トップページ > 記事閲覧
魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼
日時: 2009/04/02 05:00
名前: 南 透

これから書き込む物語はファイナルファンタジー11の設定を主に使用していく
オリジナル主人公がメインで展開していく?作品です

とらハやその他の作品の設定も多少入り交じりまくる設定カオス小説です

サイドストーリーも作ってみました本編を見てから読むとまた違うと思います

>>1 星の道光の翼目次
>>73 ツインエンペラー目次
>>107百万アクセス記念SS
サイドストーリーは基本星の道光の翼に掲載しています。
メンテ

Page: 1 | 2 |

Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.58 )
日時: 2009/04/28 13:25
名前: 南透

フェイトと速人はクーザーの上空に到着、地上にゆっくりと舞い降りる。
二人ともデバイスにカートリッジを再装填し入り口を目指す。
(たぶんスロウスと言う番人は姿を隠せる能力がある・・)フェイトは先ほどの速人の言葉を思い出す。

本来の名前はクーフーリンといい天の騎士エインリッターの中でも暗躍をメインとしていた裏の顔をもつらしい、氷の世界でフェイトに気が付かれずにバインドをかけたのも納得がいく。

(でも一度その能力を分かっているなら対処もできる)フェイトはバルディッシュにエリアサーチをさせていた、今のところは反応は出ていない。

二人はモノリスの所まで急ぐ(予めマルチショットの構築も組んでおこう・・)フェイトはバルディッシュに構築のお願いもする。
バルディッシュは無言でそれに応える。





(全アプリケーション設定完了です、はやてさん)カレンの声が頭に響く(了解や)「ほならいくよ?」はやては声を出す。
<Preparation completion>{準備完了}カレンも応じる。
<Equipment&MagicSystem ver Carren>
はやての足元に白のベルカ式魔方陣が浮かび上がり
「祝福の風リィンフォースCarren!セットアップ!」<set up>
(シュベルトクロイツ装着準備、騎士甲冑構成完了、戦術魔道書具現化確認・・)カレンがはやての装備を次々に構成していく、はやての体に白と黒の騎士甲冑が纏われ、シュベルトクロイツが右手に携えられ、夜天の書が左手に納まる、はやての髪色が変化し続いて瞳の色も変化し(セットアップ完了)
カレンの声が完了を告げる。

「クロノクン、わたしもでるよ?」クロノに出撃の意思を伝える「了解だ」返事が返る、はやての背中に黒の六枚羽が背中より現れ「カレンうちらもでるで?」(はい、はやてさん)戦闘準備を完了し、八神はやても、なのはフェイトに続き、黒い羽を舞い散らしながらエルヌアークの大空に飛びあがる。




「う・・あ・・」ラストのスピリットリンクでオーバーブーストされたミネルヴァとリアリエーターは、その虚ろな瞳でヴィータザフィーラに襲い掛かる。

ヴィータとミネルヴァ、ザフィーラとリアリエーターでの白兵戦が展開、ラストはその強化能力をフルに活かして2人を容赦なく動かしていく。

すでに傷を負っているザフィーラも装置を2箇所つぶしたヴィータも魔力なんて殆ど残っていない万全の体制でもこの金色2人には手を焼くのにこの状態ではジリ貧になっていく、シャマルが絶妙なタイミングで風の護盾を使いながらヴィータとザフィーラを支援していくがそれもその場限りである。
(クラールヴィントまだ解明できないの?)ペンデュラム状態になってる愛機に語気を強めていうシャマル、普段の彼女ならそんなことはしない、それだけ状況が悪いのであろう。
<Mir tut es leid Ich erkl&auml;re es jetzt>{申し訳ありません、今解明中です}愛機はそう釈明する。

「急いでねあの子達、ミネルヴァとリアリエーターの為にも・・」シャマルはそうクラールヴィントに言った。

アースラの目の前に飛び出たはやては、カレンに現状の確認をさせ報告を受けているところである。

「となると土のピークスでシグナムとエンヴィーが戦闘中、ここより少し先でヴィータ達がたたこうてて、ミルズさんとグラトニーで一騎討ち、速人クン達はクーザーに潜入成功したんやね?」
(はい、クロトがなのはさんとユーノさんを無事に保護してこちらに転送をするようですが)カレンがそう伝える。


「・・・」しばし考えるというか感じるこの魔力の流れにはやては(なんや・このピリピリした感じは・・)心の中でそう思う。

キーンと耳鳴りがする感じにえもいわれぬ焦燥感だけを感じる。
「カレンこの魔力流の流れを感じるか?」はやては声を出してカレンに問う。
(・・ラストがスピリットリンクを行っています同時に3箇所でその力と流れを感じます)答えるカレン。
「海鳴で見せたあの金色になるやつか?」はやては確認を取る(そうです)と返すカレン。
「それだけでないような気がするよな、この嫌な感じは・・」はやてはカレンに「もっと深くこの流れ遡ることできるか?」はやてはこの嫌な感じの魔力の流れの原因をカレンに突き止めるように頼む。
(やってみます)とカレン。





闇のピークス前では金と蒼の聖騎士がその信念を賭けて相打っていた。
双方のアーマードデバイスも傷つき盾もかなりの損傷を負っている。
(マスターお二人を装置の間よりこの上空に転移させました)クロトの遠話{ログ}にミルズは安堵の息をもらす(そうかありがとうクロト)今までミルズはクロトになのはユーノのサポートをメインに行わせ、クロトのサポートなしで目の前の金色の聖騎士とそのパートナーのアトロポス相手に戦っていた。

(マスターグリフィンドール、こちらの損傷率20%まで上がってます、このままではセイルの展開にも支障をきたします・・ご決断の時かと・・)アトロポスはグリフィンドールにそう進言する。







カッカッカッ硬質な足音を立てて、クーザー内部を走る二人の影、フェイトと速人、モノリスの間にたどり着く「ここに速人の求めているものがある・・」フェイトはそう口に出す。
「うん・ここから先は王族の紋章を持つ僕だけしか行けない、フェイトを連れて行けないのが少し残念だ・・」
フェイトは速人のそんな言葉に微笑み「私なら大丈夫、速人が戻るまでここにちゃんと居るからね?」と返す。
「・・・」少しの間見つめあう二人。
「じゃ、行ってきます、答えを求めにね」と速人はその扉に吸い込まれるように姿を消していった。

バルディッシュがフェイトに<Caution!>と告げる。

フェイトは扉の前でバルディッシュを構えその先の空間を睨むそして声を上げる。

「七罪の番人、居るのは分かっています、姿を現しなさい!」
フェイトの数メートル先に黒いジュストコールと青いオースバックの髪そして赤い槍を持った男、スロウスが現れる。

「ほう、俺の存在に気づくか・・たいしたもんだ・」さほど驚かずに声を出すスロウス。

フェイトはバルディッシュをザンバーモードにして構える(速人が答えを見つけて戻ってくるまで、私はここを守るんだ)そう心に決めてスロウスとの戦いに挑む。




エンヴィーとシグナム状況はシグナムの方が不利であるスピリットリンクでその力の全てを倒すことに集中したエンヴィーは修羅の如くシグナムをたたき伏せていく、シグナムはレヴァンティンとその鞘をも使用して防戦一方である。

「これほどのものとは・・・」わきばらの痛みに耐えながらも必死に活路を見出そうとするシグナム。





ミネルヴァとリアリエーターはその全ての力を強制的に出す魔法により体の限界点を超えているのである、あらゆる所から血を流しているのに魔法のせいで力のセーブをさせてもらえないそれに対しヴィータもザフィーラも手加減などできるはずもなく唯々4人は傷ついていくだけだ。

「お前たち、目を醒ましてくれよ・・」ヴィータは尚も二人に語りかけるが虚ろな金色の瞳は何の反応も返さないでザフィーラとヴィータに容赦なく襲い掛かる「アイゼン、グリンタンニにコンタクトできないのか?」ヴィータは無理だろうと思いつつもわずかな望みに賭けて愛機に嘆願する。

<Es gibt keine Reaktion>{反応なし}アイゼンも心なしか声のトーンが低いその返答にヴィータは心を痛めていく。

ヴィータにミネルヴァの一撃が迫る。

アイゼンでそれを受け止めるヴィータ。
ミネルヴァの顔が自分の目の前に来る「ミネルヴァ・・」ミネルヴァに声をかけるヴィータ、しかしミネルヴァの虚ろな瞳は反応することなくグリンタンニに力を込める「くっ」ヴィータはその力に押し負けていくミネルヴァの肩から血が吹き出てくる。

ジリジリとグリンタンニのハンマーがアイゼンのハンマーを押していく。

肩から血を噴出すミネルヴァ、ザフィーラと戦ってるリアリエーターもシミターの大振りを繰り返しザフィーラのガードに阻まれるとその反動で口から吐血する。

「こんなのは唯の殺し合いだ・・・妹と弟あいてに殺し合いなんてよ・・」ヴィータは目前で吐血するミネルヴァにアイゼンの一撃をもって返すことができない。

「ミネルヴァ・・目をさませよ・・お前は私に甘えてきただろ・・また元に戻って甘えてこいよ!」ヴィータはミネルヴァに過去の話を叫ぶしかない。



その言葉にミネルヴァの金色の虚ろな瞳に一筋の涙がツーと流れ落ち小さく口を動かす、ヴィータはそれを凝視する「お前・・」



タ・ス・ケ・テ





ミネルヴァの口がそう動いた、わずかな口元の変化だったがヴィータはそれを見た!

「お前まだ戻ろうとしてるんだな!」ヴィータは声を張り上げる。
リアリエータの方も同じように涙を落としながらザフィーラと撃ち合っている。

ヴィータは瞳の色を変え叫ぶ「お前等絶対にたすけてやる!」





エウリュトスとプライドの2名はプライドの力によって永遠の水晶精製の最終段階を迎えていた、バイパスから送られた属性エネルギーはすでに充分に集まっていた。
(装置がなくても私なら作れます)以前プライドがそう断言していたのだ精製自体に問題はない

(運用なんてのは詭弁だよ、精製ができればこいつにも用はない)エウリュトスはそう考えここに来て光天の書を持ち出す。
(あとはこの禁書目録の開放をもってクリスタルの破壊をすればこの世界での解析もおわる・・)

「ふふ、その前にうるさいハエどもを落としにいくのもゲームというものですかね」
エウリュトスはプライドの精製作業を見つつもその顔は狂気に歪んでいた。





「それは本当かカレン?」はやてはカレンの調べた魔力流の流れの根源を突き止めた報告に声を出していた。

(はい、氷と水のピークスからラストに向けて魔力が流れ込みその波動の余波で私たち擬似生命体に悪影響を及ぼしています、氷の波動には麻痺の属性が多分に含まれますからそれを水の波動は極大化しています・・)
「打開策は?」(・・フレースヴェルグによる2箇所の同時破壊が妥当かと思います・・)カレンは答える(それとこの流れの影響でヴォルケンリッターにも悪影響が出始めていますそれの補修も同時に行いましょう)と追言した。

「なら早速いくで?まずはピークスの破壊からや!」
時を同じくしてシャマルのクラールヴィントもカレンとおなじ判断を下していたがこちらは更にクーザーの異常な魔力の高まりも察知していた。

(これはもしかして永遠の水晶の生誕の前触れ?)シャマルはありえない現象に困惑するがはやてが出撃したことによりこれを伝えることにするのだが
先にはやてから思念通話が来る。

(シャマルこっちでノイズの元は断つそれまでがんばるんやで?)
(わかりました)シャマルはカレンにクラールヴィントの察知結果を転送しラストの強化魔法の構築破壊の策を練り始める。


はやての足元にはベルカ式魔方陣、そして目の前にはミッド式魔方陣が2つ出ている。

(長距離サイティング完了、データ照合・・発射角度修正・・)カレンの長距離砲撃のアプリケーションも準備が完了していく中はやても呪文の詠唱も最終段階に達する。

閉じていた瞳を見開き。
「来よ(こよ)白銀の風、天より降り注ぐ、矢羽となれ!」
キュイーンと目の前のミッド式魔方陣がその回転を時計回りに加速させていく、はやてが発動キーを口にする!
「フレースヴェルグ!」

シュベルトクロイツが音を出し目の前の魔方陣から2発の白色の光の弾が撃ち出される。

2つが向かう先は氷と水のピークスである(フレースヴェルグ目標に着弾)カレンのナビゲートで無事に着弾する2発、ズズーンと2箇所同時に光の柱が伸びる、これで炎以外の装置の破壊が完了した。

(続いてこの魔法を・・)とカレンが自分の蒼天の書をはやての目の前に出現させ該当ページを出す。

「これは?・・」はやては見たこともない術式に少し戸惑うも(今のときより800年前に作られたベルカ式の支援魔法です今の私たちなら使えます)カレンが断言する。

「効果はなんや?」聞き返すはやて(ヴォルケンリッターへの支援魔法です、4人とも魔力の疲弊が激しいですこれで支援いたします)と答えるカレン

はやては頷き「よし続けていくで!」(はい!)
蒼天の書の呪文を読み上げていくはやて
カレンは(ユニゾンシステムヴァージョンアップ・・守護騎士システムにリンク開始・・)アプリケーションの起動をしていく。

「遠き地に眠る 世界樹の葉光(はびかり)よ 我が子等に 今その光を示せ」

呪文の最終部分を唱え上げ足元のベルか式魔方陣がよりいっそうの輝きを増す。

そして発動キーを口にするはやて。

「アストラルフロウ!」

(アストラルフロウ発動確認”マルチユニゾン”を開始します)はやての魔方陣から4つの光がヴォルケンリッターに向けて希望の光の如く走り出した。





  −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
      バトルインエルヌアーク4





あとがき
どうも南です、バトルイン編その4です
はやても参戦しましたカレンとのコンビがどこまでうまく行くか見ものですね。

次回はフェイト対スロウスになりますでしょうか
ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.59 )
日時: 2009/04/29 15:13
名前: 南透

「アストラルフロウ!」はやてが叫ぶと同時に守護騎士4人の元に希望の光ともいえる魔力の光が走り出す(みんながんばるんやで・・)その光を見送るはやて。


シグナム達4人に光が届き4人は光に包まれていく
ザフィーラはその体の服が白色に変化し、シャマルの緑の甲冑全体が透き通る青に変化、ヴィータは赤いものから白を基調としたものに、そしてシグナムはアンダーの部分が青紫に変化する。

「これは・・」エンヴィーとの防戦一方だったシグナムであるがこの光の為にエンヴィーも間合い取り直してシグナムを凝視している。

(ユニゾン完了・・)カレンがシグナムの頭の中で呟く、シグナムはわき腹の痛みが引いていくのを感じた。
(カレン・・なのか?)シグナムもこれには驚いている。
(ユニゾンの訳は後です、いまは目の前の人物を倒すことを、シグナムいきますよ?)カレンはそうシグナムに語る。
(すまない正直助かる)シグナムはカレンにそう礼を言いエンヴィーと対峙する。

「多少の変化をしたところで!」ダインスレイフを水平に構えシグナムに光の速さで突きを向けるエンヴィー。
(パンツァーガイスト)カレンがそう呟きシグナムの正面にベルカ式の魔方陣の障壁が現れる、シグナムはすぐにその場を離れる。

「レヴァンティン!」シグナムは愛機にカートリッジロードを命じシュベルトフォルムに炎を纏わせる。

その突進を阻まれたエンヴィーはスピリットリンクのオーバーブーストの反動か肩で息をし始めている。
(時間があまりないな・・ここまで持ちこたえるとは思いもよらなかった・さすがに同じ剣同士というところか)エンヴィーはそう思いつつも。

「次の技の一撃で貴女との決着をつける」と声を出し、白色のベルカ式魔方陣を足元に出す。
「望むところです・・」シグナムもベルカ式魔方陣を展開する。
(彼女が使おうとしているのは光の速さの3連隙です防御は私に任せ貴女はその力全てを攻撃に)カレンは次に来るであろうエンヴィーの技をシグナムに伝え(時間をかけすぎるとはやてさんの魔力を無駄に消耗してしまいます)と追言する。
(ならば主の負担にならないよう一気に決めるぞ・)レヴァンティンを居合いの形に構える。

「紫光速韋駄天閃・スウィフトブレード!」光の速さでエンヴィーがシグナムに迫る。
「紫電一閃!」シグナムもこれを居合いの型の紫電一閃で受けに行く。

炎と光の最終激突 ドオン! ヒュン!爆炎の中から出てきたのはダインスレイフを前に突き出したエンヴィーだった「手応えはあった・・」と呟きその黄金の光が収まり元の青い騎士服になっていく。

爆炎と魔力の煙が立ち込める中を凝視するエンヴィーは「・・・!」
煙の晴れていく中騎士甲冑の全てをパージして赤いアンダーコートのみのシグナムが頭から血を流して愛機レヴァンティンの”弓”でエンヴィーに狙いをつけている姿を見た。

<Bogenform!>シグナムの愛機が叫ぶ「ヴォルケンリッターが烈火の将シグナム最大の技・・・」と呟き。
<Explosion!>4発のカートリッジをロードするレヴァンティン。

シグナムが叫ぶ「翔けよ!隼!」<Sturmfalken!>

ユニゾンの御陰で発動の短縮に加え甲冑のパージでエンヴィーの技スウィフトブレードの威力を激減させて発煙をさせた、カレンのサポートがあったために放てる唯一無二のシグナムの直射魔法がエンヴィーに襲い掛かり、炎の矢となり命中し派手に爆発する。

ドォーン!!!
「見事です・・シグナム・・」エンヴィーはそのまま地上に落下し砂の柱が高く舞い上がる。

「姉上!」シグナムは決着のついたエンヴィーにそう言いエンヴィーの元に向かった。

「お前ら絶対に助けてやる!」と言い放ったヴィータにカレンの応援が来るザフィーラとシャマルも同じではあるが。

(ユニゾン完了・魔力のリカバリー開始・)3人の頭の中にカレンの声が響く騎士甲冑の色も変わり3人は同時に「カレン!」と声をだした。

(ミネルヴァとリアリエータは私が抑えます、シャマルが確保を・ラストを倒しましょう)と3人に呼びかけるカレン。

「ならば我がけん制をかける、ヴィータお前が決めるのだ」ザフィーラが声を出しベルカ式魔方陣を作り出す。

手駒の2人ミネルヴァとリアリエーターを捕らえられたラストは自分自身にもスピリットリンクをかけて「シーレンがつきおったか・これは少し骨がおれそうじゃの」というが大して動揺はしていない。





金と蒼の聖騎士の二人の討ちあいは尚も続いている。

ユーノの魔力の疲弊が激しくはのははフローターの上でその2人の様子を見つめている。

自分もスターライトブレイカー使用の反動で体がいまひとつ言うことを聞いてくれないものあるのだが、クロトがユーノの魔法ラウンドガータエクステンドを2人に使いその回復を行ってるのが一番の理由であった。

お互いの剣エクスカリバーとセイヴ・ザ・クイーンがぶつかり合い、鍔迫り合いに

「グリフィンドール各地のバイパス装置は管理局の皆が破壊してくれたもうその剣を収めるべきです!」
ミルズは長にそう叫ぶ。
「まだ終わらぬ・・エウリュトスが永遠の水晶を精製するまではな・闇のプロトクリスタルを此処に安置したのはお前をこちらに引きつけ足止めをするためだ、すでにプロトクリスタルはラストによってクーザーで精製の核になっている」
グリフィンドールはそうミルズに語る。

「なんだって、精製はクリスタルグレイヴを動かさなければ出来ない筈だ!」
互いの剣を弾かせ間合いをとる2人。

「精製自体はプライド・・いやスリザリンなら可能だグレイヴはその水晶を核に次元間航行を可能にする主機(エンジン)みたいなものだ、王女はそれの悪用を恐れ封印を施したが、主世界であるアルハザードが時の狭間に捕らわれている、従属世界のひとつであるエルヌアークにはそれを助ける義務がある
エインリッターの長としてその義務には背けんよ」

グリフィンドールは尚も語る。

「私の本心はエルヌアークのアルハザードへの帰還だ王子となったスターロドイレイザーを新たな王として再びアルハザード世界に従属するためにあの男エウリュトスと手を組んだ、王女によりこの世界から先に跳んだお前とシーレンは知らぬだろうが・あいつはアルハザードの生き残りよ・・」そこまで語りグリフィンドールは「だがその目的の為に数多の命を犠牲にしたことも事実だ」

「ミルズよ、お前は何のために今ここにいる?」エクスカリバーを構えつつミルズに問う金の聖騎士。

「私は、王女の願いを実現するために動いている!アルハザードは王女の持てる力全てを使い他世界の侵攻をしようとしていた、それを憂い悲しむあの方の悲しい顔は見たくないだけだ、彼女の望んだ未来の為に剣を取っている!それに王子をイレイザーと呼ぶようではあなたの信念など、たかが知れている!」


長としての立場からエルヌアーク世界の存続を優先させたナイツオブゴールド。

主人の想いを受け取り新しい世界の希望の為に命をかけるナイツオブブルー。

互いの信念がぶつかり合う。


(マスター!!)同時に2人のホストが声を上げる(クーザー方面で魔力が増大しています、エターナル反応も現れています)クロト、アトロがそろってログで伝える。
(あとは”サーコート”の起動が出来れば禁書目録{インデックス}の開放はとめられるはずだが・・)グリフィンドールは心の中で想いつつも。

「ならばその信念で私に打ち勝ってみよ、ミルズ!」グリフィンドールはミルズにそう叫びアトロポスに切り札の発動を命じる。

「セイルを出せ、この一閃で決める!」セイル展開を命じる。
ミルズもクロトに「こっちもだクロト・・セイル展開!」(セイル展開・・)二人のホストが同時にコマンドを呟く。

金と黒の極大のアーク式魔方陣が出現し。
(ギルトキュイラスセイル、ワイヴァーン)アトロが(アダマンキュイラスセイル、フェアリードラゴン)クロトがそのセイルの名前を紡ぐ。
(セットアップ!)ホストの同時の掛け声で。
ギルトキュイラスの背中から飛竜のごとき羽が生える。

アダマンキュイラスからは青いオオムラサキのような翅が生まれる
その誕生と同時に2つのキュイラスに周囲の魔力が集められていく。

魔力の流れにより風が吹き始め、ユーノは気がつく
「う・・」なのはに抱かれながら瞳を開ける「ユーノ君気がついた?」心配そうにユーノを見つめるなのは「ぼくは・・」「私を壁の激突から守ってくれて気を失ってたんだよ・・」そういいミルズの方に視線を向ける。

ユーノもなのはと同じように視線を向ける「これは・・デバイスに魔力を溜め込んでいる?」そこにクロトの声が2人の頭に響く。

(これからさき此処は危険になります、お二人はアースラにお戻りくださいお送りいたします)と言い(さよならです・・)と別れの言葉を述べた。
なのはとユーノに強制転送魔法を使用しアースラ方面に移動を開始させた。
「クロトさんミルズさん!!」二人は叫ぶもミルズの姿はどんどん小さくなっていく。





速人はモノリスの前でアーク式魔方陣を展開しフェイトがミルズと対話に使った魔法を詠唱中である。
ネクロマンーアクティベートによってアイリスの意思を呼び出しているのだ。

「ジークガイフリーズ・・・ネクロマンシーアクティベート!」モノリスが白金の光で包まれやがて一人の女性の形を作り出していく。

白金の美しい法衣を纏った女性が現れる長い銀色の髪で月下麗人のたとえがよく当てはまる人物が。

速人はその人物を見つめて声をかけた。

「貴女が・・アイリス王女ですね・・・」と



   −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
         聖なる騎士の信念





あとがき
どうも南ですバトルイン編も半分まできました
フェイト対スロウスはつぎかな?(汗)
どうしてもこっちをさきにもってきたくてちょっとよてい変更しちゃいました。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.60 )
日時: 2009/04/30 14:18
名前: 南透

なのはユーノがミルズたちから離れ、シグナムとエンヴィーの決着もつき、速人がアイリスとの出会いを果たす、そしてシャマル達は。


「これは、固いしあたらねぇ・・」ヴィータはザフィーラと連携してラストと相対しているのだが、
スピリットリンクを自身にかけたラストは強固な守りとその異常ともいえるスピードで2人を手玉にとり時折稚拙な射撃魔法で攻撃をするといったことを繰り返していた。

ユニゾンしている2人ではあるがそれでも強固なバリアをかけているラストに決定打が出せないでいる。

「カレン、どうやってぶち抜けばいいんだよ・・」と打開策をユニゾン相手に求めるヴィータ。
(シャマルが戻るまでとにかくラストに魔力をつかわせて)と答えるカレン。
ザフィーラも同じことをカレンにいわれひとまずラストに向けて拳での攻撃を続行している。


シャマルはミネルヴァとリアリエーターの治療をしその体の壊れ具合に目を見張り心を痛める。
「こんなになるまで・・・ひどすぎる・・」
2人はカレンとのマルチユニゾンを果たしたシャマルによってバインドされ意識を手放していた。

現在そのための回復措置をとっているシャマルであるが「ここでは応急するのが精一杯ね、カレン、はやてちゃんに伝えて、この2人をアースラで保護してもらいましょう」とユニゾン相手にそう告げる。
(わかりました、わたしが2人を転送します)
と言い、2人をはやての元に転送する。

シャマルはカレンに(カレン私はラストのあのスピリットリンクの構築式を解明したわ、それに使い方に憤りを感じる・・・)
(・・・)カレンは無言であるが同じ思いであろう

(でも逆手に取るわよその構築式を・・)とカレンに伝える(逆手?・・・ですか?)とカレンは聞く。

静かにうなずくシャマル、同じようなタイプのシャマルにとってラストの行った戦い方は信念もへったくれもない唯の兵器としての扱い方である。

ヴォルケンリッター参謀、湖の騎士を本気で怒らせる行為であるのは確かである。

「レイブンクローはあのような行為は行わなかった・・今居るのは七罪の番人ラスト・・ということね?」
シャマルはだれに言うでもなくその瞳に怒気を隠さずに声に出していた。





エンヴィーの落下点についたシグナムはミルズの力ディスペルを使う為に額にアーク式の魔方陣が浮かんでいる、出撃前にクロトよりリンクをうけたヴォルケンリッターはその力を魔方陣を通して使用可能になっていた。

黒い髪から銀色の髪に戻るエンヴィー。
「姉上しっかり・・・」気を失っているエンヴィーにそう呼びかけるシグナム。

非殺傷設定といえどほぼ零距離のシュツルムファルケンの直撃を受けたのだ並みの者なら気を失うだけでは済まないだろう。

「う・・」それでもエンヴィーは覚醒をした「姉上!」シグナムは呼びかける。
瞳を開けるエンヴィー、その瞳も青に戻っている。

「シグナム・・」エンヴィーは姉上の呼びかけに応える「まだ私を姉と呼びますか・・」と「ユーリル姉上以外の何者でもないでしょう貴方は」シグナムはそう答える。

ユーリルは「私との決着はついたのです、貴女の指示に従いましょう・・ですが・ひとつ頼まれてくれませんか?」とシグナムに頼みをするクーザーの方向にその瞳を向けて。

「どこからこうなってしまったのか・・」そうつぶやき、手にあるダインスレイフを「モードリリース」と声を出し待機状態に戻す、青い剣のネックレスになるダインスレイフをシグナムに手渡した。

「これは?」とシグナムが聞く。

「あなた方がこのエルヌアークから去った後の記録がこの剣には記るされています、これを王子に覚醒した少年に渡しなさい・・そして判断を委ねるのです・・」と話すユーリル。

「しかし貴女も治療せねば危うい・・」シグナムはそう口にだすもユーリルがそれを制する「私はもう長くはない先ほどのスピリットリンクで既に魔力も尽きかけています・・私たちが判断できなかったこのエルヌアークの行く末をあなた方に託します・・
行きなさいシグナム・・」ユーリルはそこまで言うとシグナムの記憶にあるユーリルの顔で速人の下に急ぐように促したそしてその体が光になっていき
「強くなりましたね・・・シグナム・・」と言い残し光が弾けたダインスレイフをシグナムに託して。





ラストは確かに自身での攻撃力は皆無に等しいがその代わりに魔力の流れというものを操れる能力が備わっている、その応用がスピリットリンクなのだ。

ザフィーラヴィータが果敢に攻めるもそれを旨く往なしてしまう、強固なバリアと巧みな魔力流の使い方によるものである。

「フフ・・まだまだ青い・・」そんな状況を楽しむかのように2人の攻撃を往なし続けていくまるで何かを待つように。

「カレンこれで奴の魔力を削れてるのか?」ザフィーラがカレンに問う。
(今シャマルが秘策を思いつき準備に入っていますそれまでラストの注意をこちらに引き付けましょう)カレンがザフィーラにそう答える。

(あのシャマルが秘策だと?)ザフィーラは長年一緒に連れ添った仲間の秘策という言葉に恐怖を覚えている。
普段は温厚な湖の騎士シャマルであるがヴォルケンリッターの参謀でもある、その頭脳は仲間には頼りになり、相手にはシグナムや自分以上の冷酷さで攻めることもする。




シャマルはラストとザフィーラから少し離れた所でベルカ式魔方陣を展開、愛機クラールヴィントもペンデュラム状態にしてフルドライブをさせていた。

(炎のバイパスの属性特性は爆炎のほかに力の加速も備えている、子供たちにそれをわずかに使いつつも自分には使用していない・・それはつまり)
シャマルはクラールヴィントのラストの魔力使用の分析結果からある答えを導き出していた。

(これをやるには・・・)とカレンがそのプランをみて表情は読めないが恐怖しているようだ。
(あら?これで済めばまだ可愛いものよ・・心を持たないプログラムには丁度いいくらいよ?)とシャマルはこれでも手ぬるいという感じでカレンに言う。

カレンは思ったこの人だけは本気で怒らせてはいけないと。
(私のサポートでどこまでいけるかわかりませんが・・3分は持たせましょう・・)とプラン遂行の可能時間を告げる。

「了解よ・・カレン」ここで初めて声を出したシャマル。
「さてクラールヴィント炎の魔力流こちらに引き込むわよ?できないとはいわせないからね・・」<ja>
(デバイスアプリケーション イグジュビエーションシステム起動)カレンが呟く。
<Exuviation!>クラールヴィントが発声する。

シャマルの足元から炎のピークスに向けて緑の魔力光の道が伸びていく。
(マジックパワークラッチ開始)カレンがバイパス装置との接続を報告。

シャマルの体に炎の属性エネルギーが溜まっていく
「クッ」その流れに体を焼かれるような感覚に捕われるも魔力流の引き込みに成功するシャマル。

「つかまえ・・た」片目だけを開きそう呟くそして目の前に旅の扉を作り出す。
ブォーンという音を立てて黒の円形のワープホールが出現する。
(カレン2人に指示を、照準内にラストを追い込んで!)

「ヴィータ聞こえたか?」ザフィーラが問う「ああシャマルの奴も思い切ったことしやがるぜ・」ヴィータもアイゼンを構え、ラストを睨みながら言う「でもシャマルを怒らせたあいつが悪い!!」

カレンが指示したポイントに誘導するべく小さい鉄球を取り出し「ウラー、シュワルベフリーゲン!」それを打ち出す、避けていくラスト。
「そんな鉄砲玉あたらんよ・・」ラストはそんなセリフを吐く。
「ておあぁぁぁ!鋼の軛!」ザフィーラも軛を振り回しラストの退路を狭めて行く。

「今だ!」2人がシャマルに叫ぶ。

「旅の扉よ今ここで開け!」シャマルが叫びラストの体にシャマルの手が貫かれる。

「・・これは・・」緑のチェーンバインドもさらに扉から無数にラストに巻きついていく。

ラストが「シャマルか・・」と呟きバインドをといていく。

「無駄ですよ・・ラスト・スピリットリンクの構築式の正体は杖に溜め込んだ魔力と空間に四散する魔力の残滓を集めそれを対象に付加するもの・・属性エネルギーを集めれるバイパス装置から取り出すことによりその力はさらに強大になる」
シャマルがスピリットリンクの説明をしながら続ける。

「でも貴方は自分に対して炎の属性エネルギーを取り込まなかったそれは愚かでしたね・・力の加速・・つまり取り込みすぎによるオーバーロード・自爆を回避したかったのでしょうが・構築式さえわかれば・私でも扱える・・」彼女の秘策とはこれだった。

自分の体内に溜め込んだ炎の属性エネルギーを一気にラストに流し込む「七罪のラスト・・ここで果てなさい!!」<Mind Blast>
クラールヴィントが発声しラストに属性エネルギーがどんどん送られていく。

「むむむ・・」苦しみだすラスト、その体が赤く光だし、そして・・爆ぜた。

ボバーン!






アイリス王女との出会いを果たした速人は。

「僕がここに来たのはこの戦いの意味を聞きたかったからです」と口にする。
「僕はこのわけのわからない戦いに何をするべきなのかまだ答えが出ていません・・教えてください」

速人の問いかけにアイリスはその美しい声をだす


「私の願いを叶えてください」と





   −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
          怒れる湖の騎士





あとがき
どうも南ですごめんなさいフェイトさんは又でてきません。
つぎこそだしますんで(滝汗)

ではでは





メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.61 )
日時: 2009/05/01 09:12
名前: 南透

「私の願いを叶えてください」アイリスは速人にそう言った。

速人はその言葉を聞いた瞬間に前世の兵器時の記憶の映像がよみがえる。

メンテナンスベッドに横たわる自分エウリュトスと同じ格好をした男性と話をしている王女、しばらくして王女が自分に近づき声をかける。

「あなたの願いを聞き入れる代わりに私の願いを聞いてくれますか?」と話すアイリス「転生の理によってあなたは兵器ではなくなります人として生きることになる、私の子として人生を歩みこのエルヌアークをアルハザード従属世界から解き放ってください」

兵器の自分は聞き返す「解き放つのですか?」と
アイリスは続ける「このエルヌアークは世界自体に寿命がきはじめているいずれ世界が崩壊するでしょう、あなたが私の力を受け継ぎ内包しているイレイザーの力で”星の輝き”を完成させて下さい」

この記憶が速人につぎの言葉を出させる。
「星の輝き?」と
アイリスは「アルハザードは魔法科学文明と質量科学文明とが常に争いを続けている世界なのです、そのような世界に従属していたのではいずれその争いに巻き込まれ他世界を飲み込んでいく星の輝きは其れを止めれる唯一のもの私の力だけでは完成は望めません」と語る。


「僕には星の輝きが何なのか良くわかりませんが・・アルハザードが危険ということは判ります・僕がすべきことはその星の輝きを完成させることなんですね?それでこの戦いも終わるのですね?」速人はアイリスに問う。

「星の輝きとは・・・何なのですか?」聞く速人にアイリスは右手を速人の足元の方にかざし一つのケースを速人の目の前に出現させる。

その中には頭につけるコロネットが入っている。
「星の輝きはあなたの心の中にあります・・それを」アイリスはコロネットを速人につけろと促す。

「あなたが全てを理解したとき輝きが生まれるでしょう」

「そのカギがこのコロネットですか?」速人が聞くもアイリスは微笑むだけだった。
そして「おいきなさいわが子よ、あなたの大切な人が待っていますよ・・」といって消えていった。

僕の大切な人・・速人は一人しか思い浮かばなかった。

「フェイトになにかあったのか!」急いでコロネットを頭につけてモノリスの部屋を出た。








「フフフ、やっと完成したか」エウリュトスは完成したエターナルクリスタルを見つめていた。

「私は管理局のハエ叩きとイレイザーの確保に向かうが君はどうするね?スリザリン」エリュトスはプライドではなくスリザリンと呼んだ。

スリザリンはその虚ろな瞳で「すでにユーリルが消えレイヴンクローも危うい、私も共に行きます」と応える。

エウリュトスは(これは好都合だね、この女ももう用済みだ、奴らにやらせればいい)
「ではエターナルクリスタルを所定の場所に頼みますよ?」といってその場から消えるエウリュトス。

スリザリンもまた無言でエターナルクリスタルと共に何処かに消えていった。







<Plasma Lancer Multishot>バルディッシュが発声し8×2の金の射撃スフィアがフェイトの周囲に出現する「ファイア!」フェイトがそう叫び、スロウスに向けて先ず8発が放たれる。

放たれた直後に再び8つのスフィアが展開される、現在は建物の内部という閉鎖された空間だフェイトは通路の特性を理解しリアリエータと氷の世界で使用したマルチショットの付加属性を変えて直射のみにし、次々とスロウスにむけて放っていたこれには理由があった。

ザフィーラから聞いたデバイスの再生、破壊されても時をおいて再び現れるという稀有な力をもつ槍それの破壊を目論んでいた。

(一度破壊されたら暫くは相手は武器なしだ、そのときに決めさえすれば)

スロウスは次々に飛来する光の槍を、その赤い槍で叩き落し無効化していく。

フェイトの周りには尽きることなく射撃スフィアが現れていく、バルディッシュが全てあらかじめ構築しておいたものだ、口数はすくないが主人思いの良いデバイスだ。

スロウスはその槍を思いやることも無く力任せに振るうフェイトの狙いも知らずに。

そのうちにゲイアサイルにヒビが入り始める(もうすこしで・・)フェイトはさらにランサーを叩き込んでいく。

ビシビシ ベキベキ ランサーの執拗な攻撃にスロウスの槍ゲイアサイルついに破壊された バキッと音を立てて崩れていく赤い槍。

<Plasma Lancer>最後の1発のランサーをスロウスに向けてとばし命中させるように飛ばす。
「むお・・」其れをトライシールドを展開して受けるスロウス。

(ここだ!)バルディッシュがカートリッジを2発ロードしフェイトが掛け声をあげ「疾風・迅雷!」

「スプライト・ザンバー!」<Sprite Zamber!>
トライシールドで防御を固めたスロウスはその一閃を避けれずにザンバーの攻撃を受けて吹き飛んだ。

「手応えあり!」フェイトは声に出す。
吹き飛んだスロウスを見つつ動かないのを見て少し安堵の息を吐く。

「前にもいわなかったか?勝利の余韻は最大の隙になると・」スロウスの声が聞こえる。
フェイトがスロウスと確認したものはスロウスのフェイクシルエットだったジュストコールのみがシルエットがあった場所に残っている。
フェイトの間合いから少し離れたところにスロウスは立っていた。

「そんな、手応えはあったのに・・・」フェイトはスロウスの術中にいつの間にはまったのか理解が出来ないでいた。
「まぁ無傷ではなかったが・・ここまでやるとは思ってなかったんでな俺も本気をだして行くとする」
そういってスロウスは足元に青白いアーク式魔方陣を展開させた。

「おれのもつゲイアサイルにはもう一つの形態があってな・それを使用すると俺の中の残忍な性格の歯止めがきかなくなってくる、いままでは騎士として抑えてはいたが、ここで果てる気も無いんでな・・つかわさせてもらう」スロウスの口元が不気味に引きつる。

「ジークガイフリーズ・・・今此処に真の姿を現せ我が槍ゲイボルグよ!」
六角形の魔方陣からゲイアサイル以上に赤い槍が出現した。

「まるで血の色だ・・」フェイトはその槍の色をみてそう言葉をもらす。

「血の色か・・あながちハズレでは無いな」スロウスはフェイトの言葉に反応する。

「ゲイボルグ、別名心臓を穿つ槍という・・お前もこの槍の餌食になるかぁ!」
今までの比ではない速度でフェイトに向けてゲイボルグの突きを繰り出すスロウス、その表情はまさに殺人者の顔そのものである。

フェイトはスロウスの放つ異常なまでの負のオーラに足がすくむ、体が言うことをきいてくれない、心臓目掛けてゲイボルグが迫る時に。

<Dancing Edge>フェイトの後ろからグラットンの発声音が聞こえる、24発のシューターがフェイトの体の脇をすり抜けスロウスに向けてランサー状の光のがスロウスに全て命中しスロウスとゲイボルグを数十メートル後方に吹き飛ばした。

「ダンシングエッジ・・速人?」フェイトは後ろを振り向く。

王族の扉から戻った速人が白金のミッド式魔方陣を展開しさらに周囲に大小さまざまな光の槍を出現させていた。

そしてフェイトに「ただいま、フェイト」と声をだす。

フェイトは速人の顔を見つめる明らかに扉に入る前とは違い強い意志をその瞳に宿らせている。
(答えが見つかったんだね速人・・)と感じていた。

スロウスが立ち上がりその血の槍ゲイボルグを構え「ホゥ、イレイザーもお出ましか?丁度いいおまえもここでこの槍の餌食になるかぁ?」
ダンシングエッジの威力など蚊ほども感じていない様子だ。

(彼はすでに正気でなくなってる僕が彼のスピードを往なすから、君が決めてくれる?)
速人からの念話がきて(二人でノックダウンねらうよ?)それを聞いたフェイトも(うん、がんばろう速人)と返事をする。

正気を失ったスロウスに速人フェイトの二人で挑む。



   


  ー魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
        I WILL





あとがき
えーフェイトVSスロウスから二人とスロウスになりました(汗)
まぁ次回2人でがんばっていただきましょう。

ではでは










メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.62 )
日時: 2009/05/02 12:04
名前: 南透

ある夏の夜の出来事(外食編往路)



「むむ・・・」黒髪の男が四角の物体を前に唸っている。
「フフフ・・」銀髪の男がその黒髪の男を見つめ不敵な笑いをする


そして私はその2人を見つめあることを考えていた。






お腹へったなぁ・・・時計を見ると既に夜7時を回っている。








どうも星の道光の翼を読んでくれてる皆さん私はフェイト・テスタロッサ・ハラオウン(16)です

え?本編では(10)じゃないかって?作者がなんでも(16)で登場させたかったらしいですよ?
あまり気にしないでくださいね。

実は今私の目前では義兄クロノと友人速人がある勝負をしているのですが・・・・其れが又下らない理由なんですよ、聞いてもらえますか?






勝負が始まる数日前のことである。


私の幼馴染とも言える速人が本局で私を呼び止めた
私は執務官で速人はミルズが襲名していた広域特別捜査官をやる傍ら戦技教導官としても働いていた。

その速人が今度まとまった休日が取れたので久しぶりに家に遊びにくると言い出した。

理由を聞くとクロノが速人を呼んだらしい。
お互い忙しく滅多に休みなんてかち合わないんだけど速人が来る日は私も休日が取れていた日だった。


そして当日。


「こんばんは〜オジャマシマス〜」と速人が家にきた「いらっしゃい速人」わたしは速人を迎え入れる、勝手知ったる家と言わんばかりにズカズカとあがり込む速人。

そして「フェイトのど渇いたなぁ〜アイスコーヒージョッキ大でよろしく〜」といつものオーダーを私に要求する速人。

「君はいつもそれだね・・」速人の嗜好性は色々変わったものが多いのだけど四六時中このアイスコーヒー砂糖なしブラックをジョッキでのむのには見てる私も頭が痛くなるときがある。


そこに速人を呼び出した張本人のクロノが部屋から出てくる。
「お、来たな速人」クロノも速人とは仲がよく私から見ても兄弟のような関係といってもいいくらいです。


「でクロノ、ボクを呼んだ理由ってなんだい?」と速人(16)が聞く。
「フフフ実はな」
クロノが其れこそ勝ち誇った様にある物を突き出した「速人コレをみるのだ!!!」
ジャジャジャーンと背景にデカデカとその効果文字が出るくらいに突き出した物それは・・・・




























97管理外世界で言うところの自動車運転免許だった。
エイミィとクロノが結婚した後のことである。

「クロノ君!こっちの世界に住む限り運転免許は必須よ!そして車も運転できないようではカレルとリエラにパパの威厳なんてものは無いわよ!」と既に運転免許を取っているエイミィにダメパパ宣言をされたクロノが、それこそ血の滲むような日程を組み取った証だった。








「・・・・」速人は其れをみて「ボクの休日にをそれを見せるだけに呼んだのか、クロノ?」と不満たらたらに言っていた。





「お前!それは無いんじゃないか?」とクロノは速人のリアクションの低さに怒りを顕わにする「少しはよくやった!とかいえないのか?」と続けた。

速人は私にいやそう俺にいわれてもな?的視線を向けてくる。
余談なんですが私と速人は(16)になったときにコッチの世界の自動二輪免許(中型)を一発で取っており免許自体に耐性がある、それこそ人事なのです。















「それで?ボクにカレルとリエラを乗せる前に実験台になれて言うわけ?」

「実験台とは失礼な完熟運転と言って欲しいな?」

現在クロノが速人を呼んだ理由を話しているところです、免許を見せたのは運転経歴が乏しいクロノが夜間運転をしたいのだが一人では怖いからという理由だった・・まぁ私に頼まないのがクロノという所だけど義妹も一緒のこの場ではいみがないよ?クロノ。
速人はすこし考え答えた。

「んーそれは別にいいけどさ、それだけじゃつまらないよな、これから勝負して、負けた方が夕飯を奢るってんなら、乗ってもいいぜ?」と不敵に笑う速人(16)。

あ・・なんか黒いこと考えてるなと私は長年の付き合いの経験からそれを理解した。


「いいだろう望むところだ勝負の方法はなんだ?」とクロノ、あまり知られてないんですけど義兄は下らない勝負とかには乗りやすい性格なんですよね・・・

「なに簡単だよ将棋で決めよう」と速人は勝負方法を将棋と指定したクロノが得意な勝負の一つです。

「ふ・・将棋かいいだろう!」クロノもこれを受けました。
そして勝負はというと、(冒頭のシーン参照)
現在クロノが圧されているところです「むぅ、今の手まったできないか?」と聞くクロノ。
「だめだね〜これはまてないぜ?すでに3回マッタしてやったんだ次は無いしそれに後3手で詰みだぜ?」と速人が勝利宣言をする。

「くっ・・私の負けだ・・」とクロノが投了します。

「クロノらしいアナグマ戦法だったけど、伊達流戦略的棒銀戦法には敵わなかったねぃ」とエナさんのいい人である伊達さんの口真似をする速人。

「さて、クロノの運転でいける所か・・」速人は何か考え始めるも「これから行くのでは近場でいいだろ?約束だから夕飯のカネは僕が出す」とクロノがいう「フェイトの分もね?」と速人が追加する「まぁしかたないな・・」とクロノ。




ガレージに向かう私達。

ガレージには私の400CCバイクと何故かここにある速人の愛車バリオスがある、私がのっているのはゼファーとか言う奴で速人が格安で手に入れてきた実際にのりやすくていいんだけどね。

っと話が逸れました今回はバイクじゃなくって車でしたね・・うちの車は・・・











カロー○のバンなんです・・エエ4ナンバーですよワゴンじゃなくてバンなんです・・・何故かって?



エイミィと何故か速人が同時に口にしたんです「バンこそ美しい車なんだ!!」と2人が速攻でバンを購入したわけです・・なんでも 早い、安い、壊れにくいと言う3つの理由で。
私的にはもっとかっこいい車がよかったんだけどな・・・




そして助手席に速人、後ろに私、運転席にクロノが乗り込みカ○ーラバンは動き出す。

すでに時間は7:30分回っている夏とはいえもうあたりは暗くなってきている。

速人がクロノに「クロノ折角だ海鳴峠の上にある美味しいスパゲティ屋にいこうぜ?」と言い出した。

あーそれは名案だと私も思いましたあそこのスパゲッティはほんとに美味しいんだよね〜と思っていたら。

クロノは「バカをいうな、山道なんて運転できる自信は無い!」と完全否定をし「それにスポンサーは僕だ僕が行きたいところにする」と言い放った。

速人は(フェイトこれは許せないなちと次の交差点の前にきたらシッカリなんかにつかまってるんだぞ?)と念話が・・・

「近場のファミレスでいいだろう?」と車を動かすクロノファミレス方面に向けて右のウィンカーをだし曲がろうとハンドルを切る。













その刹那、速人がボソリと「必殺光るレバー」といって、思いっきりサイドブレーキをかけた!

ガクン!と車はそこで止まる。
クロノがびっくりして「速人!何をする危ないだろ!」と怒鳴る。
まぁ当然だよね・・・

でも速人は悪びれずに

「クロノ・・スパゲティ屋はそっちじゃない左だぞ?」と親指を左方面にたてて針路変更をクロノに要求する。

「だから行かないといってるだろ!」とクロノ 
「ホー?あくまでも右に行くとおっしゃるんですね?」と速人はクロノに確認をとる。
「無論だ!」というクロノ。
「フーンソレデモイインダケドサ」となぜかカタコト喋りの速人は、つぎの瞬間ものすごいことを言い放ったのです!





















「じゃあオレ、今度、何時サイドブレーキ引くかわっからないな〜?」とオーバーゼスチャーで肩をすくめてクロノにそう答えたんですさらにですよ?

「幸いオレとフェイトはソニックムーブ有るからサイド引いて事故っても逃げるけどさぁ?クロノソニックないよね?」と不敵にいう、口元を三日月状にしてその端っこが光っていますキラーンと。


「お前・・脅しかけているのか?」クロノが青ざめている、私も正直これには青ざめた、あの速人が此処まで黒くなるなんて・・・

「いやならいいんだけど〜?」と(・3・)←の顔になって口笛なんか吹いている速人(16)
「死にたくはないな・・・」
クロノは渋々左に車を進めました。

この夜のドライブがこの後とんでもない事になるなんてその時の私は思ってなかったんです・・







ある夏の夜の出来事(外食往路編)






えーサイドストーリー2作目です
今回は速人とハラオウン兄妹です

南の悪い癖でだらだらになってますが(汗)
本編とちがって速人もフェイトも(16)さいです
あと中型一発の件ですが自分の作中ではそれが可能ということで一つよろしくです
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.63 )
日時: 2009/05/03 17:12
名前: 南透

ある夏の夜の出来事(復路の大惨事)


「30点!!」速人が下したクロノの夜間運転の評価だった。


「まず第一に安全運転過ぎる!」と速人が言う「法定速度を守ってるんだ何が悪いんだ!」とクロノが運転しながら食いつくので「クロノ・安全運転なのはいいことだよ・だけどね?」と私も語尾を疑問系にして声を出し、速人が続けて理由を述べた。

「今の時間帯は安全運転かつ流れにも乗るべきなんだ、つうか流れにのるほうが重要なんだよ、いいか?」と運転必死なクロノを余所に速人は続ける

「この家路に着く車が多二車線道路の中で60kmで走ってるドンガメが周りにいるか?」と周りをみろよ?的にクロノに言う。
確かに法定速度を守ってる車は無くどう見ても80kmで走ってる車の方が多い私達の車の方がこの場合流れを乱しているのです。

「運転は柔軟な思考と、認知 確認 行動のループだぞ?クロノは頭かたすぎんだよ・・」と速人は助手席でダメ出しを続けます。


車の免許こそないですが、運転経験から言えば速人はクロノよりも上ですし地元警察ではバイク運転の表彰をうける位ですから、その発言には説得力があります。


このようなやり取りをしながら何とか目的のスパゲティ屋クロスロードに到着です。

ここのペペロンチーノは絶品なんだよね〜後はサラダと何にしようかな?等と私が案内された席で考えていたクロスロードは味もさることながら量も多いので私と速人で来るときは半分速人にあげるのが私達二人の定番なんだけど。

「んじゃオレ、ボスカイオーラのダブル!」と速人「え?ダブル?」と私は聞き返した、頷く速人「クロノの奢りだダブル初挑戦!」と言った。

「私全部食べれないよ・・」と私がいうと「心配するなそれもちゃんと食べる!」と言い切る、人の奢りは何が何でも食べきる速人らしいけど・・

それを見たクロノが「仲睦まじいのは結構なんだがな、さっさと注文してくれ、帰りが怖いんだから・・」ともう帰りの心配をするクロノです。





「「ご馳走さまでした」」私と速人でクロノにお礼の台詞を言う。

結局ボスカイオーラのダブルと私のペペロンチーノの半分を速人は食べきった、因みにクロノはカルボナーラでパスタが平べったいのをたべていたみたい。


そしてさぁ帰ろうとバンのある駐車場で、私が一番会いたくない人物と遭遇してしまった。

「これはこれはフェイトさんじゃありませんか」と慣れなれしく声を出すのは、デヴィーポッチャリー・・
「又お前かよ・・ポッチャリー・・・」と速人がうんざりした声を出す。

え?デヴィーポッチャリーが誰かですって?
ポッチャリーグループの次男坊です、実は魔法使いの家系なんですよね、97世界(地球)とミッド世界の両方に一応力を持っている複合企業体なんですが
最近力をつけた一因に

映画:ハリーポッチャリーと炎と昆布とレバー ボクはやせない!等で急速に資金力をつけてきたんですよね。

最近はミッドのほうで ハリーポッチャリー激痩せ軍団VS脂肪騎士団 私達は永久に太り続ける!が大ヒットしたんですけどそれはまぁどうでもいいよね?

で目の前の”メタボリックデヴィー”(アリサ命名)は実を言うと聖祥小学校の卒業生で私やなのはと同い年なんです。
でその時に何故か私に一目ぼれしたらしく事あるごとに私にアタックかけてくるんです、いいかげんウザイんですけどね・・ニガテです彼は。
お兄さんのハリーは立派な人なのにね。

デヴィーは速人と過去に因縁がありいわば犬猿の仲である、人当たりがいい速人にして珍しいのですが。
クロノも実はポッチャリーグループと仲が良くない資金力に物をいわせて管理局を私物化する姿勢が気に食わないと言っていました。

「こんな所でフェイトさんと逢えるなんてなんと素晴らしき事でしょうか・・コレはもう私達は赤い糸で結ばれてるとしか言えませんね」と私にその脂ぎったほっぺたを寄せてくるメタボリックデヴィー
ちょっとこれは流石に気色が悪い・・・

「さぁ私のF−40でこれからパラダイスに行こうではありませんか〜!」と私の右手を取り車に連れて行こうとするデブ人の話をちょっとききなさいよデブ!。

ブチッ!!と同時に2つの何かの音がしたそして。
速人とクロノがそのデヴィーの行動に切れた音だった。

クロノ「お前、私の義妹になにしてるんだ?」
速人 「お前、オレの女に何してやがんだ?」
と同時に言いました、速人さらりと凄いこと言ってない?ねぇねぇ?

