平城山の自然を守る活動

共生学舎では活動の大きな柱として、平城山の自然を守る「環境の保全」を掲げています。古の都があった奈良は歴史都市の景観を守る目的で昭和41年に制定された「古都保存法」によって、宅地等の乱開発はそれなりに防止されてきており、共生学舎のある平城山地区もこの適用を受けています。

しかし、二年前に周辺エリアを巡回した際、あまりにも多くのゴミが散乱しているのを目のあたりにし愕然としました。すぐ近くに国道24号線が通っていますが、両側の土手には走行する車から投棄された空き缶やペットボトル、紙くず、ビニール袋が散乱しています。また、周りの竹やぶや林にはこれらのゴミに加えて、ベッドや、電化製品、自転車、車のタイヤ、消火器等、考えられないような大型ゴミが不法投棄されています。これらのゴミは放置しておくと、次々と投棄され、あっという間にゴミ捨て場に化してしまいます。

そこで、行政にお願いしましたが、きめ細かい対応は難しいということもあり、共生学舎のメンバーでゴミを処理することにしました。当初は月に一回の活動でしたが、昨年からは原則として月に二回、近隣のエリアも含めたゴミ収集や枯れ枝処理、草刈り等、年間で実に24回の清掃活動を実施しました。この結果、不法投棄のゴミは少なくなってきましたが、依然として小さなゴミは散乱しています。

 今年に入ってからは、散乱している落ち葉を収集し、道路に垂れ下がった枝や竹を切り、側溝のゴミとりを行ないました。この結果、水がスムーズに流れるようになり、ファームの周辺は見違えるように美しくなりました。

 今後もこのような活動を続けると共に自然を守る活動の輪を平城山地区全体に広げていきたいと思っています。    (中尾直史)