ザイゾログ 攻略


対応機種:MSX
価格:不明
発売年:1985年
発売元:タイトー

概要

 ザイゾログとは1985年にタイトーが発売したアクションゲームです。 ぱっと見はマーブルマッドネスと似ており、慣性がついたボールを操作する点もそっくりです。 しかしながらゲーム性は全く異なっており、タイトーらしいコンパクトにまとまった固定画面アクションとなっています。 見ての通り画面はかなり地味なのですが、ゲーム性は非常に高く、かなりおもしろい作品です。

目次

  1. 1. 遊び方
    1. 目的
    2. 画面
    3. 操作
  2. 2. 敵
  3. 3. 攻略
    1. 1-20面
    2. 20-80面
  4. 4. エミュレータ設定
  5. 5. 感想

1. 遊び方

目的

 赤いボールを操作し、敵を避けながら、画面上の赤いパネルを全て踏めば1面クリア。 エンディングは存在せず80面でループする。 999,999がカンストで、この得点を超えると0に戻る。残機の最大は98。

画面



1:自機
2:敵
3:パネル

操作

 カーソルキーで移動、スペースキーで自爆。 移動は8方向に行える。 スペースキーで自爆すると破片が6方向に飛び散って敵を倒す事ができる。 この自爆が自機の唯一の攻撃手段である。 自爆後の再自爆は破片が4つに減少するものの、パネルを1枚踏むと破片5つ、2枚踏むと破片6つに回復する。 自爆すると残機が1減るが、面をクリアすると1upする。

2. 敵

 ザイゾログには5種類の敵が登場する。 これらの敵のグラフィックは1つであり、どの敵がどの動きをするのか、ゲーム開始直後の一瞬で見分ける必要がある。

敵一覧表
  名前 動き
追いかけ 自機を追いかける
トレース 自機の動きを真似する
蛇行 ゆらゆらと動く
跳ね回り 45度の角度で反射する
ランダム ランダムに移動する


3. 攻略

 ザイゾログは1-20面の練習ステージと20-80面の本番ステージに大別できる。 1-20面の練習ステージは序盤であり、ザイゾログの基礎を習得するステージである。 20-80面の本番ステージが真のザイゾログであり、20-59面の中盤と60-80面の終盤に分割できる。 この攻略では80面での100万点(正確には999,999点)カウンターストップを目指す。 なお80面をクリアすると1面に戻る。

1-20面

 1-20面は序盤の練習ステージである。 しかしながら、難易度は非常に高く、そこそこやり込まないと本番ステージまでとてもたどり着けない。

1面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1

 1面は練習ステージであり、慣性がついた自機の操作、敵の動き、段差の登り方を学ぶ。 自機の動きには慣性がついており、動く、止まるのキビキビした操作が必要になる。 この面に登場する敵は追いかけと蛇行の2種類である。 追いかけは最短距離で自機を追跡し、蛇行はゆらゆらと動く。 段差は1ドットでも助走をつければ登る事ができる。

 自機の操作には、動く、止まるという、緩急がついた動きが必要である。 このゲームの自機には慣性がついており、怠慢に操作すると急加速したまま敵にぶつかって死ぬ。 そのため、動く時は素早く動き、止まる時は素早く止まるという、緩急をつけた操作が必要になる。 動く場合大雑把に動かず、こまめに微調整をしながら動く。 止まる場合は逆ハンドルで急停止する。 壁や障害物に衝突すると侵入速度と同速度で跳ね返されるはめになり、一段と死が近づく。 「はしゃがず、騒がず、キビキビ移動」が勝利の鍵である。

 追いかける敵は距離を取り、蛇行する敵は動きをよく見極める事。 追いかけは最短距離で接触しようとする敵である。 立ち止まると確実に死ぬため、常に移動してできるだけ距離を取る。 蛇行はフラフラと動く敵であり、横蛇行と縦蛇行の2種類に大別できる。 蛇行は動きの予想が容易であるが、同時に複数出現したり、壁や障害物に衝突して跳ね回ると動きの予想が難しくなる。 敵からはなるべく距離を取り、すり抜ける時は敵の移動先を見極める必要がある。