速人が私をデヴィーから奪い返しクロノが拳をバキバキと鳴らし。

「速人・・こいつどう料理したらいいと思う?」とクロノがらしくない発言をし、私を抱きかかえたままで「そうだな・・目の前の脂肪は腐っても魔道士ランクをもってるからな・・非殺傷設定で痛めつけでもいいけどよ?フェイトに触れたんだ殺そうぜ?」と凄いこといってるよ。

触れてるって意味では君の方が触れてるよ今は・・
しかたないなこの2人は私はしかたなく「二人とも落ち着いてよ?」と言うも。



「あ?!」と凄い形相で睨むし・・・こわいよぅ。
速人がいまだ私を抱きかかえたまま。

「いいかフェイトここでコイツ殺さないとな・・オレは一宗兄貴の教えに背く事になる伊達家家訓その1!女性の危機には自分の全力を以て対応すべし!」とデヴィーに向けて親指だけを出した拳を突き出しそれをしたに向けて降ろす。
コロスという合図なんだろうか?いいかげんおろしてくれないかな?速人
「同感だ、ハラオウン家家訓 家族は死んでも守りきれというのもあるぞ?」とクロノ
いつそんな家訓できたのよ?!

その恐怖のやりとりを見ていたデヴィーは、顔を青ざめさせ自分の車に逃げ込み「さよなら〜」とソソクサと逃げていく。

「にがすか脂肪魔道士!・・クロノバンのカギよこせ!」と速人が叫ぶ
それにクロノも応える。

速人は私をリアシートに座らせ、速人が運転席、クロノがナビシートにすわりF−40を追いかけた
カロー○バンで。

ちょっと・・速人免許ないのになんでそんな運転上手いの?しかもこれ家の車だよ?クロノもなんとか言って欲しいんだけど・・・と助手席をみると
クロノはデュランダルを起動させてるし・・・
「速人どこで決めるんだ?」とその瞳はどっかのゲームのハンターそのものですよ?。

「んーそうだな〜と速人が考えをめぐらせていると」
私のポケットから声がする

バルディッシュ「2人ともいい場所が有るではないですか?」とバルディッシュが声をだす。
ちょ?バルディッシュなんで君まで?

「わたしもあのデブが嫌いなんです今回だけはサーの言うことは聞けません、お二人のサポートします・・」といってくるし・・

「速人殿 海鳴峠の難所ならば、いかにF−40とてかなりの速度ダウンはします・・」
そこまでバルディッシュが言うと。

速人が「確かに!、いかにF−40だろうが相手はあのデブだ運転技術もないしあそこならコッチもおいつけるな!」
クロノが「で?そこはどこだ?」と聞くと

「この先の5連続ヘアピンカーブ!」と何処かの番組の軽自動車を運転する某婦人警官の口調でいう速人(16)がいる。

わたしは絶叫した「それ何処の頭文字○なのよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!」


その声が海鳴峠にこだまする夜。


夏の夜の出来事(復路)














後日談




「ハハハ、それは災難だったねぃ」と素敵な笑いを飛ばしている目の前の人物は伊達一宗さんです。
「伊達さんのおかげで今回は魔法漏洩が無くてよかったです有難う御座いました」と私はお礼を述べた。

あの後見事にF−40をぶち抜いた速人そして凍結魔法を見事に発動させたクロノ、それを上手くコントロールしてデヴィーポッチャリーを氷の棺にしちゃったバルディッシュの2人と1機なんだけど。

結界無しでやったもんだから目撃者がいたんですよね、なので事が大きくなる前に速人が一宗さんに泣きついたって訳なんです。
DATEグループもポッチャリーと同じく97世界そしてミッド世界の両方に力をもつ団体ですが新進のポッチャリーと違って管理局の信頼も厚いそして若くして総帥をしているのが目の前の伊達一宗さんなんですよね。

その伊達さんが速人をいたく気にってるのはエナさんに惚れてるらしいとのことです。

先日のその暴走の件で一宗さん自らの呼び出しを受けた速人に私も面白そうだからついてきたって訳です。

「フェイトお嬢ちゃんを守る気持ちはよしとするがな速人・・ちぃとやり方がスマートじゃねぇぜ?」
その隻眼で睨まれる速人(16)
「一宗にいさん・・・その・・」と顔を青ざめさせる速人、速人にも怖いものがあるのかと感じました同時にこの気迫があるから速人も感化されたのかな?とも。
「言い訳はきかねーぜ?俺様も暇じゃねーんだ今回のケジメは今からちゃんと受けろよ?」と速人に迫り。
拳骨を一発、速人にお見舞いしたゴツンと鈍い音がする「クーッ」と速人が頭抱えて悶絶します。

「まぁ今回はポッチャリー側も悪いと思うから俺様もフォローにまわってやったがおんなじ様なことしてみろ?つぎはねぇぞ?」と速人に念を押す一宗さんさすが若き総帥のことはある、威厳がある一言だった。
「まったくやるんであれば証拠ものこさないようにやれよな・・」と黒い発言もしてましたが・・聞かなかったことにしておきます。


因みにクロノは全ての責任を速人に押し付けて逃げてました・・そういう強かさでは速人もクロノに叶わないようです。






あとがき

勢いシリーズ2作目の後編です
いろいろ書いちゃいましたがYUさんふぁんふぁ参ゴメンナサイ
ポッチャリーを実在の団体にしてしまいました
一宗にエナという足かせをつけちゃいました><

まずかったら言ってくださいこのシリーズなしにしますんで

ではでは









メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.64 )
日時: 2009/05/04 15:49
名前: 南透

正気を失ったといったが速人は一縷の望みをかけて
声をだす。

「クーフーリン、貴方はどうあっても僕をここで殺すつもりなのか?」今までと違う速人のリンとした声は王子と呼べる気勢が宿っている。

「その名で俺を呼ぶということはアイリスの意識でも手に入れたか?イレイザー!」この男も速人をイレイザーと呼ぶエウリュトスと同じ様に。

「僕は”星の輝き”を完成させないといけない、此処を通してくれないか?」さらに王子の口調で言葉を続ける速人。

「そんなものは俺には関係が無い俺はエルヌアークの存続を最優先された守護騎士プログラム・・アルハザードへの帰還を果たせばこの世界は又元に戻るだから俺はヤツと手を組んだただそれだけよ」
クーフーリンはゲイボルグに魔力を込めながら続けフェイトのほうにちらりと視線を移し、速人に向けて続けて言う「それに管理局とかいう奴らも俺にとっては邪魔な存在だ、ただいたずらに此方の行動を阻害する、そのような奴らと組んでるお前は王子でもなんでもないんだよ?」

「それは違う!アルハザードは争いが絶えない世界だ、そこに戻ればただ他世界の崩壊を続けるだけだ王女は僕にそういった、僕の前世の記憶だって同じ警鐘を鳴らしている、アルハザードへの帰還はしてはいけない!」クーフーリンに叫ぶ速人。

「俺は自分の考えを変える気もないしお前を王子と認めない、だからここで死ね、其れが嫌なら俺を倒して行くことだ!」クーフーリンはそう答える
「このわからずやー!!」速人はそう叫んだ。

「ヒャハハハ、お前ら〜2人ともゲイボルグでまとめて串刺しだぁ!」そういいながら殺人者の顔で2人に迫る。

「一見必殺 インパルスドライブゥゥゥゥ!」クーフーリンがそう叫びゲイボルグが唸りをあげる、その矛先がヘビのようにのびてフェイト速人の心臓目掛けて襲い掛かってくる。

<<Sonic Move>>バルディッシュとグラットンが同時に発声する キン!! フェイト速人はその場から瞬時に消える。

速人が構築したサイクロンシフトも同時に動き出し
大小様々な白金のランサーがクーフーリン目掛けて飛んでいく。

ドンドンドンと音を立ててクーフーリンに命中していくランサー。
合計500以上のランサーがクーフーリンに命中しているはずである、しかしクーフーリンはそんな物は効いてないかのように立っている。

「そんなものは効きはしないんだよ?さっさと串刺しになっちまえよ!」ソニックムーブでゲイボルグの有効射程外に出ていた2人に叫ぶクーフーリン。

(サイクロンシフトでは大してダメージが稼げないのはわかってたけど、あのゲイボルグが厄介だな・・・サイクロンシフトの魔力をすわれてるな、あの槍に)速人はゲイボルグの特性を見抜いたように考えをまとめ始めた、そしてフェイトに念話をする(フェイト僕の考え聞いてくれる?)とフェイトに作戦のことを伝え始める、其れを聞くフェイト。
(第一条件としてアレを振るわせない事、さらにこの位置から走り抜けて高速の大出力魔法でノックダウンさせることで切り抜けられると思うんだけど・・)
速人がここまで話したところで。
(此処から高速の一撃だね?私なら決めれるよ!)と奥の手をだす事をきめるフェイト。
速人は(ん、なら僕も秘策がある、先に僕が仕掛けるから合図するね?成功させる自信はあるんだ)と念話をそこで切る。
そして「それじゃ・・・」<Get set>バルディッシュが発するのを合図に速人はグラットンにカートリッジロードを2発させて白金の魔力刃で太刀の長さまでそれを伸ばすそして<Sonic Move> キン! グラットンの発声と共に一気にクーフーリンの元まで加速する。
クーフーリンの元=槍の死角である内角に一気に入り込み石突の返しが来ないようにアーク式魔方陣を展開し「鳳凰院流 弐乃太刀・蜂縛(ほうばく)」と呟きクーフーリンにグラットンを振り上げる。

ガキン!と音を立てて蜂縛をゲイボルグで止めるクーフーリン「随分と威力がない技だなイレイザーよ?」と石突部分で速人を槍の内角から追い出すクーフーリン。
あまりの技の貧弱さに気が抜けるように声に出し万全の体制で速人の心臓を狙う。

速人は口元をニィとさせ「この技はダメージは殆ど無いよ、でも体の自由を奪うんだ一時的にね?」速人はそういってさらに「フェイト!今だ!」と掛け声をあげる。

<Barrier Jacket Sonic Form>金色の輝きを出しフェイトはソニックフォームの状態で<ignition>ソニックセイルを体の各所に生やしザンバーを持ち直しクーフーリンにしかける ヒュン!! ソニックフォームならば常にソニックムーヴ状態である一気に距離を縮めさらにザンバーを最高出力まで高めるフェイトミッド式魔方陣を足元に展開し叫ぶ
    「撃ち抜け、雷神!」   <Jet Zamber>
バルディッシュの発声を起点に長大な刃がクーフーリンに向けて振り下ろされる「こんなもの!」と防御に入ろうとするクーフーリンだが体が動かない、速人が仕掛けた蜂縛の効果が此処に来て発動した。
「クッゥ」これではフェイクシルエットも出せない今度こそジェットザンバーでクーフーリンを撃ち抜いたフェイトとバルディッシュだった。


ゲイボルグをすり抜けクーフーリンにジェットザンバーが命中し派手に爆発を起こす、そのまま壁に激突するクーフーリン。

ゲイボルグを手放し、意識も手放した。

「「ふぅ」」と同時に安堵の息を漏らす2人、そこに「テスタロッサ無事か?」とシグナムの声が聞こえてくる、フェイト速人はシグナムの方に意識を向けた。







そして聖騎士の決戦は。

(パワーチャージ80%ゲイン)二人のホストが同時にそう告げる(マスターアースラ方面にレッドシグナル反応です原因は・・エターナルクリスタルです!)とクロトがミルズに伝える。

(サーコートに起動は間に合わんのか・・)パワーチャージをあとわずかで終えるギルトとアダマン両アーマードデバイス互いの魔力収束セイル ワイバーンとフェアリードラゴンが光を増す中でグリフィンドールの脳裏にサーコート起動という言葉が浮かんでいた。
(アトロポス20%のパワーでナイツオブラウンドを起動させろ残りはプールして置けよ?)グリフィンドールは自分のホストにそう命じる。

(エターナルクリスタルはクロノ達に任せればいい!今は目の前の相手を倒すことだけを考える!いいな!)ミルズはそう命じる(100%でよろしいですね?)と返すクローソー頷くミルズ。

エクスカリバーを構えるグリフィンドール。
STQを構えるミルズ、二人の聖騎士の剣から強烈な光が発生し「行くぞクロト!エクスピアシオン
!」<Expiacion>クロトが起動確認発声をする

「小賢しい!アトロよナイツオブラウンドだ!」<Knights of Round>アトロの透き通った発声がする。

同じ剣閃が二人を襲い二人を中心に核爆発と同規模な爆発が起こり振動と光を伴いそして爆ぜる。



ズズズーーーーン!!!

「今のは、ミルズの居る位置か?」クロノがアースラから次元震と思われる発生源の位置特定を急がせるとともに予測をかけていた。

「クロノクン大変や!アースラの前にデカイクリスタルが出よった!」はやてが通信で叫ぶ。

「なに?」ブリッジからも肉眼で確認できるほどの巨大さである。

七色の光・・いうなれば虹色を放ちその巨大な水晶がアースラの前方20kmの辺りに現れたのだ。

そしてその付近には、はやてと海鳴で巨大魔法合戦を繰り広げた番人、プライドが空に浮いている。

「・・・」プライドはその豊富な魔力によってこのエターナルクリスタルを支えているのだ右手には彼女のデバイス真紅のグリモアが携えられている。

「クロノクン、アレを破壊されると終わるよ?」はやてが声をだす。
「しかしあれほど巨大とは・・・」クロノもあまりの大きさに言葉を詰まらせる、「エイミィー大至急アレの破壊数値の算出を頼む・・・」クロノはエイミィにそう告げるしか出来ない。

クーザー内部にはシグナムのほかにヴォルケンリーターの3人も合流をしていた。
そしてユーリルから預かったダインスレイフを速人に渡し、そのメモリーを見ている所だった。

アイリスがヴォルケンと速人、そしてミルズカレンを次元に飛ばしたあと。

アルハザードとの戦いに備える中でグリフィンドールとレイヴンクローそしてクーフーリンはアルハザードへの帰還を。
ユーリルとミネルヴァ、リアリエーターはアイリスに付くことを。
スリザリンは中立の姿勢でいた。

「それでは意味が無いんですよ?天の騎士諸君」とエウリュトスがそう告げ、帰還を反対した3人とスリザリンに対して強制魔法ギアスを実行する。

そして他の帰還推奨組みには最高位変身魔法を施し「これからはアルハザードの死刑執行人の名前七罪の番人と名乗っていただきましょうかね?」とエインリッターを不気味に見つめ。
「そして先ずは反逆を起こしたアイリス王女の抹殺をお願いしますかね?今までの滞在で必要なデータは頂きましたし・・もう王女には存在していただかなくて結構ですからね・・いけ番人どもよ初仕事をして来い!」とユーリル、ミネルバ、リアリエーたーに命じた。

世界の殆どを番人と化した天の騎士で破壊しつくされエルヌアークはその世界の寿命を閉じるところまで来ていた。

「これはもう転生したあの子にかけるしかない・・」アイリスは自分は今生で命を閉じる覚悟をし後に来るであろう時を待つために色々な準備を施し、自分を狙わせるように番人とエウリュトスをおびきよせ最後の封印魔法トレースコフィンを使用したのだった。

映像はそこまでであるが。
シグナムが呟く「姉上はこの記録を自分のデバイスに封じ込め更にプライド・・いやスリザリンから補正を受けたと言っていた」と速人に伝え。

レヴァンティンを握り締め。
「全ての元凶はあの男エウリュトスなのか・・・」と怒りに震える他の3人も同じである。

速人はその映像をみ初めて怒りと言うものを心の中から感じていた(リアリエーターだってこんな戦い望んでいなかったはずだ・・それをこの男の人は・・)「僕は・・あの人と戦う・・」速人はそう口に出した(エウリュトス彼だけは許せない・・・・)速人の瞳が怒りの感情に支配されていく。
フェイトはそれを見つめて、不安になっていた。
「速人・・」と言い掛けた時にアースラから通信が入る。

「やっと繋がった!」とエイミィが空間ディスプレイの中で矢継ぎ早に今の現場を伝える。
「何があるかわからないからみんな一回戻って!」
画面内のエイミィがそう叫ぶ。

速人フェイトはすぐさま行動を起こし他のメンバーもそれに続く。





エウリュトスはとある場所にいた、周囲には明かりが無くエウリュトスの魔力の光である緑色が周りの岩を照らしている。

そしてエウリュトスの見つめている先には黒い水晶状の物体が浮かんでいるその物体に好奇の視線を注いでいたのだ。

「フフフ、見つけましたよ封印前に私が完成させたエルヌアークの技術を応用して作ったアーマードデバイス 04ナンバーカオスキュイラス・・ホスト等というややこしいシステムを排除し魔力の収束のみを設定したデバイス・・実に楽しみだ、光天の書のインデックス開放の力をこれで収束をかけてさらに!」と瞳を大きくして脳内でその映像を見つめているように叫ぶ、「フフフ、アハッハハハハハハ、実に解析のし甲斐がある世界だ此処はね!」

そういってその黒い水晶状の物体の中に消えていった。





  −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
        天と罪と






あとがき
どうも南ですサイドストーリーにかまけて本編忘れてました(汗)今回は天の騎士が何故七罪の番人を名乗っていたか?って理由ですね、まぁそんなに思い理由でもないんですが。

あとはエウリュトスがいよいよ本性を現してきましたw

ではこの辺で

メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.65 )
日時: 2009/05/05 14:42
名前: 南透

「・・・」虚ろな瞳の女スリザリンはアースラを見据えて「新生か崩壊か・・どちらにせよ私のとるべきことは一つ・・ユーリル・グリフィンドール、私は・・一番卑怯なのかもしれない・・」
スリザリンの見つめる先にはクーザーから戻ったメンツもいる、その中の速人を見つめている様にもみえた。


「解析でたよあの巨大なクリスタルを破壊するには彼女の力を以てしても多分無理だとは思うけど・・」
エイミィはそこまで言って言葉を詰まらせる確かに個人で破壊するにはビル11階分のようなでかい物体を破壊なんて無理かもしれないが目の前の人物は爆炎や炎熱といった高いエネルギー運動の魔法を得意とする人物だ奥の手を持っているかもしれない
それにインデックスの開放という不安要素もあった。

「はやて、あの番人プライドとかいったか、君の魔法で抑え込めないか?」とクロノが聞く。
はやてはすこし考え「無理やね」と返す「海鳴では五分やったけどあの時は条件も同じでイーブンだったし・今はこっちの方が分が悪い・・」と理由も述べる。

「下手に刺激は与えられんと言うことか・・」クロノは歯噛みする。

「僕も出よう、少なくとも彼女は話が通じるかもしれない現れてから此方に攻撃をしてきてないしな」と出る事を声に出す。

「そうやね、私もそう思う・・」はやても同じ考えのようだ。

(あの人はさっきの映像では中立の立場を取っていたもしかしたら話し合いで何とかなるかもしれない、カレンに教えてもらったやつでコンタクトを取ってみよう・・)速人はそう思い炎の魔法使いにログでコンタクトを取ることにするのだが。

クロノがアースラから出てきて、先ずクロノが話を試みる。

「此方は時空管理局執務官、クロノハラオウンだ、七罪の番人・・いや天の騎士エインリッターと言ったほうが良いのかな?」とクロノ

「・・・どちらでも構わない・・が私には話すことは無い・・」と短く会話を切るスリザリン。

「スリザリン!貴女は本心からそのクリスタルの破壊を望んでいるの?」とシャマルがスリザリンに声をかける。

スリザリンは以外というような表情をするが虚ろな瞳は変わらない。
「破壊?・・そのようなことはせぬ、それにこれはエルヌアークの世界そのものを再生する力だ・・」シャマルの言葉にそう返す。

「エウリュトスはそれの破壊を以ってこの次元世界全域の消滅をすると我々に言ったのだがな?」とクロノ、スリザリンの言動に疑問をもつ。

「貴女はギアスの影響を受けているように見えないけど・・そのクリスタルから再生の力を感じないわ・・」とシャマルが続けた。

スリザリンは虚ろな瞳で口を開く「まだ・・時が来ていない・・そのうちに解る、それまでは誰であろうとこれには触れさせない例えエウリュトスであっても・・」とシャマルに答える。

(それは星の輝きに関係があるのですか?)と速人は遠話{ログ}でスリザリンに聞く、同じくミルズよりアーク式構築方を伝えられたフェイトもこの話しを聞いている。

スリザリンは真紅のグリモアを持ち直し(・・星の輝きを知っているのならコレの存在もわかるでしょう?)と同じくログで返すスリザリン。

(済みません、正直解らないのです、その完成が僕に託されている事しか・・)
スリザリンは(星の輝きとは・・)とログで答えようとした時に「おっと其処までですよスリザリン!!」とあの男の声がしてスリザリンの体にエウリュトスの腕が貫かれた。

「・・・」スリザリンは虚ろな瞳を動かしエウリュトスの方を見つめ「これは・・」と声を出すのがやっとである。

エウリュトスの体は漆黒の鎧に包まれ背中に悪魔と形容するのが最も適したはねが生えている。

「あれは、ミルズさんたちと同じアーマードデバイス?」とそのはねをみて前にも似たようなものを見たことがあるなのはが声を出した。

「スリザリン!!」シャマルと速人が同時に声を出した、スリザリンはエウリュトスの貫らぬかれた腕によって序々に赤い光を帯びていき腕に吸収されるかのように消えていく。
(星の輝きとは・・・真のクリスタルの・・)と速人フェイトのログに声を残してスリザリンは消えていった。

スリザリンを吸収したエウリュトスは狂った表情になり管理局の面々を見据える。

「フフフハハハ・・君達にはこのカオスキュイラスの性能の解析に一役買っていただこうかな?」と言いその悪魔の羽を一振りさせてエターナルクリスタルの頂上に舞い降りる。

「エウリュトス・・どこまで仲間を苦しめやがる・・」ヴィータがその瞳の色を変えて声を絞り出す。
「エインリッターの一人としてあやつは倒さねばいかん・・」ザフィーラも構える。
シャマルは無言でクラールヴィントをフルドライヴさせて漆黒の鎧の解析を始める。

なのはユーノも自分で出来ることをすべく行動をとる。
(アイツの目的はあのクリスタルの破壊・・あの位置からやと何で対抗すればいいんや?)はやてはカレンに問う。
(シグナムのファルケンか・・なのはさんのバスターならば)と答えるカレン。
(シグナム、ファルケンいけるか?)思念通話ではやてが言う。
(やってみせましょう主はやて)応じるシグナム。

クロノはスリザリンとエウリュトスの言葉の違いに戸惑うも、はやての次の言葉にその考えを一旦引っ込める。
「みんな、ひとまずエウリュトスをあの位置から引きずり降ろすんや!」と叫び「クロノクン今は考えるときじゃない動くときや」と脇にいるクロノにそういう。
「そうだな・・」と返した。

エウリュトスをエターナルクリスタルから遠ざけるためにアースラチームは戦いを挑む。


ドゥーン!!

グリフィンドールとミルズはその技の出し合いにより決着はついた、ミルズの勝ちではあるが、お互いの盾は既に破壊され武器である剣も失っている、あの場で実体を保っていられるのはデバイスの防御力のおかげであろう。

お互いの魔力収束セイルは既にボロボロで機能を果たしていないし、ギルト、アダマンキュイラス自体も損傷は酷くあちこちのパーツは失われている。

ミルズのSTQによりグリフィンドールはその左胸に穴が空けられており既に命も尽きようとしていた
「・・」ミルズは最後の一撃にかけて意識を飛ばしている。

命の付きかけているグリフィンドールはその最後の輝きをつかって声をだす「クロト、アトロ、声をだせ・・」「はい・・」と二人のホストは声をだす
「あとは・・ミルズか・・」と立ったまま意識を飛ばしているミルズに「ムン」と気付けの当身をする

「う」と覚醒するミルズ。
フリフィンドールはエインリッターの長の顔で「ミルズお前の信念の勝ちだ」と声をかける。

ミルズは意識がはっきりするにつれて先ほどの勝負のことが鮮明に思い出されてくる「貴方はパワーセーブをかけたんですね・・」と返す。

「気にするな・・いずれはこうなっていたのだ・それだけだ・・」
グリフィンドールは最後の願いを命令としてミルズに託す。
「エインリッターの長として最後の頼みだ、クローソーとアトロポスをつれてエウリュトスの光天の書のインデックス開放を止めよ・・そしてサーコートの起動を急げ・・いいな?」そう言ったグリフィンドールはユーリルと同じように光に変わっていき弾けて消えた。

「長・・」ミルズはアトロポスを託されその場でグリフィンドールの冥福を祈る。

「マスター!アースラ方向で新しいアーマードデバイス反応が出ています」クローソーがミルズに伝える。
「新しいアーマードだと?」
「クロト、アトロ、すまないが今は融合させてもらうぞ?」とミルズはいいアダマンとギルトキュイラスの融合をさせていく。







アースラチームはエウリュトスと戦いながら少しずつエターナルクリスタルとエウリュトスの距離を離していくことには成功していた、ヴォルケンリッターの絶え間ない近接攻撃、速人やなのはによる誘導魔法、フェイトのかく乱、はやての的確な指示等で少しずつ確実にその距離を稼ぐ。

そんな中、速人は一人飛び出した「速人!」フェイトの制止もすり抜けてエウリュトスにグラットンソードを振りかざす。
「エウリュトス答えろ!あなたはこのエルヌアークで何をしてきたんだ!そしてアルハザードでなにをするんだ!」
そのグラットンを片腕で止めて速人を軽く見つめ口を開く。
「フッ、イレイザーから寄ってくるとは好都合ですね、いいでしょう教えてあげますよ?」と不敵に笑い「正し、貴方の命を代償にね!」と叫び速人に強烈なケリを食らわす。
「ぐぁ」吹き飛ばされる速人にバインドを架けて魔法の詠唱を始める「アバダ・ケブラ・インペリオ・クルーシオ時の輪の神よその輪廻の理からかの地に導きたまえ・・ウロボロス発動!」と呪文を発動させる。

速人の周囲に自分の尻尾を喰わえているヘビが現れ速人に巻き付いていく幾重にも。
「うあぁぁぁ・・・・・」バインドをされた速人はどんどんのそヘビにその体を隠されていく苦しみだす速人。
「速人!速人!」フェイトはそれを見て叫び速人の元に近づくも「邪魔ですよ」とエウリュトスの射撃魔法に阻まれる。


「フフフ、私はアルハザード魔法文明世界の住人でしてね、この従属世界エルヌアークの監視と解析を常とする者、無限の解析者(アンリミテッドアナライザー)ですよ・このエルヌアークはデバイス開発技術もそうですがアイリス王女の持つ”調律の力”で従属世界でもかなりの力をもつ世界でしてねアルハザード魔法文明世界にとっては貴重なサンプル世界なんですよそれの解析を今もしながらアルハザードにデータを送っているんですよ」とエウリュトスは自分の正体を晒す。

「馬鹿な!アルハザードは失われた都と言われすでに存在そのものが無くなっているはずだ!」クロノが叫ぶ。

それをエウリュトスは軽くこう答える「これだから困りますね次元世界に囚われてる人間は・・アルハザードは今も尚存在している!魔法科学と質量科学の文明が互いに力を研鑽しあい時をも支配しているのですよ?ただその時を操る力が大きすぎるために今はちょっと厄介なことになっていますがね、その為に私はこのエルヌアーク世界の技術を用いてここに呼び戻しをすると言うわけですよ?幸いここはアルハザードにとっては灯台代わりになるエネルギー結晶精製技術がありますしね、クリスタルグレイブでの運用をせずともその次元振動により位置を知らせれば向こうからコッチにやってくるというわけですよ・・」此処まで言ってさらに続ける「まぁその為にあなた方もここで私の魔力の糧になっていただきますよ、このイレイザーの様にね!」とウロボロスに巻き付つかれた速人を指し示す。


「そんなことはさせない!私が速人を助けてみせる!」フェイトがそう叫びエウリュトスを今まで見せたことが無い怒気を含んだ紅い瞳で睨んだ。






 −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
         エウリュトス









あとがき

どうも南ですクライマックスまであとわずかです
ではでは



メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.66 )
日時: 2009/05/06 12:53
名前: 南透

「私が速人を助けるんだ!」<Est-ce que vous entendez ma voix?>{私の声が聞こえますか?}
フェイトはウロボロスに巻かれている速人の元にいきその中に入ろうとする。

フェイトの腕や体は魔力による激痛が支配するが速人のために構わずその行動を続ける<Veuillez lire un nom>{名前を呼んであげてください}

「フェイトちゃん!!」なのはが叫ぶもフェイトはウロボロスの中に入り込む。


エウリュトスは勝ち誇るように言う「もう終わりですよウロボロスには”転生の理”を解除させる呪(しゅ)が込められてましてね徐々に人としての意識が無くなりイレイザーに戻っていくんですよつまり兵器にね、兵器は兵器でしかないんですよ?」そう言い自分のデバイスである緑の弓を出現させた。

「フフ、イレイザー化する前にハエ共の掃除と行きますかね?」ヴァーリボウを構えるエウリュトス。


「させるか!」シグナム、ヴィータ、ザフィーラは弓を撃たせまいと果敢に攻めてく。

「うちらもバックアップするで!!」はやてはカレンに声で伝えアストラルフロウの効果を更に上げる。

「エクセリオンバスター!!」なのはのバスターがエウリュトスに先ず命中するのだが?

<Distortion Shield>ヴァーリボウが発声するエウリュトスの周囲に歪曲の歪んだフィールドが形成されていきなのはの放ったバスターを捻じ曲げ反らせてしまう他のメンバーが放った魔法も同じように無効化されていく。

「これは、ディストーションシールド!」クロノが声をだす、本来ならアースラが持つような大きな出力をもつ魔力炉が無ければ発生させることが出来ない魔法で個人で使うのはむりな魔法である、目の前の男はそれを個人レベルで使っているのだしかも自分の周囲にかなりの高密度で。

「フフフ、アルハザードの技術を以ってすればこのくらいはね・・」その凶悪すぎるバリアの前でエウリュトスは更に弓を構える。

ヴァーリボウの前に魔力が収束されていき矢が番えられる。
「これで終わりですよ・・・エンピリアルブリッツワイドバースト!」ヴォーンと音と共に緑の魔力が巨大になりヴァーリボウからアースラチーム全てに、いやアースラも対象に含んだエンピリアルブリッツが放たれた。
緑の魔力の光が周囲に飛び回っていく。






速人の体はすでに光に包まれており、痛みなどとっくに感覚が消えていた「僕はこのままイレイザーに戻ってしまうのか・・・」
<Est-ce qu'un prince est connu?>{王子・聞こえますか?}
「僕のことを言っている?」(速人!)「この女の子の声は?」
<Est-ce que vous &ecirc;tes connu?>{聞こえますか?}「うん聞こえているよ、君は誰?」
<L'existence que je peux aider le prince>{私は王子の力になれる存在}
「僕の力?」

ウロボロスに飲み込まれた速人は、本局で聞いたあの声に話しかけられていた。

「君は本局で聞いた声・・?」<Oui, je suis un prince>{そうです、やっと返事してくれましたね王子}声は嬉しそうに速人の返事にこたえる。

「でも僕は王子からイレイザーに戻されてしまう・・意識が・・続かない・・・」

声はそんな速人に対し
<Est-ce que cette pens&eacute;e est qui a dit que je vis comme une personne une chose qui pourrit loin dedans?>
{人として生きると願ったあの時の貴方のあの想いはこの位で朽ち果てるものだったのですか?}と叱りつける様に語りかける。
<Est-ce que j'ai migr&eacute; &agrave; une personne et r&eacute;p&eacute;terais si loin la pens&eacute;e de la personne?>
{人に転生し人の想いを今まで重ねてきたのでしょう?}
「人の想い・僕の人としての・」
その声の語りかけに速人は今までのことを想い返していく。

茶髪の小さな女の子と出会い一緒に暮らしたこと。

バッテンの赤いリボンつけた席が隣の女の子。

その友達と一緒に食べたお昼のお弁当。

そして

金色の長い髪と優しい綺麗な紅い瞳で微笑んでくれた子。
自分が力に怯え泣いていた時に優しく抱きしめてくれた女の子。
そして今、隣で自分の手であろう部分をシッカリと握り自分の名前であろう単語を必死に叫んでいる人物(速人!)「この人は・・」速人は薄れ行く意識の中でフェイトの方に視線を向けた。

<Est-ce que je me languis pour vous et peux tuer une fille de Teruko comme c'est?>声は語る{あなたを想ってくれてるこの人をこのまま消していいのですか?}と
(フェ・イト・・ボクは・・君を・・消したくはない・)
<Alors appelez-moi et veuillez l'appeler par votre vrai nom; un prince>
{ならば、私を呼びなさい、貴方の本当の名前でよんで下さい王子}
(ボクの名前・・・)
<Votre vrai nom me donne le pouvoir>{貴方の真名が私に力を其処に行ける翼を与えてくれる}
(ボクの名前・・)
<je l'appelle>{さぁ呼ぶのです私を!}




緑の魔力光が飛び交いアースラにもその脅威が襲い掛かろうとしたとき。
「ランパート!アイアンウィル!」エウリュトスの放ったエンピリアルを防いだのはクローソーとアトロポスの防御魔法だった。

アースラチームの所にミルズが蒼金の鎧を纏いその場に間に合ったのだ。

「ミルズ!」クロノが隣に来た青年に声を出した「すまないクロノ、かなり遅れてしまった」とクロノに侘びを入れる。
「ミルズさん!兄上!」次々にミルズの帰還を喜ぶアースラチーム。
「すまない速人がエウリュトスの魔法に囚われてしまったイレイザー化させるとあの男は言っているが、フェイトがあの中に入っていってしまった」クロノがミルズに謝りと現場を伝える。

ミルズはこの中にフェイトがいないのを確認しウロボロスの方とエウリュトスを見る。
「・・いや、それは返って運がいいかもしれない、義妹さんが一緒ならおそらく王子は平気だと思う・・」と返し「エウリュトス・・天の聖騎士パラディン、ナイツオブブルーとしてお前だけはこの私が倒す!」とミルズはエウリュトスに向かっていく

「本当に貴方はしつこいですね、ナイツオブブルー貴方には私のギアスが通じなかったですしね」

「それが解っているなら尚のことだな今此処でお前を!」ミルズはエウリュトスに突っ込んで行くのだが、エウリュトスはディストーションシールドで避わし「ですがもう遅いんですよ?」


時間だとばかりにこう叫ぶ。

「イレイザーが今、生誕する!!!」と速人の方を指し示した。


「何!!」ミルズ以下全員が速人の方を見ると、速人の周りを包んでいたヘビが白金の光によって破壊されていく。

そして光がある形になっていく。

速人の形を模った白金の光そしてその眼に位置するところに青い瞳だけがある。
「・・・」速人の形をしたイレイザーはその場で静かに佇んでいる。


「フェイトは何処にいったんだ・・」クロノが一言呟く。

「フェイトちゃん・速人君!!」なのはは絶叫する

「フフフ、真っ先に飛んで行ったんです既にイレイザーにより消されたのかもしれませんね?」とエウリュトスは笑いを抑えずに声を出す。

「サァイレイザーよ私と共にアルハザードに帰還を果たすのです、先ずはこの目の前の厄介なナイツオブブルーを消し去るんだ!!」エウリュトスはイレイザーにそう命じる。

イレイザーはミルズの元に正に光といっていい感じで移動しその腕でミルズの体を刺し貫いた。
「王子・・・」体を貫かれたミルズは速人の青い瞳を見つめて「お戻りください、まだ間に合います・・」とその腕を自分の両手で掴む。
「スターロードイレイザーの力を解放してはダメですよ・・」と語りかけるミルズ。





(ボクはこの人を知っている・・)速人は今や自分の意識から離れた体の中で今の光景を見つめていた
(この人も・・・消したくは無い・・)
<Par un vrai nom de vous qui causent je>
{呼ぶのです貴方の本当の名前で私を}と声は名前を呼ぶことを強く言う
(ボクのなまえ・・・)
(速人しっかりして!)と手を握っている少女は(速人!)と繰り返す。
(ボクの名前はハヤト?)<Non, est-ce qu'il y aura le nom qu'une princesse m'a donn&eacute; en premier?>{いいえ、その前に王女から頂いた名前があるでしょう?}
フェイトは必死に速人の名前を呼び続ける<Veuillez appeler un nom Un autre nom>
{名前を呼んであげて下さい、もう一つの名を、貴方の声ならきっと届きます}
フェイトにも声が聞こえた。
(もう一つの名前・・)フェイトはあの夜のことを思い出す。

「うんとね・・その時のアイリス王女はこういったんだボクのことを エミナース・アーク・スターロードって、でもボクは飛鳥・速人だしね、可笑しいよね」
フェイトはこれを呼べばいいのねと思い声の限りに叫んだ。

「速人!しっかり!イレイザーになっちゃだめだよ!ハヤト・エミナース・・・・ハヤト・アーク・スターロード!」






(僕の名前は・ハヤト・アーク・スターロード)速人がそう名前を呟くと、速人の中のリンカーコアがその光を強く輝かせ始めた。






同時刻本局内遺失物保管エリアでは。
局員「なんだこの異常なまでのエネルギー反応は」
ユーノ達が最初の調査で回収したあの光のプロトクリスタル様の物体が凄い光を放ち高いエネルギー反応を出していた。

そして全体に光が増していき ヒュンと音を立ててその場から消えていった。

局員はただこう呟いた「・・・ロストロギアが勝手に動いて消えた・・」と




 −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
        名前を呼んで




あとがき
どうも南ですGW中なんでがんがん書いてます
次でこの星の道光の翼の全部の謎が明かされます
どうか最後までお付き合いお願いします

ではでは 

メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.67 )
日時: 2009/05/07 15:05
名前: 南透

「王子・・まだ戻れます・・自分を見失わずに・・」ミルズは速人の腕を自身の体から取り出し、その手を掴み懇願するも、その貫かれた部分はすでに消し去られている。

「ミルズ!」クロノが叫ぶもミルズが制止する、大丈夫だと手を振り応える、速人はその場から動かない。
エウリュトスはそれを見て「何をしているイレイザー早くその邪魔者を消し去るんだ!」と叫ぶ。

その叫びに速人はエウリュトスの方に向き直り、無い口を開くように声を出した「私はイレイザー・・・」エウリュトスはイレイザーの言葉に安心したのか「そうだお前は世界を消し去るアルハザードの魔力兵器スターロードイレイザーだ!!」と言い放ち「お前のデータを解析しアルハザードで第二第三のイレイザーを創り出しアルハザードが時を越えてすべての世界を支配するためのサンプルがお前だ!」



「私は・・・スターロード・・イレ・イ・・・・・・・・チガウ・ボクハ・ぼくハ・・・僕は、ハヤト・・ハヤト・アーク・スターロード!」速人がその意識を表面化させて語る。
「このエルヌアークで人として転生の理を受け生まれた王子だ!」速人がそうハッキリと口にした途端に体の光が白金から金色に変わりその目前にあの光のクリスタル様の物体が姿を現した。

「あれは・僕らが始めて発掘したプロトクリスタル?」ユーノが呟く。
速人はそのクリスタルに吸い込まれるように消えていく、「何が起ころうとしているんだ・・」シグナムが予期せぬ事態に少し慌てていた。
「これは・・サーコートが起動します・・」とアトロポスが声に出す。





クリスタル内部で速人とフェイトは一人の女性と出会う、肩までの金色の髪フェイトと同じような紅い瞳シグナムほどの身長で白銀のローブをまとっているが実体ではなく映像である。

「君が・・声の人?」と速人は聞く、隣ではフェイトが一緒に手をつないでその女性の映像を見上げている。
「そうですよハヤト・アーク・スターロード王子、私は貴方の力を調律せし者、アイリス王女がご自身の力を注いで創られた貴方を人として導く翼 ラキシスといいます」と語りかける。

「お隣の方の王子を大切に想う心が私をこの場に呼び寄せてくれました」とフェイトに微笑みかけるラキシス。

フェイトは「そんな・・私は・ただ・・速人に戻ってもらいたかっただけで・・」と照れる、ラキシスは笑顔を向けたまま「さぁ王子、私を纏い星の輝きを完成させるのですよ」と速人にサーコート起動を促す。

速人は「わかった」と頷き、フェイトにその体を向けて「フェイト君が名前を呼び続けてくれなかったら僕は兵器に戻るところだった・・ありがとう」と感謝の言葉、そしてフェイトを力いっぱい抱きしめた。

フェイトは「うん・戻ってきてくれて嬉しいよ・速人・」とそれに応じるがすぐに速人の方からその抱擁を解く。

速人は、ラキシスに向かい直し口にする。

「ヴィーナスシリーズ ダブルエックス ガラントサーコート ラキシス」
<get set>
「エルヌアークが王子、ハヤト・アーク・スターロードが命じる、僕にその力と光を示せ!」
<SurcoatSystem Standby>
「ガラントサーコート セーットアーップ!!」
<set up>





光のクリスタルから眩い光があふれ出し、クリスタルがパリーンと砕けるとそこには二人の人物が。

一人はバルディッシュを構えた金の閃光フェイト、そしてガラントサーコートを纏った白金の王子速人が。

「速人君!フェイトちゃん!」なのはが2人の所に飛んでいく「なのは・・心配かけちゃったねごめんよ」と速人が謝りの声をだすが「ううん、こうやって戻ってこれたんだもん嬉しいよ!」となのはが2人の帰還を喜ぶ。

速人は凛々しい表情を作り「エウリュトスを止めるよ?」と静かにそして強く言う。

「うん」と頷く2人。

速人はミルズのところに行き(ラキシス修復を)と遠話{ログ}で指示を出す<Recovery>ラキシスの外部発声音が響きミルズの傷がふさがっていく。
「これは・・」ミルズは消された部分が戻っていくのに信じられない顔をする。
「僕が消し去った分を元に戻したよ、ミルズ僕はもう大丈夫」とミルズにニコッと笑みを漏らし
「エウリュトスはアルハザードに還らせない止めるよ?ミルズ」と次は王子の口調と顔でミルズに言う。
「わかりました!」ミルズも応える「クロト、アトロ全員にマーキングを、ランパートとアイアンウィルで守りを固めるぞ!」とホストに命じる「了解しました!」と応えるホスト2名。


速人はエウリュトスの方に向き直り「貴方は可哀想な人なんだ・・アルハザードは魔法科学文明と質量科学文明とが絶えず争いを繰り返しその結果、時の跳躍現象を引き起こしすでに次元世界との繋がりは無いのに・・それでも戻ろうとする・・もうそんなことはしなくていいんだ・・だから・こんな馬鹿げた事は止めた方がいい」と王子の口調で話す。



エウリュトスはイレイザー化を元に戻した速人に多少混乱したが答える。


「馬鹿げた事だと?私にとってこの世界の解析データをアルハザードに持ち帰ることが本来の目的それを邪魔などさせん!」と狂気の顔をしながらカオスキュイラスの羽を羽ばたかせアースラチームとの距離を取りヴァーリボウを構え「こうなったらイレイザーもろともすべてを破壊する!」と叫びエンピリアルショットを速人に向けて放つ。

「速人・・」フェイトは速人のそばから離れずにいた「・・・ラキシス、セイル展開」と呟く。

「光の翼起動します」とラキシスの肉声が響く。
キュィィィィと音がして速人の纏うサーコートの背中から一対の鳳(おおとり)の翼が生まれるバサ・・と音を立てて。

白金の光を放つ翼に「綺麗・・」とフェイトはその翼の美しさに見惚れてしまう。

速人はその翼を自分の前に羽ばたかせエンピリアルショットを翼で受ける、翼に阻まれた魔力の光はその存在が無かったかのように消えうせた。

そして速人は言う「これが貴方の欲しがっていたスターロードイレイザーの力を使った光の翼(イレイザーウィング)です、アイリス王女が何故人として僕を転生させてくれたのか・・それは、王女の持つ調律の力と僕の持つイレイザーの力を合わせてこの光の輝きを創り出しアルハザード世界との繋がりを断ち切る為に必要だったからですよ」エウリュトスを見つめる速人の瞳には以前の憎悪は無く変わりに憂いの色が伺える。

「僕はこの時代に転生し人としての想いの強さを学んだ、そして同時にちからも時には必要なことも学んだ、力をのみを追求する世界アルハザード・・この時代には必要が無い」ここで口を閉じエウリュトスに決意ある瞳を向けて



「だから・・僕は・その貴方の力に取り付かれた狂気を消し去る!」そう叫びエウリュトスの元に光の翼を広げ舞い飛んだ。


アンリミテッドアナライザーと白金の王子の一騎討ちが開幕する。

光の翼を広げミッド式魔方陣を展開する速人、まずはアクセルシューターでエウリュトスをけん制するその数すでに48発、ヒュンヒュンと縦横無尽に飛び交うアクセルを見て「速人君、私の制御の能力を超えた・・」なのはが呟く。

エウリュトスはそのアクセルをディストーションシールドと射撃魔法で叩き落していく。

「そのアーマードデバイス・・実にイイ・そのデータも解析させてもらいますかね?」この期に及んでも自分の本分を忠実に実行するエウリュトスは悪魔の羽を目いっぱいに広げ「私もそのくらいならできるんですよ!」と叫びその羽から黒い魔力の針を無数に飛ばす。

「あれは、ミネルヴァの魔法キーンエッジ・・」ヴィータが唸る。

速人に襲い掛かるキーンエッジ シュンシュンと音を立てて回避をとる速人だがキーンエッジのスピードのほうが速い、避けきれずに命中する。

ドンドンドンと音を立てて黒い針キーンエッジは黒い煙を発していく「・・・」クロノはその光景を黙ってみる、相手がディストーションを使える以上自分たちでは相手ができない速人しか対抗策が今のところ無いのである(速人すまないがお前が頼りだ)クロノは心の中でそう願う。

<Invincible Shield>{インビンシブルシールド}この声が発声され煙の中から白金の光が眩く光る。
「速人はノーダメージ?」ユーノがその防御能力の高さに声を上げる。
ユーノの言う通り速人は直前でサーコートの能力のひとつディフェンス魔法の無敵化をしてキーンエッジの猛攻を退けた。

「フフフ、いいですねぇ〜そうこなくては!」エウリュトスの狂気は尚をも暴走する。

ヴァーリボウを構え「サイドワインダーの乱れ撃ちどこまで耐えられるかな?」<Sidewinder Barrage Shot>ヴァーリボウが発声し相当な数のサイドワインダーが速人のみならずアースラチームに向けて放たれる。

「風の護盾よみなを守って!」シャマルが全員に緑の防御魔法を使用する。

(すべてにホーミング性能を確認その数約140・・)速人の頭の中にはホストであるラキシスが現状の分析報告をしている(光の翼を最大力でバリア代わりに・・・)速人はその報告をうけ的確に次の行動をホストに伝える。
(了解です王子)<Drive ignition>ラキシスが応え光の翼がフルドライブを開始する。

光の翼はその大きさを増し輝きを増しアースラメンバーを包み込んでいく140の乱れ撃たれたサイドワインダーも存在が無かったかのように消えうせていく。

そして速人は「ここで決める!」ヒュンヒュンと24発のアクセルシューターを同時に出現させ叫ぶ「ダンシングエッジ!」

白金のシューターはエウリュトスに向かって飛び出す、エウリュトスに迫るシューターそしてランサーに姿を変えてダンシングエッジが襲い掛かる。

「だからそれは効かないんですよ!」とエウリュトスはデイストーションシールドを展開する。

その戦いを見ているフェイトは「効かないことは無いはず・・・」と声を出す「あのディストーションを破れるというのか?」とシグナムにフェイトは頷く「きっと速人はあの魔法に自分の力を宿らせた」と答える。

それを聞いていたはやてが納得したように「ああ、そうか!」と声をだす。
「つまりイレイザーの力でディストーションを無かったことにするんやね?」とはやては言う。

「ディストーションといえど魔法には代わりが無いイレイザーの力ならそれを抜けるということか・・」ザフィーラも頷く。

「なんと・・・」シグナムはそのようなことができるようになった速人に畏怖の念を持つそして「我々の王子ということか・」と呟いた。


フェイトの思惑の通り速人は先ほどのシューターで防がれた経験からダンシングエッジにイレイザーの力を付加していた、これが可能なのもひとえに調律の力を持つラキシスが居てこそであるが・今はイレイザーの力が頼みの綱であることに代わりが無い。


「なのはと・フェイトから受け継いだこの魔法は・必ず通る!」二人の思いを受け取って完成させた魔法だ速人は力をこめて声に出す「エウリュトスに・・あたれえええぇぇぇぇ!」

ランサー化したダンシングエッジはディストーションシールドをスゥとつきぬけエウリュトスに全部が命中する、ドカーン!

エウリュトスはその反動でエターナルクリスタルの頂上部分に体を撃ちつけられるドカッ!

