原木椎茸・ナメコ栽培

収穫した椎茸

           

NPO法人『共生学舎』の周りには橡(くぬぎ)や楢、桜の広葉樹が群生しており、この環境を生かして椎茸やなめこの原木栽培を行なっています。

今年はイベント開催は見送りましたが、昨年は11月になってたくさんのなめこが上がってきましたが、椎茸は少ししか収穫できず、菌が死滅したのではないかと心配していました。そのため、今年はイベント開催については見送り、希望者を対象に120本の橡の原木に椎茸菌を植え込みました。ところが、2年前に菌を植え込んだ原木から3月に入って雨が降り気温がやや上がるにつれて椎茸が次第に顔を出し始めました。これから2週間くらい経つと大きくなり、収穫期を迎えます。

椎茸は原木で栽培するものと菌床で栽培するものがありますが、味は原木椎茸が数段上回っています。椎茸の原木栽培のステップは12月に伐採した橡や楢の木を1カ月くらい葉をつけたまま乾燥させ、90センチから1メートルの大きさに裁断し、植え込み用の原木を作ります。そして、このホダ木にドリルで穴をあけ、椎茸の菌を植え込みます。そして、6月頃まで、菌の回りを良くするためにこの原木(ホダ木)を乾燥させないように遮光ネットをかけて積み上げ(仮伏せ)ておき、6月に風通しの良い日陰に立てかけ(本伏せ)ます。このようにして放置しておくと、二夏経過した来年の秋くらいから収穫できるようになります。

椎茸は血液をサラサラにし動脈硬化を予防する、日に当てることにより骨を丈夫にするビタミンDが増え骨粗鬆症の予防に繋がる、食物繊維が豊富なため便秘予防になる、免疫力を活性化する等、健康食材として注目されています。しかし、自宅では栽培が難しいということもあるため、スーパー等で購入するというのが一般的です。そのため、原木椎茸を味わっていただこうということで、少し前からオーナー制度を導入していますが、なかなか好評のようです。

  (中尾直史)

収穫直前 遮光ネットをかけ、仮伏せする