 蛇行は縦蛇行と横蛇行に大別できるものの、実は両者は本質的に同じ存在である。 というのも、横蛇行の蛇行回数が0の時、縦蛇行となるからだ。 蛇行の性質は蛇行回数、横の移動量、縦の移動量で決定される。 蛇行回数が多いと、縦に移動する間の往復回数が増える。 蛇行回数が2なら敵は2往復し、1なら1往復し、0なら全く往復せず縦にグルグルと回る。 この縦に回っている状態が縦蛇行である。 横の移動量が多いと、画面横に大きく移動する。 縦の移動量が多いと、画面縦に大きく移動する。 蛇行回数、横の移動量、縦の移動量は面開始時に決定され、自機が死ぬと違う値に変わる。

 1つの段差を登るには最低1ドットの助走が必要である。 このゲームを難しく(なおかつ、おもしろく)している存在の一つが段差である。 段差を降りるのは簡単だが、段差を1段登るには最低1ドットの助走が必要になる。 何度キーを押しても段差を登れない場合、一旦バックして、再度段差に挑戦すると登る事ができる。 2段一度に登る時は、2ドット助走すると登る事ができる。 助走するスペースがなかったり狭かったりすると、段差を登れずに追い込まれて死ぬので注意。

2面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1 1

 跳ね回り初登場。跳ね回りは45度の角度で反射する敵であり、動きを読みやすい。 2面はまだまだ練習ステージであり、敵は4体しか出てこない。 そのうちの1体が新しく登場する「跳ね回り」である。 この敵は45度の角度でノロノロと移動しており、障害物に衝突すると45度反射する。 動きの単純さと遅さにより、こいつに突撃して死ぬミスは避けたい。 なお、高速で跳ね回っている敵は「跳ね回り」ではなく「蛇行」が反射している。

3面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1 1

 ランダム初登場。 ランダムはその名の通り勝手気ままに移動する敵であり、基本的に放置で構わない。 しかしながら、ランダムが狭い場所に居座った場合、別の場所へ移動してくれるよう祈るしかない。

4面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1 1

 トレース初登場。トレースは自機の動きを真似する強敵であり、方向、方角、スピードに注意して対処する必要がある。 方向として、自機が右に移動する時はトレースの上を通過し、左に移動する時はトレースの下を通過する事。 方角として、すれ違う時は斜めにも移動する事。特に左上・右下に移動すると、トレースも左上・右下に移動し、衝突しない。 スピードは自機と全く同じであり、向き合うと、相対速度2倍の速さで自機に突進してくる。 トレースは自機が上に動くと左、下に動くと右、左に動くと上、右に動くと下に移動する。 トレースはすれ違いが特に危険であり、慎重に対処しなければならない。

 トレースに対処できない場合、自爆した方が早い。 トレースが画面端に引っかかると、どうあってもすれ違うことができない事態が発生する。 そういった場合、障害物を利用して自機とトレースの距離を調整するが、そもそも障害物がない面も存在する。 また1体だけなら対処できても、トレースが複数存在すると対処できない場合もある。 どうしても対処できなければ、あれこれやって死ぬよりも、自爆して強行突破した方が早い。

5面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 2

 四隅のパネルが後々の面で難しくなるが、5面ではまだ簡単。

6面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 3

 柱が多いのでとにかくはしゃがない事。 柱にぶつかりまくっていると、そのうち敵にも衝突する。 追いかけと跳ね回りの見分けを早めに付ける事。 冷静に対処すれば、跳ね回りの進路は見えるはずだ。