「グハッ」今まで自分優位に事を進めていたエウリュトスだったがここにきて立場が逆転する。


速人はすぐさま次の行動を開始していた「貴方がディストーションを使えるのはスリザリンとユニゾンしているからだ、スリザリンは返してもらう!」

右手首の十字の痣(クロス)をかざし光の翼を振り上げエウリュトスの元に向かう速人ダンシングエッジの影響で体が思うように動かせないエウリュトスはその速人の王族の紋章クロスエンブレムの力をもろに受ける。


シュワーンと音と光ともにエウリュトスに浴びせられるクロスエンブレムの力、赤い光がエウリュトスの体から分離する。
その光はミルズの方に飛んで行きやがて人の形を成していく、そうスリザリンの姿に。

スリザリンが実体化する、番人のときの容姿ではなくそのツインテールは銀色に虚ろだった黒い瞳は青い澄んだ瞳に変わっていて白金の法衣姿に容姿も変わっている、エインリッターのスリザリンの本来の姿に。
「スリザリン・・」シャマルがスリザリンの隣に寄る、スリザリンは以前速人から分離したミルズと同じように自分の手を見つめ信じられないという表情をしていたがシャマルの呼びかけに振り向く。

「・・私は王子に救われたのか・・」とシャマルに問う。
「ええ、私達の王子に・・」とシャマルは頷き速人の方に視線を送る。
スリザリンも同じように速人に視線を向けるも。
(星の輝きを・・使えるのですか王子よ・・)と心の中で呟く。

速人はエターナルクリスタルの上でエウリュトスと対峙を続行している。

「スリザリンとのユニゾンの結合を消去した、これでもう貴方はディストーションは使えない!」と強く言い。
「次は貴方のその狂気を消し去る!」と叫び。

ミッド式魔方陣を形成するそして500以上の大小様々なランサーを出現させる、速人が現在使える中での最大の魔法ダンシングエッジのバリエーションサイクロンシフトの構築が出来上がる。

そして発動キーを口にする。

「猛れ!サイクロンシフト!シューティングファイア!」

500もの大小様々な白金の槍がエウリュトスに向かって放たれる。
「く、このままじゃ終わりません!」エウリュトスはここにきて光天の書を実体化させてその禁書目録(インデックス)の開放をする<Bewegung>{作動}短い光天の書の発声がしてエウリュトスの体を光で包み込む。

ドンドンドン速人のサイクロンシフトは速人個人の空間認識能力の高さからエターナルクリスタルに当たることなくエウリュトスに命中していく。
ドバーーーーーーーーン!!と派手な音がしてエウリュトスの所には巨大な白金の光が発生する。


(・・・サーコート、マジックプール量イエローゾーンです今の魔法はもう使えません)ラキシスの注言を期に光の翼もシュウンと音がして背中のセイルは畳まれ消える。
(マジックプールを再開します、マジックセーフティ開始)
「ハァハァ」速人はこれで後はクロスエンブレムで狂気を消し去ればこの戦いが終わると確信した、右手首のエンブレムを見つめる。


「フフフそちらのエンペラータイムは終わりのようですね・・・」エウリュトスが声を出す。

「!」「あれだけの魔法を食らってまだ動けるのか!」ミルズが声を上げる。

エウリュトスはその漆黒の鎧を黒く光らせてたっているその姿は先ほどのイレイザー化した速人と瓜二つだ、違う点は黒いだけだ。

「私はアルハザードへの帰還を果たす!これは誰にも止めさせない!」そしてエターナルクリスタルの上空に飛び上がり。
「ですがこの世界の破壊エネルギーがないとそれもできないのでね、インデックスの開放とこのキュイラスの力を起点にこのエターナルクリスタルを破壊する!」と叫び自身の体ごとエターナルクリスタルに突っ込んだ。

クリスタルが徐々に頂上付近からヒビが入っていく

「なんやて!」はやてがさけぶ、黒き稲妻その形容がピッタリ当てはまる程の状況だった、そのさなかで速人はエウリュトスにクロスエンブレムの光を浴びせるも今までの魔力疲弊が祟りクリスタル上から動けずに居た。
「くそ、動けない・・」

「速人!王子!」フェイトとミルズが同時に声を出し2人とも行こうとするがミルズがフェイトをその手で押し返した「私が王子を連れ戻します貴女はここにいるんだ!」ミルズの強い気迫にフェイトは動きを止められる。

青金の光が速人の元にたどり着く、なおも亀裂が増えていくエターナルクリスタル「ミルズ・・少し力を使いすぎたみたいだ・・」と速人
ミルズは「ご立派な戦いでした王子、ですが時間がありませんここは失礼するよ速人君!」と王子ではなく名前で呼ぶミルズは速人に対して強烈なケリを打ち込みその場から吹き飛ばす。

「ミルズ?」速人はなぜミルズが一緒に飛ばないのか疑問に思うそして手には2つのロザリオが握り締められていて、ミルズの姿は本局の青服姿になっていた。

「速人!」フェイトが声を出し吹き飛ばされアースラメンバーの元に来たミルズはシグナムとザフィーラに抱きとめられる。


そしてエターナルクリスタルから光が漏れ始める。

「いけないここは安全な位置まで下がって!!」とエイミィが叫ぶ
「ひとまずこっちよ!」とシャマルがその方向を指し示す。
アースラチームはシャマルの指定したポイントまで下がる、ミルズのみを残して。
「ミルズは何をしているんだ!」クロノが吼える。

ゴゴゴと音がしはじめるミルズはエターナルクリスタルの頂上でホスト2人に別れを告げる
(君達も王子のもとにいけ、これはエインリッター副団長の命令だ、いいな?これからは残ったエインリッターと共に王子の・・いや速人の力になってやってくれ)
(マスター!)クロトとアトロは叫ぶすでにデバイスをリリースしてログの会話ではあるがホスト二名の意識はまだミルズと共にあった。

(私はグリフィンドールから授かった残りの魔力でこの破壊をすこしでも遅延する、あとはスリザリンとカレンが何とかする、だからお前達は引け!残ったエインリッター・・とくにミネルヴァとリアリエーターは私達と違うのだから時がたてば君達を従えることになるそれまでは存在し続けろ・・)

といって2人の意識と決別した。

そしてミルズはグリフィンドールがアトロポスに溜めさせた魔力を開放し光になって巨大なエターナルクリスタルを包み込み。
その際に(スリザリンあとは頼むぞ・・・)とログを残し意識を消し去った。






  −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
         星の道光の翼








あとがき
どうも南です、やっとクライマックス書き上げました次回はすぐにでも書き上げます


ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.68 )
日時: 2009/05/07 19:06
名前: 南透

「ミルズ、その想い私が受け取った・・」スリザリンはそう呟き速人に向けて居ずまいを正す。

「王子・今までの無礼お許しください」と頭をたれる。

速人はザフィーラに肩を借りている状態であるが声をしっかり出して「エターナルクリスタルの崩壊を止められるかな?」と返す。

「私の力では・・進行を食い止めるのがやっとかと思います、王子の魔力も万全では無いですし今の状態では星の輝きを使うことは無理でしょう・」とスリザリンは語る。

「ですが・・私の命に代えるならば他次元世界の崩壊は止めて見せます、ですから王子はお仲間とともにこの世界からの脱出を」と懇願するスリザリン。

速人は首を横に振り「だめだよそれは聞けないよスリザリン・・」といって「さっきエウリュトスから貴女を開放したときに貴女の意識と触れ合った、その時に僕も星の輝きが何なのか理解できたよ?」とスリザリンにやさしく語る速人。

スリザリンは速人を見つめる。

「星の輝きはアイリス王女がその一生を掛けて編み出した最後の魔法なんでしょ?今の僕には確かに魔力が疲弊してて使えないけどね?」

速人は少年の顔でそれこそ妙案あり!の声で言う「カレンが使ってるアストラルフロウ・・貴女も使えるのでしょ?」と

「!」スリザリンはその言葉に反応し「まさか・・・そのようなことを?」と速人に聞き返す。

速人は大きく頷き、アースラチーム全員にお願いをする。

「皆、僕に力を貸してくれる?ミルズがその力でエターナルクリスタルの崩壊を止めているけど時期にその力も失われる、僕の持つイレイザーの力であの崩壊自体を無かったことにする・・でも今の僕には魔力が足りなくてみんなの魔力を僕に預けてほしい」とお願いをする速人。

クロノがそれを聞き入れ「いいだろう、どの道これだけのでかい崩壊だそれしか手がなさそうだが・速人、ひとつだけ確認するぞ?君が死ぬって事は無いよな?」

速人はクロノのこの言葉に「死なないよだから皆の力が必要なんだよ」と答える。
クロノはその言葉を信じ「エイミィ崩壊までの時間をすぐにたたき出せ!こっちはすぐに準備に入る!」と号令を出す。

「では私とスリザリンとカレンで魔力リンクの管理をいたします」とシャマル。
「おぅ、ここで決めようぜ!」とヴィータも大きく声を出す。

「エターナルクリスタルの崩壊開始まで後2分!やるなら急いで!」エイミィが時間が無いことを伝える。

「皆の力を借りるよ!」速人が声を大きく叫んだ!



速人を起点にVの字の陣形が組まれる

速人斜め後ろの2箇所になのはとユーノが陣取りミッド式の魔方陣を展開させる。

続いて速人の後ろ少し離れた所にはやてが陣取りベルカ式魔方陣を展開させる。

はやてを起点としてVの字にもうひとつ陣形が作られる両隣の少し後方右にシグナム、左にヴィータが
シグナムの後ろにザフイーラがヴィータの後ろにクロノがつく。

そして速人とはやての間にスリザリンとシャマルそしてユニゾンを解除したカレンがトライアングルに魔方陣をアース、ミッド、ベルカと展開していく

そして3人は魔力リンクの道を各個人とリンクさせていく「これだけの管理ですアストラルフロウの管理は私が」とカレン
「ならば魔力そのものは私が行おう」とスリザリン

「リンクの管理は私ね・・」とシャマル。

3人が同時に叫ぶ「アストラルフロウ発動!」と

はやては、魔法の詠唱を行いその魔力の出力を速人に合わせていく。
「こっちの準備もできたよ」と声を出す。

「速人は足元にミッド式魔方陣を作り出し集まる魔力をその身に受けていく」
(魔力供給開始されました光の翼展開します)
ラキシスがログで翼展開を開始することを宣言する。

速人の背中から鳳の翼が生えるバサ・・とそしてそれをVの字に大きく開く大空に向かって。

「よし!これで後は・・」と呪文詠唱に入ろうとすると隣にふわりと金の髪が風に揺れて速人の視界に入る。

「フェイト?」と速人は隣の少女にビックリする
「私はここでいいかな?」と速人の左隣立ち確認するフェイト。

速人は少し考え「うん!一緒に崩壊とめるの手伝ってくれる?」と答える。

フェイトは頷き呪文を唱え始める「バルエル・ザウエル・ブラウゼル・・・・」

速人は目の前に大きなアーク式魔方陣を縦に展開し呪文を唱え始める「ジークガイフリーズ・・天地遍く(あまねく)精霊達よ星の理をもっていまここに新たなる輝きを生まんとする、来よ(こよ)その力をいまここに示す時!」

速人は序文を唱え上げると目の前のアーク式魔方陣がよりいっそうの輝きを増す。

エターナルクリスタルの光がさらにどんどん広がっていく。
「崩壊開始まであと1分!」エイミィが告げる。

そして全員での魔法詠唱が開始される。

速人「希望は大地に恵みを与え」そう声に出し手で印を組み始める。

縦のアース式魔方陣に一つの水晶が浮かび上がる希望の力を象徴する土色の水晶がポワッと。

なのは「勇気は炎をともらせ・・」
レイジングハートをアーク式魔方陣の方向に左手でかざすなのは。

土色の水晶が0時の位置だとしたら炎色の勇気のクリスタルは対極の6時の位置に現れる。

はやて「いたわりは水を命の源とし」シュベルトクロイツを真上にかざしたはやて。

3時の位置に水の命の象徴のクリスタルが浮かび上がる。

ユーノ「探求は風に英知を!」右手を高々と上げてその緑の光が魔方陣に飛んでいくそして9時の位置に英知の象徴の風のクリスタルが。


シグナム、ヴィータザ、ザフィーラが同時に「闇は全てに平穏を!」と叫び7時の位置に平穏を象徴する闇のクリスタルが。

「氷はすべてに安らぎを」デュランダルをまっすぐに自分の目の前に構えたクロノ。

1時の位置に安らぎを象徴する氷のクリスタルが。

フェイトはバルディッシュをザンバーモードにしてクロノと同じ様に正面で構える「全ての愛(おもい)を雷に乗せ」といいザンバーを目の前の魔方陣にかざす。

11時の位置に雷のクリスタルが。

そして次元崩壊がはじまろうとする、ゴゴゴゴ。

フェイトと速人、フェイトは右腕、速人は左腕を一緒ににぎってそれを上に突き出して同時に叫ぶ。

「光は永遠に輝き続ける!」
最後に中心に光のクリスタルが灯される。


全員「星の輝き!エターナル!スターロード!」


2人の目の前のアーク式魔方陣がいっそうの光をまし時計回りに加速して回るそして6方向に光の道が伸びていく・・・・・


それと同時にエターナールクリスタルが崩壊した。










ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ










ズズズズズズズズズズズズズズズズ





全員で放った六条の光は封印城クーザーの封印を解き放ちそのクリスタルグレイブを稼動させる
さらにその光は拡大していき

エルヌアークが存在している星そのものを光で包んでいく・・・・・・





そして光が星を全て包み込みその光が段々と凝縮されていく、クリスタルグレイブに向かって・・・・・







「この光は・・なんいう暖かい光なんだ・・・」
誰かが呟いた。









次第に光はエターナルクリスタル崩壊の力も包み込みクーザー内部に全て集まっていく。





そして崩壊も止みクーザーのクリスタルグレイブには七色の光を放つ本当の永遠の水晶エターナルホープが静かに佇む。





「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・速人」


「速人君!」

「これは・・・疲れて寝てるんちゃうか?」

声が聞こえる・・

僕はどうしたんだっけ?

(おきてください王子)
ああ、そうか僕は星の輝きを使ったんだっけ

(わかったおきますよ)

そして目を開く速人。



そこには、なのは、ユーノ、はやて、クロノ、シグナム、ザフィーラ、シャマルが心配そうに見つめている姿が目に入ってくる。

みんながいるけど・・・一人足りない?と速人が思っていると。

自分の真上から「速人!おきた?」とあの子の声が聞こえる。

フェイトは速人を膝枕していたのだ。

速人はその声にこう答えた「おはようフェイト!」と声を大きくして。







  −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
           星の輝き










あとがき
どうも南ですやっと最終回が・・・おわりを・・・ってまだですまだです!

もう少しだけつづきます


ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.69 )
日時: 2009/05/09 18:59
名前: 南透

聖王教会の一室にて 時空管理局から送られたモノリスが静置された部屋に一人の騎士がそれを見つめている、聖王教会筆頭騎士カリム・グラシア。

カリムはある一文を見つめていた。

これを読み解くものに希望の光が満ち溢れん事を。

カリムは以下の文を朗読していく。

「希望は大地に恵を与え、勇気は炎を灯らせ、労わりは水を命の源とし、探求は風に英知を乗せる」
碑文は続く。
「闇は全てに平穏をもたらし、氷は全てに安らぎを与え、全ての愛い(おもい)を雷(いかずち)に乗せて光は永遠にその輝きを失わない・星の輝きを創り出し私の願いは成就する・・・エターナルホープ
全ての生命に希望を灯せることを祈って・・・」
最後に刻んだ人物の名前が掘り込まれている

アイリス・エルヌアーク・アルハザードと

カリムはこの碑文を読み解き呟く。
「一人の人間として貴女の想い私の中に組み込みましょうエルヌアーク王女アイリス」
カリムはモノリスに黙祷を捧げた。




新暦66年 8月15日

セブンギルティアサルト報告書

先日のエルヌアーク世界での顛末を報告。

エルヌアーク王女アイリスの世界再生魔法”エターナルスターロード”の使用により全域次元世界の崩壊の危機は回避に成功する。

クロノハラオウン執務官により主犯格エウリュトス及び実行犯七罪の番人メンバー、スロウス、ラース、グリードは逮捕、身柄を拘束される。

ただしラースとグリードはエウリュトスより精神操作等の多大な影響が見られたために今後の扱いは慎重な対応が必要とされる・・


「ふう・・」と時空管理局特別捜査官補佐、八神はやては調査報告書書き上げる途中で、あのエルヌアークでの出来事を思い出しながら机に置いてある鉄十字のキーホルダー状のリィンフォースの欠片を見つめる。

「あんたも逝ってもうたんやね・・カレン・・」その欠片を見つめるはやての脳裏にはあの時のことが鮮明にフラッシュバックしてきた。





アースラチームが行使した星の輝きエターナルスターロードは世界の再生をする効果のある魔法だった
速人のイレイザー力もあってクリスタルグレイヴが動き出したのはある意味偶然の産物であるのだが。

その再生にはミルズの意識も再生させたのだ残った天の騎士3人とアースラチームはその場所で一同に会したのだが、ミルズとカレンは元々月の神狼フェンリルとの契約で此処まで来ている。
そして速人が無事に覚醒した今その願いは成就されたのである、エルヌアークの再生という大きな結果を残して。

今、速人達の目の前にはミルズとカレンそしてスリザリンが佇んでいる。

はやてはカレンに寄り添い「カレン・・どうしてもいってしまうんか?」はやては新しい家族カレンに問う瞳に涙を浮かべて。
リンフォースを失ったときのことが思い出されてくる。

カレンははやてを目一杯抱きしめ「私はフェンリルの元に行かねばなりません、ですが時が巡り又であえる時もありましょう」と優しく語る、そして「それに蒼天の書ははやてさんと共に在り続けますから」と微笑み抱擁を解く。

「はやてさんに最後のお願いです」「なんやカレン?」はやては泣きながら聞き返すとカレンは自分の両手の平を水を掬うような形にして自分の胸付近に持っていくと小さな光の珠を出現させた。

その光は小さく儚い白い無垢な光だった

「これは?」はやてはカレンに聞く。

「リィンフォースが残していた意識の欠片に私の命と力の一部を分け与えて創った”生まれ出る命”無垢なるリンカーコアです、これをはやてさんの中に取り込んで下さい・・やがてこのコアが貴女の新しき祝福の風となって生まれてくるでしょうリィンフォースと私の意志を継いで・・ですから・・お別れですけどお別れじゃありません」とはやてに生まれ出る命を預けるカレン。

「短い間でしたが八神の家での生活は私にとってかけがえのない時間となりました」カレンはヴォルケンリッターの方を見渡し。

「皆も有難う、時代を超えて出会えた事共に戦えた事私は忘れません」ヴォルケンリッターたちもカレンとすごした時間を思い返す。
「又出会える事を祈っているぞカレン」シグナムが代表して言葉を送った。

カレンはコクンと頷き速人の元に行く。

「速人王子、先の判断はご立派でした、私はミルズの様に貴方を守る事は出来ませんでした」と謝罪をする、そんなカレンに速人は「いいんだよ、カレンが居たから此処まで来れたことに代わりはないよ?」とカレンに微笑む。

カレンは自分の黄銅のリストリングを速人に差し出し「これを王子に」とグラットンと同じリストリングである物に「これは?」と声を出す速人。

「ミルズがグラットンソードを使っていたように私もツインピークスというデバイスを使っていましたが・・これは元々王子用のデバイスです遅れましたがお返しいたします」とカレンが速人に手渡した。

「うん・・ありがとう」速人は受け取りカレンはさがる。
そしてミルズが速人の元にくる、今までクロノやなのはフェイトユーノと話をしていたようだ。

「ミルズ・・君には色々助けられたね本当に有難う」速人は心からお礼を述べる。
ミルズは「いいえ、私の本分は王子を人として歩みだせるまで護る事でしたそれが叶えられた今、私は悔いなくフェンリルの元に行けるのですよ速人君」
ミルズは続ける「ですが、一つだけお願いが出来てしまいました」とちょっと困り顔でいう。

速人はその顔にプッと噴出しつつも「なんだい?お願いって?」と聞く。

「実はこれなんです」と出したのは金と蒼のロザリオを速人に手渡す、速人はロザリオを見つめ「アトロとクロトだね?」と答える。

「はい、今は休眠に入っていますが時が経てば必ず目覚めますきっと君の力になってくれる、そしてそれを纏う者の判断は君に任せます預かってくれますか?」とミルズは速人にアトロポスとクローソーを託す。

「うん、喜んで預かるよ、でもミルズ、纏うものは決まってるんでしょ?」と速人はミルズに質問していた。

ミルズはただ微笑んだだけだった。

そしてスリザリンが速人の元に来る。
速人はスリザリンに向き直り「スリザリン貴方はやっぱりクリスタルグレイヴと同化をするんですね?」と聞く。

天の騎士スリザリン、その強大とも言える魔力を持っているのは本来クーザーの心臓部であるクリスタルグレイブの管理を主とする守護騎士プログラムであるが為なのである。

過去に中立の姿勢をとったのはこの為であるのだ。

「ええ、私はその為に存在していますので・・王子の元に行けないのは残念ではありますが、クーザーの次元間航行能力はこの時代には危険すぎますので同化した後にこの次元世界との繋がりも絶とうと思っております」と答えた。

速人もそれのほうが良いと判断したのであろう。
「わかった・・でもさ?ボクが此処に来たい時はどうしたら良いの?」と少年の顔で聞くスリザリンを困らせるように。

スリザリンは笑って「貴方の翼なら何処にでも飛んでゆけます此処にだってこれますよ?」と応えた。

そして、スリザリン、カレン、ミルズはそれぞれの戻るべき場所に帰還していった。




「・・・・」はやては物思いに耽っていたが再び報告書の作成にとりかかった。






数日後


「さぁ!皆でこの夏の友をやっつけようぜ!」と声を張り上げる速人が居た。

「あんたが一番遅れてんでしょうが〜!!!」とアリサが速人に四の字固めを炸裂させる。

ここ八神家で、はやて、なのは、フェイト、速人の四人は友人の2人アリサとすずかの監督のもと夏休みの宿題と格闘している最中だった。

といっても殆どは速人のプラン(サイドストーリー参照)で、かたが付いてるのだが二つほど難関が残っていた。


それは読書感想文と日記である、感想文は指定された本をアリサすずかがキープしておいたのを読んで書けばいいのであるが日記はそうはいかない。

速人はここぞとばかりにプランを発表した5人はそのプランを聞くと。

「はぁ?あんたそれできると思ってんの?」アリサがまず反対意見をだす
「う〜ん、私はどちらでもいいかな?」とすずか。

「私らはお願いする立場やからな〜なんともいえん」とはやて、フェイト、なのはの意見がこれだ。

「アリサ!ちょっと来い!」と速人はアリサを掴み表にでるそしてある物を渡す。

「何よこれは?」とアリサが速人に怪訝そうな顔で紙袋を開くと「!」アリサの顔がへにゃ〜となる

(ここで僕のプランに乗ってくれればそれは君に進呈しようじゃないか?どうかな?アリサ・バニングス)と耳打ちする速人。
アリサはへにゃ〜となった顔を元に戻し(しょ・しょうがないわね、今回だけだからね!)と小声で返す。
「なら決定だな!」とプラン実行を宣言する速人。

実行したプランとは”6人で日記の話を合わせよう!”だった、つまりあること無い事書き連ね6人で話とつじつまを合わせようって事だった。

世界を救った白金の王子にしては随分とセコイ。
それほどまでに学校の宿題の存在は小学生にはおおきいのであろう。

反対していたアリサが何故態度を改めたのか?それは速人が作った犬型自立人形クーパー君の存在であったそれほどまでにアリサは犬がすきなのである。

このプランを知った月村すずかはこう語る「速人くん・・変わったよね・・」と

「ははは・・・」なのはフェイト、はやては乾いた笑いを飛ばすしかなかった。

フェイトはアリサと言い合っている速人を見つめつつ「でも、いい方向に向かってるんじゃないかな?」と口にする。
ピキーン!と反応するはやては「なんや?ほれたんか?王子様に?」と突っ込みを忘れなかった。

「そんなんじゃないってば!」とはやてに反論するフェイトである。

「二人ともさっさとこれやっつけて翠屋で甘いものでも食べに行こうよ?」と速人が宿敵の討伐を急かした。

「だから!あんたが一番遅れてんのよーーーーーーー!」八神家に一際大きいアリサ・バニングスの声が響きわたる。





 −魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
        戦いすんで






あとがき
どうも南です事後処理その1です
だらだらともう少し続きます

ではでは



メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.70 )
日時: 2009/05/10 09:31
名前: 南透

ー魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼ー
      最終話  旅立ちの日に

あれから少こし季節は流れ今は12月になっていた”セブンギルティアサルト”も全てが片付き事件に関わった人物たちも平穏な日々を取り戻している。


「じゃあ次は誘導魔法のコントロール訓練です、全員準備はいい?」
高町なのは三等空尉の声がミッドチルダの訓練スペースに響き渡る、事件後正式に戦技教導官になり三等空尉の位が与えられていた。


「次の捜査案件ですが・・・」八神はやても又三等陸尉そして特別捜査官に昇進、魔道士キャリア試験を受ける事を考え始めている。

シグナム、ヴィータ、ザフィーラ、シャマルは今回の功績を認められ保護観察期間の大幅短縮を貰う、
そして元の所属部隊や新たな任務等に精をだす日々だった。


そしてフェイトは

「う〜ん、勉強する事が多すぎる・・」と自室でクロノから譲り受けた執務官試験対策問題集と格闘する日々を続けている。



本局内アースラスタッフの一室では。


「それは本気なのか速人?」とクロノが驚きの声を上げる。
クロノと速人で今後の進退について話し合っていたのであるが速人はクロノの予想とは正反対の答えを言い出したのだ。

「うん、僕の考えは変わらない、しばらく管理局とは距離を保とうと思う」と真剣な表情でクロノを見つめていた。

クロノは今までの話しを考えてから答えを出す。
「暫くと言うのはどの位の期間を指すんだ?あまり長すぎると流石にかばえ切れなくなるぞ?」条件付きで認めるような感じである。

「ん〜2年・・いや3年位は欲しいかな?」と速人はアイスコーヒーを飲んで答える。

「長いが・・その位なら何とかなるとは思うが・・」とクロノ

アイスコーヒーを飲み干し速人は「じゃそれで頼みます」と部屋を後にする。

クロノは残された部屋で「フェイトが悲しむんだがな・・・」と言葉をもらした。

速人は最近あることで思いつめていた、それは自分の戦い方である。
(僕の得意なのはあくまで中距離の撃ち合い他に強いものがない絶対的なものがないんだ、なのはのバスターの様な力もフェイトのような近接の技も少ないはやての様な強大な魔法も使えないし、このままだといずれ行き詰まる、だから僕もすべき事をしないといけない、僕自身がこの先この世界で生きていく為に)

クロノに話したのはこのスタイルの変更の為の修行期間を欲しいと伝えにいったのだった。
速人にはエナが継いでいる技”鳳凰の太刀”があるその技と力を学ぶ為の時間が欲しいと。

なのはやフェイトを同じ自己訓練は毎日欠かさずにしてはいるが二人に比べて速人の能力が見劣りするのは否めない、それが今回の行動を取らせた原因だった。


「ちゃんとみんなには言わないといけないけど先ずはあれの完成を急がないとな」速人はそう独り言を言いながらトランスポーターに急いだ。

そして12月24日、クリスマスイヴ、この日は丁度土曜日で学校は23日で終業式を迎えていた、今夜はアリサの屋敷でクリスマスパーティである。

メンツは6人女の子5人と男の速人一人というのは流石に浮いてると思うので速人が遠慮するも5人は強引に引き入れたのだった以外にもなのはが一番強引に引き込んだのを明記しておこう。

フェイトは朝から落ち着かなかった、アリサの所のパーティはこれで2度目であるが今日は速人も参加するからである、夏休みが終わって2学期が始まると速人は元々の性格なのか学校でも人気者になっていく、人の気持ちを理解できる長所をもち手先も器用でスポーツもかなりできる、出会った頃のおとなしい感じは殆ど見せなくなっていた、そんな速人を見ていると心の中にシクッと来るものを感じてしまったのが9月の頃だった。

6人で食べる昼のお弁当の習慣は相変わらずであり、フェイトは速人の隣りにつく事が仲間内で当たり前になっていた右になのは左に速人、これがフェイトの定位置だった。
「フェイトのそのオカズおいしそうだね?」と速人が欲しそうにすると「ん?たべてみる?」とそれをあげようとすると速人はフェイトが差し出したオカズを箸ごとパクッといきオカズだけを抜き食べて「うん!おいしいね!」と口に出す、それをアリサやはやてに冷やかされるも内心は嬉しく感じ始めたのが10月の頃。

それが好きと言う感情に変わったのが11月の終わりの出来事があった時だ。
2人で出かけた自然公園、ミサゴの観察にと速人がフェイトを誘った時であった。
「う〜ん今日も出てこないのかな?」フェイトはミサゴの到来を待っていた11月だと言うのに天気もよく丁度いい日和である。

そんな日の昼下がりベンチでミサゴを待っていた速人は居眠りをしていた。

フェイトは「速人、今日はミサゴこないのかな?」と同じベンチでココアを飲みながら速人の方をみると、速人の寝顔が其処にある、少年特有の寝顔だ。

フェイトは以前の速人の言葉を思い出す「フェイト居るとなんか心がポカポカして一緒にいるととても安心しちゃうんだよねそれと気分もよくなる」
寝ている速人をみてフェイトも思った(私も同じ気持ちなのかもしれないよ?速人)

「ケーン!」とその時、何かの動物の鳴き声が鳴り響くと速人は飛び起きてその方向を見つめる「フェイト、あの声はミサゴの鳴き声だ普通はあんな声出さない何かあったのかもしれない」と真剣な顔で言う速人フェイトはその真剣な顔にドキッとする「う、うん」と曖昧な返事を返すも「心配だ行ってみよう」の声に一緒に行動をする。

その場所に行くと心無いいたずらの罠にかかっているミサゴがじたばたしていた。
「これはひどいな・・・」速人は悲しむ、その顔をみてフェイトも同じ気持ちになる。
「フェイト本当はいけないんだろうけど僕らの魔法で助けよう」と速人が言う。
エルヌアークの時に見せた王子の顔で、フェイトは速人の色々なしぐさや表情、考え方を今まで見てきて思った(私はやっぱり君のことが・・)「フェイト聞いてる?」速人が返事を待っていた「あ、ん・・そうだね本当はいけないんだけど今だけは二人のヒミツでね?」とかえすのがやっとだった。

二人でミサゴの罠を解き回復魔法で手当てをしミサゴを空に返すとミサゴはお礼と言わんばかりに2人の上でクルクルと飛んでやがて森の中に消えていった。

そしてパーティの時間が迫ってくる、なのはと一緒に高町の家でアリサの迎えの車をまつ二人、速人は用事があるからあとから直接アリサ邸に合流すると連絡が入っていた。
フェイトはなのはに相談する事にした、いまの自分の気持ちを。

「なのは、ユーノの事考える時ある?」と切り出した「ええ?」となのはは親友の突然の相談にびっくりする「ど、どうしたのフェイトちゃん?」
フェイトはなのはに「ん、最近ワタシおかしいんだ・・速人の事を暇があると考えてる自分が居るんだ」と親友に自分の気持ちを打ち明けていく、なのはも真剣に話を聞く、話を聞き終わったなのはが自分の考えを述べる。

「きっとフェイトちゃんは速人君のこと好きになっちゃったんだね?」と優しく笑顔で「私もユーノ君のことはすきだよ・・面と向かっていったことはないけどね・・」と返しつつ続ける「でも、フェイトちゃんは私と違って好きな人に好きですって言える心持ってると思うんだ」と告白しちゃったほうが良いよ?的な意見を出していた。

フェイトは「私はそんなに強くないよ・・・」と返す「でもフェイトちゃん!・・・」となのはそこまで言って口を閉ざし「私もユーノ君にいえてないからつよくいえないね・・」と言うだけだった。

(速人君が居なくなっちゃうのフェイトちゃんまだ知らないんだよね・・)反省するなのはだった。

アリサの屋敷でのパーティは6人が揃って色々話しをしているところだったプレゼント交換の時での事

「わぁこれ凄い綺麗〜」と声を上げたのはすずかだった。
白く色が付けられた髪飾り、翼を模ったそれは速人の自作品である、青いすずかの髪によく映える。

「にあってるじゃないすずか」といったのはアリサその脇にはクーパー君がいる。

「速人君ありがとう」お礼をいうすずかに「いや誰に行くかわからないから誰にでも合う様に作った物で申し訳ないんだけど喜んでもらって嬉しいね」と嬉しい顔で応える速人。

それをみてフェイトはちょっと心の中に穴が出来るそんな感じを味わった。
なのははそれを見て速人の方を見ると速人のところにある物に気が付く。
「速人君その四角いものはなに?」と聞くと「ん?これは後で必要になる物でプレゼントじゃないんだ」と応える速人。
「そっか」今夜海鳴を去る速人にそれ以上の詮索は止めたなのはだった。

この中で、今夜速人が海鳴を去る事を知らされていないのはフェイトのみであった速人の願いから言わないでくれと念を押されたために全員伝えてはいない。

雰囲気が暗くなると気がつかれるのでアリサが話題を搾り出した。

「そういえばアンタさピアノ弾けるんだって?」と速人は「ああ、はやてからきいたの?」と返す。
「あれは驚いたよ〜男の子であそこまで弾けるなんて以外やったよ?」とはやてが声を出すと。

フェイトが「聞きたいな速人のピアノ・・・」と言い出しはじめる。

速人はこのフェイトのお願いに滅法弱い、なのでこう動いた「じゃあアリサとすずか、バイオリンだしてよ?それで何か演奏(や)ろう」と提案する。

「それいいね!私も聞きたい!」となのはも賛成する。

パーティは急遽音楽鑑賞会になる。
速人とアリサすずかで何を演奏するか決めて「じゃこれでいこう」と速人がピアノの前に座る。

「ん、こっちもいいよ」とアリサとすずかも同調する。
「それじゃいこうか?」と速人がピアノを弾き始める。

流れてくるメロディーは小学生高学年なら誰でも知っている曲だった。


「これ聞いた事あるよ・・」フェイト
「これできたか・・・」はやて
「いいよね〜これ」となのは

優しい旋律が6人の空間を満たしていく
そのうちにはやてが口ずさみはじめる

「この広い大空に 夢を託して〜」
これを機会に聞いていた3人は一緒に歌いだす

なつかしい友の声 ふとよみがえる

意味もない いさかいに ないたあの時

心通ったうれしさに 抱き合った日

みんなすぎたけれど 思い出強く抱いて

勇気をつばさに込めて 希望の風にのり

この広い大空に 夢を託して

詩の途中なのはは思う(速人君お別れ言わないで行っちゃうきなの?そんなのだめだよ?)




そしてパーティは終わり、なのはの家まで車で送ってもらった三人は。
「じゃあお休みなのは」とフェイトも速人も挨拶を交わし家路に着こうとする。
「速人君!・・ちゃんとフェイトちゃんおくってあげてね?」と珍しく姉モードで念を押した目じりにはすこし涙が浮かんでいた。
「まかせてよ、ちゃんと送っていくからさ・・」速人も応えた。
「二人ともお休み」となのはも家に入っていく

フェイトはそんな二人に違和感を覚えつつも速人と一緒に歩き始める。

「流石にもう寒いね」速人が喋りだす「ん、そうだね・・」とフェイトも返事を返す、内心はドキドキだった(速人とこうして歩くのは初めてじゃないんだけどなんか凄い新鮮に感じる)なんて考えて速人の方を見ると、月明かりに照らされた銀色の髪が幻想的な光景を醸し出していた、正に銀髪の王子様のような感じである。

「・・・」しばし足を止め速人を見つめるフェイト。

速人はフェイトに気がつき振り返るそして何かに気が付いたようにあの四角い物体をフェイトに差し出した「そうだ、これフェイトにプレゼントだ」とプレゼントを手に持たせる速人。
「私に?何かな?」嬉しい反面中身がきになるのであるが速人は照れくさそうに「今は開けちゃダメだ家に帰ってから開けて欲しいな」といいつつも続けた「僕、フェイトに言わないといけないことがある」と告白を始めた。

フェイトはそれを黙って聞く、速人は意を決して伝える。

「僕ね今日でこの海鳴を離れるんだ」
「うそ?」フェイトはそう返すしかなかった。
「色々考えたんだけど、この先僕が魔道士として、人間として生きていくためには、この居心地のいい場所から離れるしかない・・一度自分というものを見つめなおして思ったんだ、なのはやフェイトの様に僕には切り札というものが存在しない・だから僕はそれを見つけに行く事にしたんだ・・この先君やなのはと同じ位置に立てるようになるためにね」

速人の顔は王子の顔だった、フェイトは王子の顔の速人は決意して決めた時だと解っていたから止めれないと理解した。

自分の気持ちを押さえ込み返事をする「そうなんだ・・」と
「でも速人がそう決めたのなら私は応援するよ? 速人ガンバレ・・」というしか出来なかった

「ん、ありがとう」速人もフェイトの気持ちに気が付いてないわけではない、でも在る物にそれは託したから此処ではなにも言わなかっただけだ「さよなら じゃないからさ、またねだから きっと又出会えるからさ」と追加した速人はフェイトを家の前まで送り自分はそのままタクシーにのって海鳴を離れていった。


フェイトはそのまま自分の家に入るとリンディが迎えた「おかえりフェイト」自分を迎えた義母にフェイトはガシッと抱きついた
やがてグスグスと泣き出し「おかあさん・・速人が・・速人が・・遠くにいちゃったよぉ・・」
リンディも飛鳥姉弟が今夜発つことはもちろん速人の管理局の業務一時凍結のことも知っているのだが速人の願いもあったのでフェイトには一切知らせていなかった。
「そう、速人君が・・」リンディは義娘となったフェイトを優しく抱きしめたフェイトはなのはと話した事を泣きながら母リンディに伝えていくだまって聞く母は話が終わると口を開く。
「そう・・フェイトは速人君のことが好きなのね?」
と娘の気持ちを確認してみると
「うん・・きっと大好きなんだ私・・」と答えるフェイト。
手に持ってるものが気になったリンディは「フェイトそれはなに?」と質問する「速人が私にプレゼントだって言ってた」
「じゃあ開けてみたら?何をプレゼントしてくれたのかしらね?」母親らしい口調で話すリンディ

フェイトがプレゼントを開けてみると、其処にはあの速人がリンカーコアを生誕させた日にフェイトがモデルをした時の画が入っていた。

「凄く綺麗ね?モデルはフェイトなのかな?」とリンディは速人の絵に引き込まれた義娘に聞く、頷くフェイト。

その絵は幻想的な絵だった、フェイトと思われる少女が白いドレスを纏い背中に白い翼を生やし満月の夜に手のひらから天使を呼び出して夜空を飛んでいる絵だった。

フェイトとリンディは暫くその絵に見とれていたがリンディは破られた包装紙に手紙が付いてるのを見つけた、速人の字でフェイトへと書かれている。

リンディはフェイトにそれを渡し読んでみたほうがいいと勧めた。

フェイトがその手紙を読むと。

「おかあさん・・・速人がね・・・速人がね・・」と内容を伝え始める。
「うん?速人君がどうしたの?」と聞き返すリンディ。

「私のこと大好きだって伝えてくれたよ・・・」と嬉しくてポロポロ涙を流すフェイトをリンディは更に抱きしめ「よかったわねフェイト?」と一緒に喜んであげた。
「うん・・」
パサリと床に落ちた手紙にはフェイトに対する速人の想いが綴られていた、文面の最後にはこう書かれてある。


一番大好きなフェイトへ いっぱい いっぱい ありがとう 

ー魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼Fin−



あとがき
どうも南ですじつは後1話あるんですよ
エピローグをもって完全完結で御座います

ではでは




    
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.71 )
日時: 2009/05/10 12:43
名前: 南透

ーエピローグー

新暦75年5月 9:00AM



フェイト・テスタロッサ・ハラオウンは公安捜査部に近い3番ポートのエントランスホールにてある人物を待っていた、はやてのもう一つの頼みを実行する為である。


ヘリ到着アナウンスがホールに鳴り響き、色々な到着便の案内板が忙しく回りだしている。

人ごみの中に目的の人物が居ないかをフェイトは探していた。

メール等のやり取りはあったがここ数年はお互いが忙しく直接会うのはひさしぶりなのだ。


出合った頃は私より少しだけ背が低かった優しくおとなしかった子
七罪の事件で魔法と出会い私と同じく魔道士を目指し始めた友人。
私の事を一番大好きだと言ってくれた男の子。
今では自分の事をオレと言っているすこし逞しく青年として成長した彼を探す。

携帯のコールサインが鳴り響き私はそれを手にとって通話ボタンを押そうとした時。

「もしもしフェイト?」その声を聞いて実際に声がかかった方にフェイトは体を向けた。



着慣れない陸士隊制服を着た青年、自分よりすこし背が高くなった身長、短い銀髪と蒼い瞳を自分に向けて照れくさそうに携帯をしまいこみ右手をフェイトに差し出した。
「久しぶりだ」フェイトはその声の主と差し出された右手を自分の両手で握る、声の主の顔を見上げながら。

少女時代の面影を残す笑顔を作って、嬉しそうに懐かしむように口を開いた。


「ハヤト・アーク・スターロード、久しぶりだね」と


















大あとがきという名の言い訳

どうも南です星の道光の翼これにて終劇で御座います。
自分自身まさか此処まで書き上げれるとは思っておりませんでした。

途中で投げ出すのがオチであろうなと自分でも思っていたのですが、此処のサイトの皆さんの感想等が書く気力をくれました、本当に有難う御座います

何処かのコメントにも出しましたがこれが南の処女作です
MOの部屋でこの作品を書けて本当に良かったと思います。

次回作も考えてありますがすこしサイドストーリーで楽しもうかと考えていますのでなんかネタあったらみなさんクダサイ(マテ

なんでも良いのでこの星の道光の翼の全体の感想等
送ってくれたらうれしいかと思います

ですが星の道光の翼での最後のフラグが残っていますのでそれの回収かねて此処で発表します
次回予告いきます!




        

























         次回予告



ヴィータ「なのは なのは!」

なのは「・・・」ヴィータ「しっかりしろよ!・・誰か早くコイツをなんとかしてくれぇぇぇぇ!」



新暦68年 2月 高町なのは撃墜 この報せは管理局を震撼させた・・・・

ユーノ「くそ!なのはの疲労が此処まで蓄積していたなんて、何か方法はないのか!」必死に解決策を探すユーノスクライア新司書長。

そしてあの少年もまた舞い戻る「君の本当の気持ちをきかせてよ?」

度重なる出動、自分の想いを貫き通した戦いの末に少女の体と翼は地に落ちた、正体不明の傀儡兵と思われる物体によって。

「なのは、なのは!」緊急を要する手術室の前で親友に呼びかけるフェイト

シャマル「今は駄目よ!邪魔だからどいて!」湖の騎士が強く言い放ちオペ室に消えていく。
泣き崩れるフェイトを速人はただ抱きしめる。

それと時を同じくしてミッドチルダクラナガンでは少女ばかりを狙った連続誘拐事件が多発していた

クラナガン時空管理局地上本部はこの誘拐事件に異例とも言える判断を下した。

「こちらソード03今から例の場所に突っ込むぞ?」
「こちらロングアーチ、ソード03了解です出動どうぞ!」
「行くぞカエストス」<yes my master>

その判断とは地上本部特別対策課実行部隊への捜査開始指令だった。

特別対策課実行部隊、地上本部でも最恐といわれる影の部隊 通称 灰色の亡霊グレイファントム

その部隊にある少女が招聘された、彼女の名は





地上本部特別捜査官八神はやて三等陸尉




「八神はやて特命を受けてグレイファントム出向となりますよろしくおねがいします!」

八神はやてを迎え入れたグレイファントムはこの連続少女誘拐犯の捜査に乗り出していく、そして高町なのはは空にふたたび戻ることができるのか?

「ジャンクにしてあげるわぁ!」

「あまり僕をなめないでほしいな?」

「俺の関わる事柄は何故こうも命が散っていくんだ・・」

「ええよ、アンタは今のままでええんよ」
はやてがグレイファントムで出会う少年もまた自分の運命に翻弄されていく。

少年の名は


     































    グレイファントムソード分隊03
     神威・冬弥(カムイ・トウヤ)

    「俺はお前との決着をつける・・」



ー魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー

       





ちょこんと人形のような少女が画面に登場するそしてクルクルと周り声を出した

リィンフォースツヴァイ「今回は私も登場するですよ〜」

南透がおくる設定カオス小説第2弾始まります。
 

メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.72 )
日時: 2009/05/12 11:26
名前: 南透


「送信終了、っと」速人は携帯のメール送信ボタンを押した、送り先はフェイト・テスタロッサ・ハラオウンとなっている。

チャララ〜チャッチャッチャララ〜♪どこかのファンタジーなレベルアップ音がしメールの着信を知らせる送り主はフェイト。

「速人へ メールありがとう、でもごめんなさいその日は大切な用事があって無理です、フェイト」

「ええ?、おかしいな・・この間確認したらOKだって言うから映画のチケット取ったのになぁ・・」
速人の購入したチケットとは?

ハリーポッチャリー激痩せ軍団VS脂肪騎士団、私たちは永遠に太り続ける!だった。

「フェイトが見たいっていうからかったのになぁ、明日本局で聞いてみるか・・今までフェイトがお願いしてきて断ることはなかったもんな」

速人はフェイトのお願いに滅法弱い今回もそのお願いにほだされて、映画の日にちの設定をしたメールを送ったのだが返事は予想外のものだったさらに!
「この映画の後に交際申し込もうとおもってたのになぁ」


飛鳥速人、又の名をハヤト・アーク・スターロード(15)ピッチピチ?の中学三年生であるが時空管理局の魔道士でもある、現在は宮城県仙台市に住んでおりそこからDATEグループ仙台支局からの転移魔法で本局入りをしている

小学校4年のときに此方に来たのは自分が現在修めた鳳凰院流派の本山が仙台にあるからだった、さらに姉のエナが翠屋仙台支店の店長としてこの地に店を開いたためでもある。

5年の歳月をかけて速人の鳳凰の太刀は完成の域を見ていた海鳴を離れ自分のスタイル変更を完全に成し遂げていた。

現在は戦技教導官をする傍ら広域特別捜査官の二束草鞋の生活をしている誘導魔法制御に関してはあの高町なのはを抜いているための教導官抜擢であった、フェイトは2度ほど落ちた執務官試験に合格し執務官としてバリバリ仕事をこなすエリート魔道士として活躍をしている、余談だがこのコンビである世界の悪辣な支配者を完膚なきまでに叩きのめした事件は本局では有名(血のバレンタインと呼称されている)であるのだが実はまだお付き合いというものをこのコンビはしていなかった。

そしてこっちは海鳴ハラオウン家。
フェイトは速人にメールを送ってからため息をついていた「速人ごめん・・私も本当は映画にいきたかったんだよ?」とつぶやくのだが手元にある写真を見つつまたため息をついた「乗り気じゃないんだけど・・・しょうがないよね母さんの指示だし」
その写真とは俗に言うお見合い写真だった。





ある春の日の出来事(フェイトのお見合い騒動)


「フェイト〜?」速人は次の日フェイトを捕まえ理由を聞こうとレストルームにフェイトを連れて行ったそしてメールの件を問いただす。

「フェイト〜どうしちゃったのさ?今までこんなこと(お願いしてきてドタキャン)無かったのにさ?昨日突然ダメ!って、僕は納得ができないんだけどな?」速人にしては必死である、何せ目前の彼女(フェイト15歳)は長年自分が想い続けた女性であるお互いハードワークで休日が一緒に過ごせるなんて年間とおして2,3回あればいいほうだ、それに今回速人は交際を申し込むつもりでこの3ヶ月綿密なプランを練っていたのだから。


僕はフェイトの反応を待った、すると「速人ごめん・・実はね・・」と理由をぽつりぽつりと話し始めたんだ「その日なんだけどね?私・・お見合いするんだ・・・」








「ハィ?」僕は自分の耳を疑いましたよエエ疑いましたとも、しかしだ聞き間違いと言うこともあるよね?目の前の金髪美少女はいまナントイイマシタカ?確認もこめてもう一回質問することにしたんだ。

「ん?ゴメン、ボクちょっと聞き取れなかったな・・もう一回イイカナ?」

「だから〜お見合いするんだよ、その日・・だからゴメンネ?速人には本当に申し訳ないんだけど・・」フェイトは本当に申し訳なさそうに続ける「私も速人との映画・・楽しみにしていたんだよ?本当だよ?」と言った、フェイトなりのやさしさなんだろうけど今の僕には何か自分が裏切られたように聞こえて次の言葉を言っていた。

「つまりだ、僕よりそのお見合いの方が大事なんだよね?フェイトの気持ちはよくわかったよ」そして「映画の事は水に流そうお見合いに集中できないもんな?お見合いがんばってくれよな」といってしまったんだ。


私フェイトは速人の今の言葉が信じられなかったし悲しくなった、人の気持ちを理解できる男の子だったから、私の今の気持ちをわかってくれると想ってお見合いの話も正直に言ったのに、私の気持ちがわかったなんて・・速人わかってないよ?売り言葉に買い言葉的に私も言い返していたんです。


「どうしてそんな事言うの?速人だから正直に伝えたのに・・速人私の気持ちなんてぜんぜんわかってないよ!私にだって色々事情があるの!そんなこという速人なんて大嫌い!!」

大嫌い大嫌い大嫌い大嫌い ガーン!!

速人は一番聞きたくない相手からこの言葉をもらってしまってかなりのショックを受けたさらに目の前の金髪美少女(15歳)の次の言葉で撃沈するのである。

バンッとテーブルを叩いて立ち上がりフェイトは速人を見つめるしか瞳にはうっすらと涙をためている
「私が好きになった君はそんなこと言う人じゃない・・でももういいよ君の言いたいこと聞けたから・・お見合いに集中するね・・私もう行くから」
レストルームからフェイトはつかつかと怒った足取りで出て行った(速人のバカ・・)

ルームに残された速人は「オレ・・フェイトを・泣かせちゃった・・?」大嫌いと涙この2アイテムに自分の心無い発言に深く反省する速人だった。

「フェイトがあんなに怒ったの初めてだ・・」頭をがっくりとたれると床に一枚のメモがある、フェイトが落としてしまったものであろうか?

「何だこれ?」拾ってメモをみる「これは!」速人が見つけたもの、それはフェイトのお見合いの相手と時間と場所だった。

4月20日 ポチャッリー家 ホテルアグスタ 瑞閣の間 11:00AM
「・・・ポッチャリーってあのハリーポッチャリーとお見合いするのか?」

ハリーポッチャリー。
新進の複合企業体ポッチャリー財閥の長男で管理局でも数少ないオーバーSランク保有者であるがその正体は映画スターである、広報課勤務であったのだがハリーポッチャリーシリーズで脚光を浴び今や時の人なのである現在は嘱託に希望降格をして映画の方に力を入れている、小太りの3枚目ながら何故か憎めない、そんな人柄が大いに受けているのだ

「リンディさんならこのお見合いやりかねないけど・・・あのハリー相手じゃ僕なんかかなうわけが・・」
ハラオウン家は実は有名な名家であり社交界では名が知れ渡っている、フェイトも義理とはいえハラオウンに席を置く身であるしポッチャリーは最近力をつけた新進企業体だ社交界では力を持っている存在だったお見合い話はあってもおかしくは無い

速人はうなだれてレストルームを後にした。









高町なのはは非常に困っていた、それは親友の愚痴をすでに3時間聞かされているのであるのだが。

普通の愚痴ならまだいい、ノロケ愚痴ノロケ愚痴の二連コンボをアンエンディングで波状攻撃をかけられているのだ、これには流石のエースオブエースも疲れを隠せない。

誰にかって?もちろんフェイト(15)にだ
状況を垣間見てみよう

「なのは聞いてる?そりゃあね映画とブッキングさせちゃった私も少しは悪いと思うよ?でもね速人ならわかってくれると思ったんだ、だからお見合いのこといったんだよ?それなのに!あの馬鹿人(ばかと)はさ!」これが愚痴

なのはは ふぅと頭を横に振り「で?フェイトちゃんさ速人君に何て言ってもらいたかったわけ?」と問うと。

「そりゃ・・速人ああ見えて私には優しいからさ・・もっとこうさ・{いいよ君のこと信じているから(お見合いに)いっておいでよ僕は待ってるからさ?}とか言って欲しかったよ・・速人なら言ってくれると思うんだ、ね?なのはもそう思うよね?」とフェイトなりの速人像を聞かされるこれがノロケ。

はのはは次に「じゃあそうやって速人君に言えばきっとわかってくれるんじゃないの?」と言うと上の速人ならわかってくれると・・のところにループするのだ。


なのはは思った(ユーノ君助けてと)


そして此処無限書庫ではユーノがなのはと同じ状態になっていた。

「ハァ・・オレ、フェイト泣かせちゃったよ、ユーノ・・」と速人の言葉を皮切りにフェイトと同じような惚気愚痴ノロケグチの最悪コンボをアンリミテッドで炸裂させられていたのだ。

奇しくも速人とフェイト、似たような行動をするところある意味いい夫婦ではないだろうか、被害にあってるなのはユーノは堪ったもんじゃないが。

(なのは・・今日はデート無理かもしれない・・)ユーノはすでに諦めていた。



フェイトお見合いまであと2日。



速人はショックのあまり今日の仕事が手につかない本日はDATEグループとの合同捜査でクラナガン地上本部に出向き捜査会議に出席しているのだが会議中ずーっとボーっとして会議内容なんて頭に入ってなかった。

この気の抜け方に気を揉んだのは同席していたDATEグループの若き総帥、伊達一宗だった。
(なに呆けてやがんだ?あいつは)

会議が終わり一宗は速人に声をかける「いょう速人まるで青菜に塩だな?」と覇気がない義弟に声をかける、DATEグループ総帥伊達一宗は仙台翠屋の出資者であり姉エナの婚約者でもあり速人にとっては義兄にあたる存在でもある。

一宗の呼びかけに光の無い瞳で「一宗兄貴・・オレもうだめだ・・・」と呟く。

「おぃおぃどうしちまったんだ?」義弟の限りなく低いテンションに一宗は少なからずうろたえる。

DATEグループVIP室で一宗はため息をついたそれも盛大なやつを。

速人の昨日のフェイトの話を聞きそして出たため息だった。

一宗からすれば思春期の男女のかわいいじゃれあいしか見えない些細なことである。
(しかし今まで喧嘩らしい事も無かったなんてなんとも初心なコンビだなまぁ付き合ってないんだから仕方も無いが)
一宗は自分の考えを一先ず胸に収めて速人にもう一度問うとこにした。

「で?速人よ、お前さんはフェイト嬢ちゃん諦めれるのか?」
(いや諦めれる訳ねーよなコイツは)一宗はそう思う昔から速人はフェイト一本やりで他の女の子に交際申し込まれても断り続けてるのも見知っているから。

「あきらめられないよ・・けどお見合い相手があのハリーポッチャリーみたいでさ・・」と速人はポツリと呟いた。

ん?ハリー?一宗は速人の言葉に違和感を覚えた、先日あるパーティ会場でのことを思い出す。
ハリーのやつぁたしか映画の競演者のハーマイオニーグレチャッテルと婚約決めて来週には発表するはずだよな?奴の性格からその後でお見合いってことはありえねぇな・・・コイツはひょっとすっと・・
今日の会議でのポッチャリー関連企業の密輸あぶり出しに関係ありそうだなこのフェイト譲ちゃんのお見合い・・
一宗は速人に「その見合いっていつだ?」と問う

「明日のAM11:00でホテルアグスタみたいだ・・」と速人

一宗はそれを聞いてある結論に達した(なるほどな明日はあそこでポッチャリーの名は出てねーが大掛かりな盗品オークションがあるはずだ、リンディハラオウンかなりの鼻が利くじゃねーか、ならこっちも援護射撃くらい出してやるか?)

一宗は速人に「速人、お前フェイトお嬢ちゃん諦められねえならよ?明日自分の力で見合いぶっ壊すくらいの気合見せてみろ?」速人に見合いぶち壊しを勧める。

「伊達家家訓その2 本気でほれた女性には自分の全てで想いをつたえるべし!」速人に家訓伝授をする。
「いつまでもうじうじしてねーで自分の想い嬢ちゃんに伝えてこいや!」と隻眼で速人を睨む。

速人は見合いぶち壊しなんて考えてなかった自分におろかさを感じそしてぶち壊しを進める一宗に感動を覚えた。

「そう、そうだよねうじうじしてても仕方ないよねありがとう兄貴、目が醒めたぜ!」速人は一気に覇気がもどり部屋を後にした。

一人部屋に残った一宗は「俺様もあいつ(速人)には甘いな」と笑いながらも秘書室とオンラインを結び「政綱、至急リンディハラオウン女史とつなぎ付けてくれそれと明日のアグスタのバンケット(宴会場)関係のデータをよこせ、ちぃと派手に祭りすんぞ」一宗の隻眼はDATEグループ総帥の眼だった。


そして見合い当日


(いいフェイト?こっちの目的を悟らせちゃだめよ?)念話で着物姿の義母と義娘はアグスタロビーで見合いの相手まちだった。
(うん、かあさん、これが成功したらそのお休みの調整お願いだよ?)とフェイトは念を押す。
(この捜査が終わったらそれこそ1週間はまとめてあげるわよ)とリンディも返す。

そして相手が現れる「これはハラオウンさん本日はどうも」脂肪の塊の3人が登場した。
フェイトの見合い相手はハリーではなく次男のデヴィーポッチャリーだった。

(このデヴィー、すごい苦手なんだよね)フェイトは早くもやる気がうせていくのだが。
(でもお休みの為だがんばらないとね)と自分を奮い立たせる。

此方はアグスタの別室の一宗は今の状況をモニターしていた(やっぱり次男坊のほうかハリーよりもあいつの方が厄介だ、その実盗品強奪指示なんかは次男坊が出してるはずだうまく逃げて尻尾つかませねーがあいつは悪党だ、DATEグループもあいつの策略で何回か痛え目にあったしな今日こそとっつかまえてやんぜ?)

