。

 平均的な回答速度がどの程度のものなのか全くわかりませんが、「おはスタ」いわく 「ちょっと考えてから答えが出てくる人は算数ができない」とのこと。 しかし「ちょっと考えてから答えが出てくる人」ができないのは暗算であって、算数の全てではありません。 「暗算速度が遅い=算数が出来ない」とまとめるのはあまりにも乱暴ではないでしょうか。 「暗算速度が速い=算数が出来る」と逆説的に考えれば、暗算速度だけをひたすら上げていけば 算数の得点はどんどん上がる事になります。 しかし、実際にはそのような事はありえません。 ある程度進むと、発想力といった考える力が算数には何よりも重要になってくるからです。

 また「繰り上がり繰り下がりは八割の人がつまづくポイント」だそうです。 根拠が示されていないためこの主張が正しいのかどうかは判断できないのですが、ここでは事実だと仮定します。 ただこれが事実であっても、重要なのは「何割の人が繰り上がり繰り下がり計算をできないか」という事ではないでしょうか。 つまり八割の人がつまづいても、その大部分の人はちゃんと克服しているのです。 これが「繰り上がり繰り下がりは八割の人が一生できない」というのであれば、 繰り上がり繰り下がりは非常に重要なポイントとなる事でしょう。 「八割の人がつまづく」という脅しは、筋違いな脅しと言っても良いと思います。

 「勉強は短い時間で集中してやる事が重要」という「おはスタ」の主張には賛同できます。 これは本日賛同できた唯一の主張かもしれません。 ただ「良い教材だと一日1〜2分でOK」という主張は怪しいです。 一日1〜2分でOKなのは陰山英男メソッドだけであって、他の良い教材が一日1〜2分で終了するかどうかはわかりません。 「一日1〜2分で終了する教材=良い教材」と安易に判断するのは考え物です。

 今日の「おはスタ」は考える力が重要である事を教えてくれたのではないでしょうか。 考える力を持っていないと「暗算が出来る=算数が出来る」と勘違いし、その後大きな失敗を犯すことになるでしょう。 しかし考える力を持っていると「暗算が出来るだけでは算数はできない」と判断し、 「では算数が出来るようになるにはどうすればよいか?」と考えを巡らせることになるでしょう。 これこそが子供達が必要としている力なのではないでしょうか?

 視聴者はテレビの宣伝文句を鵜呑みにするのではなく、良く考察しなければなりません。 特に「おはスタ」のようにヤラセを多用する番組は、極めて警戒しなければならないでしょう。


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