7面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1 2

 右下の山は2ドットの助走で登る。 画面端から2段の山に登る事はできないため、右下に追い込まれないように。

8面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
3 2

 トレースは障害物を利用して避ける。 油断してはしゃぐと敵に衝突するので注意。

9面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
1 1 1

 チョコレートの溝は勢いを付けて走り回る。

10面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 3 1

 高難度面。この面を難しくしている理由は地形と敵の数にある。 延べ棒の起伏が激しく、左右の移動がとにかく厳しい。 また延べ棒と画面端にはまると脱出に一苦労である。 敵の数がこの面から6体になっているが、以降、敵の数=6が標準となる。 延べ棒間の低地は比較的動きやすく、ここで縦に動いて敵を避ける事。

11面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1 3

 外周をグルグル回ってチャンスを待つ。 山登りが厳しいが、外周をグルグル回る事ができるので楽。 外周を回っている時に画面端にぶつかってはしゃがないように。

12面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
4 2

 とにかくはしゃがない事。 画面が柱で三分割されており狭い。 柱に当たってピンボール状態になると死が近づく。

13面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 4

 12面同様に柱は多いが、逃げるスペースが周囲に存在するため、敵を避けやすい。 また跳ね回りは動きが確実に読めるため、はしゃがなければ、危険な敵は蛇行の2体だけである。

14面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 2 1 1

 左上の山登りが厳しい。 山頂のパネルを一度に踏めない場合も多く、タイミングを見て何度も山登りをさせられる。 また山の左と上から山頂へは登る事ができない。

15面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 2 2

 高難度面。穴、四隅のパネル、トレースという三重苦になっている。 穴は2段の深さがいやらしく、脱出するには2ドットの助走を必要とする。 四隅のパネルがいやらしく、敵をうまく誘導しないと追い込まれて死ぬ。 2体のトレースもいやらしく、穴を避けた狭い道で衝突する。 何度もやり直すぐらいなら、何回か自爆してクリアした方がお得である。

16面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
4 2

 左の山は2段の高さがあるが、逃げるスペースが十分存在しており、難しくはない。

17面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 2

 登山が厳しくて制御が難しい。ただ敵の動きは読みやすいので落ち着いて行動する事。

18面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
2 1 2 1

 画面端に落ちると脱出が難しい。なるべく中央で動き回る。

19面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
6

 ここも段差が厳しくてうっかり衝突してしまう。 慎重に操作し、どうしても踏めないパネルが出てきたら自爆して敵を一掃する。

20面



追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム
4 2

 高難度面。パネルの多さと隠れ場所なしのトレースがとにかく厳しい。 何度か自爆する必要があるだろう。

20-80面

 ザイゾログは全80面でループし、1-19面の序盤、20-59面の中盤、60-80面の終盤の3つに分割する事が可能である。 1-19面の序盤は単なる練習ステージである。 20-59面の中盤は全20種類の地形パターンと全8種類の敵パターンがそれぞれループする、全40面である。 地形パターンは全部で20種類存在し、地形パターン20の次は1に戻る。 敵パターンは全部で8種類存在し、敵パターン8の次は1に戻る。 地形パターン数20と敵パターン数8の最小公倍数である40面で中盤は構成されている。 60-80面の終盤は20-40面と全く同じである。

 100万点は最終面の80面で残機を潰しながら稼ぐ。 80面は地形パターン20、敵パターン5の面である。 地形パターン20とはパネルがびっしり埋まっている面であり、敵パターン5とは追いかけ4、蛇行2のパターンである。 これらのパネルを全て踏むと28,000点だが、パネルを1枚だけ残して敵に衝突すると、踏んだパネルが全て復活する。 これはすなわち残機1あたり27,800点を稼げるという意味であり、おおよそ36機を潰すと100万点に到達する。