「じゃあ後は若い二人でね・・」とリンディ他の一団は部屋から出て行く。

カポーンと庭園の瑞閣の間は竹筒の音が鳴り響きフェイトとデヴィーの二人だけになる。

「フェイトさんとこうして一緒のときを過ごせるなんてボクはシアワセダナァ〜」とデヴィーポッチャリーはいやらしくグヘヘと笑いながらフェイトを見つめる、その視線の先はフェイトの胸しか見ていない。
激しい嫌悪感に耐えつつもフェイトは事務的に声をだす。

「ポッチャリーさんのお仕事は骨董品の収集販売とお聞きしましたが?」
「そうですよ〜実は今日もこの後アグスタで関連会社のオークションをするんですよね〜」と答える。
「!」フェイトの狙いはこのオークション参加権を貰う事だった。
管理局と協力体制をとってるとはいえポッチャリーグループのやり方に疑問をもつ上層部は多いそこでその内部調査にフェイトが指名されてこのお見合いとなったのだが、日にちとかはポッチャリー側が指名してきたので今回の速人とフェイトの騒動と相成ったわけである。

「私も骨董品に興味があるんですそのオークションに一緒に連れて行ってもらえませんか?」と上目遣いで迫るフェイト、どこで覚えたのか女の武器を巧みに使っていく。

「フェイトさんも骨董品に興味がおありでしたか!ならご一緒しましょう!」とグヘヘといやらしい笑いを隠さずに同行を許可するデヴィー、その眼には得体の知れない濁った光があるのをフェイトは知らなかった。





(あの・・王子・私は何故纏われたのでしょう?)とラキシスが速人に質問をしていた、普段は「君の力に頼ると僕自身がダメになるから本当に危ないときに君の力を借りるよ」と言ってあまり纏わないのだが今回はいきなり召喚されいきなり翼のフルドライヴを命じられた、しかもクラナガンの街中で
(理由か?そんなの決まってる好きな子のために自分の全力をもって気持ちを伝えるためだ!)

と答え現在ポッチャリーの私設部隊と大太刀周りをしている最中だった。

フェイトとデヴィーの見合い会場に忍び込むつもりが見つかってしまいつかまるわけにはいかなくなって現在に至るわけだ、世界を救うとかそうではないただの速人の暴走である。
(はぁ、つまり私はどうでもいいことに呼び出されたんですね?)とラキシスは頭が痛くなってきた。
しかし私設部隊はどんどん増えてくるので
(仕方ありませんねこの取り巻きには今この時の記憶をなくしていただきましょう)とラキシスが調律を始める
光の翼で周囲の部隊を寝こそぎ叩き付けた速人は瑞閣の間に急いだ。

「此処は駐車場じゃない、此処のどこがオークション会場なの?」フェイトはデヴィーに問う。

デヴィーは「いやだな〜まず先に私と契りを交わさねば会場に連れて行けるわけが無いじゃないですか〜ですから今からパラダイスにいくんですよ?」
とフェイトを手篭めにするつもりだったのだこの次男坊こういうことには頭が回るようだ。

(王子、フェイト様の魔力反応出ました)ラキシスが速人に伝える。
(どこだ?)(それが地下駐車場のようなのですが・・)
(何?瑞閣の間じゃないのか?)(ちがいますね、どうしますか?)
(いくにきまってるだろ!)速人は急いでフェイトの元に向かった。

「そんな!話が違うわ!」フェイトは声を荒げるがときすでに遅しである周りには私設部隊がわんさかと出ているしアグスタ内部で魔法戦闘するわけにもいかない。
「小学生の時からあなたを私の物にしたかったんですよ?エエ悪いようにはしませんから〜」と正に中年オヤヂの顔でいうデヴィー。

私は困った、さっさと終わらせたい一心でこのデヴィーを甘く見ていた、こんな状況に陥るなんて・・バルディッシュを起動させようものなら私設部隊に隙を作ることになる、デヴィーもA+のランク持ちだし下手に動けない、こうなったのも速人がいけないんだ!と心に思った時に。

ドゥーン!と音がして「フェイト僕の気持ちを伝えに来たそいつと行く前に僕の話を聞いてくれ!」と速人の声が聞こえる私設部隊をバタバタとその光の翼でなぎ倒し、あまつさえあのデヴィーも足蹴にして吹き飛ばした!
「何か踏んだか?まぁいいや」と速人は私の隣に降り立った。

「・・どうして速人が此処に居るのよ!」私は速人にそう叫んでいた。






アグスタ別室でリンディと一宗が今回のオークションでの骨董品の中で盗品と思わしき物品そしてその証拠となるデータの取引完了をしていた。
「まさかあのDATEグループの総帥自らこの捜査に協力していただけるとは想っていませんでしたわ」とリンディは一宗にそう喋る。
一宗はリンディに「いやいや俺様の義弟がそちらの娘さんによくしてもらってるらしくて偶には応援してやりたかっただけですぜ」と返し「しっかし貴女も娘に潜入捜査やらせるなんて酷いひとですねぃ」と言い更に「デヴィーポッチャリーの女癖の悪さをついたのでしょうがあいつは小ざかしい頭はまわりますぜ?」と告げると。

「あら?貴方からその言葉が出るとは思いませんでしたわ?速人君の暴走を仕掛けてその後にオークション会場押さえると言ったのは一宗君でしてよ?そのプランがこなかったらフェイトには他のガードをつけましたわ?」といい部屋を出て行った。

「かなわねぇな」と一宗は残された部屋で苦笑していた

そしてフェイトと速人は。

「もう、せっかくの潜入捜査が台無しじゃない・・」とフェイトが白眼をむいてるデヴィーに眼を向けて話す。
「え?」と速人は聞き返す。
「お見合いじゃなかったのか?フェイト?」と質問をする。
フェイトは「お見合いを模した潜入捜査だったの、極秘のデリケートな任務だったからいえなかったんだよ?」と返す。

「でさ?さっきの僕の気持ちって何かな?」とフェイトは速人が叫んでいたことを確認してきた。

「あ、う・・」見合いを模した潜入捜査としり罰が悪い速人であったがそう問い詰められて言葉に詰まるも口を開いた。

「フェイトさん!この僕と付き合ってくださいお願いします!」と頭を下げる速人。

フェイトはきょとんとし「フフフ」とわらいはじめる。

「それを言いたくてサーコートまで持ち出したの?ラキシスもいい迷惑だよね?」

{まぁ王子は思いついたら周りが見えませんから}と返すラキシス。

「その・・色々勇気も必要なんだよ・・面と向かって言うのは・・」と照れる速人にフェイトもちゃんと返事を返した。

「いいよ付き合ってあげる、こんな暴走起こす速人止めれるの私しか居ないものね?」とラキシスに同意を求めるフェイトだった。

これ以降お付き合いを始める二人であるがフェイトの尻に速人がひかれるのは言うまでも無い。



星の道光の翼サイドストーリーある春の日の出来事
     フェイトのお見合い騒動




あとがき
やっと書き上げましたがなんかぐだぐだになってしまいました。

シリアスの練習のつもりがただの駄文ですね。
ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.73 )
日時: 2009/05/14 09:40
名前: 南透

魔法少女リリカルなのは ツインエンペラー目次
>>79 登場人物解説>>81ツインエンペラー用語解説
>>74 プロローグ
>>75 第一話 傷を持つ者たち
>>76 第二話 ファントム・ペイン
>>77 第三話 三本目の剣
>>78 第四話 グレイファントム
>>80 第五話 ローズクリスタル
>>82 第六話 はやての手腕
>>84 第七話 アサルトオペレーション(前)
>>85 第八話 アサルトオペレーション(後)
>>86 第九話 グランガイツ
>>90 第十話 巨槌と黒衣そして赤薔薇
>>91 第十一話 リーザオキシー
>>93 第十二話 アイスマン
>>94 第十三話 高町なのは
>>96 第十四話 それぞれの想いの波
>>97 第十五話 赤い月の下で
>>98 第十六話 Mystic of Arc & superior
>>99 第十七話 フェイト絶叫
>>100 第十八話 亡霊と傷(前)
>>101 第十九話 亡霊と傷(中)
>>102 第二十話 亡霊と傷(後)
>>103 第二十一話 神威 覚醒
>>104 第二十二話 若神(わかがみ)
>>105 弟二十三話 戦いの傷跡
>>106 第二十四話 Tears of Wizard
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.74 )
日時: 2009/05/14 09:43
名前: 南透

ープロローグー


ミッドチルダ首都クラナガンの下町 2:00AM

歓楽街のこのエリアもこの時間はひっそりとし始める頃合である。

その歓楽街にあるビル建物の一室で二人の人物が密談を交わしている。

「〜で、今回の誘拐事件、奴等の仕業であることがこっちの調査で98%という数字が出たわけだ」壮年の男があまり明るくない室内で話し合い相手、おそらくは魔道士であろう、時空管理局の陸士隊風の男にそう告げた。

陸士隊風と伝えたが詳しく説明すると服が全体的に灰色で統一されている、通常は茶色が陸士隊制服の正式色である、壮年の男のは正にその色だった。

グレー色の服の男が声を出す「それで”我々”にその尻拭いをしろという訳ですか・評議会もいい気なもんですね・・」と壮年の男にグレー服の男が不満というか呆れた口調で言う。

壮年の男は表情を変えずにグレー服の男に追言する。

「それでだ、此方で撒き餌を用意した君の好きなように使ってくれ」とあるファイルを手渡す。

グレー服の男はそのファイルを見つつ口元をニヤつかせ「貴方も未だその牙を残していますかシュタインベルガー中将」と壮年の男の名を呼ぶ「しかし又いいんですか?歩くロストロギアと呼ばれる少女ですよ?」ファイルに記載されている人物のプロフィールを見て質問する。

シュタインベルガーは答える。
「闇の書事件で未だに地上本部からの信用が得られずに生き急いでる子供だ、せいぜい利用してやれアイスマン」とグレー服の男に言う。

アイスマンと呼ばれた男は「まぁ、いつもの事です・・ただし自分の部隊の特性上あまり大所帯で来られても困るんですがね?」とシュタインベルガーに少女の保有する戦力に目を通し懸念の意を伝える。

「それに関してはもう手は打ってある此方で呼んだのはその少女とユニゾンデバイスのみだ」シュタインベルガーはそう答え「今はベルカ自治区にいる筈だ」と所在の居場所も伝えた。

アイスマンは少し考え答える「まぁこの子供のお守りは神威(カムイ)にやらせます」そういってファイルを頭に叩き込んだのかそれをライターで燃やして密談を済ませた。

燃えてゆくファイルの写真には茶髪で赤いバッテンリボンをつけた八神はやての姿があった。





密談を済ませたアイスマンという男は時空管理局特別対策課実行部隊の部隊長である、此処の実行部隊は地上本部でも最恐と呼ばれる最強ではなく最恐である。

何故最恐と呼ばれるのか、目的遂行の為ならどんな手段も許される特権を持つからだ、その部隊名を通称”灰色の亡霊”と呼ぶ由来はその実行部隊名がグレイファントムとその隊員が着用する灰色の制服から来ていた。

(さて、奴等が動くって事はこっちも少しは気合を入れんといかんな)
アイスマンはグレイファントムの本部にコンタクトを取る「此方アイスマンだ石の山登りは済んだこれより下山する、剣と斧、そして槍をよこしてほしいんだが準備してくれ、それと3本目の剣の手入れはどうなっている?」

これは一種の暗号である要約するとこうなる、シュタインベルガー氏との会談は終了した、これからそちらに戻るが会議を開くのでソード、アックス、スピアの分隊長の召集を急いでくれ、それとソード分隊03の予定はどうなっている?
となる。
「こちらロングアーチ了解しました」オペレーターから返事が入り「3本目は巡礼の為の準備をしています」と返信してくる。

(巡礼か・・聖王教会の護衛任務かとなるとベルカ自治区だなちょうどいい)

アイスマンはオペレーターに平文で言う。

「トウヤに追加で伝えてくれ八神はやてと至急コンタクトと取りその正体を把握しておけとな」
アイスマンはそのまま闇に溶け込むように歩いて消えていった。

AM5:30 帽子をかぶった少年が上半身を裸にして朝の訓練をしている、少年とは思えない整った筋肉質の体、もの心ついたときから鍛錬してきている証であろう大粒の汗が体から出ている所を見るとかなり前から鍛錬をしているようだ。

数奇屋つくりの屋敷の庭で型の練習等をこなし「ヒュ〜」と息を整えその行為を終了する。

<Good morning my master>彼愛用の懐中時計が声を出す、綺麗な女性の声だ。
「おはようカエストス」汗をタオルで拭きながら少年も声に挨拶を交わす。
「今日の予定に変更はあるか?」カエストスに聞く少年、名前を神威冬弥(カムイトウヤ)と言う。

カエストスと呼ばれた懐中時計は彼が愛用するインテリジェントデバイスである。
カエストスは主人に答える
<[Seiou] church thFirst on e list knight Guard duty>{聖王教会のカリム様の護衛任務に変更はありません}
<In it and the addition yagamihayate tigation of actual conditions>{それと追加で八神はやての実態調査せよ}
「なんだそれは?八神はやて?」冬弥は愛機に聞き返す。
カエストスは少しだけ黙り込み答える
<A detailed thing Hear it with a long arch It is a thing>
{詳しい事はロングアーチで聞けだそうです}

「そうか、お前がそういうならそれに従おう」

冬弥は朝の鍛錬を終えて任務の為の準備をする為愛機を自分の身に付け数奇屋造りの屋敷に姿を消した

AM7:00任務地に向けて6番ポートまで来た神威冬弥はTVに映る連続誘拐事件の訃報を見ながらベルカ自治区方面のヘリ到着を待っていた。

TVに映し出される同年代の少女のシーツに包まれた遺体を見て思う。
(こんな事を起こす奴等がいるから俺の様な存在が必要になってくるのか・・)
そして次に報道された内容に目が釘付けになった

”管理局のエースオブエース高町なのは大怪我”エントランスホール全体がこの訃報にどよめく

高町なのは、このミッドチルダでもその存在はかなり大きくミッド世界のマスコミでもアイドル性の高い存在として名を馳せている、もっとも管理局のイメージアップのために利用されている感も否めなくはないが彼女が優秀な魔道士であることに変わりはない。

文字だけの知らせであったがホール全体からどよめきの声が出るのだから有名な事には違いはない。

(彼女とは一度本局で逢ったことはあったが、同じ世界出身としか知らない、大怪我する事自体本人の落ち度であろうな)冬弥は軽くそんな事を考えていると。

ドン!と何かが自分の胸に当たった。

「ん?」と胸の方を見てみると30cm位の人形としか呼べない物体が頭から自分の胸に突っ込んでいたところだった。

銀の髪そして小さいながらも陸士隊服を来た少女なのだろうか、とにかくその少女が自分の胸に突っ込み目を回して「はわわわです〜」と声を出したのだ。

冬弥はその声にプッと笑いを漏らす。
そして少女に「そろそろいいか?君はどこの子だい?いきなり胸にぶつかって来て大変だろうが何があったんだ?」

30cmの小さい少女はその声に気がつき冬弥の方に顔を向けた。

そして声に出す「わたしはリィンです〜マイスターとはぐれてしまったんです」と可愛い声を出した。

リィンと名乗った少女と冬弥が話を始めたときに後ろから声がする

「リィンどこいったんや〜返事してな〜」と関西弁の声がする。
リィンはその声を聞き冬弥に「マイスターがきてくれました」と言い冬弥にしがみ付きながら。

「マイスター此処ですリィンはここですよ〜!」小さ過ぎる手をブンブン振り回した。

関西弁をしゃべった少女はそれに気がつき冬弥のところに向かってくる。

そして一言「何処の何方か知りませんがこの子見てくれてありがとうございます」と頭をペコリと下げた。

(礼儀の正しい子だな)冬弥の第一印象はこれだった。

声の主こそ八神はやてだったが今のところ二人はお互いの正体は知らない。

はやてが顔を上げるとリィンははやての所に飛んで行き「マイスターごめんなさい〜」とあやまって甘えだす。

「ホントに困ったで?いきなり飛んでどっかいってまうんやから今度したらアイスクリーム一週間ぬきやよ?」まるで親子の会話である。

その光景をみて冬弥は帽子を深くかぶりなおし「無事に会えてよかったなじゃあ俺は急ぐので」とその場から逃げる様に去る。

リィンが去り際に「私はリィンフォースツヴァイです〜貴方のお名前教えてください」と声に出したので。

足を止め返事をした。

「神威冬弥だ」と右手をあげじゃあなの手振りをして消えていった。

「どうしたんやリィン?自分から名乗るなんて珍しいやないか?」と生まれたばかりのこの祝福の風にはやては突っ込んだ。

するとリィンは少し悲しい表情をして「冬弥さんの瞳が悲しい色をしていました・・」と答えた。


 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         プロローグ





あとがき
どうも南です、ツインエンペラープロローグです
前回の作品よりも少し重めにいきたいと思いますので愛読の方よろしくお願いします

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.75 )
日時: 2009/05/16 14:56
名前: 南透

ミッドチルダ北部ベルカ自治区、聖王教会の執務室で騎士カリムは今回の連続少女誘拐事件の視察準備をしていた、このベルカ自治区からも少女誘拐が起きたためだ、それも短期間に4件おきている、聖王教会でもこの事件を重く見ての筆頭騎士の登場となっていた、管理局の肩書きを持つために管理局側から護衛をつけるとのことだったカリムは護衛させる人物を2名指名していた。

一人は八神はやてという少女、闇の書事件で魔法に出会いベルカの騎士と呼ばれるヴォルケンリッターを従える夜天の主で最近は新しい管制人格の起動にも成功をした、会うのはこれで2度目である。

もう一人は神威冬弥、1年ほど前の騎士選定試験で出会い近代ベルカ式を使った魔道士との触れ込みで管理局サイドから紹介をされた、異世界の武術というものを使いわずか11歳にして正式な騎士の称号を得た鬼才である、騎士というよりも格闘士(グラップラー)と言った方がイメージ的にはあうのであるが。

その選定試験の相手はシスターシャッハであったのだが、一分もかからずに武闘派といわれるシャッハを倒すという強さを見せた、そのときの闘い方を見た時、カリムは(この子の強さは悲しみを秘めているその拳が何かを訴えている感じがする)と思ったのだ、何故?といわれてもカリム自身もよくわからないのであるがそう感じたのである。
それ以来事あるごとに冬弥を自分の護衛役にして様子を見守っていた。





クラナガン地上本部AM8:30

グレーの陸士隊服の一団が歩いているアイスマンを先頭に3人、制服上腕部の所に剣と斧そして槍のワッペンを各自がひとつずつつけている分隊腕章とでもいうべき物か。

周りの茶色の服を着た局員は「灰色の亡霊だぜ・・こっち(本部)に来るなんてな・・気分が悪くなるぜ」
「元一級犯罪者どもがいい気なもんだ・・・」
こんなひそひそ話が聞こえてくる。

(その元犯罪者の力を借りねばならんほどに堕ちてる管理局員がほざくなよな・・)腕部に槍のワッペンをつけた男、通称マークIIはその瞳を前方のアイスマンから離さずに頭の中で思っていた。

マークII自身はトップエリート局員である前科などはないが管理局本局のやり方のぬるさに亡霊入りを志願した武装局員だった。

斧のワッペンをつけた人物がその右脇で歩いているが名前をエラーと言う。

管理世界出身の次元犯罪者だったがその犯罪経歴も自分の部族を守るために仕方なくかぶったものである。

そしてエラーの右を歩いてる男、剣のワッペンをつけているのがラリー、管理世界出身であるがエラーと似たような経歴を持つ。

このように灰色の亡霊と呼ばれる者たちは過去に何かしらの傷をもつ者の集まりであった。

その一団の足を止めるかのように一人の人物が寄って来た。

アイスマンがその人物に声をかける「誰かと思ったらクイント・ナカジマ陸曹か我々は急いでるんだがな?」





神威冬弥はグレイファントム司令部(ロングアーチ)から八神はやてのデータを受け取りそれを見ていた。
(97管理外世界出身の広域型のオーバーSランク魔道士・・闇の書事件の主犯格・・その後更正し先のセブンギルティアサルトでの功績を認められ地上本部特別捜査官そして三等陸尉に正式昇格・・年齢12歳・・か)そして添付された画像をみて少し驚く(これはさっきの6番ポートの少女か・となるとリィンとか言ってたあの小さい少女が夜天の管制デバイスか・・)
冬弥は今朝逢った印象からとても前科があるようには見えなかった実態調査の意図もつかみかねていたが、次の追記文章で少女との再会するのだと確信した。

本日の八神はやての行動予定、聖王教会筆頭騎士カリムとの会見予定あり、と記されていたからだ
(一寸光陰とはよく言ったもんだな、少ない時間でも少しは何かつかまないといかんな)
冬弥は残りの移動時間を睡眠に当てるべく「カエストス俺は少し寝る・・」<It causes it before it arrives Please sleep my master>{到着少し前に起こします良い眠りをマスター}





同じころ八神はやても同じヘリに搭乗していたが座席が離れているためお互いの存在は知る由もない。

はやての脇には黒い小さなバッグがありリィンフォースIIがすやすやと寝息を立てている、そんな生まれたての家族を見つつ今回のレティの指示を振り返っていた。

「今回の指示はあなたに辛い思いをさせるかもしれない・・でも今後の事を考えると必要なことよやってくれるわね?」普段のレティ・ロウランとは違う雰囲気にはやては只ならぬ事なんだと肌で感じた。

「内容は以下の通りよ、地上本部特別対策課の内部調査よ」

「内部調査ですか?」はやては聞き返す「ええ、あなたは灰色の亡霊と呼ばれる存在は知っていて?」レティははやての質問に質問で返す。

はやてが知っていたのは「何でも地上本部所属で本局が手を出せない部署とか位ですが・・」
この位だった。

「運用部としてはそこに流れている資金の出所がはっきりしてないのが困るのよ、再三データを出すように勧告はしているのだけど無しの礫でね」レティの運用部には資金の出所を突き止めることで本局の介入をしやすくしろとの本局上層部からの至上命令が出ていた、地上本部からは規定の予算しか与えていないそれにしては保有している装備他が多すぎるのが懸念事項(これも調査で解ったのだが)だったのだ、最悪クーデターもありえるのである。

詳しいことははやてに話す必要はないと考えて止めてあるが、グレイファントムの扱う事件は血なまぐさいものばかりが多いためにその事は心配していた。

「この調査がうまくいけばあなたにも捜査官としての実績がつくわ、いい結果を出して頂戴、表向きは指揮官研修ということで出向してもらうわ」

はやてはレティの言葉に従うだけだった、未だ自分は闇の書事件の首謀者でその償いをしないといけない者だと心に銘じている、依頼された事にはNOとは言える身分ではないからだ。
「解りました」と答えるのみだ。

「それとヴォルケンリッターの介入は認められない連れて行けるのはリィンのみよ、いいわね?」
レティの最後の言葉がこれだった。

(グレイファントム、どういう所なんやろか?・・)がその前に決定しているカリムのところの護衛任務としたリィン誕生の報告もあって現在に至るわけではあるが。

「リィンも良く寝てるし私も寝とこ・・なのはちゃんの事でちょっと大変・・やった・・し・・」
はやては直ぐに夢の世界に入っていった。










「アイスマン一佐お久しぶりです」クイントは物怖じせずにアイスマンに話しかける「今日は冬弥はこちらには?」と質問も一緒にした。

「今は任務中でね此方には来ない」アイスマンも答える。
クイントは少し残念そうにするが「そうですか、ではこれをあの子に渡していただけませんか?それと皆さんに差し入れです」と紙袋を渡す。

アイスマンが中身を確認すると冬弥には手編みのマフラーで部隊員には何かの食べ物が入っていた。

「済まないないつも、確かに預かったあいつに渡しておこう」と感謝の言葉を述べる。

「いえ、あの子はこういう物に無頓着ですしお世話になってる皆さんにお礼もありますから・・」
と母親の顔で言うクイントだった。

クイント・ナカジマ、ゼストグランガイツが率いる部隊の分隊長であり、冬弥が管理局入りした時にシューティングアーツと近代ベルカ式を教えた人物である、出会ってから色々と彼の事を気にかけ、面倒を見てるというか気になってしょうがない様子なのだ。

「あの子は元気にしていますか?」と問うクイントにアイスマンは「君に鍛えてもらったんだ、まぁよくやってくれているよ、差し入れ有難う・急ぐからこれで」と4人は歩き出した。

分隊長3人もクイントに「どうも」とか「ご馳走様です」とか「いつも済みません」とお礼を述べて歩き出す。

歩いてる最中でエラーがアイスマンに話しかける「彼女位ですね自分ら亡霊を人として扱ってくれるのは・・管理局でも嫌われ者の俺たちに色眼鏡無しで接してくれるのは正直救われますよ」

ラリーも声を出す「どういうわけか必ず差し入れしてくれますがその量が大量と言うのは何とも形容する言葉が浮かびませんが・・」と付け加える。

「まぁ悪い気はしないな」マークIIもクイントの対応には正直な意見を出していた。

(自分も戦闘機人の子供を2人引き取って大変だろうに、冬弥の奴は幸せ者だな・・)アイスマンはクイントの近況を知っていてそんな事を考えていた。



ミッドチルダ北部ヘリポートの出口での事。

冬弥は聖王教会に行くためのタクシーをやっと捕まえたところだった、タクシー自体がこの区域は少なく捕まえるのも一苦労なのだ。

乗り込もうとしたときに「そのタクシーまって〜!!」と大声をあげる人物が冬弥の耳に入る。

「何だ?」と振り向く「八神はやて?」と小さく声に出していた。
はやてはハァハァと息を切らしながら「スイマセン、どちらに行かれるのですか?」と冬弥に行き先の確認をする、とはいってもこのポートからタクシーで行くところなんて聖王教会位しかないんだが。

冬弥は「聖王教会だ」とはやてに伝えると「ほんまですか!私も同じ所なんです!ご一緒させていただけませんか?」と言って冬弥に顔を向けた「あら?」と声を出し「さっきの神威さん?」

神威冬弥と八神はやて、わずか2時間後の再会となっていた。

「私、八神はやて言います、タクシー拾えなくてお願いします」と冬弥に又もや頭を下げる。

「構わない、どの道同じ場所だ乗ると良い、八神はやて」と乗ることを同意する
「助かります」はやては喜んでお礼を述べた。
(どの道調べないといけない相手だしな・・)

冬弥は帽子をかぶりなおしタクシーの後部座席にはやてを乗せて、自分は助手席に乗り込んだ。

タクシーは2人を乗せて一路聖王教会を目指した。




 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         傷をもつ者たち





あとがき

どうも南です第一話お送りします。
書き方をシリアスに意識して書いてますが果たしてうまく言ってるか疑問ではありますが・・

クイントさんを登場させましたあとカリムですね
クイントさんには冬弥の先生的立場として
カリムには後見人の意味合いが強いように書きました。

南は二人に母親色(クイントさんは母親ですけどね)が強いきがしてならないのですよね、なので作中表現となっております。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.76 )
日時: 2009/05/17 17:34
名前: 南 透

ある場所にて

白衣を着た男が映像の出ていない空間ディスプレイに向かって話をしながら自分は何かのデータ処理作業をしている。

「今回の作戦行動、少し落ち度があったんじゃないのかい?ベルカ自治区で足がつきそうだよ?」

白衣を着た男は作業をしながら会話を続ける。
映像のない画面から声だけが返ってくる。

「まぁ問題はない此方のほうで証拠抹消に02と03を向かわせたよ、君は研究をつづけてくれたまえ」ずいぶんと年がいった声だ。

白衣の男は「なんならその証拠抹消にうちの娘たちを使ってくれてもかまわないよ?」と言い出すも画面は返答を返す。

「君の娘は予定道理の事柄を進めてくればいい、それよりドクター、マシーンメースのデータの報告を急いでもらいたいのだがな?」

ドクターは「そのデータなら今やっているよ此方でも為になった物を付け加えて送るとしますよ?」と画面に十分良いデータを取れたニュアンスで答える。







画面は声を出す「流石は、ドクタースカリエッティだ、あのマシーンメーステクノロジーをこうも使いこなせるとはな・・」

「リーザリオン博士もすごいものですよ?あのプロジェクトFATEの基礎論理作成もさることながらそれを進化させてるんですからね、我等ファントムペインにかかればマシーンメース(機械生命)テクノロジーもその内に実用化できますよ」スカリエッティと画面の声はそんな会話をしていた。







コンコン、聖王教会執務室にノックの音が響き渡る

「騎士カリム、騎士はやてが到着されました、騎士冬弥も一緒に到着した模様です」とシスターシャッハの声がした。

カリムは手元の執務作業を中断し「時間通りね、ここに通して頂戴、あとおいしい飲み物とお団子でもあるといいのだけど・・」とシャッハに要求する

団子は実は冬弥の好きな食べ物でありカリムが知る数少ない冬弥の嗜好品であった。

「かしこまりました」シャッハの返事がし先に八神はやてが会見することになった。

「騎士カリム、本日は護衛任務の為に現場視察に同行させていただきます!」はやては入って早々管理局の敬礼と今の言葉を述べていた、すでに陸士隊制服に着替えている。

目を丸くするカリムはその内フフフと笑い出し。
「はやて、堅苦しいのは私とあなたの間では抜きでしょ?」いつもの調子でね?と言う感じで話す。

「それよりもリィンちゃんが生まれたんですって?」とむしろ任務よりもそっちの方を気にかけていた様子のカリムだった。





冬弥は別室で着替えを済ませ、シャッハから今回の行動予定を聞いていた。

「つまり、今日は現場の検証に立ち会うわけか?」

冬弥はあのグレーの陸士隊制服を着用しているベルカ自治区ではさすがにこの色の違いを理解するものはカリムとシャッハと教会騎士上層部の数名だけである。

冬弥は若輩の身ながら正式な騎士称号をもつため服装にとやかく言われることもない。

此処の護衛任務は仕事なれど気に入ってはいた、冬弥にとってはこのグレーの陸士服は誇れる存在(モノ)でもあるからだった。

「そうです騎士冬弥、ベルカ自治区での誘拐事件はこれで4件目ですが最後の4件目は昨日起きたばかりで現場は教会騎士団で抑えてあります」

カリムは冬弥に事務的に伝えていきディスプレイを出す、冬弥は空間ディスプレイに映る今回の予定行動ルートと現場周辺の地図を頭に叩き込む。

「騎士はやても同行いたしますので私を含めた3人が騎士カリムの護衛となりますね」シャッハはこの言葉を最後に事務的口調をやめる。

「了解した、今のデータも頭に叩き込んだ護衛の準備はもうできた」冬弥はそういい検証のための準備をしようとする。

「トウヤさ〜ん!!」とかわいい声がしてドン!と冬弥の胸に軽い衝撃が走る。


「この感触は・・・」自分の胸を見ると今朝がた遇った小さい少女リィンフォースIIが頭から突っ込んでいた、リィンは自分の顔を冬弥に向けてニコニコして冬弥のグレーの服にしがみついた。

「また会えたです〜リィンの事覚えてますですか〜?」と冬弥に話しかける祝福の風。

「覚えてるも何も今朝会ったばかりだろう?君のマイスターは何処にいったんだ?」
リィンに話しかける冬弥の表情はすごく優しい顔だ普段の隙がないきつい表情ではない。

その表情にシャッハは少し驚くも
「騎士冬弥もその様な優しい顔ができるのですね・・」と声を出していた。

「冬弥さんはきっと優しくて強い人なんですよ〜リィンはそう思いますですよ」生まれたての祝福の風はシャッハに自分の冬弥像をエヘンという感じで伝えた。

そんなリィンの甘えん坊ぶりにやれやれという感じで冬弥は話しかける。

「それよりマイスターはどうしたんだ?リィン」と聞くと。

「騎士カリム様とお話中ですよ〜リィンは冬弥さんを呼ぶようにいわれたですぅ、すぐ逃げるからしっかり捕まえてつれて来る様にカリム様から仰せ付かりましたのでしっかり捕まえたですよ?」とさっきから冬弥のグレーの服を握って離さないのはそのためか。

「しかし俺は仕事で来てるんだぞ、仕事前に話す事なんてないんだが・・」
ニコニコ顔でしっかり小さい手で捕まれて冬弥はどうしたもんかと困り果てる。

「小さきレディーに誘われているのですカリム様との会見をすべきですね冬弥?」シャッハは普段冬弥に接する口調であきらめてカリムに会え的な態度で話した。

冬弥も仕方ないとあきらめてリィンに連行されていった。

見送ったシャッハは思う(カリム様も気にかけているあの子の悲しみが、はやてさんの祝福の風により良い方向で無くなってくれればいいのだけど)と

「そう、冬弥と一緒にきたの?」カリムははやてに今朝の事を聞いていた所だった。

「そうなんよカリム、それでリィンが神威さんを気にいってもうて、ヘリ乗るときもまた会えるといいですぅとか言う始末で、今までそんなこと無かったんよ?」まるで冬弥に恋人でも奪われたかのように愚痴るはやてだった。

コンコンと扉を叩く音がして「神威冬弥入ります」と声がする。

「どうぞ」とカリムが返事をしグレー服の冬弥がカリムの部屋に入ってくる。

「お久しぶりね冬弥」カリムのその声はまるで母親の様な感じであった。











時空管理局首都航空隊トレーニングルームでは教導隊と同じ感じの制服を着た青年と私服の少年が魔法の訓練をしていた。


少年は銀色の髪と蒼い瞳をしており足元には白金のミッド式魔方陣が展開されている。

「じゃあ最終課題だ今から出すダミーターゲット300機を10秒以内に全て撃破すること」制服を着た青年が少年に指示をだす、少年の周りには多数の白金の球が浮いている。

「レディーゴー!」青年が腕を振り下ろすと少年も射撃体勢に入る。

(ダミーの中には当然撃破しちゃいけないのも含まれる、ここは今までの成果を試すときだアレしかないな)

「行くぞ!クロスファイアーシュート!!」少年が叫ぶと球からレーザーの様な光が伸びて複雑に動き回る。

同じくものすごいスピードで動き回るダミーターゲットを次々に打ち抜いていく。

「3・・2・・1・・そこまで!」青年が叫び少年も射撃を終了させる。

<Mission complete>少年の黄銅のリストリングから発声がした。

青年は「ふむ・・ミス・ターゲットは全部で4っつにしたんだけど全部残ってるね」青い4つのダミーターゲットはフヨフヨと空間をさまよっていたが他の赤い奴は全て破壊されていた。

「凄いな、この2週間で此処までの成果を見せられちゃうと僕なんかが教える事も無かったきがしてくるよ、でも頑張ったな飛鳥」と少年を褒める青年

飛鳥少年はうれしい表情をして「いえティーダさんの精密射撃魔法を覚えたいと言い出したのは僕ですから、教えていただいて感謝してます、本当にありがとうございます」といって頭を下げる。

青年の名はティーダランスター一等空尉、首都航空隊のエリート魔道士である。

速人がこのティーダと知り合ったのは3週間前だったのだがティーダの精密射撃魔法をみてその場で教えてください!と頼み込んだのだ。

自分のダンシングエッジは確かに誘導制御型で精密攻撃もできるのだが誘導式の欠点もあり操作中は魔力を消費していくのでそれの欠点を解消できないか考えていたときにこの精密射撃魔法の使い手とであったのだ。

ティーダの使う魔法はローコストのハイリターンの可能性を持っていたこの二週間という限定期間ではあるが速人はティーダに教えを受ける時間をもらえたのだ。

最初はティーダも教えるのを渋っていたのだが速人の熱意にあてられて自分の全てを伝えるにいたってしまった。

「そうだ飛鳥よかったら今日これから家にこないか?妹に君の話をしたら会いたがってしまってね」とテレながら言うティーダ。

「ええ、喜んで、ティーダさんには感謝してますし自分なんかで良ければいかせてもらいますよ」と速人も返事を返していた。

なのはが怪我をする数日前のことである。

「そうか、ティアナも喜ぶな・・」ティーダはそんなことを呟いていた。

ティーダランスター20歳この一年後たった一人の妹ティアナを残して殉職するとは速人も本人も思いもしていなかったであろう。





ベルカ自治区誘拐があった現場ではカリムを筆頭に査察団が到着していた其処の戦闘状況の把握から検証は始まっていた。

検証自体はスムーズに運んでいる様子であるがはやては変な物を見つけていた。

「なんやろうかこれは?」黒い金属の破片である

「何かの機械の部品?」はやてにはそう感じた。

先日誘拐された少女はじきにベルカ騎士になるであろう人物で何かと争った形跡を残していたのだ。

グレイファントムのロングアーチの調査を借りると今回誘拐された少女たちは全て魔力資質をもつ子供たちばかりである、はやても冬弥もこの時点では知りえない情報ではあるが。

現場に散乱している無数の破片はすべて黒い金属のような塊であったそして所々に血痕も残っていたところを見ると狙われた少女はかなりの重傷を負わされたとみて間違いはなかった。

こんな状況の中、神威冬弥は一人緊張をしていた、心の中で何かの警鐘を鳴らしている感じである。

いままでの経験と感がその警鐘を打ち鳴らしていた
(なんだこの感じは、だれかに見つめられているような感覚だ・・・)冬弥はそんな感覚にとらわれあたりの警戒を怠らないように、そして警護対象のカリムからも注意を離さない様にした。


冬弥の警鐘は外れていなかった、彼ら騎士団を見つめる視線が2つかなり離れたところにあったのだ。

「一人こっちを警戒しているようだけど・・まぁ問題は無いんじゃない?」視線のひとつがもうひとつの視線に語りかけた。

「お父様の言いつけですからね、さっさと破片やそのたもろもろを片付けて、お父様にほめていただくわぁ」もうひとつの視線もそんなことを返した。

「ライブトルーパー4っつもあればいけるかな」はじめに声を出したほうが呟く。

目の前に浮かぶディスプレイの中の1つのボタンを押した。

「さぁてどんなショーが始まるかしらね?フフフ」2つの視線は何処かに消えていった。





 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
       ファントム・ペイン





あとがき
どうも南です第2話です、未だ戦闘シーンはなく登場キャラも前作とは違いアニメとかで名前がでてきた人物が多く登場してきています。

まぁティーダさんはこの後死んでもらいますけど。
次回はいよいよ冬弥が戦います速人とは違う彼の戦い方注目しててください。
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.77 )
日時: 2009/05/19 11:18
名前: 南透

「コレはホントに何なんやろうか?」はやては四散しているパーツの一部を手に取っりよく見てみる。

チチとかすかな音がしている四角いケース状の物である、はやてはこの四角い部品が妙に気になりそれを自分のバッグに入れた。

(リィン後でこれ調べよか?)(ハイです、マイスター)

カリムとはやて、リィンIIで誘拐事件現場の調査中での一幕である、教会騎士団メンバーから検証データ等を3人が見せてもらっている頃。


冬弥はすこし離れた所で護衛任務をしながらグレイファントム司令部(ロングアーチ)とコンタクトを取っている、そこで冬弥の注意を引いたのが。

誘拐された少女は魔力資質をもち将来はベルカ騎士になれたであろう人物、さらには今まで死体となって身元がわかった子供も少なからず魔力資質等をもつ人物であった、この情報だった。

(魔力資質・・少女・・)冬弥は自分の嫌な予感と今得た情報を踏まえて考えを早々と纏めた。

(もし今の状況で誘拐が起き得たとしたら・・八神はやてが真っ先に狙われる・・)

「・・カエストス、クォータードライブで起動準備だ、万が一にも俺の前で行方不明者など出させる訳にはいかんからな」

<yes master>そして走り出し。

はやての元に急いで向かう冬弥、心の警鐘が激しく鳴って行く、そして予測は現実となる。

はやての周りに4つの機械兵器と思わしき黒い機体が姿を現した、背丈は冬弥とほぼ同じで容姿は4足歩行をする鎧の様な感じであり白く透明な刃物を体からいくつも生やしている。

「カエストスセットアップだ!」<Standby, ready>「クォータードライヴ!」<Ignition>

冬弥の体が瞬時に黒鉄色に包まれカエストスが起動する。
<Barrier Jacket Assault mode>
両方の腕に黒いリボルバーナックル状のガントレットが装着され、ブレストプレートと言われる胸を護る黒色プロテクター。

そして同じ色のレギンス状の足のプロテクターが履かれ、腰から膝の部分までは灰色のブレー状ズボン、ブレストプレートの上にクイントが纏っているのと同じ形状のジャケットが羽織られる冬弥のそれは灰色である腹部も灰色のシャツ。

腰に赤いベルトも装備され頭には普段愛用しているキャップ帽子がそのまま残る。

最後に足の脹脛(ふくらはぎ)の後ろ部分にブレードローラーが装着され戦闘準備が完了する。

冬弥は、はやてに駆け寄ると左手でシャッハの所にはやてを突き飛ばす。
「え?私が何で?」はやては一瞬何をされたのか解らなかったのだがシャッハに抱きとめられて自分が狙われたのだと理解した。

リィンも同じくはやての所に飛ばされていた。
はやてがリィンを受け止める。

<Shockwave>{ショックウェイブ}カエストスが発声し、冬弥の右足の蹴りが横一線に放たれる。

はやてを取り囲んでいた4体の機械兵器は冬弥が起こした衝撃波によりまとめて1つの方向に吹き飛ばされたのだが、大してダメージは無いようだもしくはダメージコントロール性が高いのだろうかすぐに体勢を整えてくる。

冬弥は自分の足元の地面を左足でザリッと横一文字に線を引きカリム他のメンバーに冷たく言い放つ。

「これより先に入るな、巻き添え食らいたくなければな」
この言葉を発した冬弥の顔は”修羅”と言う形容が当てはまる恐ろしい顔だった。

4体の機械兵器と3本目の剣(つるぎ)の戦いが始まった。








「あらぁ、やっぱり気がつかれちゃったわねぇ」赤い眼をした視線が離れた所で冬弥と機械兵の戦いを静観していた、黒いゴスロリドレスを着込んで肩には黒い羽のようなオブジェを付けて。

腰まであろう銀色の髪を風に揺らしつつ白い逆十字のマークをいくつも付けた黒いスカートをはき黒いブーツを履いている。

その反面、顔は病的なまでに白い、赤い眼はまるで猫のような瞳でありその右手には物干し竿といっていい棒状のデバイスを持っている。

「でもぉその4体・・手強いわよぉ?倒せるのかしらね?」赤い猫眼を細めてニヤリと口元だけを動かす少女は愛機であろうデバイスに声をかける。

「タイラス、あなたはどう思う?」

どう見ても物干し竿のタイラスは
<It becomes only becoming>{なるようにしかなりませんな}そう答える。

「もう、それじゃぁマーキュリーつまんなぁいぃぃ」とプクゥと頬を膨らませるマーキュリー

そんな仕草も関係が無いとばかりに物干し竿は発声する
<It started...>{はじまったな}






<Flash Move>カエストスの発声と共に冬弥は キン!と音を立て姿を消す。

そして次に姿を現すと一体目の機械兵の背後に自分の右足を頭まで振り上げた体勢でいた格闘で言うところの踵落とし(かかとおとし)の準備態勢だ足のレギンス部分は冬弥の魔力光が宿っている。

ズン!!と冬弥の踵落しが決まる、受けた機械兵は左右に分断された。

「カエストス!」<Load Cartridge>
ドン!とカートリッジをロードするデバイス、冬弥は魔法も使わずに2体目の正面に躍り出る。

「ハァ!!」冬弥の気合と共に右手に魔力の光が宿り正拳突きで2体目を破壊する。

はやては冬弥の後ろに迫る機械兵に気がつき叫ぶ。
「冬弥!うしろ!」
「!」冬弥はその声に反応し後ろを確認せず、カエストスが発声する<Backhand Blow>

後ろから迫る機械兵を目視もせずにはやての叫びだけで位置を判断し左腕の裏拳を見舞う3本目の剣。

ゴン!バキバキ!!と音がして3体目が破壊される

4体目はすこし距離をとり冬弥に向けて射撃体勢を取っている。

「冬弥さん砲撃が来ます避けてください!」それをいち早く察したのは小さき祝福の風リィンだった。

「あの距離ならば」冬弥はその場で留まり右拳を丹田(たんでん)と同じ位置に構える、左拳は胸の辺りに横に構えられた。
キン!!

ここで初めてベルカ式魔方陣を展開する、神威冬弥本人の魔力光と同じ黒鉄色の魔方陣である、愛機カエストスは2発のカートリッジを無言でロードする。

4体目の砲撃と冬弥の魔法の対決であるその距離約15m。

「鳳凰院流 初拳短剄!(しょけんたんけい)」
<One Inch BusterPunch>右拳の前に黒鉄色のスフィアが現れる。

カエストスが発声し冬弥が右拳を正拳突きの様に突き出す。

キュィィィと音がし右拳からのバスターが4体目に放たれた。
ズウンと音がして最後の機械兵も冬弥の”鳳凰の拳”に貫かれ破壊される。

「なのはちゃんのバスターにそっくりや・・」はやては呟いた。

この間約1分あるかないかの出来事である。

「すごい・・冬弥君こんな強いんか・・」はやてはこの修羅の戦い方に目を奪われていた。

電光石火、この言葉がぴったりくるとはやては思った。








「あらぁ?」マーキュリーと名乗った少女はその光景を信じらんなぁいぃと言う感じで見つめていた。

「ソアラの奴ぅ出し渋りしたんじゃないのぉ?ジャンクでもこうアッサリやられたんじゃ面白くないわよ・・」

<Destruction of evidence returns and it has increased.>{証拠抹消が返って増えたな・・}

そのタイラスの一言でマーキュリーはため息をつき
「うるさいわよぉタイラス」赤い猫眼で愛機を睨み
「あなたジャンクになりたいのぉ?」と続けた。

<The doctor might praise it. Then, it is necessary to do the role.>
{博士に褒めていただきたいのでしょう・・なら仕事をきっちりこなす事です・}

マーキュリーのジャンク宣言も何処吹く風でさらりとそんなことを言い出す物干し竿タイラス。

マーキュリーはタイラスの言葉に「そうだったわねぇ、心配で残っていたんだけどマーキュリーが今のジャンクとまとめて証拠を消しさえすればお父様もお褒め下さるわよね・・いくわよタイラス」
<yes sir>投げやり口調なタイラスである。



マーキュリーはその場でタイラスを水平に構えると赤紫のベルカ式魔方陣を展開させる。

まるでなのはのディバインバスターを撃つ様な格好である。

「いくわよ」<Gate of Tartarus>
キュウゥゥゥと音がなりタイラスの先端に黒い塊が現れる。

「タルタロスゲート発射♪」楽しくてしょうがない口調で発動キーを口にするマーキュリー

黒い塊が超高速で冬弥達に放たれた。







<master! It is very small-scale Black hole bullet It comes flying!>
{マスター!極小規模のブラックホール弾が飛来しています!}
カエストスが叫ぶように発声する、それを聞いた冬弥は「ここにか?はやてにか?」と聞き返す。

<here!>{ここです!}

冬弥はすぐさまその場にいる全員に叫ぶ。

「全員下がれ!此処が吹っ飛ぶぞ!とにかく下がれ!」叫んだ後に自分も走り出しカリムを確認する、すでにシャッハが退避体勢を指示し騎士団及びカリムを護りつつ後退を開始していた。

冬弥ははやての方に向い、状況を理解しきれていないリィンIIを先ず引っつかみ自分の胸のジャケットにつかまらせ、はやてを抱きかかえ「しっかり捕まってろ!」といい<Flash Move>カエストスの発声の元其処から高速で離れる。

そのすぐ後にマーキュリーが仕掛けたタルタロスゲートが着弾し次第に周囲を虚数空間に飲み込んでいくブラックホールの渦が出来上がる

ゴゴゴゴ


「フフフ、タルタロスゲートで全部吸い込んだわぁこれでおしまい♪」タイラスを水平から直立させてマーキュリーは声を出す。
「さぁかえるわよぉタイラス♪」物干し竿を持った少女は結果に満足したのか其処から姿を完全に消した。

「冬弥の一言が無ければ我々はあれに飲み込まれていましたね・・」とカリムが冬弥の方に視線を向けた。

「・・・」冬弥にお姫様抱っこをされているはやては声が出せずにいた、視線の先にはリインが居る、リィンも又バリアジャケットにしがみついたままだった。

「すまない、急を要したので抱きかかえた」冬弥は声をだし「立てるか八神はやて」と質問をする。

「え?・あ・ウン・立てるよ」はやては返事をして自分の足で立つ。

自分たちが居た現場は既にブラックホールもおさまって消えてはいたが周囲はえぐられ跡形も無くなっていた。

「証拠になるものが全て消し飛んだな・・これでは騎士団も調査はできないだろうな」
他人事のように言う冬弥、自分の本分はカリムの護衛であって調査ではないと言う感じだった。

心の中の警鐘も今は消えているおそらくは何者かが証拠の抹消を行ったのであろうと小さい灰色の亡霊は推察をしていた。

バリアジャケットをリリースしてグレーの陸士隊服に戻る冬弥。

冬弥の言葉に「そうでもないよ、私さっき何かのパーツをバッグに拾ってもってるねん、手がかりは失しのうてない」はやては答えていた。

神威冬弥と八神はやて この後二人が再会するグレイファントムでこの事件を追う事になるとは夢にも思っていなかった。





「そういえば冬弥クン」いつの間にか神威さんから冬弥クンに呼び方を変えたはやてが冬弥に質問をした。

「その陸士隊服ってグレイファントム専用の制服か?」

冬弥ははやてに視線も合わせず「そうだ、色々言う奴も居るだろうが俺に取ってはコレは誇れる存在だ」そう答える。

はやては本心を包み隠さず伝えるように声に出した
「正直最初それみたときはびっくりしたけどな?」
続けて
「きっとその服は意思の強い人が着れる資格があるんやろうね私はその服好きになれそうやな」

「リィンもそう思うですよ〜」とはやての肩に座って声をだすリィンフォースツヴァイ。

冬弥はそんな二人を見て。
目をつむり、すこし笑いながら言う「君たち二人は変わっているな」

グレー服の事でこんな事言われたのは初めてであるが悪くないと思う冬弥だった。




 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
       3本目の剣(つるぎ)





あとがき
どうも南です、ツインエンペラー3話お送りしました、作中で出てきたマーキュリーですがずばりローゼン○イデンの彼女がモデルです。

この物語でどう動くのか作者もたのしみですw

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.78 )
日時: 2009/05/21 14:52
名前: 南透

はやてとの別れ際の時に、冬弥はカリムよりはやてが拾った四角いパーツを託される。

「騎士カリム、これを何故俺に?」カリムは冬弥に伝える。

「元々調査が済めば貴方の部隊にこの事件のすべてを解決してもらうつもりでした、持っていきなさい、手がかりになる物がこれだけですが無いよりはましでしょう」

冬弥は見つけたはやてに視線を送るがはやても同じ考えのようだったので受け取る事にした。



そして現在はある作戦行動中だった。




「こちらソード03ポイントXに突っ込むがいいか?」冬弥はロングアーチに作戦行動の承認を求める。

「こちらロングアーチ了解です、ソード03オペレーション開始してください」
「いくぞカエストス」<yes my master>「クォータードライヴ!」<Ignition>

アサルトモードで指示されたポイント制圧任務をこなす冬弥だった。


それと同時刻、冬弥が突っ込んだ建物の上空では。


「なんで私等が追っている事件にお前等が関わるんだよ!」地上武装隊240部隊所属のヴィータが怒鳴る、グレイファントムのスピア分隊長に向かって。

「これより先はグレイファントムが請け負う、お前達の介入は認められない、おとなしく消えろ・・」
マークIIはヴィータに向かって冷たく言い放つ。

「そう言われてハイそうですかで済むか!この事件は私にとっても深い関係があるんだ!お前をぶち抜いてでも通るぞ・・」ヴィータも引かない。

マークIIはやれやれといった表情で「管理局特例条約12条第4項の起用だ、違反するのであればお前はその時点で次元犯罪者とみなしこの俺がここで殺す・・それでもいいならやれよ?」ヴィータでさえも気圧される殺気を放つマークII

特例条項12条とは?
部隊の優先性を盛り込んだ内容であり優先行動権を持つ部隊(この場合グレイファントム)指揮官もしくは分隊指揮官が作戦行動を阻害する部隊に対し生殺与奪の権限が与えられるものである。

普通の部隊には適用されず現存部隊ではグレイファントムのみが行使できる条約である、最恐といわれる所以の力の一端がこの条例であるといってもいい。

ヴィータとて馬鹿ではない、その条例を持ち出され相手がグレイファントムと名乗った以上ここは引くしかない、自分も分隊を預かる身分だ分隊員の命まで脅かす訳にはいかない。

「くそ・・亡霊どもめ・・」ヴィータはマークIIにアイゼンをかざして言う。

「ここは引くが作戦行動を失敗してみろよ?その時はお前の頭をアイゼンでぶち抜く!いいな?」

マークIIはニヤリとして答える。
「激励として受け取っておく、いくぞ!」自分の分隊に行動開始をさせて自らも建物周囲に結界を張る準備をするマークII。





グレイファントム司令部ロングアーチではその状況を全て映し出すモニターがありそれをアイスマンが指令座席にて静観していた、脇にはアックス分隊長と副部隊長を兼任しているエラーが立っている。

「マークIIは相変わらずですね・・」エラーが苦笑する。

「あいつらしい言動だな、我々の作戦は通常の管理局部隊では気が狂うものばかりだしな」アイスマンもエラーの言葉に乗り、声を出していた。

今回の作戦の全容とは?

誘拐された少女たちの居場所をエラーたちアックス分隊とロングアーチ情報班で調査してその結果突き止めた施設の掌握および生存者がいればその人物の救出だった。

救出とはいってもアックス分隊長エラーの推測はおそらく生存者は0との事である、グレイファントムの目的は施設の内部の中心部分の掌握がメインであり生存者はいれば助けるというついでのことである。

ヴィータの所属する240部隊は救出任務のために地上本部より派遣されてきたのだが、その事(生存者0)を知っているマークIIが混乱されても困るとの判断で先のような行動を起こしたというわけだ。

「ソード分隊は全員突入したようだな・・」アイスマンは送られてくる映像を見つつつぶやいた。

「まぁ残り10分もあれば施設掌握は完全に済むでしょうね・」エラーも応えた。










時空管理局 本局医療部 集中治療室。

ピッピッ・・・と生命維持装置の音が規則正しくリズムを叩いている。

ベッドには一人の少女が眠っている、ネームプレートには高町なのはと書かれている。

その眠る少女を見守る視線がひとつある、金髪のツインテールと青い執務官補佐制服を着た少女フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。

なのはが怪我をして運び込まれ一昼夜の大手術を経て今は安静状態であるのだが心配で暇を見つけてはガラス越しに状態を見に来ていた。

(なのは・・・)
すでに術後4日経っているのだが未だなのはの意識は戻っていない。

その間にいろいろなことがあった。

なのはが撃墜された時、フェイトは偶々本局に居て撃墜の知らせを受けてすぐに医療部に向かった。

緊急用のトランスポーターで運ばれるなのはを見て思わず。

「なのは!なのは!」と叫ぶも「今は駄目よ!邪魔だからどいて!」とシャマルに突き飛ばされた。

リンディが高町の家族に連絡を急ぎ家族も本局にくることになる。

長い間の手術であった、その間フェイトはずっと士郎に抱かれ泣くことしかできないで居た。

「大丈夫、なのはならきっと大丈夫だから」とフェイトに囁き続ける士郎、自分も娘の事が心配であるがその娘の友達の心の弱さが心配でそっちのケアもしているところは流石にあのなのはの父親といった所か。

桃子と美由紀で抱き合い手術の経過を心配している時にあの少年もそして八神はやても到着する。

少年は飛鳥速人、海鳴を離れてはや1年半、あの頃よりも少し成長したようだ。

全員を見つつ一人フリーの恭也に声をかける。
「恭也さん・・なのはは?」と

「すでに4時間は経っているんだがまだ終わらないらしい・・」返答が帰ってくる。

「シャマルが主任医務官で手術に入ってるきっと大丈夫や・・」はやてもそう呟くしかできなかった。

術後にシャマルから発せられた一言はその場の全員が耳を疑うものだった。

「なのはちゃんが空に戻れない?」はやてがそういい「そんな・・・」とフェイトも続いて2人で嗚咽する。

シャマルは士郎や桃子に現状の結果報告をしないといけないといって他のメンバーは別室に追いやられた。

「・・・」速人は何かを考え「僕は一旦戻る手術事態はうまくいったらしいからこれで帰るよ」

「速人!」この冷たい反応に激怒したのはフェイトだった。

よほど頭に来たのであろう速人を平手打ちで叩こうとしたそれを恭也に止めたれたのだ。

「恭也さん?」フェイトは恭也を見るとすごく悲しい顔で口を開く。

「速人の言ってることに間違いは無いそれを叩くなんてフェイトらしくないぞ?」と




「まだここに居たの?」フェイトはこの声にハッとして意識をそっちに向ける。

1年半前に知り合い自分を好きだといってくれた人物がそこに立っていた。

「速人・・この間はごめん」フェイトは弱弱しい声で答えるのが精一杯だった。

速人は首を横に振り「僕もちょっと考えが足りなかったね、僕こそごめんよ、でねフェイトに手伝ってもらいたい事があるんだけどな?」とフェイトの元に来た理由を話し始めた。













「こちらソード01各員状況を知らせろ」ソード分隊長ラリーの声が響く。

「ソード02、目的の物体を破壊セキュリティの掌握および開放を完了しました」

「ソード03、Xポイントにて15体の機械兵とエンカウントこれの掃討に移る」

「冬弥一人で行けそうか?」ラリーは三本目の剣に声をかける。

「やれます、ラリー隊長これでもインドア戦成績はグレイファントムNO1ですからね・・」

冬弥のインドア戦闘の模擬戦成績は分隊長クラス以上のデータの為にラリーも心配はしていないが15体という数に無茶をやらかすんじゃないか?そっちに心配をしていたのだが。

「”鳳凰の拳”は使うなよそれさえ守ればお前に任せる」先に釘を刺しておくことにした。

「了解・・」冬弥から少し不満げの解答が返ってくるも了解したので自分も最深部の施設掌握に向かうことにしたラリーだった。

冬弥の目前にはカリム護衛時に遭遇した機械兵が15体ほど奥の扉を守るように陣取っている。

すでにその殆どの機械が自分に向けて射撃体勢に入っていた。
「あれが目的の部屋かこれだけの兵器がおいてるところ見ると本命か・・カエストス全て粉砕するぞ」<yes master>

冬弥の顔はあの時の修羅の表情になっていた。

<Shockwave>冬弥の蹴りが横薙ぎに放たれる、周りの機械兵を吹き飛ばし、射撃のタイミングをずらす事を試みるのだがそれでも数体しか体勢を崩せなった
すぐさま次の手に移る冬弥。

「一意専心!」冬弥が気合を入れると<gearDown>カエストスが脹脛のブレードローラーを足元に下ろされる。

カキィンと音がしてセットが完了する<Roller dash>{ローラーダッシュ}

キュイイィィィとブレードローラーが回りだし冬弥の体を加速させ、放たれる射撃を回避していく機動力を出す。

このダッシュにより冬弥は壁や天井をも自分の足場にすることが可能になる。

建物の中という限定された空間、シューテングアーツの力とも言うべきか、その力はこう言う時に力を発揮する、既に鳳凰院流神威格闘術を持っている冬弥が更なる力の向上を求め導き出した答えがこのシューティングアーツだった。

クイントから学んだのはこのような状況下でも作戦行動をスムーズにするためのものであった。

(先生には感謝しないとな・・)そんな事を考えながら次々に機械兵を倒していく三本目の剣。

自分の持ち味の蹴撃を犠牲にするとはいえこの機動力はそれを補えるものである、それを伝えてくれたクイントには少なからず感謝をしてる冬弥であった。

5分もかからずに15体全ての粉砕を完了した冬弥である。

「こちらソード03、15体の機械兵の全てを沈黙させたポイントXの制圧完了だ」カエストスの右拳を自分の胸に構え報告をする。


「冬弥!」後方から声がする、冬弥がその方向を見ると同分隊の02がやってきた。

「レットか、この扉、ひらけるか?」と問う冬弥に02は応える。

「この僕を誰だと思ってるんだ?スターレット・オハラだぞ?」と自慢げに言う。

スターレット・オハラ、時空管理局グレイファントムソード分隊02所属の一等陸士であるが彼も元は次元犯罪者であるそれも最年少の11歳という。

2年前の一つの管理世界でコンピューターテロを起こした次元犯罪者が彼だ、まだ幼いながらもその手腕はアイスマンを唸らせグレイファントム入りを果たした。

冬弥とは年齢が近いため仲はいい、クロスレンジは得意ではないが彼のそのアビリティはむしろこう言う施設のセキュリティの解除や相手施設にコンピュータウィルスをばら撒く等の戦術に主眼が置かれている。

その方面ではグレイファントムのナンバー1といってもいいくらいだ。

「さて始めるよ護衛よろしく!」と冬弥にいって自分はピアノの鍵盤の様なオプチカルキーボードを出現させ口ずさむ。

「電子の支配者の力ごらんあれ」とその鍵盤を叩き始めた。


程なく扉のロックが解除されズズズズと音がして内部の部屋がその姿を現す。


「なんだこれは・・・」冬弥とレットはその状況をみて声を出す。



その部屋には少女と思わしき物体が無造作に置かれている・・というか投げ捨てられていた。


「これは・・あまりにも酷い・・」レットが声を漏らす。

内臓は引き抜かれ、血液も抜かれているそこにあるのはただの肉の塊といってもいいくらいの状況だった。

「・・・・こちらソード03、ポイントX内部の状況は見たな?ロングアーチ」冬弥は司令部にコンタクトし状況確認を迫る。

「こちらアイスマンだ03どうした?」冷静なアイスマンの声が響く。

「この死体俺の力で消し去る・・許可をくれ・・このままではあまりにも酷すぎる・・」
少女であったであろう死体の数は見渡す限りでも30は下らない。

「いいだろう02にそこのホストコンピュターから必要なデータを取らせた後なら使ってもいい」
アイスマンからの許可が下りる。

「レットさっさとデータを取れ彼女達を旅立たせるぞ・・」
冬弥の顔は修羅の顔よりも酷くなっていた。


スターレットがデータを取り終わると冬弥は拳を構える。

「鳳凰院流 終那憐歌(ついなれんか) 鬼哭天昇拳(きこくてんしょうけん)・・」
冬弥がそう呟くとカエストスの両拳から青い炎が生まれ少女たちの遺体に広がっていく。


「守れなくてすまない・・・せめて魂と残った体だけでも浄土におくるそれで勘弁してくれ」冬弥は名も知らぬ少女達にそう呟き帽子を深くかぶりなおした。

そのときに頬に一筋の涙が伝っていた事はスターレットだけが知っていた。

建物に飛び火しない青い炎は遺体を溶かすように消し去っていくだけだった。





 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
        グレイファントム














あとがき

どうも南です4話をお送りします

作中のグロテスクな表現あることをお許しください

なお今回冬弥がつかった 技 終那憐歌(ついなれんか)の四字熟語は南のオリジナルです元ネタは飛翔伝というムクドリネムさん(漢字忘れた)の作品の題名ですが字体も違っています。

ただあまりにも哀れな少女達にせめて安らぎを与えたい冬弥にこの言葉を使わせたかったというところでしょうか。

今回はグレイファントムが扱う事件内容はこういう感じのものばかりということを表現したものです。

次回ははやてもこの部隊に来ます。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.79 )
日時: 2009/05/21 19:31
名前: 南透

グレイファントム側登場人物

ラリー 本名 ラーハルト リーゼント 魔道士ランクS- 陸戦タイプ ソード分隊長

管理世界出身 の元ボクシング世界チャンプ、冷静な戦いを主眼とした戦術は生涯戦績30戦30KOである、妻と娘と平和な時間を過ごすもテロリストにより惨殺される、それの報復行動により次元犯罪者のレッテルを貼られる。

当時次元航行艦隊の艦隊指令をしていたシュタインベルガーによりグレイファントムの前進部隊ファントムに入隊し現在に至る。

普段は温和で面倒見がいい。

エラー 本名 エルベリク レシャ 魔道士ランクAAA+ 陸戦タイプ アックス分隊長

管理世界出身 元はレシャ部族の族長である当時の王政政策に意を反し反乱を企てた事で次元犯罪者となる。
エラーの持つ変身魔法の高性能さと本人が持つ美貌の為にシュタインベルガーに勧誘されファントムに入隊を条件に部族の安全を確保した。

部隊の中では冷徹ながらも熱い心を持つ人物として人気が高く指揮官としても優秀なのでアイスマンの補佐をよくしている。

マークII 本名 マークランズ マーカー 魔道士ランクS+ 空戦タイプ スピア分隊長

実は97管理外世界出身(なのはと同じ世界)
元犯罪者ぞろいの中でも異例の本局志願組みである
フランス人である。

EUでSP経験がありその時の作戦行動中に命を失うミスを起こすも魔法の力に目覚めた。
アイスマンがその世界に偶々来ていた所戦闘をし見事に負けて本局入りをするも、あまりにもゆるい管理体制に嫌気がさしグレイファントム入りを志願した。

3分隊長の中では一番、洞察力に優れている過激な思考はSP時代に培われたものであろうと思われる。
魔力資質 風変換の技能を持つ。


スターレット・オハラ 魔道士ランクA+ 陸戦タイプ ソード分隊02

冬弥と一番年齢が近い、元は管理世界の天才ハッカーで電子の支配者よろしくコンピュータ関係はお手の物、自分をいじめる子供たちに報復行動として世界を巻き込んだというある意味大物?的人物である。

フェイス 魔道士ランクB+ 陸戦タイプ アックス分隊02

調達のエキスパート、それこそ紙おむつから核兵器までなんでもそろえてみせると豪語する人物、管理世界出身で元傭兵である。

エルフ 魔道士ランクA+ 陸戦タイプ アックス分隊03

管理世界出身 フェイスと同じで傭兵出身である
グレイファントムのアックス分隊は分隊の特性上全員が変身魔法のスペシャルである、またグレイファントムでは数少ないの女性分隊員。

スプリンター 魔道士ランクAA+ 空戦タイプ スピア分隊02

マークIIと同じく志願組み過激な思考のマークIIに比べて温和な性格であるが彼が切れるとアイスマンでも止められない。

コロナ 魔道士ランクS+ 空戦タイプ スピア分隊03

此方も同じく志願組み冬弥とレットに年齢が近いコロナは14冬弥、レットは12であるためこの三人で作戦を組まされる時もある。


ツイン・ワークス グレイファントムオペレーターかなりの長髪とナイスバディの持ち主、部隊の中では一番部隊暦が少ないがそのオペレート能力は高い
女性である。





ファントムペイン側

リーザリオン ファントムペイン首謀者現在確認されているのは老人の声だけであるが、プロジェクトFATEの基礎論理を確立させた人物のようである

ジェイル・スカリエッティ リーザリオンと協力体制にいる次元犯罪者。
今回は何をたくらむのか?
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.80 )
日時: 2009/05/24 07:57
名前: 南透

集中治療室でなのはが意識を取り戻す。

「私は・・」体が麻酔の為か思うように動かせない「何をしていたんだっけ・・」思い出そうにも頭がボーっとして思考もまともに働かない。

体がそこにあって無いような感覚だけがリアルに感じられる、頭の中に声が響く。

(今はお眠りなさい・・・)懐かしいようなそれでいて初めて聞くような声。
「・・・・」なのはは再び意識を手放した、手術後5日目の深夜のことである。





カタカタ、なのはが意識をわずかに取り戻した同時刻。

グレイファントムの冬弥の自室にて神威冬弥はある報告書を作成していた。

八神はやてに関する報告書。

先の聖王教会護衛任務での彼女の能力について。
目的人物の魔法使用の確認は出来なかったが、自分(冬弥)の戦いにおいての相手位置の把握や指示等、状況を見る目と判断力には目を見張るものがある、又彼女の連れているユニゾンデバイスも同等の能力が有ると判断せざるえない。

本人(八神はやて)曰く魔法の使用に関しては広域型で自分(冬弥)の様な対人対物近接攻撃型には敵わない等の冷静な自覚を持っており指揮官としての特性で言えばかなりのアビリティを持つと思われる。

カタ・・ここまで作り上げた所で冬弥は先日の事を思い出す(その服好きになれそうやよ)はやてが言ったこの言葉に少し揺り動かされた自分が居た事を。

「八神はやて・・か・」冬弥はポツリと呟きハンガーにかけてある灰色の制服そして同じところにかけてある黒いキャップ帽子を見つめ「雰囲気が貴女に似ていた・・かな?・・リーザ・・」黒の帽子にそう語りかけていた。









AM8:00

「くそ、なのはの疲労がここまでだったなんて!リンカーコア消失の一歩手前なんて、管理局は彼女をなんだと思ってるんだ!」ガン!と司書長室の壁を横殴りで叩くユーノ・スクライア新司書長はなのはの疲労原因を作ってしまった管理局に怒りの矛先を向けていた。

同じ部屋には私服の速人と青い管理局制服を着たフェイトが在室している。
二人が何故ここにいるのか?昨日の速人の話しにフェイトが乗ったためである。

フェイトは怒るユーノを見つめつつ昨日の話を思い出す。


















「たのみってどういうこと?」フェイトは速人に聞く。
「ん、ある事件の情報が欲しいんだけどそれを手に入れるのに君の肩書き執務官補佐がいるんだよね」

「?」フェイトは速人の言いたい事が理解できなかった速人は続ける。
「君となのはが大きく関わったジュエルシード事件・・今から約3年前だっけ?それと同じ頃に97管理外世界である事件が起きていたんだ・それの情報と詳しいデータを入手するのに執務官職の力が要る」

フェイトは速人の提案になにか引っかかりを覚え次の質問を返す。
「その事件となのはの事が関係あるの?」と

速人はフェイトの問いかけになのはの方を見て答える。

「今はまだ何とも言えない・・でも調べなくちゃいけない・・そんな気がするんだ・・」
なのはを見つめる速人の顔はセブンギルティアサルト決戦時から見せ始めている王子の時の顔である。

1年半前に比べるとその凛々しさは増しているようである。

フェイトはこういう時の彼の顔は何かの決意の時だと解っていた、きっとなのはと関係があるんだと思い。

「解った協力するよ」と答える。

フェイトの答えに速人はニコッとし「フェイトならそういってくれると思ったよ、実はもうクロノに掛け合って君と僕で入手したデータと情報の整理作業の申請して受諾を取っちゃってるんだよね、了解取れなかったらどうしようかとおもったけど」と書類をピラピラと見せる。

「速人何時の間に・・」データの整理・・つまり内勤組みと一緒で定時を過ぎれば仕事を済ませてプライベートに当てられる事を意味するのである、フェイトの様な執務官職には先ずありえないのであるが。

速人の持っている書類はその内勤を指示しているものである。

速人は再びなのはの方に顔を向けて言う。
「士郎さんや桃子さんがこっち(ミッド世界)にくるには色々手続きが面倒らしいお店だってあるし長い事こっちに居れる訳じゃない・・なのはの状態からしてしばらくはこっちに居ないと無理だ」

速人はフェイトに向き直り「なのはの意識が戻った時に君がなのはの隣に居たほうが絶対にいい」速人のこの言葉にフェイトは先日の速人の冷たい反応はこの手続きを済ませる為に言ったのだと今気がついた。
それと同時に自分はその時なのはの心配をするばかりで先の事は考えられなかった事を後悔した。

「データの整理は僕がメインでやるから君はなのはの傍についててあげてよ?」とフェイトに優しい表情で語る速人。

フェイトはそんな速人の優しさに心が一杯になるのであるが質問をする。

「速人の調べたい事件って何なの?」とフェイトが聞くと速人はなのはの方に向き直って答える。
「ローズクリスタル事件」





そして現在そのローズクリスタル事件の詳細を手に入れるために無限書庫にやってきてると言うわけだ。


「ユーノ、きみの気持ちも分かるけど起こってしまった事はしょうがない解決策を探す事に力を入れた方がいいんじゃないの?」怒りまくるユーノに速人が声をかける。

ユーノは怒った表情のまま速人を睨みつける。
「そんな事はとうに調べたさ!でも・・・リンカーコア消失の一歩手前の治療法なんて何処にも載っていないんだ・・」ユーノの表情には怒りの代わりに悲しみがあふれ出してくる。

なのはの今の状態をリンカーコアミュート現象と言うらしい。

生命と密接な関係があるリンカーコアは魔道士自信が重症を負うと命を優先させる性質がある。
理由は定かではないのだが人間が有酸素運動を長時間続けると体が体内に蓄積されている脂肪を糖分に分解しエネルギー化することに非常に似ているのである。

リンカーコア自体はある程度なら自然に元の魔力量まで戻るのであるがミュート現象に陥るとそれができなくなるのだ。

つまりこのままではなのはの魔力はリンカーコア消失と共に消えるのである。
いままでこの現象に陥った者で魔力復活した前例はないのである。
ユーノの苛立ちも分からなくない。

「僕がなのはと出会わなければ・・・あの子にこんな思いをさせずに済んだのに・・」
ユーノは自分が魔法となのはを引き合わせた事を責める様に声をだした。

速人はユーノに問いかける。
「本当に治療法がないの?」とユーノにすこしきつく言う。

ユーノは速人に経過を話し断言した。
「無限書庫にある治療記録を片っ端から調べんたんだ、この3日間ずっとね・・でも何処にも回復例なんてない・・」肩をおとすユーノに速人は声を出す。

「ならさ、新しく治療方法つくったら?」と



「!」この言葉にユーノとフェイトは驚きの表情をして速人を見る、冗談をいってる顔じゃない速人は真剣だ。

「どういうこと?速人?」とフェイトが質問をする、ユーノも同じである。

速人は次の言葉を二人に送った。
「ユーノとフェイトに馴染みがあるか分からないけど君たち”風水(ジオマイス)”って知ってるかい?」と

「それって君やなのはの世界の占いの類じゃないのかい?」ユーノはそう答えていた。








ユーノと速人フェイトの3人で風水のことを話しているころ。



「はーここがグレイファントムの本拠地グローリアかぁ」八神はやてはレティの出向命令でグレイファントム本部隠れ島グローリアに着いていた。


隠れ島の名の通りクラナガンの海上の沖合い20Kmの所に存在する島にグローリアは在った。

かなり大きく基地自体がひとつの町と言ってもいいくらいだ。

「すごいですぅ」リィンもこの大きい本部島にそう言葉を出していた。

「ここにあの冬弥クンもおるんやね〜」はやてが現在着ている制服は冬弥と同じでグレイファントムの制式色であるグレーの陸士服でありリィンIIもミニミニサイズのそれを着用している。

半年の出向命令であるので入隊と言っても過言ではないのかもしれない。

「でもだあれも迎えにこんね?」普通出向初日は迎えが来るものであるし、迎えをよこすと通達もあったし場所も今居る位置で間違ってはいない。

30分前に到着したはやてではあるが待ち合わせの場所で勝手も分からず呆けていた。

「ほんとですねぇ〜だあれもきませんね〜」リィンは自分の額に右手を乗せてあたりを見回すしぐさをする。

「ん〜」そして遠くをみるように小さな瞳をよーく凝らす。

「あれ?なにか煙を上げてこっちに来ますよ?」リィンは何かを見つけたようだ。

「どこやリィン?」はやてもその方向を見つめる。
「何や?・・あれ」はやてがそれを確認して出した言葉だ。


リィンの言うように確かに煙が上がっているあげている正体は・・
「冬弥クン?と、もうひとり?」はやてが呟く。




ドドドドドドドドドド
はやて達に迫ってくる2つの影、何かを言い合っている様だ言い合いが聞こえてくる、その声の一つは確かに冬弥だ。

「レットお前!そのデータ返せ!、カエストスローラーダッシュだ!今日という今日は許さん!」
<yes master> ガキィン!冬弥足元にブレードローラーが下りる、ギュイィィィン!加速する冬弥は標的(レット)に急速に接近する。

レットと呼ばれたもう一つの影もブレードローラーダッシュで逃げの体勢に入り冬弥に向けて声を出す。

「ヘヘーンコンピューターに入れるから僕に奪われるのさ!自分の落ち度を棚にあげて言う事じゃないね〜」ローラーを巧みに操り冬弥の行動を交わしていくスターレット、どうやら2人はあるデータの奪い合いをしているらしい。







「お前言うに事欠いてそれか!それは俺のプライベートな日記だ!つんまんことでハッキングなんかしてるんじゃない!それかえせ!」

どうやらレットが茶目っ気をだし冬弥の日記をハッキングで奪ったらしいそれは冬弥も怒るであろう。


はやてとリィンの目の前を行ったりきたりするスターレットと神威冬弥、完全にはやて達はアウトオブ眼中である様だ。

二人はバリアジャケットをつけて高度な模擬戦LVの駆け引きをしているあたり流石はグレイファントムと言ったところである。

「いやだね!これをダシに炊事当番を君に押し付けるんだ!代わってくれるなら返してあげてもいいんだよ?」と模擬戦レベルの運動をしているのに器用に流し目をつかうレット。

ブレードローラーでの追いかけっこは尚も続く。
冬弥は両拳を拳同士でガキィンと叩き。

「いいやそれをすると1ヶ月は俺が炊事当番だ、以前ので俺は学習したんだ、お前を倒さない限り同じ羽目に合いその日記も返らんということを!」

レットを執拗に追う冬弥。

その会話を聞いたはやては思った
(なんちゅうレベルの低い会話や・・だめだこいつら何とかしないと)と

冬弥はバスターの構えを取り「こうなったらコレをお前に食らわす!」

「冬弥さんの日記ですか興味ありますねマイスター!」リィンがワクワク顔で2人の戦い?に参戦を決意する。
「ちょ、まちやリィン」はやての制止を振り切りリィンはレットの元に飛んでいく。
「その日記この祝福の風リィンフォースツヴァイが頂くですよ!」とレットの目の前に踊りでて啖呵を切った。

「え?」スターレットは以外な闖入者に冬弥のバスターを避ける機会を失う。

「鳳凰院流 初拳短剄スタンモード食らいやがれ!」
そして放たれる短剄バスターと叫ぶ冬弥「成敗!」

ドォーン!と派手な音と魔力煙がレットを中心に巻き起こる。

「アー」と奇声を上げるレットは手に持った日記データディスクを手放し意識も手放す。

「アレー」とリィンもその爆風の影響を受けディスクと共に冬弥の胸に頭から突っ込む。

「ムギュ」と声を発するもしっかりと日記ディスクは自分で抱えている。

「フッ、レットよお前の成敗は済んだ・・安らかに眠れ・・・ん?」冬弥は自分の胸に突っ込んでる小さな少女に気がつく。

「君はリィンフォース?なんでこんな場所にいるんだ?」冬弥の声にリィンは奪った日記ディスクを見せつけた。

「エヘヘ、リィンが取ったですよ〜冬弥さんの日記」と喜んでいる。

「返してくれないかなリィン?」返却を要求する冬弥。

「何ではご挨拶やね冬弥クン?」のびてるレットを見ながら八神はやても冬弥に向けて声を出す。
グレー服を着たはやてを見る冬弥。

「八神はやて・・君もなぜ此処に?」グレー服を着たはやてにびっくりする冬弥にはやては答える。

「八神はやて、特別捜査官 三等陸尉、本日を以って堂々のグレイファントム出向やよ、よろしくな」
冬弥に笑顔を向けて言うはやてだった。

神威冬弥と八神はやて、隠れ島グローリアで再会を果たした。





「迎えが来ないで迷っていたんや丁度ええ、案内してくれん?」はやては冬弥にお願いする。

「君がここに出向?」冬弥から返った言葉はよろしくでなくこれだった。





 ー魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
        ローズクリスタル






あとがき

どうも南ですツインエンペラー5話お送りします
なのはの空に戻れない理由とはやてのグレイファントム入りの話です

この後冬弥とはやてはどのようにグレイファントムで成長するのでしょうか作者も楽しみです。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.81 )
日時: 2009/05/26 17:25
名前: 南透

リンカーコアシック

なのはが発症させた症状
魔道士がかかる奇病とされている、魔法の源であるリンカーコアはその基本性質は魔道士ならば変わる事は無く、生命活動と非常に密接な関係がある生命が脅かされるとコア自身が保持魔力を生命力に変換する事がある。

これをコンバート現象と呼ぶのだが、コンバートでも生命活動保障されない場合はリンカーコアは消失してしまう事が確認されている。

コンバート現象事態は割りと良くありこれは放っておいても自然治癒する事が多い。

コンバートが多くなりすぎるとミュート状態となり
リンカーコアの自然魔力回復が起きなくなるのである(なのはが現在この状態)

ミュート状態で魔力行使をした場合間違いなく魔道士としての力は失われることになる
これをリンカーコアロストと呼ぶ

逆にコンバート過剰反応で生命力をリンカーコアが魔力変換しすぎる症状もありこれをリンカーコアオーバーロード現象と呼ぶ。

この場合生命力がどんどん吸われる状態なのでまさに命が無くなるのでミュートよりも危険であり
最悪コアが破裂し魔道士自信もそこで潰えることになるこの現象をバースト現象と呼ぶ。

仮になのはクラスのオーバーSランク魔道士がバースト現象を起こした場合大規模次元振動及び複合次元断層を引き起こしその世界の存続に関わる事態になる。


メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.82 )
日時: 2009/05/27 11:52
名前: 南透

97管理外世界 日本 海鳴市 聖祥大学付属小学部。

或る教室にはアリサ・バニングスとその友人月村すずかが昼休みの為の準備をしていた。

2人はなのはやフェイト、はやての様に魔力資質は持ってはいないが97世界の管理局現地協力者であり転移魔法の到達場所や駐屯エリアの場所の提供などをしているのである。

最近は親友の頼みである人物の保護観察者としても活動をしていた。

「そろそろくるかな?」月村すずかがその人物をまっている。

「うちの義妹もいっしょだろうね、何だかんだいいながらあの二人仲いいものね」アリサもすずかの言動に相槌をうつ。

「アリサお姉様〜お昼一緒に食べるんですわ〜」アリサと似たよう肩までの金髪のですわ口調の少女が5−1の教室の扉の前で大声をだす。

この少女名前をミネルヴァ・バニングスというセブンギルティアサルトで生き残った天の騎士(エインリッター)の最後騎、ミネルヴァ(憤怒のラース)本人である。

主犯格のエウリュトスより多大な精神支配を受けていた事もあり罪に対しては蒐集活動等には参加していなかった為に執行猶予が付けられていて現在は保護観察処分の形になっていた。

「すずか、お姉さん、昼食の誘いにきました」落ち着いた口調で話す紫髪の男子生徒、月村グリードである、ミネルヴァと同じくエインリッターの生き残りであるミネルヴァと同じく保護観察処分中である。

2人はエウリュトスによりアルハザードの強制命令魔法”ギアス”の影響下で七罪の番人をなのっていた。

その当時の記憶とヴォルケンリッターやフェイト達との戦いの記憶を速人のイレイザーの力で消去されており現在は封印から復活した当時の記憶しか持っておらず、今の時代の生活に慣れるためというふれこみでバニングス家と月村家に入っているわけである。

もっとも2人とも各家族に気に入られ養子として現在は家族になっている訳であるのだが。

ミネルヴァはその明るい活発な所からプチアリサと周りからいわれていたりするが、わっちとですわは未だ直ってないらしい。

グリードは本来リアリエーターという名称なのだが本人がグリードのほうが言いやすいということでグリードを名乗っている、普段は過激な言葉は使わずに丁寧な口調で話すのはこの1年での月村家での影響と思われる。

アリサは2人を確認すると仲良しグループでは見せなかった優しい顔になり。

「よし、それじゃいつもの所で食べようか」と声をだした、義理とはいえ妹が出来たのだ姉としての感情も出てきたためであろうか。

1年半前までは6人で食事をしていた屋上の庭でいまは大体この4人で昼食を取るのである。

4人でお昼をとっている時の事である。

遠話{ログ}でグリードがミネルヴァに話しかける。

(ミネルヴァ、ここ最近海鳴周辺で妙な魔力反応がでているんだが気がついてるか?)
ブリの照り焼きを食べながら器用に遠話をするグリード。

(わっちもそれ話そうと思ってたとこですわ、王子{速人の事}に注意しろとは言われてましたが、出現が早すぎますですわ)
サンドイッチを頬張りながら答えるミネルヴァである。

この2人実は保護観察とは別に97世界限定の管理局嘱託魔道士としての役目も持っていた。
アリサとすずかもこの嘱託に関しては知ってはいるのだが異変に関してミネルヴァとグリードはまだ話してはいない、速人に口止めされたからである。

(オレは今夜から風芽丘周辺を探ろうと思う)
(わっちは海鳴峠方面を探ってみるですわ)

フェイトやなのはが最近ミッド中心で動いていた為海鳴に戻ってくる回数が少なくなりその間はこの2人が魔法関係の事柄を対処しているのである。

「ミネルヴァ、サンドイッチのソースこぼれる!」

遠話に夢中でミネルヴァはカツサンドのソースを口元からタラリともらしあわや制服に付く寸前でアリサに注意された。

「もう、あんたはちょっと目を離すとコレなんだから!もっと丁寧に食べなさいっていっつも言ってるでしょう?」
姉のアリサがナプキンでミネルヴァの口元を綺麗に拭く。

「お姉さまアリガトウですわ・・」アリサの気遣いに感謝するミネルヴァ、なかなか姉妹しているようである。

「ミネルヴァちゃんはそんな所が可愛いよね〜」そんな光景を微笑ましく見つめるすずかであるも弟のグリードにお茶とかを無言で差し出してあげる辺りこちらも姉弟しているようである。








ある空間に3つの大きな画面が現れる、そしてその空間の中心にまるで裁判の被告人の様に立っている一人の壮年の男。

茶色の陸士隊制服を着け両肩には提督クラスがつける飾りつけと左胸には数々の役職を意味する階級証が所狭しとつけられている。

この男、グレイファントムの長、シュタインベルガー中将である。

「先日の”プラント”襲撃時で押収したデータはこの通りです・・」
シュタインベルガーは3画面に視線を向けることなく声を出し続けて今の言葉でそれの終わりとしていた。

シュタインベルガーが居る所は最高評議会の一室である、報告が終わると消え入る様にシュタインベルガーはその場を後にした。

Vの画面が声を発する。
「ふむ、どうやら奴等はAT(アーマドトルーパー)の開発に成功したようだな」

Uの画面も声を出す。
「それだけではないな・・プロジェクトFATEの基礎理論を昇華させて完全体の作製も成功させたようだな・・」

Tの画面がしめる様に声を出す。
「この案件は我々にとって非常に興味深いがシュタインベルガーが何かを画策しているようだな・・亡霊同士でその存在を消し合わせ”アレ”に全てを託した方がいいかも知れんな・・次のプラントの襲撃プランを見たが・・これはレジアスの計画にも影響がでる・・アレに連絡を取り重要なものは先に回収させるとするか・・」

UとVもTの意見を聞き

U「まったくですな早急に連絡を取りましょう」

V「ペインの方はグレイと争って自然消滅が一番ですかな・・」

3つの巨大な画面は其処まではなすと同時に消えた。















「なんやこれは!」八神はやての怒声が鳴り響く。

現在グレイファントム司令部グローリア内部のキッチン兼食堂では。

はやて、リィンほか実行部隊のメンバーの一部とアイスマンが居るのであるが、はやての怒声はそのキッチン(厨房)の惨状を見てのものだった。


見るも無残な数々の調理器具、所狭しと積み上げられたインスタント食品容器の残骸、レトルトの袋の山、山、山である。

はやてはこの状況をみて次の言葉で表現した。
























「腐海の森や・・・」と












「こんなキッチンの状況見逃せるか!」はやてはワナワナと右手拳を振り上げ。

「腐海の森を更生させたる!」と声を出した

「オー!」と他メンバーが拍手するのをみてはやては全員を睨み。

「あんたらも手伝うんや!」12才と思えぬお母さん口調の雰囲気にアイスマンでさえも気圧される。

流石は八神家のお母さんである、キッチン関係では既に熟年のオーラが出ているのであろう。

「ここまでほっておくなんてアイスマンさんは何を考えてるんですか!こんなところで作った物が体に良いわけあらへんやろ!今居る全員で綺麗にすんで!覚悟しいや!」はやての怒声が食堂に鳴り響く

「そ・そうですよね・・」アイスマンもこう答えるしかない、はやてのオーラはそれほどまでに凄かったのだ。

はやての指示の元グレイファントムキッチン更生大作戦が開始された。








リンカーコアシック

魔道士がかかる奇病とされている、魔法の源であるリンカーコアはその基本性質は魔道士ならば変わる事は無く、生命活動と非常に密接な関係がある生命が脅かされるとコア自身が保持魔力を生命力に変換する事がある。

これをコンバート現象と呼ぶのだが、コンバートでも生命活動保障されない場合はリンカーコアは消失してしまう事が確認されている。

コンバート現象事態は割りと良くありこれは放っておいても自然治癒する事が多い。

コンバートが多くなりすぎるとミュート状態となり
リンカーコアの自然魔力回復が起きなくなるのである(なのはが現在この状態)

ミュート状態で魔力行使をした場合間違いなく魔道士としての力は失われることになるこれをリンカーコアロストと呼ぶ。

逆にコンバート過剰反応で生命力をリンカーコアが魔力変換しすぎる症状もありこれをリンカーコアオーバーロード現象と呼ぶ。

この場合生命力がどんどん吸われる状態なのでまさに命が無くなるのでミュートよりも危険であり
最悪コアが破裂し魔道士自信もそこで潰えることになるこの現象をバースト現象と呼ぶ。

オーバーSランク魔道士がバースト現象を起こした場合大規模次元振動及び複合次元断層を引き起こしその世界の存続に関わる事態になる。

フェイトは一通りのリンカーコアシックの症状をまとめて一息ついた。

「なのはは凄い事になってしまったんだ・・改めて調べるとユーノが怒るのも無理は無いよね・・」
親友の深刻な状態に更に気が滅入るフェイトである。

シュン!とフェイトの居る執務官室のドアが開く音がした。

ここの部屋の主であるクロノが戻ってきたようだ。
クロノはフェイトが在室しているのを確認すると声をかける。

「フェイト、先ほどなのはが意識を取り戻したそうだ、シャマルから連絡を受けた、君に伝えておいてくれとな」

クロノの声は少年時のときよりすこし大人びた声になっていた、変声期を終えたというとこであろうか。

現在は執務官とアースラ艦長代行を兼任していた。
後数年もすれば最年少で提督職に付くであろう若手魔道士の出世トップを走っていた。

「本当に?」フェイトは義兄に問いかけた。


「今は高町の家族が面会している頃だろう、数日もすれば容態(生命活動であって魔力関係ではない)は安定するらしいが・・・リンカーコアシックは未だ回復の兆しは無いそうだ」

そういって自分の執務室に足をすすめてフェイトの視界から消えていくクロノ。

(速人・・ジオマイスで本当に解決策になるの?)
フェイトはそう考えていた。

速人は現在ローズクリスタル事件の方を調べていて色々動き回っている所であったここ数日はフェイトのところにも連絡が来ていない。












「おおー!」グレイファントム司令部のグローリアキッチン兼食堂では感激の声が上がっていた。

はやての指示の元、腐海の森の更生作戦が大成功をして見事に厨房がその真の姿を現したのである。

ホッカムリをしたアイスマン、レットそしてラリーとマークU、黒いキャップ帽子をつけた冬弥、割烹着を着たはやてとリィンの7人の勇者の手によって。

「凄いな彼女は・・・」マークUは素直にこの少女の指揮能力の高さを評価していた。

普段はきつい言動で周りから恐れられるマークUであるが、自分に無い能力を持つ人物には年齢がどうであれきちんと認めることが出来る人物である。

「確かに我々ではこの厨房を此処までにすることは出来なかっただろうな」ソード分隊長のラリーもはやての指揮能力の高さには目を見張っていた。


しかし、はやての指示はこれで済むことは無かったのである。

「マークUさんラリーさん、ボーっとしてないでこのメモに書いたものを買出しにいってきてください!」

ズビシッ!と2人の分隊長に買出しを命じるはやて、階級が上だろうが気にせず指示を出す。

「私達がか?」2人は自分で自分の事を指差した。

「拒否権はありません!毎回毎回レトルトレーションやインスタントなんか食べてると体力も魔力も落ちる一方ですよ?私が本物の食事と言うのを作ります!文句いわんでさっさと買出しして来て下さい!」

「!」はやての”食事を作る!”この言葉にその場に居た全員が衝撃を受ける。

男所帯といってもいいこの部隊に自ら食事を作ると言い出す少女の登場に男達は敗北を認めたのだ。

アイスマンがほっかむりをしながら言う「マークU、ラリーとスピア分隊つれて八神三尉の指示した食材を入手して来い・・これは命令だ」

真面目な顔で命令するアイスマンであるがほっかむりをしているだけに笑える光景ではある。

「イエスサー!」とマークUとラリーも敬礼してそれに応える、ほっかむりをしたままで。






この後この事柄は{腐海の森更生事件}としてグレイファントムの話題にあがる事となる。




腐海の森更生事件はこうして幕を閉じるのであるが
八神はやてがグレイファントム全体に名前を轟かせると共にメンバーとなじめるようになった事柄でもあった。

因みにその時、はやてが用意した食事とは

「これはうまい!」とマークU

「栄養もバランスがとれてるんですね」とエラー

「このヤキソバというのか?それとキャベツが何ともいいな」とアイスマン


「たしかにうまいな、このお好み焼きは」冬弥がそう言い口にしたのは広島風のお好み焼きだった。

「美味しいやろ?」はやては満面の笑みで皆を見つめてそういったのであった。



 
 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         はやての手腕





あとがき

どうも南です、6話お届けします。
突っ込みどころ満載ですがゆるしてください。
南はお好み焼きというと広島風がスキナンデス。

アリサとすずかは南の願望でミネルヴァとグリードの保護観察者兼家族ということにしました(こうでもしないと2人を話にだせないという南のヘタレぶりがでましたが)

はやてはこれでグレイファントムに馴染めましたね

次回はどうなりますやら

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.83 )
日時: 2009/05/29 10:24
名前: 南透

ある冬の日の出来事

管理外65世界アルケイド、此処にも時空管理局所属の特殊部隊が存在する。

アルケイド鎮圧部隊、所属する部隊員はその殆どがニアSクラスの魔力資質の持ち主ばかりである。

その中でも漆黒の騎士と呼ばれている人物。

龍崎聖夜は別格であろう、このアルケイド鎮圧部隊、ミッドチルダにある隠れ島グローリアを拠点とするグレイファントムとも交流があることを知っている者は数少ない、今回はそんな特殊部隊員同士の話である。





グレイファントム司令部ロングアーチにはアルケイドからミッドチルダに戻った2人の人物が来隊していた。

時空管理局アルケイド鎮圧部隊、部隊長、龍崎聖夜(りゅうざきせいや)と副部隊長の龍崎焔(ほむら)である。

現在はグレイファントムの皆と朝食をとっている所であるがこの2人の人物に近づこうとする者はいない・・というか聖夜が焔に近づかせないと言った方が正しいか。

「ふ〜んあの二人がアルケイド鎮圧部隊のお偉いさんかぁ、私らと年齢あんまかわらんね〜」朝食をとっている少女、八神はやては二人を見てそんな事をなんとなしに喋っていた。

「龍崎聖夜三佐、14歳アルケイド鎮圧部隊の部隊長だそうですよ、その対面に座ってるのが龍崎焔一尉、同副隊長で聖夜三佐の妹さんだそうですマイスターと同い年の12歳ですね〜」リィンが得意げにはやてに2人のプロフィールを話す。

2人の隣で朝食を取っていた冬弥は。
「龍崎聖夜か・・あいつは強い・・」はやてが献立を組んでいるグレイファントムの本日の朝食メニューはシャケの切り身と豆腐の味噌汁、焼き海苔と胡瓜の浅付けである、ご飯はお代わり自由という太っ腹だ。

「去年俺はあいつと模擬戦をしたんだが・・」リィンに日本茶を入れてもらいありがとうといいながらそれを飲みながら話続ける。
「ボコボコにやられたよ・・」聖夜を見つつそう言った冬弥だった。

「冬弥クンがボコボコって・・・どんだけ強いねんな、あの人・・」はやてはにわかには冬弥の言葉が信じられなかった。

龍崎聖夜、冬弥とはやてより2つほど年は上であるが朝食をとっている姿からは強そうには見えないのだ。
「美男子ではあると思うけど」容姿端麗の言葉が似合うと思いつつはやては呟いていた。

グレイファントム部隊もかなりの強さを持つのであるが攻撃担当の冬弥をボコボコに負かす聖夜の強さにちょっと興味を持ったはやては、冬弥に去年の事を質問していた。

冬弥は食事をしながらはやてに話始める、内容をまとめると次の通りである。

その当時は神威格闘術に頼りすぎていた冬弥に、アイスマンがそれの使用を封印させて、シューティングアーツでの戦闘をさせたこと、そして冬弥自身が飛行特性を持たなかった事が一番のネックとなり中〜遠距離での容赦のない射撃魔法の嵐を放たれ。

冬弥が高速度戦闘の形に持っていこうとするも聖夜の集束砲撃魔法{スターゲイザー}であえなくノックダウンという流れだった。

「はー、スターゲイザーってなにそれ?」冬弥に思わず顔を向けるはやて。

「君の友達だったか?エースオブエースと呼ばれる高町なのは教導官のスターライトブレイカーを昇華させた魔法らしい、俺も始めてみる魔法で避けきることが出来ずにあえなくノックダウンさ・・」冬弥の語りはそこで終わることなく。

「今回は前の様にはいきたくはないな」といい朝食をすませて席を立つ冬弥。

「ふむ・・あんな冬弥クン?」はやては冬弥を呼び止めて話す。

「なのはちゃんのスターライトブレイカーな、弱点もあるねんで?」と言い出すはやてに冬弥は驚いていた。
「まだ時間あるんやろ?そのデータ有るから見てみるか?」とはやては続けた。

冬弥はすこし考えてから「そうだな・・君がそう言うなら参考にさせてもらうかな」と答える冬弥。











「兄さん今回の食事は美味しいですね、なんでも新しく入った人がメニューをきちんと組んで作ってるらしいですよ」龍崎焔が正面にいる兄聖夜に朝食を取りながら喋る。

「うむ、去年と比べると格段にいいな、栄養面も考えられている、グレイファントムも少しは変わったようだな」妹の言葉に相槌を打つ聖夜ではあるが頭の中は別の事を考えていた。

(神威冬弥、去年はアイスマンの代わりとして俺と模擬戦を行ったやつ、去年の俺は管理局特殊部隊NO1と言われたアイスマンとの再戦を希望していたがそれが叶わずに腹いせにあいつには酷い事をしたものだが、終了間際に放ったあの拳の力は正直感心したものだ、この俺にわずかでもダメージを入れたのはこの数年間ではアイツとアイスマン位のものだしな、今回はアイスマンではなく神威と仕合いたいものだな)

「兄さん!私の話きいてます?」焔が聖夜にすこし怒った口調で言う。
「ん?どうした?」と聞き返す聖夜に呆れたように言う焔。

「これからアイスマン一佐と会見ですよ朝食さっさと済ませてください」焔は既にデザートのあんみつを食べ終えていた。

「すまないすぐに食べるぞ・・」妹には弱い聖夜であった。






グローリアの情報班の一室でのはやてと冬弥。

「な?これが弱点やねん」なのはのスターライトブレイカー攻略を見せられる冬弥は映像をみて頷く。

「なるほど、集束魔法というのはそう言うカラクリがあるのか」はやての座ってるイスの後ろでそう呟く冬弥。

「そうや、長い事時間取らせるとそれだけコッチが不利になるねん、だからやるなら短期決戦に持っていくんや、それとな・・」はやても冬弥に解説をしつつ、2人の聖夜対策は続く。









グレイファントム部隊長室には龍崎聖夜とアイスマンの二人が在室していた、焔は此処には居ない。

アイスマンは聖夜に黒いデータファイルを手渡し声を出した。

聖夜が中身を確認する。
「龍崎、君の読み通りアルケイドのテログループ漆黒の翼は本局上層部が関与してることが明確になった、お前はこの先どう動くんだ?」

アイスマンの質問に聖夜は「アルケイドの漆黒の翼を叩き潰した後にこいつらも叩く・・それだけですよ・・それが俺に与えられた任務ですから」

感情を出さずに淡々と答える聖夜にアイスマンはヤレヤレという表情をし。

「調査部の黒木零介に感謝するんだな、彼が一人で此処まで調べ上げたんだ」

アイスマンの言動にどうという反応も示さずに聖夜は席を立ち答える。

「調査部とはその為の機関です仕事をしただけですね、ファイルは受け取りました、残る任務は模擬戦ですが相手は貴方ですか?」
アイスマンに相手を問いただす聖夜にアイスマンは答えた。

「ソード分隊の神威三尉だ、龍崎もそれを望んでいたと思うんだがな?」聖夜に視線をおくるアイスマン。

アイスマンの答えを聞き初めて感情を表した笑うという感情を。

「そうですか神威ですか、まぁすこしは楽しめそうですね・・」そういい部隊長室を出て行く聖夜。

シュンとドアが開く音がしそこで待っていた焔とどこかに行ってしまった。

一人部隊長室に残ったアイスマンは呟いた。

「今年は神威も本気の力でかからせるぞ聖夜、君は冬弥になにを見るかな?」










グローリア海上の訓練ベースにはグレイファントムの殆どが集まっていた。

アルケイド鎮圧部隊との訓練の為である、冬弥と分隊長を除くメンバーと焔一人の構図である、模擬戦と言うより教導色のほうが強いか。

「ほらほら、数人で固まってると痛いの飛びますよ?フレイムダスト!」

炎の魔法がひっきりなしに飛び交う中でグレイファントムの武装資格持ちの隊員は各個で判断しながら動いているのだが、その全てを把握している焔の空間認識力の高さはさすがといった所であろうか。

矢継ぎ早にフレイムダストを撃ちながら隊員達を追い詰めていく。

「仄白(ほのしろ)き雪の王、銀の翼以(も)て、眼下の大地を白銀に染めよ。来(こ)よ、氷結の息吹」
はやての詠唱が聞こえ出す。

「アーテム・デス・アイセス!」その焔のフレイムダストをはやての凍結魔法が打ち消していく。

シュベルトクロイツを両手で構え「そう好きにはさせません、龍崎焔さん」声をだす八神はやて。

焔ははやてを見つめ「貴女が新しくこの部隊に来られた夜天の主八神はやてさんですか、同じ広域魔法を使う者として逢うのを楽しみにしていましたよ」
にっこり微笑んで魔法の詠唱に入る焔。

同じ様に詠唱を始めるはやてであるが、ユニゾンしているリィンがそれを止める。
(マイスターそろそろタイムアップで詠唱は止めた方がいいですね)
リィンがそういったすぐ後に。

「よし、焔時間だ教導ご苦労さん、こっちの訓練は此処までだ」アイスマンが訓練終了を告げた。

はやてと焔はお互いに握手を交わし焔から声を出した。

「今朝のお食事はとても美味しかったです」とお礼を述べる。
「ありがとうございます、そういってもろて嬉しいです」素直に喜ぶはやてであった。

八神はやてと龍崎焔、どちらも同い年の12歳、どちらも広域型の魔道士である。

何か感じる所があるのであろう訓練が済んだあとは終始にこやかに話などをしていた。


龍崎兄妹は一年に一度、こうやってグレイファントムに足を運び教導と模擬戦訓練をしにやってきているのである。

アイスマンや他の分隊長がアルケイドに出向く時もあるが。

次に戦うのは龍崎聖夜と神威冬弥の2名である。





聖夜はアクテビィスラッシャーとカリバーンの両方を起動させて、漆黒の騎士甲冑をまとっている。

「あれが漆黒の騎士と言われる所以の甲冑か・・」はやてはその黒すぎる甲冑をみて声を出す。

「アルケイドで相手をしているテログループが勝手にそう呼んでるだけですよ」焔がはやてに答えるようにそう声を出していた。

冬弥もカエストスを起動させてアサルトモードのバリアジャケットを着用していた。

二人ともバトルスペースに足を進める。





「これより龍崎聖夜と神威冬弥の模擬戦を始める、方式は15分間のポイント制だ先に1ポイントとったほうが勝ちとする、両者とも力を出し切ってやれ」アイスマンの声が響きわたると周囲に緊張が走る。


(カムイ一年でどれだけ伸びたか見てやるぞ・・アースデータを取っておけよ?)愛機にそう伝える聖夜。

(カエストス、最初からハーフドライヴだ、いいな・・)
二人とも声に出さずデバイスを構える。


聖夜が二刀流で模擬戦に臨んだのには理由があった。

冬弥のスタイルは格闘型、当然2つの拳が武器であり聖夜自身も御神の剣を使う剣士でもある、1本で冬弥の拳を裁く自信はあるが、念には念を入れる、それが龍崎聖夜という人物であった。





「はじめ!」アイスマンの開始の合図と共に。

キン!二人は同時にその場から姿を消す。

キン!キン!ドカッ音だけがバトルスペースに響き渡る。

(次は左ジャブでの牽制がきて本命は右のストレートか・・)冬弥のクロスレンジの攻撃を2本の剣で裁いていく聖夜、その表情は心なしか楽しんでいるようにも見える。

「大分腕を上げたな神威・・」そう呟くも2本の剣の攻撃の手を休めない聖夜、その剣があくまでも冬弥を執拗に狙う牙でもあるのだ。

「俺とて無駄に惰眠をむさぼっていやしない」聖夜の剣戟(けんげき)を体を使ったスウェーや拳を使った打ち払いで冬弥も聖夜の攻撃を往(い)なしていく。


ザン!