 理論上は40面でも100万点は可能だが、実践はかなり難しい。 40面は80面と全く同じ面であり、残機を潰しながらの稼ぎが可能である。 しかしながら、100万点に必要な残機は36であり、ほぼノーミスで40面まで到達する必要がある。 60面も地形パターン20の面であり、残機を潰しながらの稼ぎが可能である。 しかしながら、60面は敵パターン1(追いかけ4、トレース2)であり、80面の敵パターン5(追いかけ4、蛇行2)と比較して 難易度はかなり高い。

 休憩は23面、31面、39面、47面、55面、63面、71面、79面で可能である。 これらの面は敵パターン4(トレース6)であり、自機が動かなければ死ぬ事はない。 制限時間もないので、食事するなり風呂に入るなりする事が可能である。

序盤(1-19面)パターン表
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
1 2 1 1
2 2 1 1 2
3 2 1 1 3
4 2 1 1 4
5 2 2 5
6 2 3 6
7 2 1 2 7
8 3 2 8
9 1 1 1 9
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
10 2 3 1 10
11 2 1 3 11
12 4 2 12
13 2 4 13
14 2 2 1 1 14 7
15 2 2 2 15 8
16 4 2 16 1
17 2 2 17 2
18 2 1 2 1 18 3
19 6 19 4
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン

中盤(20-59面)パターン表
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
20 4 2 20 1
21 2 2 1 2
22 2 1 2 1 2 3
23 6 3 4
24 4 2 4 5
25 3 3 5 6
26 2 2 1 1 6 7
27 2 2 2 7 8
28 4 2 8 1
29 2 2 9 2
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
30 2 1 2 1 10 3
31 6 11 4
32 4 2 12 5
33 3 3 13 6
34 2 2 1 1 14 7
35 2 2 2 15 8
36 4 2 16 1
37 2 2 17 2
38 2 1 2 1 18 3
39 6 19 4
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
40 4 2 20 5
41 3 3 1 6
42 2 2 1 1 2 7
43 2 2 2 3 8
44 4 2 4 1
45 2 2 5 2
46 2 1 2 1 6 3
47 6 7 4
48 4 2 8 5
49 3 3 9 6
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
50 2 2 1 1 10 7
51 2 2 2 11 8
52 4 2 12 1
53 2 2 13 2
54 2 1 2 1 14 3
55 6 15 4
56 4 2 16 5
57 3 3 17 6
58 2 2 1 1 18 7
59 2 2 2 19 8
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン

終盤(60-80面)パターン表
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
60 4 2 20 1
61 2 2 1 2
62 2 1 2 1 2 3
63 6 3 4
64 4 2 4 5
65 3 3 5 6
66 2 2 1 1 6 7
67 2 2 2 7 8
68 4 2 8 1
69 2 2 9 2
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
70 2 1 2 1 10 3
71 6 11 4
72 4 2 12 5
73 3 3 13 6
74 2 2 1 1 14 7
75 2 2 2 15 8
76 4 2 16 1
77 2 2 17 2
78 2 1 2 1 18 3
79 6 19 4
追いかけ トレース 蛇行 跳ね回り ランダム 地形パターン 敵パターン
80 4 2 20 5

4. エミュレータ設定

 openMSXにおける役立つ設定を紹介する。

ボタン4にPauseを割り当て

bind "joy1 button4 down" "toggle pause"

取り消す場合
unbind "joy1 button4 down"

5. 感想

 ザイゾログは地味ながらそこそこおもしろいゲームだと思います。 慣性、重力、衝突といった物理表現がよくできており、意のままに動かない、ボールのリアルな挙動を楽しめます。 「わかっているのに避けられない」感覚は交通事故とも通じます。 やりこみ要素も十分であり、20面以降の本番ステージがとにかく熱いです。 残念なのは、敵のグラフィックスが1種類しかない点です。 敵のグラフィックスが1種類しかないゆえ、敵に5種類のパターンがある事に気づかなかった人も多いのではないでしょうか。 敵パターンの見分けが難しいため、21面以降の敵の配置がランダムだと勘違いする可能性もあります。 せめて色分けでもできれば、名作となったかもしれません。



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