開始の位置とはお互い逆の位置に2人が姿を現す。

高速戦闘の小手調べがおわった様である。

「アース、神威のデータは取れたか?」愛機に聞く聖夜。

「一年前に比べると力も速度も魔力も成長はしています・・ただ飛行特性だけはどうにも出来なかったようですね」アースの冷静な判断が帰ってくる。

「お決めになるのであれば空間を立体に使えばよろしいかと・・・」続けて聖夜に勝ち方を伝えるアース。

「ふむ・・だがこれは模擬戦だ、俺自身すこし楽しんで見たいと思う」アースの考えを聞いた上で聖夜は自分の考えを言う。

「マスターのお好きになさいませ・・」アースもそう答えた。


冬弥も聖夜と相対するように構えをしなおす。
(いまので地上戦に持ち込めれば勝機はある・・挑発にのるかどうかか・・)

冬弥は聖夜にブレイズキャノンを打たせないために次の言葉を声に出す。
「聖夜、俺を倒したければブレイズキャノンで距離を離して叩く事を勧めるぜ?俺にお前の剣は通用はしない!」

ピクッと聖夜の眉が動く、自分の御神の技が通用しないと言われたのだ、さっきの攻防で何かを見切ったのか分からないが聖夜にも剣士としてのプライドがある、こういわれては意地でも剣で倒したくもなるというもの元よりブレイズキャノンの乱射などは頭の中には無かったのであるが。



「面白いことを言い出すな神威よ、そこまで俺に倒されたいか?ならばこの技受けてみろよ?」聖夜がそう言い2剣を御神流独特の構えに持ち直し聖夜の周囲の魔力が高まっていく。

「これで決めてお前は終わりだ・・御神流斬式剣舞―閃―」冬弥に一直線に光の速さで切りかかる聖夜受ける冬弥。

ドォーン!派手な爆発音と共に魔力煙が二人を包み込む。

「決まった?」はやては冬弥の負けが確定したと思った。

「いいえ、剣舞ー閃ーがまさか止められるなんて・・神威三尉この一年で本当に成長したんですね」焔も兄の剣舞が止められるとは思っていなかったのであろう正直な感想を漏らしていた。

煙が晴れていくと二人の体勢がハッキリとしてくる

アースを横薙ぎの形でカリバーンを上段からの袈裟切りの形で決めようとした聖夜の剣は冬弥によって確かに止められていた。

左手を振り上げてカリバーンを右手でアースを両方の拳に魔力を纏わせてしっかりと剣を止めている冬弥。
「鳳凰院流 魔刃取り(まじんどり)、去年は使わせてもらえなかった俺本来の力の一つだ俺に剣は通用しないと言ったはずだがな?龍崎聖夜」

これには聖夜も驚きの表情をだすもすぐにもとの表情に戻し声を出す。

「確かに剣舞を止めたことには驚いた・・がお前の武器である拳も俺の剣によって止められている決め手が無い状態なのはお前も同じであろう?」聖夜はそういいアースとカリバーンを冬弥から引き抜こうとする。

「!」だが引き抜こうとしてもびくともしない手を離そうとしても握りが離せないのだ。

「魔刃取りはデバイスを通してお前の神経に影響をもたらす技でな直ぐには剣も引き抜けないし離すことも出来ん」冬弥はニヤリとして続ける。

「後、お前は勘違いをしている・・俺の鳳凰の拳は拳そのものよりも足に重点を置いてあるんだよ?この体勢でもお前を攻めることは!」そこまで言いカリバーンとアースを丁度平行棒のようにしてその2本の剣を利用してヒュンと自身の体を浮かせる。

「可能だ!」足に魔力を込めて技を放つ冬弥。

「鳳凰院流、蹴撃、双竜脚」<Dragon Kick>
冬弥渾身の足による2連続攻撃をその上半身にもろに食らう聖夜はそのまま上空に吹き飛ばされ落下する。ドォーン!

「兄さん!」思わず焔が声を上げる今の冬弥の技はかなりやばいという事であろうかモウモウと煙が立ち込める中で聖夜が起き上がる。

自分の体のダメージを冷静に分析する聖夜だが。
(今のはかなりのものだったな、だがこの気持ちは何だ?俺は嬉しいのか?)

アルケイド鎮圧部隊の中には自分に敵う部隊員など居なかったしここまでのダメージを負ったのも久しぶりである、アイスマンに4年前にボコボコにされた時以来であろうか。

冬弥を見つめつつ聖夜はもう一つの感情が表に出てくるそれは怒りの感情だ。
嬉しいのと怒りの感情が入り混じる感覚に聖夜は新しい感覚に目覚めた。
「これがムカツクというヤツか・・」

アースを構えなおし。
(アース遊ぶのはやめた、アレで決めるとしよう)
(分かりましたマスター)アースも了解する。

「神威、お前は空を飛べないからな空からのこの技で戦いを決めて終わりだ!」
聖夜は空に舞い上がる、スペースの限界までであるが、それでも50mの距離ははある。


(ここでアレが)冬弥は去年敗れたあの魔法が来ると確信した。
(タイミングが重要やで冬弥クン)それを見つめるはやて。





「行くぞ!」アースとカリバーンを自分の目の前に持ってきて重ね合わせ、冬弥に向けて狙いを定める。

聖夜は自身の最大の魔法スターゲイザーの砲撃の体勢に入った、剣達の前に魔力が集まり始める、集束速度はなのはのスターライトブレイカーの比ではないくらい早い魔力はどんどん大きくなっていく。


「そこだ!」冬弥が叫び<Flash Jump>カエストスが発声する。




キン!





「うそ?50mもあるのよ?いくら神威三尉でも届く距離じゃないわ・・」焔は驚きの声で言うも

「軽身功・縦身(けいしんこう・りっしん)という技らしいです、それに魔力でブーストをかけて一時的な飛翔能力を得るといってました」リィンが焔にそう答えた。

軽身功とは鳳凰院の基本体術の一つでこれをマスターしたものは跳ぶ様に走ることが可能となるものである冬弥はそれを縦に使い更に魔力でその能力をブーストさせたわけだ通常の軽身功でも5mの高さの壁は難なく超える事が出来るのである。

砲撃体勢の聖夜の前にバスター体勢の冬弥が現れる。

「はやてが教えてくれた、集束魔法のメカニズムは術者の魔力と周囲に散らばる残骸魔力を集めることにより絶大な威力を誇る・・・」
冬弥の右拳に黒鉄色の魔力光が現れる。

「反面、周囲に残骸魔力が乏しければわずかに集束時間がかかるということを!」
この時の為に冬弥は聖夜にブレイズキャノンを撃たせないように戦って来たのだ。

冬弥のバスターは砲撃完了体勢に入る、聖夜の方ももう少しで完了するのだが。

「龍崎聖夜!今年は俺が勝つ!」叫ぶ冬弥。

「させんよ神威冬弥!」スターゲイザーを強制発動させる聖夜。

「鳳凰院流 空鳴拳!(くうめいけん)」<Howling Fist>

「スターゲイザー!!!」

ドドーーーーーーン!

2人の砲撃魔法が炸裂し辺りはまぶしい光に包まれる。

アイスマンは結果を判断し皆に伝える「両者魔力ノックダウンによって今回の模擬戦引き分けとする!」

2人は互いに剣と拳を突き出したまま空から降ってくる、既に2人とも意識が飛んでいた。

「兄さん!冬弥クン!」聖夜を焔が、冬弥をはやてが受け止めた。





この模擬戦のあと2人は3日間の間目を覚まさなかった。


数年後、漆黒の騎士、龍崎聖夜は語る、神威冬弥だけはライバルとして認める。

神威冬弥はこう語る、漆黒の騎士とはまだ決着が付いてない決着はつけないといけないな・・と。







    

     −星の道光の翼サイドストーリーー
        ある冬の日の出来事
          冬弥と聖夜






あとがき
南ですどうも、漆黒の流星さんの聖夜と焔をお借りしました。

冬弥のライバルとしてみました、いかがだったでしょうか?

スターゲイザーの強制発動や剣舞の刃止めなどやらかしたわけですがおおめにみてやってくださると幸いです。

今回はシリアス調で書いてみました

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.84 )
日時: 2009/05/31 12:28
名前: 南透

はやてと冬弥がグレイファントムで再会して一月の時間が流れていた。

グレイファントム司令部の情報部では、八神はやてとアックス分隊のエルフが2人で連続少女誘拐事件の足取りを追いある結果を出していた。

アックス分隊は戦闘力に秀でるソードやスピアと違い広域捜査や情報収集等のいわば”あしとり”をメインにする分隊である。

分隊員全員が変身魔法の達人で自身の形態変化はもちろんの事、透明化出来る者もいる。

エルフはその分隊の02であるが女性であり同じ性別のはやてとはこの一月で仲が良くなっていた。

エルフだけではない、グレイファントム全体がはやてを歓迎してくれていた。

今まで地上本部に居た時は次元犯罪を犯した者としてどこか冷めた視線を向けられていたのだが此処にはそんな視線を向けるものはいない。

なにより自分の能力を色眼鏡無しに評価してくれる雰囲気が良かった。

はやてはこの”灰色の亡霊”達が好きになりつつあった。

(私の居場所になるんかなここが・・)はやてはそんな事も考える様になりつつあった。

「はやてちゃん?」上の空状態のはやてをエルフが現実に引き戻す。

「はい!すんませんエルフさん」現実に戻されたはやては思わずスイマセンを言ってしまう。

そんなはやてを微笑みつつ美女エルフはその長い耳を長い髪から覗かせつつはやてに向けて言葉を出す。

「今回の作戦はあなたも参加するんだからしっかり頭に入れておいてね?」
実は今回アックス分隊が新しく少女誘拐の拠点を突き止めそこを襲撃する事となっていた。

その作戦内容を詳しくエルフがはやてに伝えている所であった。

「がんばりますエルフさん!」今回のプラント襲撃は前回のものより大掛かりでありエラーが現場の指揮をとりスピアにエルフがサポートで参加。

はやてはソード分隊のフルバックとしての参戦が決定していた。

この一月の間の少女誘拐事件はヴィータが所属する240武装隊をメインに他の陸士隊のおかげで少なくなってはきているがまだ発生はしている状況であった。

今回は生きてる少女も多いとのエラーの判断で2面作戦を決行するのである。

はやてにとってはグレイファントムに出向してから初の実戦と言う事になる、気合も入るものと言うものだ。

作戦の開始時間は明日の0:00丁度を予定している、この時間に目的プラントにトラックが入場という情報を掴んでいたためである。

スピア分隊がこれを速やかに強襲しプラント内部に突入をする。
ソードは地下水路経由で内部に侵入少女達の救出をするというプランが立てられていた。

司令部のみならずグローリア自体がこの作戦準備で忙しくなっていた。

グレイファントムの開発研究班がある開発棟では冬弥とスターレットがデバイスの調整中だった。

「ん〜これでよし、レットの方はモード3までいけるようにしておいたぞ、ジャックインもいけるぞぃ」
この声はグレイファントムのデバイスマイスターでありカエストスを開発した人物。

ナリハラ・ナリユキ技術一尉である、普段は変な開発ばかりする人物であるが、デバイス関係においてはかなりの実力者で有名である、もっともよけいな過激機能をつけることでも有名なのであるが。

「ありがとう御座います博士」
レットがお礼を述べる、何故部隊員がナリハラを博士と呼ぶのかはグレイファントムの謎の一つである。
「これで僕のネットライナーの力も使えますね」

スターレット・オハラはサイバー技術が発達した世界の出身でジャックインという特殊な装備をその体内に持っている。

ジャックインとはコンピュータネットワークに自分の意識を直接リンクさせる事でインターフェース無しにネットワークを楽しむ事が出来る装備なのであるが、レットのようにハッカーとしての能力を持つものはそのシステムをのっとる事も可能でありそういう能力を持つものをネットライナーと呼ぶのである。

「次は冬弥だな・・・お前さんのはS・Fドライヴ{セミファイナル}までで充分じゃろう?」
冬弥はセミファイナルのカエストスのデータを見つめ。
リィンが冬弥の帽子をかぶった頭にちょこんと乗りそのデータを見ていき。
「カエストスは凄いのですね〜」と声を出す。

<Thanks my friend>待機状態のカエストスが発声するいつの間にか仲良くなっているリィンとカエストス。

冬弥はそんなやり取りをすこし微笑んでいるようにも見えるが、ナリハラに向き直り。

「充分です博士」と短く答えた。











ある場所に一人の男が揺りかご椅子に座り3枚の写真を見つめている。

ボサボサの金髪をしているがその姿は20代の青年の姿である、椅子に座っているのは足でも悪いのであろうか、それともただ座っているだけなのか?

一枚目は白いバリアジャケットをつけた茶髪のツインテールの少女。
二枚目は同じツインテールであるも黒いジャケットをつけた金髪。
三枚目は白と黒の騎士甲冑を纏ったショートカットの少女。

高町なのは、フェイト、八神はやての写真である。

男は3枚を見つめその若い容姿とは思えない老人の様な声で呟いていく。

「この三人はどうしても欲しい素体だな・・・」
フェイトの写真を見つめ続けた。
「プレシアテスタロッサの作品か・・私の作品と競わせたいものだな、同じクローンメーカーとしては気になるな」

なのはの写真をみつつ
「規格外の魔力をもつ少女・・たしか管理外97世界の出身・・グレアムと同郷か・・こちらも手を打つか」

はやての写真をみて
「この少女は02と03が今夜にでも連れてくるであろう、その強大な魔力は私の娘のために頂くとしようか・・」
ニヤリと口元を緩ませた男は、リーザリオンその人であった。

手入れされた薔薇の庭園を見つめつつリーザリオンは呟く。
「向こうは上手くやっているかな・・ライナーならば失敗する事はないと思うが」











そして作戦開始時間が迫る。





グレイファントム司令部中枢ロングアーチにはアイスマンとオペレーターのツインの2人のみが残っている。

「各員時間合わせよろしく」ツインの声が鳴り響く。

司令室のアナログ時計がカチカチと時間を伝えていく。

「3・・2・1・オペレーションスタートです!」

「さて・・お前達、暴れて来い」アイスマンが作戦開始を言い渡す。



「作戦開始です、ソード分隊内部突入指示来ました準備してください」リィンがその場にいるメンバーに声を出した。

リィンもバリアジャケットを着用している、ナリハラが作製した特注らしい、はやての甲冑と同じ基調の配色を施したそれはリィンのお気に入りになっていた、博士もたまにはマトモな事をするようである。

「うんじゃリィン、ユニゾンいくよ?」はやてがリィンに声をかける。
「はいですマイスター!」

「ユニゾン、イン!」二人が声をかけるとリィンがはやての体に溶け込む様に消えてゆき、はやての髪に光が出(で)始め瞳もリィンと同じ色に変色していく。

これが夜天の主、八神はやてが持つユニゾンの力である、カレンのマルチユニゾンは残念ながらリィンには継がれていないが、代わりにヴォルケンリッターの誰とでもユニゾンが可能となっていた。

夜天の書ははやてが使うメインデバイスになっておりカレンの残した蒼天の書はリィンU専用デバイスとなっていた。

ドン!と上で派手な音がなる、同時にパラパラと地下の水路の構成物質の破片が落ちてくる。

「上は始まったみたいだね・・」レットが声を出す
その表情は灰色の亡霊の顔である。

レットだけではないラリーや冬弥も同じである、はやてはその表情をみてすこし怖いと思ったが、同時に頼もしくも思えた。

スピアの方はトラックを強襲し中に囚われていた少女を救い出しプラント内部に突入を完了していた。

エルフが少女達を待機している他部隊に引継ぎ作業を速やかに始めた頃。

ソード分隊も地下からプラント内部に突入を開始する。

「カエストス、ハーフドライヴ!」<Ignition>

冬弥は早速50%モード起動を愛機に命じる、これにより冬弥の身体強化が格段に上昇するのである。
一時的な飛翔能力も追加される、あくまで一時的ではあるが。

「まずは私と冬弥でエリアの制圧をする、レットとはやては指定されたポイントに急ぎプラントのシステム掌握を最優先に動け」

ラリーが行動指示を出し「いくぞ!」突入を開始する4人。

ドン!

地下水路から内部に突入した4人は1つの小さな影と遭遇する。

「なんだ?子供・・・か?」ラリーはそう呟き影の確認をする。

「僕のサーチにかからないなんて・・」レットが驚く。


小さな影・・黒いゴスロリ衣装を着てスカート部分には白い逆十字のマーク両肩には黒い羽のオブジェを、右手には物干し竿を手にしている。

その影がソード分隊の進行ルートを遮るように立っていた。

(あの少女は・・マーキュリーか・・こちらのエサに釣られたのか・・)意味深な事を考えているラリー。

長い銀色の髪、赤い猫の様な眼で4人を見つめるマーキュリー・ランペール。

「フフフ・・見ぃつけた♪」猫目のマーキュリーの視線の先には夜天の主、八神はやてがいた。

(私を見てる?)はやてはその視線にえもいわれない恐怖を覚える。


ザン!


4人の足止めに冬弥が護衛任務で戦ったあの機械兵が出現する。

「あんたたちぃ、しっかりやんなさいよぉ〜いきなさい!」マーキュリーの命令と共に機械兵は4人に・・というかはやてを狙って攻撃してきた。


「まずい、レット、冬弥、はやてを護れ!」ラリーが叫ぶ。

レットと冬弥は直ぐに行動を開始する、所狭しと現れる機械兵の群れに対処をしていく。

ラリーがそのボクシングで鍛えた体で冬弥と似たようなナックルを使い回りの機械兵を破壊していく。

冬弥も同じくはやてに襲い掛かる機械兵をなぎ倒していく。

レットは二人とは違いミッド式魔法を使って機械兵を足止めし冬弥とラリーの方に誘導をかけていく。

はやてはと言うと。
「刃以(も)て、血に染めよ。穿(うが)て、ブルーティガードルヒ!」
自身の周りに黒い短剣サイズの物体を召喚させそれを機械兵に当てていく。

ドンドンドン!と音がしてはやてのドルヒ(短剣)が機械兵に命中していく。

「ほぇ〜すごいなはやてちゃん」それをみてレットが声を出していた。

「まだや!次いくでリィンしっかりコントロールたのむよ!」(はいです!)

「仄白(ほのしろ)き雪の王、銀の翼以(も)て、眼下の大地を白銀に染めよ。来(こ)よ、氷結の息吹」

「アーテム・デス・アイセム!」<Minimierung>{極小化!}リィンがはやての広域魔法をカレンから継いだスケールコントロールで局地使用できる範囲までにする。

四角い4つの氷の塊が機械兵の集中しているエリアにドンドンと落下し次々に凍結させていく。

「すっげぇ〜、これがオーバーSランクの力か〜」
レットは感心するように声をだす、自分も似た事ができるんだよ?的な感じではあるが。

その巧みな分隊連携とはやての魔法をマーキュリーは冷ややかに見つめ言葉を漏らす。

「つまんないわね、ジャンクマシンじゃ相手にならないじゃなぁい」

<Be might not natural the other party that gray.>{相手はあのグレイです、当然でしょうな}

その返事に突っ込みは入れずに次の言葉をだすマーキュリー。

「でもぉ、あの足止め魔法をつかってるヤツ(レット)を消したらどうなるかしらね?ついでにあの大男も消せば楽しくなると思わなぁい?」
タイラスに自分の考えを述べるマーキュリー。

<Keep favorite.sir>{好きにしなさい、サー}








そしてマークUのスピア分隊の方では、マークUと少年が戦っていた、マークUが圧されている。

「あまり僕をなめないで欲しいな?」マークUと対峙している少年は茶髪の短い髪で左手にシルクハットを持ち青いニッカポッカ状の服を着て左手には気流の刃を纏わせていた。

既にコロナとスプリンターが重症を負い戦闘不能までになっている。

その状況を指揮車内部のモニターで見ていたエラーは。
(ソアラのコピーにしては強すぎるな、アイスマンの言っていた事は本当なのか?にわかには信じられんがこうして事実を見てしまうとな・・ペインメンバーの完全復活か・・)

「ちと旗色わるいかもな・・」マークUはそう呟くも口元はニヤリとしていた。

「お前の名前を聞いておこうか?」マークUが問う。

少年は冷たく言った「ソアラ・ラピスラズリィ」と。

(エルフ、スピアがレッドシグナルだ今の作業中断して私と指揮を変わってくれマークUの援護に入る)エラーの念話がエルフに入る。
(了解です隊長も気をつけて)エルフから返事が返る。
マークUの元に急ぐエラーは更にラリーにも念話を入れていた。

ソード分隊の方ではラリーがある場所に待機しているフェイスに念話で(フェイスお前もスピアの方に向かってくれ)もう一人のアックス分隊員に指示を出す。

(了解)短いフェイスの返事がした。

ラリーは更に(あれがマーキュリーだとすると少々厄介な事になるな・・)ラリーの表情が険しくなるも今は機械兵を裁くだけで手が一杯だった。


マーキュリーはタイラスをなのはのバスターの様な構えを取り足元に赤紫のベルカ式魔方陣を展開する。

「まとめてイッちゃいなさぁい、タルタロスゲィト♪」

キュィィィと音がして黒い小さな塊がタイラスに前に現れる。

「発射♪」<Gate of Tartarus>タイラスの発声の元その黒い塊が発射された。

ラリーに向けて放たれたそれはラリー到着目前に虚数空間への入り口となり機械兵もろともラリーを飲み込み始める。


ゴゴゴゴゴゴ


「隊長!」レットと冬弥、はやてが叫ぶもラリーは制止する。

「わたしのことは構うな、はやてを守るんだいいな!」

ラリーはマーキュリーが使ったタルタロスゲートを見て確信した。
(ファントムペインチームついに復活したか・・我々の敵として・・私は目の前の少女の技を受けねばならぬ罪があるが・・今は抵抗させてもらう!)

「カイザーナックル、フルドライヴ!」ラリーが叫ぶとラリーの両手のナックルが光だし白い魔力光がそこに宿る。

「アストラルゲイト!開放!」ラリーは白い光の珠をタルタロスゲートが導く虚数空間に飛ばす。

タルタロスゲートの効果をアストラルゲートの力で無力化させた。

ズズズズ


虚数空間への入り口が閉じていく。


それを見たマーキュリーは苦々しい表情をだし赤い猫眼を鋭くし。

「チッ」と舌打ちをする。

ラリーを睨み「ロートルがぁ、いきがってんじゃないわよぉ!」と大声で叫ぶ。

タイラスを構えなおし両肩の羽を大きくして更に叫ぶ。

「なら、これで、ジャンクにしてあげるわぁ!」

<feather turbulence>{フェザータービュランス}
タイラスの発声のもと。

マーキュリーの巨大化した黒い羽根から矢の様に羽がラリーに向けて放たれた。

ドスドスドス!

黒い矢羽根がラリーに突き刺さっていく。

アストラスゲート展開で大きく魔力を消耗し機械兵の猛攻のためラリーは回避が取れなかった。

ラリーはその体全体をマーキュリーの黒い羽根の乱流によって黒くしていく。

そして矢羽根が刺さった箇所から無数の出血を起こしその場にゆっくりと倒れた。

「アハハハ、良い様よ!ロートルはおとなしくお寝んねしてなさぁい」
マーキュリーの笑い声がけたたましくその場にこだまする。


それを見た冬弥の瞳孔が開き、そして叫ぶ。

「ラリー隊長!」

「フフフ、先ずは一人目、次はそっちのチビスケを消してあげるわぁ」タイラスをレットに向けて宣言するマーキュリー。


「させるかよ・・・」冬弥の低く冷たい声がこの場を支配していく。

「俺の目の前で・・もうだれも死なせはしない・・だれも死なせはせん!!」

ボウン!!冬弥の体に黒鉄色の魔力の光が纏われた。

マーキュリーを睨み冬弥は語る。

「鳳凰院流、神威格闘術継承者 神威冬弥・・お前を殺す・・・」

はやてはその時の冬弥の顔をみて戦慄した、鬼・・正にそれがぴったり当てはまる表情だった。





 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
     アサルトオペレーション前編





あとがき

どうも南です、7話お届けします、ツインエンペラー序盤から中盤に入りました。
まずは前編です。

次回は冬弥とマーキュリーの戦いがメインですね
(ちがくなるおそれもあるけど)

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.85 )
日時: 2009/06/03 10:50
名前: 南透

「俺は・・お前を殺す・・・カエストス・・セミファイナル!」<Standby>「ドライヴ!」<ignition>

キン!冬弥の足元にベルカ式魔方陣が現れる。

ドンドンドン!!!

カエストスが連続してカートリッジを激発させていく、左拳部のスピードローダーのカートリッジが無くなるまでそれは続きやがてカラカラ・・とリボルバーが空しく回る音がするだけとなる。

「冬弥!」レットが冬弥にむけて叫ぶ「それは使うな!」レットは急いでラリーの元に向かい命の有無を確認する、まだ息はあるようだ。

冬弥の目には既にマーキュリーしか入っていない。

「あの馬鹿、怒りで自分を見失ってる・・」はやての方に視線を向け、ラリーを背負いつつレットは叫ぶ。

「はやてちゃんそこから離れてこっちに、冬弥がアレをつかったら君まで巻き込まれるそこは危い!」

レットの言葉に従いはやてはレットの元に急いだ。

「隊長と安全なとこまで退避して」レットははやてにラリーを託しミッド式のシールド魔法を展開する。


「君の飛行魔法ならこの先のコントロールルームまで一気にいける、僕のサーチではこの先には機械兵もいないからそこなら安全だ」

「レットクンはどうするの?」はやてはシールドを作り出し冬弥の技の余波を受けないよう体勢を作ってるスターレットに聞く。

スターレットははやてに答える。

「今から現存している機械兵に僕の力(ジャックイン)をつかって支配する、それであの馬鹿(冬弥)を止める・・あいつが今から使う技は人を殺す技だ・・僕たちは人を殺しちゃいけない・・」
レットは冬弥の方を見つめながら続けた。
「人を殺さない・・それば僕等灰色の亡霊が誓った約束なんだ・・だからアイツを僕は止める!」
はやてはレットから出た言葉が以外だったがそれを聞いてグレイファントムへの認識を改めた。

(この人等は最恐とか呼ばれてるけどへたな管理局員よりかまともや・・)とそしてはやては次の言葉を口にする。

「わたしもレットクンをサポートするよ、ラリー隊長もリィンが付いててくれてる限り大丈夫や」
リィンとユニゾンを解き、バリアジャケット姿のリィンがラリーに回復魔法等を使用し生命維持に努め始める。

レットはそれをみて納得し。

「じゃあフォローよろしく、ネットライナーの力を使う時僕は無防備になるから」
そういってミッド式魔方陣を展開し体内にあるジャックインシステムを起動させるスターレットオハラであった。

一方、鬼と化した冬弥と相手のマーキュリーは。

「面白いわあなた、このマーキュリーにケンカ売るなんて・・買ってあげるわ!ジャンクになりなさい!」

マーキュリーもタイラスのカートリッジをロードさせポールの先端部分に赤紫の魔力刃を形成させていく。

ポール状のタイラスの先端部分と最後尾部分を片刃状にしていわば薙刀を作り両手で冬弥に対し構えをとる。

ヒュン!

冬弥に先ずマーキュリーから仕掛けた、そのスピードは地上を飛ぶように走る。

「軽身功・・」そのマーキュリーの速さを見てもあせることなく対応する冬弥は同じ様に地上を飛ぶように走る。

マーキュリーのタイラスと冬弥のカエストスのナックルが派手に打ち合いを始める幾度かの激突の末に。

マーキュリーはタイラスを棍棒のように使っての波状攻撃をしていく冬弥の間合いに入らせない。

「フフフ、タイラスをただの物干竿と思わない事ね!」

冬弥はそんなマーキュリーの棍棒の動きを見切り片手でタイラスの動きをはじく。

バチィ!と派手な音がしてマーキュリーが吹っ飛ばされる。

「遅いんだよ・・俺にはとまって見える・・」冬弥がボソリと呟く。

「チッ」と舌打ちするマーキュリーは赤紫のベルカ式魔方陣を展開し両肩の黒い羽を巨大化させた。

タイラスが発声する<feather turbulence>{フェザータービュランス}

ラリーに襲い掛かった無数の黒い矢羽根が冬弥にも襲い掛かる。

キン!黒鉄色のベルカ式魔方陣を展開しカエストスが発声する<Tri Shield>{トライシールド}

冬弥の目の前にベルカ式魔方陣と同じような魔方陣の盾が出現しマーキュリーの黒い矢羽根の乱流をせき止める、ドンドンドン!と盾に命中していく羽根、冬弥はその位置からすぐさま飛びのいていた。

「どこにいきやがった?」マーキュリーは冬弥を探すが、直ぐ後ろから冬弥の声がしてくる。

「おそい・・遅すぎだ・お前・・」冬弥の声は普段彼が発するものよりも低く殺気が込められているものである。

マーキュリーの背後をとり既に攻撃体勢の冬弥はなんの躊躇も無くマーキュリーに攻撃を入れた。

「鳳凰院流 蹴撃 双竜脚」<Dragon Kick>

冬弥渾身の足による2連撃が黒き少女、マーキュリーの背中に完全に決まる。

足での攻撃は同一人物での拳の攻撃の約三倍の威力があるとされている、鳳凰院 神威一族が足の攻撃に重点を置いてるのも武器を持つ者に対し如何に無手(武器無し)で人を殺せるか?を考えて来た一つの答えが足による攻撃でもあった。

飛鳥一族の様に護るということを排除した人を殺す事を突き詰めたのが神威冬弥が継承する鳳凰院流格闘術。

それが”鳳凰の拳”であった。

「ガハッ」背中からの攻撃を受けて大きなダメージを負いそのまま吹き飛ばされ壁にぶち当たるマーキュリー。

ドン!

寸前でタイラスがシールドを張り、少しはダメージを防いだようであるが、冬弥の双竜脚は急所を蹴り上げたのだ早々に立ち直れるはずは無い。

フラフラしながらもタイラスを杖代わりにして立ち上がるマーキュリー冬弥に向けての視線は未だ戦意を失っては居ない、精神力はある方なのかもしれない。

しかし冬弥は相手が弱ってるとはいえ攻撃の手を休めなかった、そう動かなくなるまで・・いや相手が息絶えるまで冬弥の攻撃は止まないであろう。

「まだ立ち上がれるのかならこれで死ねよ!」鬼となった冬弥の口から漏れた言葉がこれだ。


冬弥が右拳を構えると、ドンドンドン!連続してカエストスがカートリッジをロードする。

「冬弥それは使うな!」レットが叫ぶも冬弥の耳にはその声は届いていない。

「終(つい)の死拳 死拳剛拳!(しけんごうけん)」<DesperateBlows>

冬弥の拳に骸骨のオーラが纏われる、骸骨の両目がカッと赤く光る、まるで血のような色で、その骸骨のオーラがマーキュリーに迫る。

やられる!と悟ったマーキュリーはタイラスを抱いてガタガタと震えだした(だれか・・たすけて!)

冬弥のデスペレートブロウとマーキュリーの間にレットが支配下にした機械兵が10体ほど割り込みをかけて冬弥の技の威力を削いでいくのであるがそれでもマーキュリーの位置までは相殺できないようである。

(だめか・・正式なジャックインじゃないからこれが目一杯だ・・・)レットは自分の意識内でそんなことを考えていた時。





「健やかに〜のびやかに〜」と声が聞こえ。

ドォーン!!

巨大な緑色の植物の蔓(つる)がマーキュリーを護るように生えてきて冬弥の放ったデスペレートブロウを打ち消した。

「何?」「あれはなんや?」はやてと冬弥が同時に叫んだ。

声のした方を見ると緑のドレスを着たマーキュリーとあまり背丈が変わらない少女の姿が。

足元まではゆうにある亜麻色の髪と緑色の目をした少女、ロングスカートのためか足は見えない。

「キノ・・・」マーキュリーがその少女を見て呟いた。

キノと呼ばれた少女はマーキュリーの所にツカツカと歩き。

「まったく、おめえはキノがいねえとなんにもできねえですか?キノの用事はすんだですし、お父様から帰還命令も出ていますです、帰(け)えるですよ・・」マーキュリーを抱え上げここから離脱しようとするキノを見て冬弥が声を出す。

「いかせるか!」キノに対し魔法を使おうとする冬弥に対し。

キッと冬弥の方を睨むキノ。

ドン!と音がして冬弥の目前に巨大な緑の植物の蔓が冬弥とキノを遮るように生えてきた。

「キノ達を倒す前におめえらの仲間を心配するこってすね?上はソアラが暴れてますからどうなってもしらんですよ?」ニヤっと口元を緩ませつつキノとマーキュリーは空間に溶け込む様に消えていった。

「待て!」と叫ぶ冬弥だったが既にキノとマーキュリーの気配は消えていた。

「ふう・・」レットが機械兵のジャックインを終わらせ意識を自分に戻して安堵の息を漏らした。

「何とか全員無事だったか・・よかった・・」と呟いた。

「よかっただと?」冬弥がレットに向かってこの言葉を出しレットの首の周囲のジャケットを掴み更に続けた。

「お前さっきは機械兵操って敵のサポートをしやがっただろう?相手も倒せずに逃がして・・それでよかっただと?ふざけるなよ?」レットにしてみれば冬弥に人殺しをさせない為の措置であったのだが冬弥には自分の行為を邪魔されたとしか見えていなかったようだ。

レットはそんな冬弥をみて負けずに言い返す。

「ふざけるものか!あのままいっていたら君はあの少女を殺していた!グレイファントムの誓いを君は忘れたのか?僕等は人殺しの集団じゃないんだぜ?それを忘れるなんて・・そっちこそ頭を冷やせ!」

普段はおちゃらけているが決める時は決めるスターレット。

「貴様!ラリー隊長があそこまでのダメージを負ったのに平気で居られるのか!」尚も食い下がる冬弥の顔面にビンタを食らわせる少女がいた、八神はやてである。

パシーーーーーーン!

乾いた音が地下エリアで鳴り響いた。

「落ち着きや!神威三等陸尉!今は作戦行動中や!ラリー隊長も今は生きてるけどこのままやったら危ない、さっさとシステム掌握して作戦完遂させる方が先やろ?仲間割れしてる時ちゃうやろ?」
今までのはやてとは違う夜天の主の顔のはやての気迫に冬弥も気圧される、はやては続ける。

「今の状態ではレットクンもあんたも冷静な判断は無理や2人とも私の指揮で動く事、ええね?」レットも冬弥もはやての気迫に圧されて頷くことしか出来なかった、2人の反応をみたはやては。

「なら急ぐよ、さっさとシステム掌握して決めるで!」





はやて指揮の下で、プラントシステム掌握事態はスムーズに行く、内部に残されていた少女達も無事であったが、肝心のプラントで何が行われていたというデータがすっぽり抜け落ちていたのである、おそらくキノといわれる少女が持ち出したのであろうか?

そしてグレイファントムの唯一の航空戦力であったスピア分隊の実質上の機能停止やラリーの負傷など
(全員死んでいないのが不幸中の幸いか)

グレイファントムも無傷ではすまなかった、これは灰色の亡霊の敗北を意味しているといっても良いくらいであった。


 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
     アサルトオペレーション後編





あとがき

どうも南です8話アサルトオペレーション後編お送りしました。

まぁ見ての通りですどんどんあの作品のキャラたちが出てきてます・・・

次回はちょっとグレイファントムから視点が離れると思います。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.86 )
日時: 2009/06/06 12:37
名前: 南透

97管理外世界 日本 北海道奥尻島 そこにひとつの山がある。

名前を神威山、そこを目指して一人の少年が奥尻島の港に到着していた。

飛鳥速人である、かなりの先にそびえ立つ神威山を見つめつつ。
「此処がもう一つの鳳凰の修行地・・か」と呟いて、その山を目指し歩き始めた。












どこかの研究施設の一室でメンテナンスポッドから出される少女が、銀色の長い髪、生まれたままの姿で直立したままである。

その開放されたポッドの前には白衣を着た紫髪の男性と白と青のスーツを着込んだ同じ様な髪の女性の姿がある。

その後ろには青色を基調としたボディラインがしっかり出ているレオタードのような者を着込んだ紫系の短い髪、長身のグラマーな女性が腕を組んで立っている。

「ナンバーファイブ、最終調整終了です、ロールアウトします」白と青のスーツの女性が白衣の男に報告をする。

「ナンバーファイブ・・チンクと名付けるか・・ウーノそれで登録をたのむよ?」男は白と青のスーツの女性、ウーノに指示を出し、続けてグラマーな女性の方に向き。

「トーレ、チンクは君と同じで戦闘型だ君に教育を任すとしよう・・私の因子を持たない初のタイプだ色々鍛えてやってくれるかな?」

トーレと呼ばれたグラマーな女性は「わかりましたドクター、早速ですが始めようと思いますが?」

ドクターと呼ばれた男はまかせるよ、という感じでその部屋を出て行った。

トーレはまだ直立のままのチンクにややきつい口調で呼びかける。

「目を覚ませチンク」

少女チンクはその両目をゆっくりと開く。

「チンク、ナンバースリーのトーレだこれからお前に戦い方を教えていく、しっかりついてこい」

「私が・・チンクか・・」とチンクは呟いた。

「そうだ、ナンバーファイブでチンク、私たちナンバーズの5番目だ」トーレはチンクにややきつい口調でいった。

















グレイファントム所属の2人、アイスマンと神威冬弥はクラナガンの時空管理局地上本部まで足を運んでいた。

理由は前回のプラント襲撃の際の報告を長であるシュタインベルガーにするためである。

相変わらずの冷ややかな視線を受ける二人であるが今日はその視線も気にしてはいられないほどである。

最恐と呼ばれる部隊であるが故に作戦行動を行えば100%の結果を出す事を要求される。

それをこなしてこその灰色の亡霊なのであるが先の襲撃は負けといっても良い結果内容なのだ。


その冷ややかな視線の中で「冬弥!」と叫ぶ女性の姿がある、クイントである。

アイスマンは冬弥にクイントの方に行けと促し、自分はシュタインベルガーの所に向かう。

今回冬弥をつれてきたのはクイントに会わす為といっても良かったからだ。

「暫くはかかるから、お前はグランガイツ隊と遊んでいろ」そう冬弥に言い残しクイントに冬弥を預け士官職エリアに消えて行ったアイスマンであった。


クイントと冬弥はアイスマンに敬礼をしていたが姿が見えなくなると、クイントが冬弥に向き直り声をかける。

「ん?元気が無いな?どうした?」と息子を見るような視線を向けて言った。












時空管理局本局、医療部の一般病棟の個室。
ネームプレートには”高町なのは”と書かれている。

大怪我をして既に3ヶ月がたとうとしていた、ICU(集中治療室)から個室には移動していたが身体能力は未だ回復はしていなく、なのはは車椅子での移動が必要であった、現在はベッドの上で横になっている。

本来なら小学生最高学年として学校に通う時間ではあるのだが、このような状態なので毎日見舞いに来てくれるフェイトが持ってくる授業ノートでの勉強がなのはの楽しみになっていたりする。

その位入院生活は退屈なのである。

「リハビリも始めないといけないよね・・」一人の時はそんな事もまで言うようになっていた。

入院中に12歳の誕生日を迎えたなのはではあるが
まだ誕生日祝いもしていない状況であった。








グランガイツ隊のトレーニングルームでは、クイントと冬弥の模擬戦が行われていた。

シューテングアーツ限定の模擬戦である、仮に冬弥が鳳凰の拳を使用したとしてもおそらくクイントには返されるとは思うが。

2人の拳が交錯し合い蹴りも出されていく。

「ほらほら、そんなガードしてるとこっちの方からこういうのが来ちゃったらどう返すの!」

クイントの声がルームに鳴り響く。

「常に教えてるでしょう!次に繋がる動きをしないとクロスレンジでは終わるって!」

クイントはそこまでいった矢先に冬弥の緩慢な動きに対して止めを刺すように強烈な右拳の一撃を冬弥のボディに入れた。

その戦いをエリア外から見守る少女が一人。

10歳位であろうか、クイントと同じ色の髪色で似たような長さを持つ少女。

クイントの娘、ギンガ・ナカジマである。

冬弥のトレードマークである黒いキャップ帽子を追う様に母と冬弥の戦いの一つ一つを目に焼き付けるように見つめていた。

その少女の上の観覧室には2人の男の姿があった。

一人は灰色の陸士隊服をきたアイスマン、もう一人は茶色の陸士隊服をつけたグランガイツ隊の隊長ゼスト・グランガイツ本人であった。

2人とも観覧室で立ちながらクイントと冬弥の模擬戦を見つめていたが、ゼストの方から口を開いた。

「まさか、又お前と同じ捜査をするとは思わなかったな・・」ゼストはアイスマンに視線を向けずに言う。

アイスマンも同じように。

「私もそう思う・・が、こちらはスピア分隊が思ってる以上に深刻なダメージでね、ラリーも重症だ実質、今のひよこ共だけでは部隊も機能していないといって良い、今回はサポートに徹するとするさ」とゼストに返す。

ゼストはそうか、という感じで目を閉じる。

二人の間に沈黙が流れ、下のトレーニングルームに一人の女性が姿を現す。

グランガイツ隊の女性隊員の一人、メガーヌ陸曹であった、メガーヌは上の観覧室にいる二人に気が付き敬礼をしてギンガの元に向かった。

上の二人も敬礼で返しゼストが沈黙を破りアイスマンに話しかける。

「いいのか?」とまるでメガーヌと話せ的な口調で

その声にアイスマンは「私は既に死んだ身だ顔も声も変えてある、いまさらどの面で会えというんだ?」

ゼストのいいのか?に対しその言葉で返事とする。

ゼストは下のメガーヌを見つつ続けた。

「メガーヌはお前の子供を3年前に生んで今もちゃんと育てているんだぞ、一人身の俺が言えた義理ではないが子供には父親が必要であろう・・アイスマン・・いやレクサス・アルピーノ」

ゼストの言葉にアイスマンは更に答える。

「レクサス・アルピーノは3年前に死んだ、今の私はアイスマンだ・・ただそれだけだ」ゼストに返事というか自分に言い聞かせるように言っていた。


クイントが決めに行った右拳の一撃は冬弥の左拳に纏われた高密度バリアによって防がれていた。

冬弥が反撃に出ようとしたところで時間終了のブザーが鳴る。

「そこまで!」メガーヌの掛け声とブザーによって模擬戦は終了となった。

冬弥の元にタオルをもって走り出すギンガ。

「どうぞ!」とタオルを出す、ありがとうといって受け取る冬弥をニコニコしながら見つめるギンガであった。

「冬弥、ギンガかわいいでしょ?どう?今からお嫁さん候補にしたくない?」クイントが愛娘の反応をみて冬弥に売り込みを開始する。

以前にもあったのであろうか冬弥の反応は結構ドライだ、又かよ的な感じで返す。

「又その話ですか・・その気も無い(嫁にやる)のに茶化すのは止めてくださいよ先生・・・それに俺は・・」

と冬弥が言いかけた所でクイントの結構本気の拳骨が冬弥の頭に。

ゴン!と音までなった、冬弥がク〜と唸ると、クイントは真剣な眼で冬弥を見つめ。

「すぐネガティブになるのは冬弥の悪い癖だぞ?今の模擬戦も上の空でやってたでしょ?」

クイントの言葉に冬弥はギクリとする、手を抜いたつもりは無いが心のどこかで戦いとは別のことを考えてはいたからだ。

「何があったのか正直にいいなさい?」母親口調でいうクイント。

冬弥は何もかも見透かすクイントに対して喋りだす。
「俺は・・又・人を殺そうとしました・・」と








神威山のふもとに着いた速人は2つの墓石の前に来ていた。

墓石には名前が記されている一つ目は。

神威雛菊(かむいひなぎく)

二つ目は

リーザオキシー

となっていた。

「やっぱり姉さんが言ってた事は本当だったのか・・神威一族の全滅の話は・・」

速人は予測していたのであろう、墓石に買ってきた花束を添えて二人の魂の冥福を祈った。

数分間の黙祷を捧げた後に目を開き、背後の気配に声をかける。

「いるのは判っているんだ、出てきたらどうなんです?」と声を出し体をそっちに向けた。

「あちゃ〜みつかってしまったかしら」と声が聞こえ、速人の前に姿を現す女性。

黄色いドレスを着用しパラソルをつけた緑色のクセのある髪をもつ女性年齢は16位であろうか。

速人はその人物をみて声をだす。

「貴女はカナリアさん?」驚いた声で彼女の名前を呼んでいた。











グローリアの情報ルームで八神はやてはグレイファントムの出資団体の洗い出しを行っていた、彼女の本来の任務はこの部隊への不正出資を行っている団体の正体の突き詰めである。

だがはやては今までこの部隊に出向していてこの任務が本当に必要であるのかという事に疑問を持ち始めていた。

負けに等しいとされた前回の作戦もはやて的に見れば誘拐された少女は全員無事であったし、重症をおった隊員も命に別状はなかったし、良かったんじゃないかと思える結果であった。

それ以外でも管轄とかの縄張り意識のないこの部隊は何か重大な事件や突発的な災害があると直ぐに行動を起こせる部署であり、事実そのおかげで事なきを得ているケースがはやてが出向してからも結構あったのである。

その部隊の資金を出資している所を突き止めて本局が介入しでもしたらこの部隊はどうなるんやろうか?

現在のはやての心境はこんな感じであった。

画面に視線をもどすとあるグループの名前が映っていた。

(これは・・ノインシュバイングループ?)





 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         グランガイツ





あとがき

どうも南です九話お届けしました。

今回は色々視点がうつりましたね。

さて文中にでてきた神威山ですが実際に北海道の奥尻町に存在します。

そしてアイスマンの過去もすこし暴露ですね。

次回はどういう展開になるのか・・作者もわかりません・・ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.87 )
日時: 2009/06/06 18:07
名前: 南透

ある夏の日の出来事(アルザス編)


雪が降りしきる中、大人と思える女性が一人と6歳位の少女が居る。

二人とも防寒用コートを身に着けて大人の女性の方は少女の視線まで自分の身長を落とし冷えないように予め持ってきておいたあたたかそうなマフラーを少女の首にセンスよく巻いてあげている所だった。

その行為の最中に少女は金髪の女性に口を開く。

「私は今度は何処に行けば良いのでしょう?」少女はマフラーを巻いてくれている女性に問いかける。

女性は少女に優しく答える「それは君がどこにいきたくて何をしたいかによるよ・・キャロは何処にいってなにをしたい?」

少女の名前はキャロ・ル・ルシエ、女性はフェイト・テスタロッサ・ハラオウンだった。

キャロはフェイトが答えた言葉「君が何処にいって何をしたいか」の言葉を聴くのは2回目であった。

「あの人と同じ言葉・・・」フェイトの優しい紅い瞳をまっすぐに見つめポツリと言った。

フェイトはその呟きにフフフと言うような笑みをこぼしキャロのマフラーを巻き終えて立ち。

「さぁ、これで少しは暖かくなったかな、キャロすこし歩くけど平気かな?」

フェイトはキャロの小さなミトンを着けた手をしっかり握り歩き出した。

キャロも同じようにフェイトを見つめ歩き出すも頭の中では別のことを考えていた。

(あの人は今何処に居るんだろう?私の力を始めて認めてくれた人・・その人と同じ事をこの人(フェイト)は言ってくれた・・)

二人を包むかのように雪は優しく降り続ける。









管理世界第六番、アルザス、有数な召喚士を輩出する世界でも有名な世界だ。

此処最近のアルザスではセブンギルティアサルトによる七罪の番人によるルシエ部族が護る光の神殿崩壊事件があったばかりである。

当時神殿を護っていたのはサヴァン・ル・ルシエという青年で七罪の番人のスロウスとグラトニー相手に大立ち回りをし、2人に重症を負わせるもエウリュトスにより命を落とす結果になっていた。

他にも多数の命を奪いさらに光のプロトクリスタルも強奪していったのである。

この事に責任を感じたハヤト・アーク・スターロードは休暇を取れる時にはアルザスのみならず番人達が訪れた各世界に出向き、対処を行っていた。

クリスタルグレイヴに同化したスリザリンの話によると。

トレースコフィンによりエルヌアークの力が分散して幾世層の時がたち。

各クリスタルは飛んだ先の世界に影響を及ぼすほどに根付いてしまい、同じ属性のクリスタルをしかるべき場所に安置しないと世界崩壊をしてしまう恐れがあるとの報告を受けていたからだ。

残すクリスタルは光のみで光のクリスタルはこの第六世界アルザスに在った訳だ。

光の神殿自体の管理はルシエ部族が行っており駐屯する管理局でも手が出せない状態である。

速人は部族の長と会見を果たし事情を説明するも族長が言うには光の神殿に入ることが出来るのは龍の巫女と龍の戦士のみで現在はどちらも存在していないという。

巫女か戦士が居ない状態では神殿を解くことが出来ずに神殿自体が可視化しないとの事だった。

それだけを伝えると族長は部外者である速人を集落から追い出したのである。

追い出された速人は「参ったな、これでは身動きも取れないな、巫女と戦士のどちらかか・・一度駐屯部隊に連絡を取った方が良いのかな?」

一人でぶつくさ行っているとルシエの女性らしき人物が速人に近づいてきて一枚の紙を渡しまた離れていってしまった。

「?」速人は不思議に思いながらもその手紙を開いて読んだ。

「これは・・・」速人の目には族長と同じ会見の場にいた老婆の姿が浮かんでいた。

文面には巫女の存在を知らせる内容が書かれていた。







速人がルシエ部族に来る数日まえの話になる。

キャロ・ル・ルシエは部族の長に呼び出しをされていた。

「すまぬな、お前をこれ以上この里に置くわけにはいかんのじゃ」

「わずか六歳にして白銀の竜と黒き火竜の加護を受けた素晴らしき竜召喚士・・」

「じゃが、強すぎる力は災いと争いしか生まぬのだ判って欲しい・・」
数年前の事を言っているのであろう事はキャロにも理解できていた。

なによりその時神殿を護り命を落としたサヴァン青年はキャロの父親なのだから、部族でも竜の戦士として名を馳せていた人物であったが七罪の強襲により争いをして最後には命を落としていた。

キャロの母親もキャロを産み暫くすると他界していたので、3歳から6歳までは部族によって育てられたといっても良いくらいであった。

父と母はどちらも優秀な竜召喚士であり娘のキャロもその力を継いでいる。

部族の中でも最強強大といってもおかしくないのである。

しかしこのルシエ部族はアルザスの守部として調和の方向性を重んじる部族であり強すぎる力を持つものは6歳になったらアルザスの世界から出て行くという掟が受け継がれていた。

例外としては神殿を護る巫女か戦士になる事であるがキャロがそれになるには無理な条件があった両親が存命なら残る事も出来たのだがあいにくキャロには両親がいなかった。

キャロは部族のしきたりに伴い追放自体も受け入れて自分が育てた仔竜のフリードと共にルシエの集落から出て行った、速人が集落に来る2日前のことである。


もっともルシエ部族の長もアルザスに駐屯する時空管理局の自然保護隊にキャロの保護を託し、そこに行くように指示は出していたのであるが。

キャロは一人で自然保護隊の駐屯地まで続く道をトボトボと歩くしかなかった。

夏の日差しが容赦なく少女と仔竜に照りつける。

六歳児の足の速度であるしこの太陽の照り付けである長く歩けるはずも無い。

やがて疲れ果て道にうずくまりそうになるキャロは丁度いい草むらがあったので其処まで何とか歩き休憩をすることにした。

「キュクルー?」フリードは心配そうにキャロを見つめる。

「フリード、私疲れちゃった・・ちょっと休もう?」フリードを抱え背中には大きなバックパックを背負い。

いかにも私は旅人ですの格好のキャロはフリードにそういって朝からの疲れもあったのかその場で静かに眠りについてしまった。











パチパチと木が爆ぜる音と魚の焼けるいい匂いがキャロを眠りから呼び起こした。

キャロは辺りを見回すと自分が休憩の為に横になった草むらではなく、簡単ではあるがテントの中でタオルケットをかけて寝ていたことに不思議になり

「私は草むらで寝ちゃってたはずなのに・・ここは何処なの?」

周りを見渡すと隣でフリードが寝息を立ててねむっていて自分の荷物もその隣にちゃんとあった。

ガサ!と音がして一人の人物がキャロの視界に入ってくる。

「・・・」キャロはその人物を寝ぼけた目で見る。

短い透き通る様な銀色の髪と蒼い目をした男であった、としは15辺りであろうか。

男はキャロが起きたことを確認すると。

「気が付いたかい?びっくりしたよ、街道沿いの草むらで女の子が死んだように寝ているんだもん、幾らアルザスといえど危ないからね僕のテントに連れてきたんだ日射病になったら大変だったよ?」

男はキャロに優しい笑顔でそういった。

「あ・・ありがとうございます」キャロは男にお礼を言った、もし目の前の男がやましい心をもっていたとしたらフリードが寝息までたてるわけが無いし
不思議とこの男からは自分と同じ匂いを感じ取れたのだ。

そんな事を考えてて居たら安心して体の緊張がほぐれたのかグーとキャロのお腹が盛大に音を鳴らした
キャロは自分のお腹を見て手でさすった。

そんなキャロの行動をみて男はニコニコとして
「お腹減っただろう、もう夜だしねこの先の湖で釣った魚だけどたべたほうがいいね、持ってきてあげるよ」といってテントを一回出ていた。

キャロが出口のところまで行くと辺りはすっかり暗くなっている、月の高さからすると7時位であろうか。

男はキャロに焼きあがった魚と穀物のスープを持ってきてくれた。

良いにおいがする、フリードも匂いで起きたようだ。

「食べてもいいんですか?」と聞くキャロに「どうぞ」という男であった。

この男実は速人・アーク・スターロードである、ルシエの部族で貰った手紙から竜の巫女の存在を知らされこの一日探し回り、ようやっと巫女の血筋のキャロを保護できたというわけだった。

お腹のすいていたキャロは魚を2匹と穀物のスープをペロリと食べてしまった。
「ごちそうさまでした」キャロは男にお礼を言う。

「じゃあ落ち着いた所で自己紹介が終わってなかったね僕は速人って言うんだ、君の名前は?」
速人の自己紹介の後にキャロも続ける。

「わたしはキャロ・ル・ルシエです、この仔はフリードリヒ」と仔竜の名前も紹介する。

(間違いないなこの子が巫女の血筋の子だね)速人がそんな事を考えているとキャロが速人に質問をしてきた。


「あの初対面の人にこんな事を聞くのはおかしいのですが聞きたいのです・・私はこれから何をすればいいのでしょう?」キャロは速人に自分と同じ感じを、つまり強い力を感じていた、それでこんな事を聞いてしまっていた。

「ん?」速人はキャロからその質問にどうしてなったのかを逆に聞く事にした。

キャロの話を聞くうちに速人は真剣な表情に変わっていく。

(この子は強すぎる力を持つが故に捨てたれたのか・・ルシエの部族は調和を重んじるとは聞いていたが、これじゃまるで他人にヒナを育てさせるカッコウの託卵行為と同じじゃないか・・)

速人はキャロ話を聞き終わり自分なりの考えをキャロに言う。

「何をすれば良いのかではなく、キャロちゃんがなにをしたいかを考えないといけないと僕は思うけどな?」

と速人は答えたがキャロは頭の上に?マークを浮かべる感じだった。

ひとまず速人は今日はもう遅いからテントで睡眠をとるように促して明日どうするか考えようとキャロに提案した。

キャロも納得し、そのまま横になりすぅすぅと寝息を立て始めた。

速人は焚き火の火を消しに表に出て。

「すこしあの子と行動を共にした方が良さそう・・かな、ラキシスはどう思う?」

{そうですね、話を聞く限りルシエ部族には戻れない様ですし、自然保護部隊に引き合わせる前に神殿の方も片付くかもしれませんし、何よりルシエ部族の長が心配するような事が起きるのであれば王子の力は必要でしょうしね、行動を共にしたほうがいいかと思います}

と速人の力の一部であるサーコートのホスト、ラキシスも意見を述べた。

管理第六世界アルザスの夏の夜は以外にも冷えはじめてきた。

 −星の道光の翼サイドストーリーー
     ある夏の日の出来事
     (アルザス編前編)





あとがき
どうも南です、本編で速人をかけないので速人を主役にした話が無性に書きたくなりました!

しかもサイドストーリーなのに前編です!
今回はギャグではなくシリアスほのぼのでいきます!
ではでは!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.88 )
日時: 2009/06/10 10:54
名前: 南透

ある夏の日の出来事(アルザス中編)

夜が更ける中、速人は寝ているキャロとフリードを脇に置きあの手紙を読み返していた。

光の神殿に関する事柄が書かれているのであるが。

キャロの父サヴァンが契約をしていた真龍ティアマットがその契約をいまだに護り続けている為にティアマットを倒さない限り光の神殿にはたどりつく事が出来ないとされていた。

ティアマットは三真龍の1人とされ真龍ウィルム族の中でも特に義理堅いとされている。

七罪の番人はティアマットをアウターワールドに閉じ込め、その隙にサヴァンの命を絶ち光のプロトクリスタルの奪取ということをしていたのだ。

それに怒り狂ったティアマットが竜の戦士の死後も光の神殿を護り続けているとの事である。

ルシエ部族としては対抗できる力が無い為、今回速人の力にはなれないという内容であるのだが。

キャロの持つ力ならばティアマットを鎮める事が出来るであろうということも書かれてあった。

「仮にその力を使った場合のリスク・・この子は命を落とすかも・・しれない・・か」
速人は最後の文面を見て過去の自分の事とオーバーラップせざる得なくなる、自分もそういう経験があるからだった。

{ですがその力が無いと神殿のアストラル化を解く事も出来ません王子}ラキシスが遠話{ログ}で伝えてくる。

「そうなんだよな・・参ったねこれは・なのは辺りに連絡つけるしかないかな・・」

速人は姉とも言えるべき存在に助力を請う事も考え始めていた。









キャロの朝は結構早い、AM5:00辺りには目を覚ましてテントの表に出る。

「おはよう、良く眠れたかい?」速人が声をかけてくる。
「おはようございます」返事を返すキャロ、フリードも起きてくる。

ここ数日速人と共に過ごしているのは自然保護隊がある事件を追っていてキャロの受け入れが出来る状態ではないということを速人から聞かされていたためだった。

速人は時空管理局の広域特別捜査官という職についてる管理局員であり自然保護隊にキャロを受け渡す間キャロを保護する事を保護隊の責任者に買って出たというわけだった。

キャロは朝もやがまだ残る中、フリードをつれて湖に体を洗いに行くと速人に伝えると。

「気をつけてね?」と黄銅色のリストリングを一つキャロに手渡しついでにタオルや水浴びに必要な道具を貸し与える。

速人はその間に朝食の準備をして、キャロが沐浴から戻ると2人で朝食を取るというのがこの数日の2人の日課になっていた。

速人の火の起こし方や薪(たきぎ)となる枝の集め方など中々に手馴れたものである。

キャロはフリードと共に湖の浅瀬に行き体の沐浴を始める。

流石に頭までは洗えないので体を綺麗にするだけであるがそれでもしないよりは良い。

現在速人がドラム缶を何処からか調達してきてお風呂なるものを建設中であるがまだ完成はしていなかった。

「気持ちいいね〜フリード〜」「キュクル〜♪」
2人は体を洗いながら(キャロがフリードを洗うのであるが)そんな事をいいあう。

湖の浅瀬には丁度良い温度のお湯ともいえる湧き水がでているところがあり朝早くでも良い感じに入れるのだ(速人が発見していたのだが)

「速人さんはお父さんみたいだな・・」キャロは肩まで水に浸かりながら速人に亡き父親の面影を重ねるようになっていた頼れる男性って感じだからだ。

数日過ごしただけだったが速人から色々と学んでいるキャロであった。

ルシエ部族は自給自足の生活の為にお金という概念が部族内の少年少女には殆ど無い。

「じゃあお金というものが何なのか知らないといけないね」速人が教えてくれたのはこれから自分が生きていく為に必要なものばかりだったのだ。

幼いキャロにとってそれは大変頼れることだった。









「ああ今アルザスだよ、例のクリスタル返却の最中なんだけど、なのはこの数日は手が空かないよね?」

速人は現在高町なのはと連絡を取っていたのだが。

「んーちょっと手が空かないなぁミネルヴァとグリードの集中教導中でこの3日間は隊舎に缶詰になるよ」
「そうか了解だ・・」

速人はこれは応援は無理だなと判断して世間話だけで連絡を切ることにした。

<master!>
ツインピークスからエマージェンシー通信が入る。

不意に辺りが魔力反応で覆い尽くされる
「何だ?」ただならぬ反応に速人はその方向を見ると「アレは・・フリードか?」

速人の見たそれはワイヴァーン級に大きくなったフリードが何かを狙って暴れている様相だった。

(ツインピークス、何があったんだ?)速人は予めキャロに持たせた自分のデバイスの一つに念話を送る。
<Earliness and here that doesn't understand only of the thing attacked whom the girl from my place is master!>
{私の位置からでは何者かにキャロ様が襲われた事しか分かりませんお早くのおこしをマスター!}

(分かった今行く!)

「グラットン行くぞ!」<get set>「グラットンソードセットアップ!」<set up>
白金の魔力の光に包まれて黒翠色のキュイラス状の鎧が速人に纏われていく。

<goes out MurakumoBlade> {村雲出現}

グラットンの右のガントレット部分から野太刀の柄の部分のみが排出され速人の左手に納まる。
<Sonic Move>グラットンの発声の元高速移動を開始する速人。

ドン!と音をだしキャロの元に急ぐ。

{敵というかこれは密猟者ですね・・全部で6人ほど保護隊から受け取ったデータとも合致します、どれもかなりの魔力ランク適合者のようですが}
ラキシスが速人に状況を伝える。

「迂闊だったな・・・密猟者の情報を受け取っておきながらまさか此処まで進入していていることに気が付かなかったとは・・」








キャロが沐浴(もくよく)をしている時におきた密猟者との遭遇、自然保護隊が追っているグループの一つであった。

魔力を併用し功名な手口で姿を隠し狙った希少動物や魔力生命を必要な者に高額で売りつける集団であり自然保護隊でも手を焼いているのは事実であった。

「フリード!」キャロは密猟者の二人ががりで押さえつけられ残りの4人でフリードを捕らえていたのである。

「キュクルー!」魔法で姿と気配を隠しフリードを捕まえるのにせいこうしていた所だった。

「俺たちも生きるのに必死でね偶然だがその飛竜の子供は高く売れそうだ貰って行く」密猟者の一人がキャロにそう言う。

「いやあああああああああああ!」キャロがそう叫び自分の力を解放させてフリードにありったけの魔力を送る。

密猟者もこんな子供が高い魔力をもってるとは思わなかったのだろう、なにせ素っ裸で無防備だったのだから。

魔力を受けたフリードは瞬く間に巨大になり4人の密猟者を吹き飛ばす。

「何だと?」キャロを捕らえていた二人もキャロの魔力の力の発現によって吹き飛ばされた。

「フリードは私の大切な家族・・・だれにも渡さない!」キャロの表情には怒りの表情が読み取れるほどだった。


その危ない雰囲気に密猟者のリーダー格の人物が「これはいかん全員逃げるぞ」密猟者どもは相手が悪いと判断し早々と退散を始めた。

「グオオオオ!」唸りをあげるフリード。

巨大になったフリードはそれを許さないフリードの目も正気の状態じゃなくただただキャロを護る事だけで動いている、回りの木々をバキバキとへし折り密猟者達を襲いはじめる。

正にモンスター化したフリードは竜族の持つ息での攻撃(ドラゴンブレス)を6人に向けて容赦なく仕掛けようとした。

フリードの口元に大きな火球が現れる。

そして逃げる6人全員が入るくらいに巨大になるとその息での攻撃を始めた。

息が吐かれた刹那、バサッと音がしてそのブレスをかき消す白金の鳳(おおとり)の翼が6人の前に現れた。

フリードのブレスはその翼により存在そのものが無かったかのように、かき消えていった。

6人がその方向を見ると、ガラントサーコートを纏った速人がイレイザーウィングを使いフリードのブレスを止めていたのであった。

「今のうちに逃げるぞ!」密猟者の一人がそう叫ぶも、速人が逃がすわけが無い助けたのは別の理由からだからだ。

「逃げれると思ってるのか?甘いね!」速人はそう言い放ち6人の密猟者に対してあの魔法でのノックダウンを開始する。

<Dancing Edge Cyclone Shift>{ダンシングエッジサイクロンシフト}

グラットンの発声の元1200以上もの白金の槍が6人に襲いかかり6人を有無を言わさずにノックダウンさせた。

6人の密猟者はその場で昏倒ピクリとも動かなくなる。

速人はさっさとその6人をバインドで拘束して

巨大化したフリードに向きなおり。

「さて、どうしたもんかな・・・」とエルヌアーク王子の顔で呟いた。


   ー星の道光の翼サイドストーリーー
      ある夏の日の出来事
      (アルザス中編)




あとがき
南です中編になってしまいました、ぐだぐだが続きますが、読んでくださると幸いです。

YUさんの外伝に初登場させる予定だったバリアジャケットの描写をここで使いました。

次回は速人VSフリードってことになるかもですね
ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.89 )
日時: 2009/06/11 10:31
名前: 南透

ある夏の日の出来事(アルザス後編)

「さて・どうしたものかな・・」速人はそう呟き巨大フリードを見つつ、それを暴走させたキャロの方も見る。

キャロはフリードを巨大化させた事により力の発現を抑えきれず絶えず自分の魔力をフリードに与え続けてい感じであった。

{このままですとあの子の魔力が持ちません、なんとか沈静化させませんと}ラキシスが呟く。

「わかっている・・・」速人はフリードの攻撃を捌きながら森の被害を抑える為に湖の畔にに誘導しつつ次にキャロに纏わせるバスタオルを拾い上げて

<Sonic Move>グラットンの発声の元瞬間移動でキャロをタオルで拾い上げ抱きかかえる速人。

「グオオオオオ!」フリードが主を捕らえられたと思い速人にドラゴンブレスを吐く。

「!」バサッ、速人は鳳(おおとり)の光の翼を自分とキャロを包み込ませる様に展開する。

フリードのブレスは魔法属性の中では火属性であり効果を打ち消す速人の光の翼(イレイザーウィング)であってもその熱までは全て消せるわけではない、じわりじわりと回りの温度が上昇していく。

温度上昇で15歳の速人はともかく6歳のキャロにとっては体力を、そして魔力もどんどん奪っていくのである、このままいけばリンカーコアシックに陥ることも考えられる。

「ブレスの攻撃が終わるのが早いか僕の力が尽きるのが早いか・・勝負どころか?」

「いやああああぁぁぁ、はなしてぇぇぇ!」キャロは速人の腕の中で暴れる、フリードの暴走が原因か錯乱状態である。

「大丈夫、もう大丈夫だから・・」速人はキャロに話しかける。

{王子、マジックプール(魔力貯蓄)もイエローゾーンに入ります、ブレスの無効化が持ちません!}ラキシスの報告にさすがの速人もあせり始める。

(仕方が無い、クリスタルケージで一旦距離を取る出来るな?ラキシス!)

(やりますが・・ブレスから逃れませんと)

 
「いやあああ・・おとうさん・・おかあさん!」キャロは速人の腕の中で泣き喚く。

「グオオオ」それに同調するフリードはブレスをいったんやめ速人に突進を開始する。

ドスドスドス!

森の中から巨体なのにかなりのスピードで速人に襲い掛かるフリード。

「今しかない!」速人は暴れるキャロを抱きつつ突進してくるフリード見据えて魔法詠唱を始める。

キン!

足元に白金のアーク式魔方陣を展開して言葉を紡ぐ。

「ジーク・ガイ・フリーズ、天地遍く(あまね)精霊たちよ、アーク王子が呼ぶ、巨大なる棺を呼び起こし彼の者を捕らえる縛鎖を!・・センチネルミラー!」

左手を振り上げ手に持つ柄から白金の魔力刃が伸びていく。

巨大フリードの足元に六角形の魔方陣が出現しフリードを捉える幾重もの鎖がフリードに巻き付いていく。

更に六角形の魔方陣の外周からケージ状の光の膜がフリードを覆いつくしていく。

「グオオオ」身動きが取れなくなったフリードはそのクリスタルケージの中でじたばたともがくしか出来なくなる。

「フリード!フリード!」キャロは速人の腕の中でその状況をみて叫んでいた家族とも言える飛竜が魔法で捕らえられ苦しんでいるのだから当然ともいえる。

「どうして・・・どうしてこんな事するの!」キャロは速人に食ってかかる。

速人はそんなキャロに対して。

「落ち着くんだ!キャロ・ル・ルシエ!」

速人がキャロに大声を張り上げた、その声はまさに王の威厳を含むもの、六歳の幼子にとっては思考を停止させるほどの威力があった。

ビクッ!っとキャロは体を強張らせるとフリードも同じように体の動きを止める。

速人はバスタオルをまいたキャロを強く抱きしめる。

「怒鳴ってごめんよ・・このままでは君もフリードも力尽きてしまう・・ひとまず落ち着くんだ・・できるよね?」
今度はキャロに優しく声をかける速人。

「怖がらせてごめんよ・・僕のミスだ・・」速人は尚もキャロを強く抱きしめた。

「あ・あ・・」キャロは速人に一喝されて正気に戻り強く抱きしめられた事により父親サヴァンの姿を速人に強く感じた。

「おとうさん・・・怖かった・・こわかったよぉ〜」速人に対してこの言葉を皮切りに泣きじゃくり始めた。

「うん、ごめんね・・キャロを怖がらせて・・」速人もキャロに答え続ける。

「おとうさん・・おとうさん」必死におとうさんを連呼するキャロそれを強く抱きしめることで応える速人。

その内に巨大化していたフリードも普段の大きさに戻っていく。

それと同時に湖の中心から音も無く光だけがどんどん大きくなっていき湖の上に神殿が姿を現した。

速人とキャロがキャンプをしていた場所は光の神殿のある場所でありどうしたらアストラル化を解除して可視化できるか速人も頭を悩ませていたのだが。

竜の巫女の血筋のキャロが亡き父サヴァンを思い起こす事によりその鍵を解いていたというところであろうか。

そして光の神殿と共にあの真龍も姿を現すサヴァンが契約していた真龍ティアマット。





「・・・」速人とキャロの二人はそのティアマットの姿をみて呆然とする。

「これがティアマット・・・」速人はその姿に圧倒された。

光の神殿の屋根の上に真龍ウィルム族特有の姿、いうなれば巨大なトカゲの体に4枚の羽をつけた竜、全体が青い強固な鱗に覆われ中国伝承でもある龍神のような顔と長い首を持つのがティアマットである。

「吾(われ)を呼んだのはそなたか?」声というより頭に直接響く感じで速人とキャロに呼びかけるティアマット。

「おとうさんの龍・・」キャロは一言呟く。

ティアマットはキャロを見つめ「火竜ヴォルテールの加護を受けし巫女よ呼んだのはそなたか?」

キャロは首を横に振り「おとうさんを思い出しました、そうしたらあなたがきてくれました」と正直に答える。

ティアマットは速人に向き「用事があるのはそなたか?異世界の王子よ・・」速人は頷きティアマットと対話する。

「真龍ティアマット、エルヌアーク王子、ハヤト・アーク・スタロードと申します、あなたが守るべき光のクリスタルを返却に参りました」そう伝えると光のクリスタルを出現させた。

プロトクリスタルよりはかなり縮小はされているがまぎれも無い光のクリスタルである。

「あなたならば理解できましょう、このクリスタル返却の意味が・・」王子の口調で話す速人。

「・・・いまさら返却か・・虫の良い話だな?そなたの騎士が奪っていったものをな?」ティアマットはキャロにも今の言葉が分かるように声にだして言ったなにかを試すように。

キャロは速人の方を見る、ティアマットが言ってることつまりは父を殺した人物の親玉が速人と言うことになる。

「その事に関しては自分の罪でしょう弁解はしません・・ですが・光のクリスタルを神殿に安置はさせてください・・その後あなたのお怒りをこの身でお受けします」

ティアマットと速人の視線がぶつかり合う、キャロは2人のやり取りをじっと見つめるだけだった。

ティアマットはニィっとその顔を笑わせた。

「その覚悟本物の様だな・・だがそなたを殺したとて戦士サヴァンが戻るはずも無い、どうするかの選択はサヴァンの娘にゆだねるとしよう・・」

「・・・分かりました、では神殿に入る事をお許しください」速人はティアマットに頭を下げた。





キャロと二人湖の畔に立ち、キャロに服を着ける事を促した速人は小さくなって気を失ってるフリードの所にいき抱き上げた。

着替えが済んだキャロの所にフリードを連れて行く

「フリードをすこし傷つけてしまったね、ごめんね、僕は神殿に行って来るから・・」

「・・・」速人の声かけにも返事することが無いキャロであった。

速人は一人で光の神殿に消えていく。

「速人さんが・・おとうさんをころした?・・・でも・・」キャロは速人を見つめそう言葉に出していた。

やがて速人がクリスタルの安置を終えて戻ってきた。

ティアマットは神殿の屋根に座したまま声をだす。

「さぁ、サヴァンの娘キャロよこの男をそなたはどうしたい?」ティアマットがキャロに問いかける。

キャロはティアマットの問いかけに口を開く。
「私は・どうしていいか分かりません・・おとうさんが死んだ時ちいさかったから・・・・でも速人さんは私に色々教えてくれて・・優しくしてくれました・・怖かった時も抱きしめてくれました・・おとうさんと思える位に・・」

キャロは自分の思っている事を正直に話した。

暫くの沈黙の後に。

ティアマットは声を出した。
「サヴァンの娘、キャロよそれでいい、憎しみからは何も生まれぬのだから・・」

ニィと笑いティアマットはキャロにそう言って神殿と共に姿を消していく、その刹那に速人に念話で告げた。

(異世界の王子よ、戦士サヴァンの娘を頼んだぞ・・まもってやってくれ)

(約束します真龍ティアマット)王子の顔で応える速人
念話が済むと同時に完全にティアマットと光の神殿は速人キャロの二人の前から姿をけして湖だけがその場に残った。

「ふ〜こわかった〜」速人は湖の畔の地面にへたり込んだ。

キャロは速人を見て「速人さんあんなに強いのに怖かったんですか?」と疑問符を頭に浮かべた。

速人はキャロの頭をなでて「それよりもお腹へったろ?朝ごはん食べようか?」と言う。

朝食前の出来事にしてはかなり濃い内容ではあるが確かにまだ二人は朝食まえであった。

二人で朝食を取りながら速人は今朝あった事柄から色々とキャロに話を聞かせていた。

「僕はね君と同じで大きな強い力を持っている、その力は人を傷つけるというか、世界そのものを滅ぼせる事が出来るほどの強力なものでね、最初はこんな力をもつ自分をのろったりもしたものさ」

速人は自分が今まで経験してきた全てを話していく。

「君の持つ力は確かに危険な力だよ・・でも自分が何をしたいかをしっかり考えられるようになればきっと君を助けてくれると思う、僕はキャロの力は必要な力であって大きすぎるとは思わないけど」

「・・・」キャロはだまって速人の言葉を聞く。

「だからこそしっかりと自分の力を受け入れて共に生きる事だよ、僕が出来たんだキャロならきっとできるさ」

朝食は飯盒で炊いたご飯と目玉焼きにベーコンをカリッっと焼いたものを2枚それに回りで取ってきた野草のハーブティーだったが、キャロはこの朝食をきっと忘れないだろうと思った。

速人の言葉に自分は凄く救われたのだから、初めて自分の力に対する答えをくれた人そして認めてくれた人であった。

その夜にキャロは自然保護隊に預けられる事になる。

タントとミラという二人に引き取られるキャロ。

「よろしくお願いします」速人は2人に数日過ごした小さなパートナーを託す

「こちらこそ、密輸団を捕らえてくださり感謝します」タントと名のった男性が礼を述べた。

別れ際に速人がキャロに言う。

「ここでお別れだけど、きっと又逢えるその時はキャロの何をしたいのかを聞かせてくれるかな?」

キャロはすこし考えて頷いた。









数日後本局で速人はフェイトと話をしていた。

正式な執務官となっていたフェイトには専用の部屋が割り当てられており、捜査官の速人とは待遇もまた違っていた。

その部屋での2人の会話はというと。

「すまないけどたのんでいいかな?あの子(エリオ)の事で大変なのは理解している、けどこの子もきっと君(フェイト)を必要としていると思うんだ、僕が君に救ってもらったように・・」

速人は自然保護隊の制服姿のキャロの写真とデータをフェイトに見せていた。

「女の子だし僕が保護責任者になるよりもいいと思うんだ・・」アイスコーヒーをジョッキ大で飲む速人

フェイトはその写真とデータを読み進め答えを出す。

「うんわかった、会って見るよ時間はかかると思うけどいいかな?」

速人は頷き「ありがとう、フェイト」と礼を述べた。









そして時はすこし流れ現在。

フェイトがキャロを引き取った所であった二人は車の通れる所まで歩いていた。

4ドアの車が二人を待つかのようにアイドリングをしていて運転席にクロノがそして車の外にはコートを着た速人が待っていた、イヨウと歩いてくる二人に手を上げる速人。


「あ!」キャロはその人物をみて声を上げた、初めて自分の力を認めてくれた人が其処に居たからだ。

「おと・・速人さん!」おとうさんといいそうになりながらも速人の元に走り出すキャロ、その光景を微笑んで見つめるフェイトが居た。

「速人も結構もてるの・・かな?」と一人言を言ったとか言わなかったとか。

その後、フェイト、キャロ、速人の三人で遊園地とかに行ったりするのであるがそれは又べつのお話し・・。





 
   −星の道光の翼サイドストーリーー
      ある夏の日の出来事
       (アルザス後編)






あとがき
どうも南ですアルザス編なんとか書き上げました。

これによりキャロにはファザコンフラグが立つかもしれませんし立たないかもしれませんw

南世界ではキャロの後見人は速人ということになります、原作とはまた違ってきますね。

またティアマットですがXIの中で実際に真龍の名前ででてくるボスでもあります。

他にヨルムンガンドやファフニール等、真龍の名をもつドラゴン族が多く出ますのでアルザスにもきっと居るであろう、てなかんじから今回ウィルム族として真龍ティアマットを登場させました。

では本編の方も頑張りたいと思います。
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.90 )
日時: 2009/06/14 09:30
名前: 南透

「貴女は金糸雀(かなりあ)さん?」速人の口から出た言葉は。

現鳳凰院流総帥の令嬢、飛神金糸雀(ひかみかなりあ)の事だった。

太刀を伝える飛鳥、拳の神威そしてそのニ族を纏める本流の家が飛神であり飛神こそが鳳凰院流における本流の技を伝える一族である。

飛神が伝えるのは”鳳凰の印”である。

黄色いドレスと着た金糸雀は速人の脇にきて墓石に黙祷を捧げる、そして速人に話し始める。

「今はもう・・神威一族は誰もいなくなってしまったかしら・・」

速人と金糸雀は神威のおこした過去の事柄について話し始める。












「じゃあ二人ともあとはお願いね」

フェイトはミネルヴァとグリードに挨拶を交わしトランスポーターで消えていく。

「まかせるですわ〜」右手をヒラヒラとさせて別れの挨拶をするミネルヴァ。

月村邸にミッドチルダに行く為の転移装置は設置されている、フェイトは入院しているなのはの為に、ここ最近は聖祥小学校の授業を受けノートを取りその内容を本局医療部にいるなのはのところに持っていくのが日課となっていた。

別れ際のフェイトとミネルヴァからやや離れた所の木陰で腕を組みそのやり取りを見ていたグリードは、はるか上空から感じる威圧感に警戒をしていた。

(この威圧感はなんだ?)グリードは今まで海鳴で生活してきて此処までの威圧感を感じたことは無かったし、何より速人から海鳴でなにか起こるかもしれないとの忠言を受けていたのでここは探りを入れるべきと判断をする。

「おい、ミネルヴァ・・」ミネルヴァに注意を促すグリードにミネルヴァはフェイトを送り出した笑顔からあの七罪の番人時代のラースの顔になり応える。

「わかってますですわ・・空のお客さんのことですわね?」グリードに視線だけを向ける。

グリードはその対応に分かってんじゃねーかと言う顔をして。

「それじゃ、いくか?」「ですわ」二人とも出撃体勢を取る。

二人とも首からかけている金と蒼のロザリオを体から取り出し叫ぶお互いを背中合わせに。


キン!

二人の足元には黒色のミッド式魔方陣が展開される。

ミネルヴァは金のロザリオを右手に持ちグリードは左で蒼のロザリオを持ちお互い自分の目線まで一直線腕を伸ばし突き出す。

同時に「グリンタンニ!」<Standby ready>「イモータルツイン!」<All right>

「セットアップ(ですわ)!」<<set up>>

2つの黒の魔力光に包まれて天の騎士の2人の戦闘スタイルが姿を現してゆく。

金色の巨大なハンマーが形どられて行く中で。

赤と黒を基調としたタバード状のバリアジャケットがミネルヴァを包み込んでいく脚と足も赤と黒を基調にし手は赤いグローブ(下椀部を覆える位の)が形成される。

金色の髪が銀色に変色し巨大な黄金のハンマーを右手にもち完成。


一方のグリードは。


二振りの忍者刀が出現し黒色の帷子(かたびら)をメインにした忍装束に包まれていく額に鉢がねが着けられミネルヴァと同じように紫の髪が銀色に変色していく。

右手に短い忍者刀の安寿(あんじゅ)、左手に長目の忍者刀厨子王(ずしおう)が納まり完了する。
 
「さぁて・・久々に暴れてやるぜ!」この状態のグリードは七罪の番人時代と同じような口調に変わる。

「さっさと行くですわ!あのプレッシャーの元に!」

ミネルヴァはそのグリードと同時に同色の魔力光を出し空に飛び上がる。













「神威一族が滅んだとは聞いていましたが・・」速人は鳳凰院本家の金糸雀から言われるまでは神威全滅の話は信じられなかった。

飛鳥と同じく鳳凰の技を受け継ぐ神威は長い時間をかけて独自の技を編み出し続けた一族であり方向性は違っても鳳凰の氏族なのだ。

本流から流れを離れたとはいえその力は裏世界にもとどろいていたほどなのだ。

「三年前かしら、神威一族をある事件が襲ったのよ・・神威雛菊の乱と称されている事件よ・・」

金糸雀は速人に雛菊の乱の詳細を伝えていく。

「雛菊の乱・・・」速人はそう呟いた。















一方海鳴上空。

ミネルヴァとグリードはある人物と遭遇していた。

「あら?これは又小さな子達だわ・・(ターゲットとは違うようね・・魔力もなんだか弱い)」

赤い薔薇の色の様なドレスを着けた金髪のツインテールの女性との遭遇。

「数日前からここらをちょろちょろ動き回っていたのはテメェだな?」刀を構え問いかけるグリード。

グリンタンニを右肩に担いで女性を睨むミネルヴァ。

「何を調べていたですわ?ここは管理外世界の97番、魔法文明の無い世界、そんな所で魔法使いが何をしてるですわ?」グリードよりはやや理性的な物言いをするミネルヴァ。


「いきなりご挨拶ね?レディに対する口の聞き方がなっていないのだわ小さな魔道士さんたち?」女性は悪びれずにそう応える。

「こちとら時空管理局の下で動いてんだ、俺たちを魔道士と分かってんなら管理局法に伴い事情を聞く権利がこっちにはある・・さっさと話したほうが身の為だぜ?」以外にも冷静なグリードである。


女性はグリードの時空管理局の言葉にわずかに反応するも答え返す。

「私は、その時空管理局というのが嫌いなの、これが答えになるかしら?」右手に持つステッキを構える女性。

「理由も答えないとなると、わっちらとしては貴女を実力行使で逮捕するしかないんですわ・・」ミネルヴァが声を出す。

女性はフフフと笑みを出し青い鋭い目つきで2人を見据える「このライナー・ルービンに勝てるのかしら?」高圧的な態度と挑発で応えるライナー・ルービン。

「管理局天の騎士エインリッターが一騎、巨槌のミネルヴァ」グリンタンニを片手でライナーに向けるミネルヴァ。

「同じく・・黒衣のグリード・・お前を公務執行妨害で逮捕する・・」忍者刀を逆手に持ち直して構えるグリード。

「ファントムペイン、ライナー・ルービン」ステッキを構え。

「いきますですわ!」
エインリッターとライナーの戦いが始まる。


ライナーは二人から一気に距離をとり「ホーリエ!」と叫ぶ。

ステッキがブーンと赤薔薇色に光だしその光から赤い薔薇の花弁が巻き起こる。

「ローズストリーム・・」ライナーが呟くと薔薇の花弁の気流が生まれ二人の視界を花弁の渦で覆い尽くしていく。

(遅効性の麻痺属性の魔法か?)グリードはすぐさま魔法の分析をし対抗策を練る。

ミネルヴァを見るグリード、ミネルヴァは既に対策を実行していた。

<Load Cartridge>

ミネルヴァはグリンタンニのカートリッジを一発ロードし「アックスモードですわ!」と叫ぶ。

<AxeMode>グリンタンニが発声し巨槌形状から巨大な両刃の斧に姿を変化させる。

キン!ミネルヴァの足元に黒色のミッド式魔方陣が展開されていく。

「シュトルムヴィントいくですわ!」<Sturmwind>その場で縦一閃に斧を振るう。

ミネルヴァの振るう巨大な両刃斧の一閃は薔薇の花弁の気流の渦を乱す力強い気流を生み出す。

「へっ、わかってんじゃねーかミネルヴァ!」その相方の技の選択によくやった!と言う様な口調で喋るグリードはミネルヴァが切り開いた気流の一筋の道をなぞる様にして。

<SonicMove>

キン!一気にソニックムーヴでライナーに詰め寄る

一気にライナーに詰め寄ったグリードは忍者刀を構えドンドン!と2発のカートリッジをロードする。

2振りの刀が黒く光だしグリードが技を使う。

「リアリエーター式 臨(りん)!」<Blade: Rin>
厨子王を相手の心臓目掛けての突き技グリードの暗殺技の一つである。

その刃は確実に相手の心臓部分にヒットし魔力のノックダウンを奪う。

ライナーの左胸に突き刺さる厨子王の魔力刃。
「・・・?」しかしグリードは違和感を覚える。

魔力刃を突きつけられてもなおニヤっとしたライナーは口を開いた。

「フフフ、残念だったわね、中々のコンビプレイだったけど・・生憎あなた達の相手をするほど暇ではないのよ?」

グリードは違和感の正体に気が付き叫ぶ。

「空蝉(うつせみ)か!」グリードが叫ぶと共にライナーだった物はライナーの型の無数の薔薇の花弁と変化して行きハラハラとその場で舞い散る。

ミネルヴァが本来の魔力の発生する方向に目を向けると、既にライナーは2人では追いきれない程の距離まで引き離していた。

薔薇の花弁から声だけがする。
「今度出会えるならきちんと相手をしてあげるのだわ」ライナーはそういい残し消えていった。

呆然とするミネルヴァとグリード。
「わっち達を手玉に取るなんて・・・」
「王子に言い訳ができねーぜ・・」





ミッドチルダ首都クラナガン時空管理局地上本部

グランガイツ隊の隊舎の一室ではクイントと神威冬弥の二人だけが存在している。

模擬戦終了後の冬弥の発言を聞き流せないクイントが二人っきりでの会話を希望しての行動だった。

「冬弥・又・殺しそうになったって?どういうことなの?」クイントは冬弥の発言が気になり今の言葉で聞いていた。

「俺は過去に人を殺した事があります・・・」

冬弥はポツリポツリと自分の過去の話をクイントにおそらく他人に話したのはこれが初めてであろう、それは悲しい冬弥の記憶であった。

クイントはその話を聞くうちに涙が自然とあふれてきた。




 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
      巨槌と黒衣そして赤薔薇





あとがき

どうも南です、かなり間が空きましたが十話お届けです、今回はミネルヴァとグリードが話の主軸ですね原作キャラはフェイトとクイントがほんのチョットだけという・・・

次回は冬弥の過去が明かされますではでは

      
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.91 )
日時: 2009/06/18 12:18
名前: 南透

クイントは冬弥の話を黙って聞いていく。

「俺は当時9歳でした、ミッドに来たきっかけでもあった神威の里での事件での事です・・」



北海道、奥尻島、神威山。

神威一族は、鳳凰の拳を伝える一族であるがその伝え方は一子相伝である。

当時の継承者は神威九十九(かむいつくも)という人物であるが彼には子供が居なかった、裏の世界で暗殺業を生業としていた人物であるが、かなりの高齢なため引退をし子供を2人引き取って次代継承者の育成をしていた。


それが冬弥と雛菊であった。

里とはいっても九十九と冬弥と雛菊そして九十九に付く小数の人員でのひっそりとした暮らしである。

冬弥が6歳の時にすこし異変が起きる、九十九の言いつけを守り鳳凰の拳の鍛錬中に流星が冬弥の目の前に降りその光の中に衰弱し倒れた女性が姿を現す。

「なんだこの人は?空から降ってきた?」

冬弥はそういいながらも女性の美しさに目を奪われる。

紫のドレスに身を包みドレスと同じような長髪、磁器の様に白い肌、年齢は19位であろうか?

「う・・」その女性はうめき声を上げた。

「意識があるんだ・・助けないと」冬弥はそう考えて声に出し鍛錬を中断し女性を背負い里にもどる。

数日後女性は意識を取り戻した。

九十九との会見で分かった事は名前をリーザオキシーといいそれ以外は思い出せないとの事だった。

冬弥は九十九にリーザが空から降って来たということは話してはいなかった。

九十九も「何かの縁だ、思い出すまでは此処にいなさい」と答え里に住むことを許したのである。

里に住み始めたリーザは当時体調をすぐ崩す雛菊を1月もしないうちに治療してしまうという事をやってのけ周りの人間を驚かせたのである。

冬弥は当時の事を懐かしむようにクイントに語っていく。

「リーザは口数は少なかったですが、優しい心でもって俺と雛菊の面倒も見てくれました、時には叱り時には慰めてくれて、鳳凰の修行も一層に力をいれる事が出来るようになりましたよ、九十九爺もリーザが来てくれて喜びましたしね」

リーザが何故神威に来たのかは謎であったが、時が経つにつれて少しずつ記憶も戻り初めてはいたようだ既に神威で暮らして2年の月日が経とうとしていたころの話である。

リーザは良く自分が落下した所に足を運んでいた、冬弥もそんなリーザのところに向かう事が多くなっていた。

二人で座りただ落下した所を見つめるだけであるが、リーザはたまにポツリと自分の事を冬弥には喋っていた。

「私はね・・この世界の人間じゃないの・・」リーザの一言に冬弥は切り返す。

「リーザがこの世界の人じゃないなんて僕には関係が無い、リーザはリーザだろ?」
6歳の時に出会い2年も経つと冬弥にはリーザに母親を重ねる様になっていた。

そんな冬弥の返事にリーザは金色の瞳を細めて冬弥をしっかり抱きしめ呟く。

「私は・・人間でもないんだ・・むこうの世界で人によって作られた人造生命体・・それが私・・」
抱きしめられた冬弥はリーザから出た言葉を否定する。
リーザはちゃんと心臓の鼓動があったしぬくもりもあるそれに心ももっているからだ。

「僕はそんなの信じない!リーザは人間だよ・・」冬弥もリーザの前では良く喋ったリーザが冬弥以上に喋らないからかもしれないが。

リーザと冬弥の二人で居ると必ず途中で雛菊が見つけ出し間に割って入ってくるのが最近のパターンとなっている日常であった。

2人を見つけた雛菊は「ヒナをのけ者にしてずるいの〜!」むくれる雛菊を笑顔で抱きしめてリーザは嬉しそうにいう。

「雛菊も・・一緒・・のけ者になんかしていない」


「俺はそのリーザという女性からいろいろな事を学びました、丁度先生と同じように魔法という存在があることや体の強化方法などもですけど、人生に対しての事柄なんかも含めて、母をしらなかった俺にとって彼女は母と同じ存在になっていきました」

冬弥はここで一旦話を区切り自分が愛用している帽子を手に取る。

「俺が肌身離さず身に着けているこの帽子は彼女が始めて俺に買ってくれた物でした」

冬弥は表情を曇らせて話を再開する。

「俺が9歳の時にその平和な時も崩される事になります」冬弥の言葉に憎しみの感情が込められていく。

「それも1人の人物により里は全滅させられる所までいきました・・・赤い薔薇の様なドレスを着込んだ女によって」

クイントはただ黙って冬弥の話を聞き続ける。



















速人と金糸雀(カナリア)も冬弥と同じように神威一族の会話をしていた、金糸雀は語る。

「神威九十九という人物はね、それまで飛神から離れていた神威をもう一度、飛神の本流に戻そうとした人物でね・・飛神としてはその想いを受け入れ二人の子供を彼に託したのよ・・・丁度ね飛神一族で両親にしなれた子供がいたのよ、その一人が雛菊だったの・・」

金糸雀の話を聞く速人。

九十九に引き取られた子供は双子の男女であり後に神威性を与えられ、鳳凰の拳を受け継ぐべく育てられていった。

そして継承の義が執り行われる前日の夜に雛菊が九十九を殺し当時里にすんでいた全員を殺害し気がふれたかのように崖から身を投げたという事実であった。

「もう一人の子供も雛菊に殺されてしまったのですか?」速人は金糸雀に聞いていた。

「それがね・・良く調べなおすと飛神の記録とすこし違うところがあるかしら・・・」金糸雀は自分のバッグから調べたメモをめくり速人に説明していく。

「双子の片割れは男の子で名前を冬弥・・あなたと同い年の子よ・女の子が雛菊」

「冬弥・・」速人はその名前を不思議と心に焼き付けるように呟いた。

「ええ、神威冬弥というのが本名よ」金糸雀は速人の呟きに応えるようにフルネームを伝え続ける。

「この子はこの事件唯一の生存者らしいのだけど、この墓石を作ってから、ある時を境にぱったりと消えてしまって飛神が調べても消息がつかめなかったかしら・」












本局医療部なのはの病室では、フェイトのノートを元に6年の勉強をするなのはとそれを見守るフェイトの二人がいた。

コンコンを扉をノックする音が聞こえ一人の人物が姿を現す。

「お久しぶりやね二人とも」八神はやてが見舞いにやってきたのである。

「「いらっしゃい」」二人は親友の来室を喜ぶのだが?

「はやてちゃん?」「はやて・・?」なのはフェイトは、はやての格好に驚く、灰色の陸士服を着た状態だったからだ、はやては意に介さずに。

「あーごめんな、今ちょう仕事で制服のままきてもうたんよ・なのはちゃんの顔みたくなってな〜」

なのはフェイトも灰色の亡霊(グレイファントム)の事は聞き及んでいる、はやてがそこに出向しているという事は知らなかったが。











冬弥の過去話は続く。

「先生はお気づきかも知れませんがリーザはミッド世界の住人だったんです、リーザはあるロストロギアを所有した事により俺の住んでいた97世界に飛んできたのです」

「ドレスの女はそのロストロギアを欲していました」冬弥の話は核心に迫っていく。

ドレスの女ライナーは神威の戦闘力の高さに自分ひとりでは目的が達成できそうに無いことを悟ると、雛菊を魔法で操り里を壊滅させ、リーザをあぶりだす事にするのである。

雛菊も少女ではあるが神威の力を継げる器の者である潜在能力は高い、その潜在能力を引き出され次々に里の仲間をさつがいしていき果てには育ての親である九十九も殺してしまう。

そして残されたリーザと冬弥の二人はライナーと雛菊に追い詰められていく。

「久しぶりねリーザ・・ローズクリスタルをどこにやったのだわ?」赤薔薇ドレスを着たライナーは言う。

リーザは完全に記憶が戻ったのかライナーの登場にも動揺せずに口を開く。

「今でもアレを狙うなんて・・父上はまだ気が付いていないのか・・私やあなたのような存在は必要がないという事に・・」
リーザはライナーに対して魔力を全開にして挑むのであるが操られた雛菊がそれを邪魔する。

「うあああ・・・」雛菊は自分の意思とは違う力で突き動かされ、その小さい手には血糊がベットリついた刃物が握られている、その刃物で九十九や他の里の人間を殺害したのだ。

ライナーは吼える。

「一番出来損ないのあなたがお父様を愚弄するな!」ライナーは青い目を細めて続ける。

「気が変わったわ、あなたは生かしてつれて帰るつもりだったけどこの世界の住人と一緒に死ねばいいのだわ!」

ステッキに魔力を込めてリーザに攻撃をしていくライナーそして雛菊。

リーザは雛菊に邪魔されて全力を出せないうちに、ライナーから致命的なダメージを受けてしまう。

そしてリーザの体からナイナーの欲していたロストロギア、ローズクリスタルが出現する。

「体の中にしまっておいたのね・・探す手間が省けたわ、いただくわねこれ」ライナーは冷たく言い放つ。

それを見ていた冬弥は叫ぶ。

「リーザ・・九十九爺・・・雛菊・・うおおおおおおおおおおおお!!」

ドン!

冬弥の体に黒鉄色のオーラが纏われるライナーはそれをみて。
(かなりの魔力を秘めているわねでももう遅いかしら、こっちの操った手駒と一緒に自滅の一途をたどるといいのだわ)

雛菊を操り冬弥を襲わせるライナーは転移魔法を使い神威の里から離脱をしてしまう。

冬弥に襲い掛かる雛菊、冬弥の黒いオーラはその雛菊の攻撃を跳ね返す強度を持っていた。
怒りに我を忘れている冬弥の行動はその雛菊を殺す行動に移った。

ザシュ!

しかし冬弥が殺した相手は、正確には急所を手刀で貫いたのはリーザであった。

冬弥は母ともいえる人物に対して自分のしでかした事の重大さに自分を取り戻す。

「あ・・リーザ・・リーザ・・・」目を見開き自分の手刀をリーザの左胸から引き抜く冬弥、リーザは冬弥の方に倒れこむ。

「冬弥・・駄目・・雛菊は操られてるだけ・・私が死ねば・・その魔法の効果も消える・・から・・これでいいんだよ・・」

その美しい磁器のような白い肌は一層に白さを増していく、しかしそれは生気が無くなっていく事によるものである。

リーザは残された命を使い冬弥に話をする。

冬弥の泣く顔を両手でしっかりと掴み「本当のことを・・教える時間がなくてごめんね・・・私は・」

「リーザ!リーザ!」必死に声を出す冬弥。

「冬弥・・出来れば・・父を・リーザリオンをとめて・・くれると・・うれし・・」リーザの美しい金色の目はそのまま生気を失い、冬弥の顔に添えられた手もパタリと離れリーザの体が冷たくなっていく。

雛菊はリーザが死んだ事により魔法の効果が消えそこでバタリと意識を失った。

「リィイザァァァァァァァァァ!」リーザを殺してしまった自分の力の無さに激昂する。





















なのは、フェイト、はやての三人ははやてのグレイファントム入りの話からそのメンバーの話へと移っていた。

入院生活で暇ななのはが、はやてにに色々聞きまくっている状態であった。

「それでな〜案内されたキッチンが凄かったんよ〜男所帯はだめやね〜」腕を組んで例の腐海の森(はやて命名)の話をきかせているはやてであった。

そんなこんなで話をしていると面会時間も過ぎフェイトとはやてはなのはの病室を後にする。





「フェイトちゃんちょっとええかな?」フェイトを呼び止めるはやて。

「何?」それに応え振り向くフェイトははやての顔が仕事モードに変わったのに気が付く。

「どうしたのはやて?」フェイトは疑問に思い尋ねる。

はやては在る単語をフェイトにぶつける。

「ノインシュバイングループってフェイトちゃん知らんか?」とグローリアで調べた言葉をだすはやて

フェイトは頭の中でそのワードを探すもヒットしないので。
「知らないな?それがどうしたの?」聞き覚えのない言葉に返事を返したフェイト。

「フェイトちゃんに調べてもらいたいねん、このノインシュバイングループが何をしている所なのかを」
まるで以前に速人がフェイトに頼んだようにはやてもフェイトに仕事の依頼をしてきた。

「別にいいけど、それがはやての出向しているグレイファントムと関係があるの?」と質問するフェイトにはやてはコクンと頷く。

「詳しい事はまだ何とも言えんのやけど私にとってもフェイトちゃんにとってもこのノインシュバインは関係してくるかもしれへん・・」はやてはフェイトに自分の考えをそう伝える。

フェイトは自分の執務官補佐という仕事を理解していたので。
「分かった、時間掛かるかも知れないけど調べて見るよ、はやて」と了解し続ける「はやてもそうだけど速人もなにか動いてるんだよね」と

速人の単語に反応したはやては。

「速人クンと言えば・・不思議な事もあるモンやな?」とはやてが言い出した。
「私が今出向してる部隊にな速人クンと同じ流派の使い手がおるねん」

今度はフェイトが反応する。
「同じ流派って・・鳳凰院?」と聞く自分の好きな子の事だ流派名くらいはしっていてもおかしくは無い。

はやては頷き「うん、そうや、速人クンとは違って格闘主流で神威格闘術というんやけど鳳凰院って言ってたで?速人クンと関係あるのかもな?」はやてはそう言い、ものはついでだと言わんばかりに

「そっちの方(鳳凰院関係)も会えたら確認とってみて?私も冬弥クンに確認してみるよ」はやてはこの事もフェイトにお願いした。

「わかったよ、速人に聞いてみるね」

二人はそこで分かれてそれぞれの戻るべき場所に帰っていった。





グランガイツ隊の一室のクイントと冬弥は。

「雛菊は俺の双子の妹なんですが、赤いドレスの女の魔法によって操れながらも意識はあったようで、自分が人をたくさん殺したことで心に傷を持ちリーザが死んだ後を追う様に自殺したんです・・・俺は妹も守ってやることが出来なかった・・・」

冬弥は此処まで話黙り込んだ。

クイントは暫く冬弥のことを見守るだけだった。
















 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
        リーザオキシー






あとがき

どうも南です、なんとか十一話お届けです。

作中に出てきたリーザですがモデルはあの作品の第七ドールです紫の方ですね、原作とは違い立場が逆転していますね。
そして雛菊ですが此方もあの作品の6番目がモチーフですね、金糸雀なんかはまんま2番がモチーフです出ていないのは白い7番だけか・・

冬弥の悲しみはこの出来事が深く関わっています
護る事への執着がこの先の彼にとってどうなっていくのかが肝となっていく事でしょう。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.92 )
日時: 2009/06/21 11:47
名前: 南透

ある春の日の出来事(神威冬弥の場合)

グレイファントム隠れ島グローリア、八神はやての部屋で小さき祝福の風は早朝から空間ディスプレイとにらめっこをしていた。

それは何故か?

出向が決まり此処にきた初日にスターレットと冬弥の騒動の末にリィンが勝ち取った冬弥の日記ディスク(内容は本人の名誉の為言わない)

それの返却を条件にリィンが提案したもの。

それは、休日をはやて及びリィンと一日一緒に過ごすというモノであった。

つまりデートなわけである。

先日の出勤日発表ではやてと冬弥の休日が一緒になりリィンはデートプランを練りにねっていたのだ、何故リィンが練っているのかというと?

先日の食堂での会話。

冬弥とはやて、リィンは座席の好みが似ているので時間があえば一緒に食事を取る事がおおいいのである。

お茶のディスペンサーから程近い端っこの席、此処が冬弥とはやてのお気に入りのポジションである。

「そういえば冬弥クンはお休みの日って何してすごしてるん?」夕食を食べながら聞くはやて。

「そうだな・・いたって平和に読書をするか、鍛錬をするか、そのどちらかだな・・」

はやての本日の献立は生姜焼き定食である肉を頬張りながら応える冬弥。

「読書かぁ〜私も結構本読むのすきなんやで?」

冬弥のイメージを何処と無くシグナムとダブらせていたはやては自分と同じ趣味をもつ目の前の男子にちょっとワクワク気味に言っていた。

「君もか・・俺は最近歴史物を読むのが好きでね・・」

食事をしながらあの本はどうとかあの作者はどうのとかリィンそっちのけで盛り上がるはやてと冬弥にリィンはちょっとイライラ感が増してくる。

その内に図書館がどうのとかの話になってきた。

「なら丁度いい、今度の休日はクラナンガンの大図書館にでも・・」と冬弥が言いかけた時に、いままで黙っていたリィンが声を張り上げる。


「ちょっと待ってください!リィンが日記を返したんですよ?だから場所はリィンが決めるです!図書館なんてダメダメです〜!」

食事中であるも頭の天辺からつま先の先までピーンと延ばし、私怒ってますと体全体で表現するリィン

はやて冬弥の両名はそんなリィンを見つめ同時に言う。

「じゃあリィン(君)に予定をまかす」

このような事があったのだ。

「よーし、これならきっと楽しいですよ〜」リィンはプランの最終確認をしてデートの準備を始めるためにはやてを起こしにいった。













一方、海鳴ハラオウン家ではフェイトがいそいそと出かける準備をしていた、仙台に引っ越した速人が久しぶりに遊びに来るのである。

「駅に迎えにいって、それから何処にいこうかな?」よくよく考えると速人が手紙で告白をしてから二人きりで出かけるのはこれが始めてなのである。

かなり緊張しているフェイトであるもワクワクもしているそんな感じであった。

「初めてだけど速人気が付くかな?」ドレッサーには口紅が置いてある、エイミィがくれたものであるが12歳のフェイトにとって始めての化粧道具の一つであった。

「気が付いてくれるといいんだけどな」フェイトは今まで軽い化粧だけしかしたことが無く口紅とかは一切つけた事が無い。

エイミィが「それじゃ駄目」と駄目出しをし、今回使ってみる決心をしたのである。

鏡に映る自分の唇に赤い紅が塗られていく。

上唇と下唇に紅をなじませて確認をとる。

フェイトの白い肌とは対象的に赤い唇はよく映える
元がいいだけにつややかな唇はフェイトの綺麗な輪郭を更に際立たせる事を助ける感じになっていた。

どこから見ても綺麗な女の子という感じである。

「ん、こんなかんじでいいよね・・」だれにいうでもなくフェイトは初口紅の感想を漏らす。

「フェイトちゃんメールだよ!フェイトちゃんメ」
このふざけた音声はフェイトのお気に入りなのはちゃん音声メールヴァージョンである。

フェイトが携帯を開きメールの確認をすると速人が後10分ほどで駅に着くとの内容だった。

「いっけない、急がなきゃ」化粧も終えてフェイトは急いで玄関に向かい「いってきます」と声を出して家を後にした。

















「何で此処なんだ?」冬弥ははやてとリィンに連れられて97管理外世界に出てきていた。

そう、海鳴にである月村邸からここ海鳴駅の駅前の広場まで歩いてきたのであった。

「今日ここで面白そうな映画があるんですぅ、映画みてお食事して遊園地が今日の予定ですよ?変更はナシです!」

エヘンと胸をはりフルサイズのリィンが得意げに言う。

流石にミッド世界とは違う為にリィンも大きくなっているし浮いてもいない、とはいったモノの大きくなってもせいぜい小学2〜3年位の大きさだ。

はやてと冬弥に比べたら随分と背丈は小さい、はたから見れば3人は兄妹という風に取れるであろう、なんとも微笑ましい光景である。

リィンの格好ははやてのお古を着込んだショートパンツとパーカーという格好、一方のはやては白を基調とした動きやすい格好だった。

予報で晴れるとの事だったので二人とも帽子をかぶっている、リィンは青、はやては紺という感じ。

「人ごみは苦手なんだが・・」ちょっと表情を固くした冬弥だったがリィンに泣きそうになられて次の言葉を出すしかない。

「まぁ、今日はリィンのプランで行くといった以上付き合う事にする・・だからそんな顔しないでくれ」リィンフォースツヴァイ、かなり冬弥の扱いを覚えたようである。


冬弥の格好はというと、ポロシャツに黒いジーンズとお決まりの黒い帽子であった。

首元にはカエストスをぶら下げる為の金のチェーンが見える。

はやてはそんな冬弥の格好をみてちょっとドキッとする。

(こうしてみると結構いい男やな冬弥クン、ゴルフ行きそうなオッチャンみたいな格好やけど似合うとる)

確かに冬弥はスタイルが同年代男子と比べると良い小さい頃からの鍛錬で均整の取れた体格と程よい身長のために男らしいという意味ではいい男であった。

「先ずはこれをみるです!」
リィンがババーン!と豪快に突き出した手の中には映画のチケット(指定席用)が3枚あった。

タイトルは。

ハリーポッチャリーメタボの囚人(僕はヤッテナイ君はヤセナイ)とあった。

「じゃあ二人ともいくですよ〜」リィンの掛け声と共にデート開始が告げられた。













フェイトは改札出口で速人の到着を待っていた。

特急到着の時刻は過ぎて今は出てくる人待ちである
すると青い長袖を着ているがそれのボタンをしめずにひらひらと舞わせ、中は白いTシャツ、下は青いジーンズをつけた銀髪の男子が改札から出てきた。

以前フェイトが教えた着方をした速人がフェイトを探すしぐさを取る。

余談だが速人はTシャツとジーンズという格好が気に入っており他のファッションセンスはゼロである。

「速人こっちだよ!」フェイトは速人に声をかけた。

速人は声の方向を確認して小走りで近づいてきた。

「フェイト久しぶり」左肩にバッグを背負ってフェイトに声をかける速人。

「うん・・ホントに久しぶりだね」フェイトは速人の顔をまじまじと見つめる、まるで私の変化にきがつけ!といわんばかりに。

「早速会えた所わるいけど時間が無い!急ぐよフェイト!」

速人はそんなことを言い出しフェイトの手を握り走り出す。

「え?何なに?」フェイトは自分の化粧を褒めてもらいたかったのに速人は予想の斜め上を行く行動をし始めたのだ。

「今日皮切りの映画の初回上映が@30分なんだ指定席チケットがとれなかった、此処から先は座席取りの戦場が待っている!」
真顔でいう速人、この男映画とかそういった関係は初回上映にこだわるのである。


「え?映画?戦場って?なんなの?」速人に引きずられるように駅から出て行くフェイトだった。









「ほえ〜ようさん人がきとるね〜」はやては映画館のロビーでそんなことを漏らしていた。

「これは逸れたら厄介だな、はやて、リィンから目を離さない様にしないとまずいぞこれは・・」
冬弥はこの中で一番迷う可能性がでかいリィンに一抹の不安を感じそんなことを発言していた。

リィンがそれを聞き反論しようとすると、はやてが先に声を出していた。

「なら冬弥クン良い方法あんねんで?」はやてはニヤリとして冬弥に言う。

「リィンと手つなげばいいのや、それとカエストスとリィンをリンクさせておけば位置も把握できるやろ?」
はやての意見にリィンは直ぐ同意する。

「じゃあ冬弥さんと手をつなぐです〜左がマイスタ〜右が冬弥さんに決定しますですよ?」

そういってはやての右手としっかり握り、冬弥の左手を握るリィンは上機嫌になっていた。
(マイスターはさすがですぅ♪)

リィンの喜ぶ顔を見せられ否定する事を忘れた冬弥であった。

座席の確認をし上映時間を確認した3人は映画のつき物飲み物と食べ物を購入しにいくことになるが、

「俺が一人でいってくるから2人はここで待っていていい」と冬弥がその買出しを買って出た。

2人の希望を聞き買出しに向かう冬弥。

「やっと着いた・・・」速人とフェイトは何とか映画館に到着していた。

「速人・・・なんだって・・急に走り出したのよ・・ハァハァ」急だったので息を切らし気味に質問するフェイト。

「ポッチャリーの新作は海鳴が初回上映なんだ、こんなチャンス滅多に無いじゃないか!」拳を握り締めて語る飛鳥速人(12)

二人も座席の確保に向かい、一般席の確保に成功する。

「じゃあ飲み物買ってくるからフェイトここにいててね?」といってササーと人ごみに消えていく速人。

「・・・・」此処までの展開の速さにあっけに取られたフェイトであったが落ち着いたのか手鏡を取り出し口紅の状況を見る。

「あ・・・」さっきの走り込みですこし紅が落ちてしまったようだ。

(もう速人の馬鹿・・・折角おめかししたのに気が付いてくれないんじゃした意味がないじゃない・・)
チョットだけムッときたフェイトだった。







売店は結構な戦場と化していた、パンフ、ポップコーンなど飛ぶように売れていく。

我先に買おうという人が多かった、冬弥はこの雰囲気が苦手であまり人ごみという所が好きになれないのである。

ふと気が付くと、小さい子がお菓子を買おうとして財布からお金を用意しているのだが。

ドン!と音を立てて大人がぶつかりその子のお金がチャリンチャリンと音を立てて転がってしまった。

「う・・」涙を目に一杯ためて泣き出しそうになる女の子


それを見た冬弥は原因を作った大人に手をかけていた。

「オイ、気が付いてないのか?子供に気を配れないとは見下げた奴だな・・」

大人はなんだこいつは?ってな視線を送る。

「なんだ?俺がやったって証拠でもあんのか?兄ちゃんよ?」大人は悪びれずに言う。

「なんだと?」それにムカッと来た冬弥は殴ろうかと考えてた時に。


「証拠ならあるよ?」冬弥と大人とはまた違う方向から声がした。

声の正体は女の子の為にこぼしたお金を拾い集めてあげていた人物だった。

「僕のこのデジカメにあなたがぶち当たった映像しっかり取れてるんですけど?」

泣きそうな女の子のお金をちゃんと手に握らせ。

「足りてるかい?」と優しく話しかけ、泣きそうな顔をハンカチで拭いてあげているのは速人である。

女の子はお金を数えてコクンと頷いた。

「じゃあ欲しいもの買っておいで、君の順番だからね?」と女の子の背中をポンッと押してやる。

「うん・・」という女の子。

速人は大人に向き直りいう。
「そっちの人の言うとおりですよ、大人が子供に気を配れないなんて情けなさ過ぎる」

といって証拠画像を見せ付ける、故意に突き飛ばしたとしか思えない映像が映し出される。

大人はその映像をみて罰が悪くなり。

その場を逃げるように走っていった。

「お兄ちゃんありがとう」と女の子は速人、そして冬弥にむかってお辞儀をして、お菓子を買い込んで館内に姿を消していった。

空咲裕里は妹の春風を待っていた。
「春風がお菓子買いに行くの〜おにいちゃんはここでまってるの!」といって買いに行ったはいいが、なかなか戻ってこないので心配になっていた。

「なにかあったのか?春風ああみえて泣き虫だからなぁ」まだ小学校上がりたての妹に心配をする裕里だが、春風はたくさんのお菓子を抱え戻ってきた。

裕里はその姿をみてやれやれという表情をするも安心した。

「春風、たくさんかってきたな?」聞く裕里に春風はニコニコして。

「うんw大きいお兄ちゃん達が助けてくれたんだ!」と裕里に答えていた。





冬弥は速人に「すまない、そっちの証拠のおかげで騒ぎが大きくならずにすんだ礼を言う」

速人も冬弥に「いや、君があの人(大人)を止めてくれなかったらあの子の心に傷がつくところだった、こっちこそお礼をいいたいところだよ」

冬弥は「そういってくれると、ありがたいな」そう応えていた

速人は「いけない上映開始までもうそんなに時間が無い、買うもの買わないと!」といってアイスコーヒーをキングサイズで注文し始めた。

冬弥も隣ではやてやリィンの希望したものの購入をしていった。

指定席にもどった冬弥ははやてとリィンに依頼されたものを渡し、自分も席に着く。

それをみたはやてが一言。

「冬弥クンなにかいいことあったんか?嬉しそうやで?」と聞いた。

「そうか?」先ほどの出来事はなにも言わずにウーロン茶をすする冬弥ははやての観察力は侮れないななんて考えていた。

「フェイトお待たせ」速人もなんとか上映前に席にもどってこれた。

しかし此方は飲み物は一つだけ、ストローが2本あるが。

(え?、速人まさか、これを私にのめっていうの?)

同じカップから飲むなんて恋人同士じゃないの。

そんなことを考えるフェイトとは裏腹に速人は買ってきたパンフを眺めていた。

ビー!と上映開始の合図が鳴り、二時間半という長時間の映画、ハリーポッチャリーメタボの囚人(僕はヤッテナイ君はヤセナイ)が開始された。


内容にワクワクしながら見るリィン、はやてと速人。

一方、フェイトと冬弥は同時にこう思った。


「くだらない・・・・」と













冬弥にとっては地獄の2時間半が過ぎ、昼食を取っていたところである。

「リィンはお子様ランチがたべたいですぅ」海鳴映画館の直ぐ隣にあるファミレス、ジョイサンで3人は注文する物を選んでいた。


一方速人フェイト組みは、ちょっと洒落た喫茶店でパスタ等を頼んでいた。

「ねぇ?速人・・海鳴に来たのってさ?もしかして映画のためだけにきたの?」と速人に確認を取っていたフェイトであった。

速人はフェイトに答える。

「まさか、映画の時間が迫ってたからああいう行動になったけど、ちゃんとフェイトに会いたいから来たんだよ・・化粧までして一生懸命頑張ってくれたのも判ってるよ?」流石に速人だ見てるところは見ていたようである。

「最初見たときにドキッとしちゃってさ・・言葉が出なかったよ・・口元が赤くて凄い綺麗でさ・」
照れながらもそういった速人。


「速人・・そういうことはもっと早く言ってくれればいいのに・・」フェイトはさっきの速人の言葉に嬉しくなり次の速人の言葉を聴いていなかった

「次はどの映画みようかな?」






「わーいきましたですぅ♪」リィンが頼んだお子様ランチを筆頭にはやてと冬弥が注文した和食御膳も届く。

「リィンちょっとがっつきすぎや、もっと落ち着いて食べないかんよ?」母親モードのはやてがリィンをたしなめる。

それを見た冬弥は二人に。
「君等は本当に仲がいいな・・」今は亡き雛菊とリーザの事を思い出しながら、そんな事を言っていた。

「マイスターはリィンのお母さんですから、冬弥さんが結婚すればリィンのお父さんになるですね?」

小さい子特有の思考で凄い事を言うリィンUに二人ともあっけに取られる。

「ごめんな冬弥クン、この子意味知らんでいってるんや、堪忍したってや?」はやてはそういうも内心はそれもいいかな?なんて思ってはいた。

「ふむ、まぁ今日一日はそういう事にしておいても構わない、リィンが立てたプランなのだからな」
冬弥もそんな事を言っていた、正直このコンビと関わると心が和んでくるのは認めていた冬弥であったしさっきの速人との事柄で気分もよかったこともあった。


「じゃあ次は遊園地いくですよ?」超ご機嫌なリィンを見ながら食事をしていくはやてと冬弥だった。



遊園地での楽しい時間も過ぎ去りあっという間に日は暮れる。

月村邸に向かう最中の道中ですっかり遊び疲れたリィンを背負うのは神威冬弥、その横に並ぶのは八神はやて。

「ほんとごめんな、冬弥クン、リィンはしゃぎすぎちゃって・・」家族の遊園地でのはしゃぎぶりに申し訳なく思うはやては冬弥に謝りっぱなしであった。

リィンを背負いながら冬弥も答える。

「いや、俺も、こんなに慌てさせられた一日は初めてだったが、悪く無かったよ、妹の事思い出して懐かしかったさ・・」自分の過去をあまり喋らない冬弥にしては珍しい言動であった。

「まぁ君がよければ次も付き合う事にするさ・・」

はやてにそういってトランスポーターに向かう冬弥夕日に照らし出される彼の顔は男らしいかっこいい顔である。

(ええ表情してるな、ちょっと惚れちゃいそうなかっこいい顔やね、冬弥クン?)
はやてはそんな冬弥の表情をみてそんなことを考えながら笑みをこぼして一緒に歩いた。


   ー星の道光の翼サイドストーリーー
      ある春の日の出来事
      (神威冬弥の場合)





あとがき

どうも南です親子のお出かけとカップルのお出かけということを表現したつもりですが、いろいろやちゃった感もおおくあります兄妹代表としてふぁんふぁさんのところの空咲兄妹も出させていただきました感謝します。

多くは語りません、ですが何かコメントいただければ幸いです。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.93 )
日時: 2009/06/27 09:35
名前: 南透

グレイファントムグローリア内部では、ロングアーチオペレーター、ツインワークスがある画面と対話していた。

「ええ、こちらは予定通りです、AT計画の方はリークさせました」

暗い部屋のなかで空間ディスプレイだけが光沢を放っていた。
その画面にはVの文字だけが浮かび上がっている。

「それでいい、奴等の思うように動かれては困るグレイの方でATの方は始末しろ」
真っ暗な空間に無機質な声だけが鳴り響く。

「了解しました、プラン2に移行します・・・」
ツインはそれだけ言うとVとの会話を打ち切り空間ディスプレイもVの文字を消したあとには白い光だけがツインを映し出す。

画面の光を受けたツインの顔は冷たい表情が張り付いてるような感じだった。

「相変わらず数字との対話は胸がわるくなる・・」
吐き捨てるように呟くと用がなくなったシークレットルームから出て行った。














本局医療部なのはの病室ではフェイトがなのはを探していた。

「なのはどこいっちゃんだろ?」いつも通り授業ノートを携え面会に来たのであるが部屋になのはの姿がなく車椅子も無いのである。

その頃なのはは一人で医療部の売店に来ていた。

まだ体の全部の機能が回復してはいないが、少しでも体を慣らそうと最近は車椅子に乗って色々動き回るようになっていた、もちろん無許可である。

「フェイトちゃんこのお菓子好きだから買っていこう」
部屋にずっといたせいか、売店で買い物するだけでも気分転換になるフェイトとの約束の時間も忘れて買い物をするなのは。

<Master!> なのはの愛機レイジングハートがそんな彼女をたしなめる。

「なに?レイジングハート」

<It returns in promised time ..passing... >
{約束の時間を過ぎています戻りましょう・・}

「いっけない!ほんとだ急いで戻ろうレイジングハート」

なのはは部屋に戻ろうと会計を済ませ急いで車椅子に手をかけて車輪を押す。

あまりにあせって車輪を押したために前の人物に気が付かずにぶつかりそうになる。

「あ!」なのはは思わず声をあげてしまう。

車椅子は勢いをつけて目の前の人物に向かっていく

なのはの声に気が付きこちらに体を向けたのは、藍色のセミロングの髪とサファイアのような瞳を持った女の子であった。

<AssaultRelease>{アサルトリリース}

女の子のデバイスであろうか?
発生音が聞こえなのはと女の子の間に薄い魔法の皮膜が発生し、なのはの車椅子の挙動を軽く押さえ込んでしまった。

「すいません!」なのははその女の子に謝罪する。

女の子の背丈はなのはと変わらない年代も似たように見受けられた。

「いえ、怪我もしてませんし・・」はのはにそう答えた藍色の髪の女の子は研究病棟の方に歩いていってしまった。

「迷惑かけちゃったね・・」
なのははその女の子が見えなくなるまで見送っていた。

(でも綺麗な髪と瞳だったな・・)なのはが女の子の事を考えていると。

「なのは!ここにいたの!」親友の声で意識を戻された。

フェイトが心配して此処まで探しに来ていたのだ。

「あ、フェイトちゃん」友人ににこやかな顔をむけるなのはにフェイトはきつく言った。

「なのは・・まだ一人で出歩いちゃ行けないって言われてるんでしょ?心配したんだから・・勝手なことしちゃ駄目だよ・・」
フェイトの目にはうっすらと涙も出てきていた。

「ごめんねフェイトちゃん・・ちょっとはしゃぎ過ぎちゃった・・」
素直に謝るなのはであるも、心の中では別のことを考えていた。

少しでも早くリハビリを始めないといけないと思っていた。















グレイファントムブリーフィングルームには。

アイスマン、エラー、エルフ、フェイス、スターレット、冬弥、そしてはやてとリィンUが揃っていた。

アイスマンにより連続少女誘拐事件の犯人が割り出された所であった、さらにグランガイツ隊が追う戦闘機人暴走事件も同一犯である可能性が高い事が伝えられた。

「今回の事件の犯人の正体がグレイファントム調査部の頑張りで割れた」アイスマンが同室メンバーに
犯人の詳細を知らせていく。

「テロリスト、ファントムペイン・・」冬弥は犯人グループの名前を呟く。

以前冬弥がはやてにたくされたパーツと今までの機械兵のパーツからある技術者のクセが発見されて今回の特定に繋がったのは大きかった。

その技術者の名前がアイスマンより発表される。

「技術者の名前はリーザリオン」

「リーザリオンだって!」冬弥はバン!と個人用テーブルを叩きその場で立ち上がる。

アイスマンを除く全員が冬弥を見る。

「すまない・・アイスマン続けてください」冬弥は直ぐに席に座りなおす、アイスマンは説明を続けた。

リーザリオン、元管理局サイドのエネルギー研究者
となっているが他にも生命操作技術や兵器開発なども手がけていた人物である。

彼の主な功績は、クローン技術の基礎構築理論(後にプロジェクトF.A.T.Eと命名される)

魔道自立行動兵器開発(傀儡兵と呼ばれたりする物)

次元航行理論の確立(ヒュードラ等)

細かいのも数え上げるときりがなくなる程の実績を持っていた。

プレシアテスタロッサと同時期に活躍をし彼女は大魔道師と呼ばれたが彼は神の職人(マエストロ)と呼ばれる人物であった。

「今回はグランガイツ隊との協同で捜査を行う・・エラーお前がグレイの指揮をとれ、エルフとフェイスでグランガイツのバックアップを頼む」

アイスマンはエラーに捜査の指揮権を全て託す。

「部隊長はどうされるので?」エラーが聞く。

「私とはやて、レット、冬弥は、グランガイツの一分隊として行動をする」

エラーも了解のリアクションを取る。

「各自に渡した個別の指示内容を個別に理解しておけ、とくにはやて、分隊指揮を任すからそのつもりでな?」アイスマンは前回のはやての行動をかなり評価はしていた様である、今回は最初から分隊指揮をさせる様だ。

「分かりました」はやてはアイスマンに返事をし冬弥の方をちらりと見る。

冬弥の表情には前の作戦で見せたような雰囲気が纏われていた。

「では解散!」アイスマンがブリーフィング終了を告げる。

各自捜査の準備のために行動を起こし始める。

「冬弥クン!」はやてはブリーフィングが終わった所で冬弥に声をかけていた。

「何だ?」冬弥ははやてに向き直りもせずに返事だけを返し情報班の部署に急ぐ。

「リーザリオンの名前を聞いてからの冬弥クン・・なんか怖いし・・思いつめてるようや・・よかったら話してみてくれん?」

このはやての言葉に冬弥は冷たく返事をする。

「君には関係が無い話だ・・俺個人の問題だ他人に聞かせるものでも無い・・」

この冬弥の言葉に反論したのはリィンフォースであった。

「他人って、リィン達は仲間ですよ、冬弥さん・」
リィンが声を出すと同時に。

「人には触れて欲しくないものもある、ほって置いて貰おうか?」リィンやはやてにはキツイ表情を見せたことが無い冬弥が初めて二人に対して怒気を含んだ表情を向けた。

その表情に二人は冬弥に何も言い返せなくなる、二人からの視線を外すとそのまま次の作戦の為の準備に入ってしまう冬弥であった。

「冬弥さん・・前の作戦の時の雰囲気でした・・」リィンが悲しく呟いた。

(冬弥クン私達では信用が出来ないってこと?)はやてはアイスマンに思念通話でコンタクトを取る事にした。













本局トレーニングルームでは二人の人物がかなりの時間本気の模擬戦を行っている様子だ。

片方は剣型デバイスを持ち、もう片方は野太刀(のだち)型のデバイスを構えている。

剣型のほう、ヴォルケンリッターの将シグナム。

野太刀のほう、飛鳥速人である。

かなりの汗を二人ともかき、肩で息をしている。

レヴァンティンを正面に構え速人の出方を見るシグナム、対し新しく調整されたグラットンを構える速人。

セブンギルティアサルト以降、野太刀のスタイルにグラットンを変化させ鳳凰の太刀を使える様にしていたのである。

「そちらから来ないならばこちらがいくまで!」

シグナムはレヴァンティンにカートリッジをロードさせ仕掛ける。

炎の魔剣の名の通り刀身に炎を纏わせ速人一直線に襲い掛かるシグナム。

「紫電一閃!」シグナムの最も得意とする技が速人に襲いかかる。

対する速人は、天の村雲(アメノムラクモ)を模した新グラットンに魔力刃を纏わせ紫電一閃に対抗する技を出す。

「鳳凰院流・四の太刀(よんのたち)・・陽炎(かげろう)」

速人は居合い抜きの様な構えを取るとグラットンもレヴァンティンと同じように炎に包まれる。

上段からシグナムが下段から速人がそれぞれ炎の技を繰り出し互いに炸裂させた。

バチバチ!と派手に音がして互いの炎のエネルギーが集束されていき爆ぜる。


ドウン!と音がして二人ともその場から離脱して互いの得物を構えなおした所で、ビー!っとブザーが鳴り、時間終了を告げる。

シグナムはレヴァンティンの構えを解き速人に言う。

「この短期間によくここまで剣の極意を習得したなスターロード王子」その言い方は皮肉ってる様な感じすらする。

「だから王子ってのは止めて下さいシグナム、前にも言ったとおりスターロードでいいですよ」速人は王子と呼ばれることを嫌っていた。

「それよりも今のやり方の意見を聞きたい所なんだけど?」
速人は新しく身に着けた戦い方の意見を聞きたくシグナムに模擬戦を挑んでいたのである、尤も途中からお互い本気で打ち合ってもいたのであるが。

「そうだな・・ベルカともミッドともアークとも違う様であるし、魔法と似て非なる物と見受けたのだが?」

シグナムの意見に速人も満足したのか少年特有の笑顔で言った。
「シグナムもそう思う?だったら僕の考えは間違っていないのかもしれないね」

そんな事をいう速人の真意を理解できないシグナムは?マークを浮かべるのである。

(あとは彼を探し出すのみだな・・そうすれば・・きっと・・)



















冬弥は自室で滅多に出さない写真立てを出していた。

幼き日の冬弥、雛菊、リーザの三人で写ったスナップ写真であった。

写真に向い冬弥は話しかける。

「雛菊、リーザ・・やっとリーザリオンにたどり着けそうだ、君が俺に止めてくれと懇願した人物にね・・俺は君との約束を守る為にこの世界に来たのだから・・それさえ果せれば俺は修羅にでもなんにでもなる・・」





コンコン!とドアを叩く音が鳴り続いて「八神はやて三等陸尉入ります」とはやての声が鳴り響く。

「どうぞ」と扉の奥から声がした、声の主はアイスマン。

はやては先ほどの冬弥と自分たちのやり取りの事柄に関して、ブリーフィングで立ち上がり叫んだ冬弥に注目するでもないアイスマンは何かを知っているのではないか?という考えからアイスマンをたずねていた所だった。


「ふむ・・冬弥とリーザリオンの関係か・・君が知ってどうするつもりなんだ?」アイスマンははやてにそう問う事にした。

はやては答える。

「以前かれはラリー分隊長が重症を負った時に暴走をしました、今回もそれがあると思われます・・ブリーフィング中、そしてその後の私との会話で彼の心の乱れを感じる事が出来ました、今回分隊を指揮する私にとってはこれは一番の不安材料になりますので・・」

アイスマンははやての返事になるほどな・・と頷き。

「私の知っているのはごく一部だがそれでもいいのかな?」

「それでも良いです、教えてください」はやての瞳は真剣だった。

アイスマンから聞かされた話とは。

29年前にミッド世界で起こったヒュードラ暴走事故それと時を同じくしてローズクリスタル生成理論確立という事柄があった。

管理局が評議会の命令により作られたローズクリスタルは。

別名賢者の石と呼ばれる物でもあり、その性質は主に二つ、一つ目はクリスタルを分散させるとジュエルシードというロストロギアと同じ特性を持つと言う事。

完全結晶体のままであれば命の再生すら可能という性質も持っていた。

それを理論から実体化させることに成功したのがリーザリオンである

3年前にそのローズクリスタルの完全結晶体を7つ作り上げたのである。

リーザリオンの娘であるリーザオキシーは当時の管理局にそれを徴用される事を恐れて管理局を脱退し別世界に逃げた。

ローズクリスタル生成方法を確立させたリーザリオンは管理局を離反し当時グレイファントムの前身であったファントム隊の一分隊であるペインチームを
引き抜き去っていった。

「私はそれから彼等をずっと追っていてねその居場所を突き止めたは良いがすでに時遅しだったよ・」

アイスマンがリーザオキシーの所に着いた時には既に雛菊の乱の後であり、墓石を作った冬弥がその場所で死にそうになっていた所だった。

「アイツの口からリーザリオンとリーザオキシーの名前が出ていたのでね・・此方の世界に連れてきたというわけだ」

意識を回復した冬弥の話によるとリーザオキシーから父リーザリオンを止めてほしいと頼まれたらしいとの事であった、という事もアイスマンははやてに教えそこで話は終わった。


はやては部隊長室から出て自分の仕事に戻る際に考えていた。

(止めるのと復讐はちがうよ?冬弥クン・・)





 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         アイスマン





あとがき

どうも南です十二話お届けします。

主に冬弥のミッド世界にきた理由が明かされましたというところでしょうか。

M.O.さんの所でも出ていた賢者の石という言葉を此方でも使用させていただきました。
この場でお詫びを申し上げます。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.94 )
日時: 2009/07/06 18:45
名前: 南透

リハビリルーム、大怪我を負ったなのはは、自分の足で歩けるようになろうと必死でリハビリを続ける毎日を送っていた。

フェイトが訪ねてくるまでの間午前中は全ての時間を費やしリハビリに集中、フェイトが帰った後も又リハビリ、そんな事を始めて既に一ヶ月という月日が流れていた。

思った以上に足への負担が強くその成果も上がらない、最近のなのははリハビリに考えが向いており他の事には目も向けていなかった・・

努力しても改善が見られない非常にいらついてくる感じである。

フェイトが訪ねて来ても会話も上の空というものであり、あろうことかフェイトが訪ねることでさえ邪魔に思えてきていたのである。

「なのは最近なにか悩んでる?」リンゴを剥きながらフェイトはなのはに聞いていた。

フェイトが病室に顔を出すたびにその邪魔と思える考えは増していく。

リハビリをしながらの学習もマンネリ化してきたからかもしれない。

フェイトにしてみれば大切な友人のために毎日足を運んでいるこの時間は何よりも大事にしていることなのであるが。

「そんなことないよ・・・」リンゴを受け取りはしたがその心はこの場にはない・・そんな感じだった。

フェイトもそこまで鈍感じゃない更に突っ込んで見るのである。

「最近のなのはおかしいよ・・私でよかったら話してくれるといいんだけど・・」


一瞬の沈黙の中でやがてはのはが口を開いた。

「フェイトちゃんに今の私の気持ちは分からないよ・・」なのははそうフェイトに答えた。

フェイトは今のなのはの言葉にショックを受ける。

悩みを聞くことによりなのはの心を少しでも軽くしようと思っていたのであるが彼女の返事は予想外だった。

なのはは続けた。

「シャマルさんが言ってたよ・・今の私は魔道士として復帰するのは難しいって・・それに体も怪我した前の状態に戻れるかどうかも今のままでは分からない、体を思うように動かせるフェイトちゃんにこの気持ち理解できないと思うよ?」

カラーンっとフェイトは持っていたペティナイフを床に落としてしまう。

「なのは?・・・」なのははフェイトの顔を見据えて追い討ちをかける。

「ごめんね今日は帰ってくれるかな?フェイトちゃんも忙しいんだし毎日お見舞い来てくれなくてもいいよ・・かえってつらいから・・」

なのはのこの言葉にフェイトはショックで。

「ごめんねなのは・・私って駄目だね・・なのはの事本当に理解できなくて・・ごめんね・・わかった・・お見舞いも・ひかえるね・・」
病室を逃げるようにフェイトは出て行った。

(私って馬鹿だな・・なのはの気持ちも理解できないなんて・・)海鳴に戻らずに本局医療部の中庭様のリラックススペースのベンチでフェイトが座っていると。

「どうしたのこんな場所で?」と速人がフェイトに声をかけて来た。

フェイトは速人を見上げて「速人・・私・・」

涙をポロポロと流し始め速人に抱きついた。

「ちょっとフェイト?」戸惑う速人はただ泣きじゃくるフェイトを抱きしめてやることしかできなかった。





















グレイファントム開発棟、アイスマンとナリハラがアイスマンのデバイスの最終調整をしていた。


「一応これでフルドライヴは可能じゃが・・いいんですかいのう?」ナリハラはアイスマンにデータを見せて尚も心配という風に話す。

データを見たアイスマンは。
「あくまで最後の切り札だB.A.M.O.S(バモス)は使用せずになんとかするさ・・」
自分の愛機”アスクレピオス”をナリハラから受け取るアイスマン。

氷のベストガイの異名を取る彼のスタイルは名のとおり凍結系の魔法使用してのドッグファイト(空中戦の格闘)をメインとする。

また希少技能のせいで普段はデバイスを持たずに行動するのであるが、今回はある事情のためにナリハラからアスクレピオスを受け取っていた。

「今回はグランガイツとの共同だしなゼストに花をもたせてやらんといかん」
親友のゼストの為に実行部隊参戦を決めていたからだ。


「それと A.T.E.S.A.(アテーサ)の方はどうなんだ?」アイスマンがナリハラに聞く。

ナリハラはニヤッとし答える。
「そっちはシステム自体が若いですからなどうにでもなるじゃろう」意味深なことを言うナリハラである。

(アーマードトルーパー相手では今のところ冬弥しか有効打をうてんからな・・)
ナリハラのシステム解説を聞きながらアイスマンは現状の部隊戦力の不足をどうするか?考えていた

「ひとまずは捜査を続ける・・・か」

はやては冬弥の気分転換にと買出しに連れて行く事にしていた。

この一月はグランガイツとグレイファントムの調査部が主に動いていてはやてたち実行部隊は少しは行動に余裕があったためである。

冬弥はあれからレットやアイスマン相手に無茶な模擬戦を繰り返し体を痛めつけるという日々をすごしていた、これでは本作戦に支障が出るとアイスマンが自室謹慎を命じていた。

コンコン!はやては冬弥の部屋の扉を叩く。
「だれだ?」「わたしや入るよ?」はやては入室をし冬弥の状態の確認を取る。

少し落ち着いたのか冬弥の瞳も今のところはブリーフィングで見せた感じではなくなっていた。

(少しは落ち着いたようやね・・)はやてはそう思いながら冬弥を見つつ買出しに付き合うように外出を促した。
















「そうか・・なのはがそんな事いったのか・・」落ち着いたフェイトから訳を聞いた速人は先の台詞を口に出していたところだった。

(フェイトにまでそんな事言うなんてなのは・・だいぶ参ってる様だな・・どうするか・・)
二人でベンチに座ってると、フェイトの携帯が。
「フェイトちゃんメールだよ、フェイトちゃんメールだよ」となのはの音声で鳴り響いた。

送り主は八神はやてである。

フェイトが内容を確認すると速人の鳳凰院の事柄について確認はとれたのか?であった。

「あ・・ちょうどいいのかな」フェイトは速人にはやてと話していた事を話すことにした。

「速人の鳳凰院ってさ他に使い手っているの?」フェイトはそう声に出し速人の答えを待つ。

「え?」速人はいきなりのフェイトの質問にすこしと惑った。

「はやてが今出向してる部隊が・・あのグレイファントムなんだけど・・そこにも一人鳳凰院を使う人が居るんだって・・」

速人はフェイトの今の言葉に金糸雀(かなりあ)のあの言葉を思い出す。
(どこかに消えてしまったかしら・・)フェイトにその人物の名を尋ねる。

「その使い手の名前はわかるのかい?」フェイトはコクンと頷き名をいう。

「確か神威格闘術の使い手ではやては・・」

「冬弥」と速人が先に名前を呼んだ、フェイトは少し驚くも「そう、はやては冬弥クンって言ってたよ・・速人知ってるの?」

フェイトは速人の表情を伺う。

真剣に何かを考えている顔だったフェイトの質問に「いや会ったとこは無い」と答え続けた。

「フェイト、はやてに近いうちにその人と会える様にセッティングしてくれるようにメールで頼んでくれないかな?」真剣にお願いしてくる速人にフェイトもその頼みを聞き入れる。

「うん分かった」フェイトが了承すると速人はベンチを立ち上がった。

(まさかミッド世界に・・しかも管理局にいたとは・・盲点だったな・・でもこれで風水(ジオマイス)の可能性が見えてきた)速人はそんなことを考えていた。






「ぽんぽこやまの〜たぬきさん〜♪」はやての携帯にメール着信音鳴り響く。

今は冬弥と二人で買出しに来ている最中だった。

「あ、メールや」はやてはメールの確認をする、送り主はフェイトからの物、速人の頼んだ内容が伝えられていた、それを見たはやては少し笑顔になる。


冬弥はそんなはやてを見て「知り合いからのメールか?」と聞く。

「うん、そうや大切な友達からや・・フェイトちゃんいうんやで」冬弥はフェイトの名前を聞き

「ああ、管理局でもかなり有名な金の閃光か・・君の知り合いは有名な人がおおいいな・・君自身も有名だしな・・」

「私の場合は色々やからね・・」はやては少し暗い表情になる。

「すまない・・そういうつもりで言ったわけじゃない」冬弥ははやての反応をみて慌ててフォローに入った。

「それで金の閃光はなんてメールしてきたんだ?」
他人にあまり興味を示さない冬弥にしては必死のフォローで今の言葉を出していた。











速人はなのはの病室に向かっている所であった。
(フェイトにあんな事いうなんて・・)

フェイトと別れた後になのはの本心を聞き出そうとしての行動だった。

コンコンと扉を叩き「なのは入るよ」なのはの返事を待たずに入室した。

「速人君・・」フェイトとあんな事があった後であるなのはにとっては今一番会いたくない人物の訪問に少しばかりの焦りが見られる。

速人は気にせずに見舞い用の高椅子に腰を落とす。

少しばかりの沈黙が部屋を支配する。

やがてなのはが速人に視線を合わさずに話し始めた。

「フェイトちゃんに酷い事いっちゃったよ・・私」

速人はじっとなのはに視線を向けるだけである。

「本当はリハビリがうまくいってなくってイライラしてただけなのに・・フェイトちゃんにやつ当りしちゃった・・こんなんじゃダメダメだよね・・」

速人はそんな事をいうはのはにヤレヤレと言うような感じの表情を見せる。

「なぁ?なのは・・自分でそれ分かってるなら後でちゃんとフェイトに謝れよ?かなり落ち込んでたぞ?」速人はなのはの反省にそうやって返した。

「うん・・そうだよね・こんなんじゃ翠屋の二代目なんかできっこないしね・・」と明るい表情で速人に答えた。

速人はそのなのはの言葉に鋭く返す。

「それがなのはの答えなのかい?」と
なのはは速人のこの言葉に動揺するも言う。

「だって・・私はもう魔道士には戻れない・・次の生きる道を探さないと・・」そこまでなのはが言うところで速人の言葉がそれを遮る。

「うそだね?なら何で必死にリハビリするのさ?普通に暮らす分なら其処まで必死になるわけが無い・・」
速人の言ってることにビクッっと反応するなのは。

「なぁなのは・・僕って君の弟分なんだろ?なら本心聞かせてくれよ?家族にもいえないのかよ?フェイトからほとんど聞いたよさっきのやり取りは・・昔の君の悪い癖が出てるぞ?なんでも自分で背負い込んで一人で苦しむ・・そんななのははらしくないもっと周りに頼ってもいいんだよ」

速人の言葉には重みがあった、伊達に一緒に暮らしていたわけじゃない、なのはの悪いところもしっかり理解していた。

「速人君・・でも私は・・」なのはの煮え切らない態度に速人はなのはの眼前に左手を突き出し必殺の一撃を食らわせる。

高町家秘伝おしおきデコピンである、ビンッとなのはのおでこにクリーンヒットする。

「いたーい!」久しぶりに味わう高町デコピンになのはは悶絶する。

「でもじゃない・・本心聞かせるまで僕はここにいるぞ?そして添い寝もしてやるぞ?」速人は弟モードを実行していたこのモードの速人にはなのはも敵わないのである。


なのはは速人のそんな言動を聞き本心を打ち明ける

「速人君・・わたしね・・空に戻りたいよ・・みんなが居るあの空に戻りたいよ・・・」

速人はなのはのその言葉を聞き答える。

「うん・・なのはの本心を聞けた・・じゃあ僕も応えるよ・・きっと君を空に戻してあげる・・約束するよ・・だから・・一人で背負い込んで苦しむんじゃない・・いいね?」

はのはは何故速人がそういうのか疑問に思い聞き返す。

「速人君もしかして治す方法しってるの?」と

速人は答える。

「今はまだ何もいえないけど・弟分を信じてくれ、必ず君を空にもどすから」

速人はなのはに笑顔でそう応えた。









はやては冬弥に鳳凰院のことを聞くことにした。

「なぁ?冬弥クン・・私気になってる事があるんよ・フェイトちゃんのメールもそれと同じ事何やけど・冬弥クンがつこうとる武術な?他に使い手っておるんか?」

「あ?」冬弥もまた速人と似たような反応を示したが少し考え話すことにしたようだ。

「どっからそういう話になるんだ?聞きたいなら話してやってもいいが面白いものでもないぞ?」

冬弥は話し始める。

「俺の持っている鳳凰院は鳳凰の拳といいクロスレンジに特化しているがその実態は人を殺す技だ、千年という歳月をかけて如何に人を無手で殺せるかそればっかりを伝えている流派だ他に無いことも無いがそれがどうした?」

冬弥はここまでしゃべり少し間をおいた、はやては冬弥に言う。

「わたしの知ってる友達に鳳凰院流を使う人がおんねん・・それでちょっときになったんやけど飛鳥速人ってしらんか?」

冬弥は飛鳥の言葉に反応する

「飛鳥だと?」冬弥のその声は長年の目的を見つけたかの様な感じの声だった。

「その飛鳥速人君が冬弥クンに会ってみたいとフェイトちゃんのメールにあったんや」

冬弥ははやてのその言葉にかなり深く考え答える。

「飛鳥が神威に会いたいか・・・面白い俺も会ってみる事にしよう」

はやては冬弥の返事に一抹の不安が広がるも瞳があのブリーフィングのときの光を放ってはいないので大丈夫だろうと考えた。

「じゃあ近いうちに会えるようにする、それでええ?」はやての言葉に「ああ構わない」と返事を返す冬弥だったが頭の中でこんな事を考えていた。

(陽の飛鳥が陰の神威に何の目的で近づく?飛鳥一族・・神威が本流を離れた理由を忘れたのか?)














 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         高町なのは






あとがき

どうも南です、やっとこ十三話お届けです。
前半部最終の話となります、神威と飛鳥が出会うとき何がおきるのか?そしてグランガイツとの共同捜査の先にあるものは?ノインシュバイン、ファントムペインとまだまだ謎が残りますが・・がんばって書きたいとおもいます。

尚作中で出てきたBAMOSとATESAですが前者はバグズアームメタモルフォーゼオペレーションシステム、後者はアニマルトランスエンチャントシステムアタックの略称とさせていただきます、元ネタですがバモスは車の名前でアテーサはスカイラインGT−R(R32)に付いているヨーイングコントロールシステムの事です。

ではでは
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.95 )
日時: 2009/07/10 10:56
名前: 南透

追加登場人物

萬木 美加(ゆるぎ みか)12歳 女 魔道士ランク B+ 空戦タイプ 古代ベルカ式 ミッドチルダ式

セブンギルティアサルト終盤時にリンディが保護した少女、藍色のセミロングの髪とサファイアの様な瞳を持つ、負傷した高町なのはの代わりとして管理局入りをしたらしいがどうやら祝詞(のりと)を使った能力を持つらしい。

能力などはまだ謎とされている、本局医療部でなのはと出会うもお互いの面識はなかった。

「・・私にできることをするまでです・・」

ニルヴァーナ


美加の持つデバイス、待機状態は緑色の葉っぱのレリーフ、美加はそれをなのはと同じように首からかけている。

使用言語は英語のようだがこちらも能力は未だ謎であるも、待機状態でなのはの暴走する車椅子のパワーを相殺するだけの力は持っているようだ。


祝詞とは

祝詞(のりと)の語源は「のりとごと」(宣之言・宣処言・宣呪言)であるとする説が従来もっとも一般的であったといえる。

神職などの奉仕者が祭神に祭祀の意義や目的を奏上する言葉(人間が神に対してみずからの祈願するところや、神を称えるこころを表現するために記した文章)を意味するものであるが(奏上体)、古くは祭祀の場に参集した人々に宣り下される言葉でもあった(宣命体)。「のりと」の「のり」には「宣り聞かせる」という意味が考えられることから、宣命体の祝詞が本義を伝えるものであると考えることもできる。

以上wikiより抜粋



メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.96 )
日時: 2009/07/10 12:16
名前: 南透

ミッドチルダ首都クラナガンのオフィス街に、灰色の陸士服を着た人物、長髪の女性がある高層ビルに入っていく。

会社名はノインシュバインとなっている。

女性の名前はツイン・ワークスその人であった。
受付で確認を取ることもせずに会長室にまっすぐ進むツイン・ワークス。

会長室にてある人物との会話。

「すべては予定通りです、おじさま・・」

ツインは会長にしては若い風貌の人物にそう告げてグレイファントムの実態をこまめに記録したディスクを豪華な意匠の机にそっと置く。

逆行でその顔は見えないがその人物はニヤリとしているのが解るツインに話しかけるおじさまと呼ばれた人物は。

「ジェイルにもこのデータは送っておく、君は引き続きグレイの内部から監視を続けてほしい、時をみてプラン3に移っても構わぬ」

若いにしてはしわがれた声で言う”おじさま”はそれだけ言うとツインとは向き合わずに外の景色を見るように会長用のいすを窓に向けた。

「プラン3というと、ペインメンバーの全力投入ですか?」その背中に確認をするツイン。

「02と03は強化中だ04がプラン3に参加する強化終了しだいプラン参戦をさせることになるよ・・ナンバー2・・いやドゥーエだったかな?」

ツインをドゥーエと呼びおじさまは退室を促した。

「失礼します・・」ドゥーエはそういい会長室を後にした。

(A計画だけなら、わざわざ強化などする必要がない・・グレイファントムの掌握プランだってキノなど使わずとも私と数人でかかればすぐにでもできますでしょうに・・おじさま・・何を考えている?)













管理局本局アースラチーム、リンディの部屋ではある映像をリンディとクロノが見ていた、どうやら模擬戦闘のシーンのようである。

画面に映るのは藍色のセミロングをなびかせて手に持つのは魔道士の杖。

杖というよりは棍に近いかそれを両手に口を必死に動かしている。

フウジラレタケシキハ ニブクヒカルキッサキノキオク マイオリタハナハハカナク ツキハシッコクニニゴル・・・・

藍色髪の少女・・リンディがセブンギルティアサルト時に保護した人物で97世界出身である。

名前は 萬木美加(ゆるぎ みか)という。

「これが美加の力ですか・・」クロノがリンディに呆れた様に言う。

「そうね・今まで見たことがないタイプよね」
リンディ特製茶を飲みクロノの感想にも平然と答えるリンディ。

「なのはの代わりにアースラのスクランブルスタッフに入れるというのですか?提督・・」

クロノはリンディにそうこぼした、リンディは何も答えない。
















或る研究施設、ミッド世界ではないようである、その施設内部では。


戦闘機人の5番チンクと3番トーレが最後の仕上げに入っていた。

インヒュレートスキル通称ISを起動させるチンク

チンクの足元にテンプレートと呼ばれる独特の陣が発生する。

チンクは両目を閉じ両手に短剣サイズの金属を持ちつぶやく。

「IS発動 ランブルデトネーター・・・」

チンクのもつIS(インヒュレートスキル)は既存の魔法とは違う発生方式で個人個人で効果の違うのが特徴である。

魔法と似て非なるもの・というのが正しい表現か。

チンクのIS能力は金属物質を爆発物に変換させ誘爆させると言うものでありトーレの方はライドインパルスという自己の限界を超えた高速機動を可能にする能力をもつ、もっともナンバーズといわれるもの達は何かしらのISを併せ持つのであるが。

その様子を見ていたスカリエッティとナンバー1ウーノは満足げにチンクの仕上がりを見ていた。

「ふむ、どうやら新たなイレギュラーとしてのスキルだね」チンクのデータを見つつスカリエッティはウーノに問いかける。

「そのようです・・ドクター他の素体も各地のプラントより報告が入っていますが、ナンバー6と7、8、12の場所が管理局に知られたようです・・」

ウーノはドクタースカリエッティに返事を兼ねて報告を済ます。

「チンクの初実戦というところかな?管理局にはそのまま動いてもらうとしようか・・こちらはこちらで動かないといけないしね?」

ウーノにそういいナナンバー6仮の素体名 ヘキサと付けたデータを見るスカリエッティは

「少女の体に眠る遺伝子から新しい力を生み出すこの技術・・すばらしいね!」セブンギルティアサルトの主犯エウリュトスと同じような狂気の笑みでいうジェイルスカリエッティがいた。


薔薇の庭園では、若い風貌の男が一人車椅子に座っている、手には赤い水晶が握られている、水晶体の中には7の文字が浮かんでは消えていく。

「オキシーよ・・・アリスになれたかもしれない存在・・なぜお前は私の前から消えたのだ・・・」
リーザリオンはそう水晶につぶやくのであるが水晶は7の文字を浮かびあがらせては消していく行為しかしなかった。

そんなリーザリオンを見守る2つの影が。

赤い薔薇ドレスと緑のドレスを付けた少女2人ライナーとキノである、2人は同時につぶやいた。

「お父様・・」と









「それじゃなのはちゃんお大事にな〜」八神はやてはなのはの見舞いを済ませ待ち合わせの場所に急ぐ

待ち合わせてる2人の人物はリィンUと神威冬弥である、潜入捜査開始前の最後の休日を3人で過ごすことになっていた、というかリィンが冬弥の日記ディスク返却を条件につき付けたのであるが。

それの最終日が本日というわけであるそして冬弥と速人がこの日初めて会うことになるのである。

「ごめんまたせたね」はやてはリラックスルームで待つ2人に声をかけた。

「マイスターおかえりなさい〜」ピューっとはやての元に飛ぶリィンU、ついさっきまでは冬弥にベッタリだったのであるが、はやての登場により意識がはやてに向かったようである思考が子供という感じである、そんなリィンを見る冬弥の表情は柔らかいものであったが。

「そろそろ時間か?」と冬弥は時間を気にし始めた。

はやては時計をみて答える「そうやなそろそろいこか?」3人は転移装置トランスポーターに向かっていく。

はやて宛てに届いたフェイトのメールは海鳴自然公園で落ち合おうとの内容であり、3人が装置を使うことは承認済みでそれの時間調整をしていたところであった。






ライナールービンとキノジェダイトはお互いの近況を話していた。

二人は午後のティーブレイクとしゃれ込んでいた、風貌はどちらも女子高生をいった背丈である、なかなかにティーブレイクが絵になる感じで上品に紅茶を飲んでいく二人。

「そうマーキュリーとソアラの最終調整をされたのねお父様は・・」くらい顔でいうライナー。

「まったくだらしいねぇ妹と弟を持ったもんですよ・・キノが居なかったらグレイのガキにあやうくやられるところだったんですからね」腕を組んでいうキノジェダイト。

ライナーはそんなキノに

「キノそう言うものでもないわ・・あの子達は私たちと違って以前の記憶を持たないのだから・・力を安定させるのにも時間がかかるのだわ」
紅茶を上品に飲みつつ言う。

「ですがね・・いくらなんでも無駄な動きがありすぎるんですよ!これではアリス誕生までお父様の命が持つかどうか・・・」落ち着いたライナーとは裏腹に感情をストレートにだすキノ。

「だからこそ私たちが居るのではなくって?」ライナーはキノに語る。

「あなたと私で別々に行動し、私は8つ目のローズクリスタルをお父様の為に、あなたはお父様の願いを叶える為に・・・でしょ?」キノに自分たちの目的の再確認をさせるライナー。

紅茶を飲み干して立ち上がり。

「ひとまず私はこの写真の少女の元にいくわ、8つ目の持ち主かもしれないしね・・此方の事はキノあなたにまかせるわお願いね?」

そういったライナーは転移魔法を使用してその場から消えた。

ひらひらとまう写真がキノの手の中に偶然にも納まった、その写真には金髪のツインテールの黒き魔道士服をきたフェイトの姿が映っていた。












海鳴自然公園


はたてとフェイトリィンUでベンチにすわり速人が買っておいた翠屋特製シュークリームに舌鼓を打つ三人であった。

フェイトはそれを食しながら3人から離れた所にいる速人と冬弥を見つめた。

さっきはやてから紹介された冬弥に対するフェイトの印象は。

もの静かだけど何所か陰りのある感じ・・初めて会った速人と同じような感じを受けていた。

「はやて・・神威って・・なにか速人に似た感じするよね・・なんていうか」フェイトがそうはやてに話すと。

「かもしれんね・・それも私らと初めてあった頃の速人クンにな・・」はやてもフェイトと同じ感じの返答をしていた。

(でも速人クンよりも冬弥クンの陰りはもっと深い・・はずや・・人を一人殺してるという悲しみの感情があるぶんだけに・・)この部分だけは八神はやての心の中でのセリフであった。





冬弥と速人は初見の時に先日の映画館の一件を思い出し(サイドストーリー参照)同時に声を出していた。

「あの時の・・・」と速人が冬弥を誘い3人とは離れた高台に来てからお互い声も出さずに風景を見ていたのだが、冬弥の方から。

「君が飛鳥だったとはな・・なぜ神威に興味をもった?聞かせてもらえるんだろうな?」冬弥は速人に話を切り出した。


「はやてが世話になっているっていう君と会ってみようと思った・・それだけだよ」
冬弥の方には顔も向けず、速人は答えた。

冬弥はその速人の返事にいらつきを覚えた。

「お前・・ふざけているのか?飛鳥と神威はお互い生きる道を違えた者同士・・そんな理由で俺が納得するとでも思っているのか?」

速人は冬弥に涼やかに答える。

「飛鳥とか神威とか・・今は関係が無いと僕は思う・・君は今まで鳳凰の何を学んできたんだ?ただ単に神威の力、人殺しの技を学んだだけなのか?」

速人は冬弥に向き直り真剣な視線で冬弥を射抜く。
その視線は速人がセブンギルティアサルトで自分の運命に飲み込まれなかった光を宿した眼である、冬弥の心にわずかながら気圧されるモノが湧き出る。

気圧されながらも、人殺しの技という速人の言葉に冬弥は反応してしまう。

「なら俺と死合え!飛鳥」冬弥は九十九から聞かされていた飛鳥のイメージしか持ちえていないかつては同じ人殺しの技を持ちながらその闇の部分を切り捨てて表舞台にでた飛鳥は陽技と称された力を、技そのものを昇華させるべく闇の部分を残した神威は陰技と言われる力を会得していく事になる。

神威にとって飛鳥は裏切り者と呼ぶべき存在でありまた出会えば死合い互いに命尽きるまで争うというのが九十九からの教えであった。

「俺の拳がお前たち飛鳥に破れるものではないということをお前の身に直接教えてやる」

怒気を含んだその声ははやてとフェイトたちにも聞こえた。

「え?今までそんな雰囲気じゃなかったのに?」フェイトはあまりの様子の変化についていけないという感じで今の言葉を出していた。

速人はヤレヤレと言う顔で冬弥に答える。

「構わないけど、死合っても僕は君に負けるとは思えない・・今の君は昔の僕だ・・何かに取り付かれそして脅えている・・そんな君に真の鳳凰の力が宿るとも思えないね・・今まで何を学んできたんだ、神威冬弥!」

速人は大声で冬弥に叫んだ、その叫声ははやてたち3人にも十分のショックを与えるような声だった。

「お前が俺に負けないだと?なら受けてみろよ?神威の力を!」

冬弥はデバイスを起動させずに鳳凰の拳の力だけで速人に攻撃を開始した。

速人は「・・・・」何かをつぶやくと体に白金のオーラを微弱にまとわせた。

そして冬弥の攻撃の要である蹴りを同じように蹴りで受け返した。

そのけり返しがカウンターの様に決まり50Mは離れているであろうはやて達がいるベンチまで吹っ飛ばされた。

冬弥はすぐに体制を整えて反撃しようとするも、速人はすでに冬弥の目前に来ており冬弥の首に手刀を構えていた。

速人をまとっているオーラは微弱ながらも尚もまとわれている冬弥の負けである。

「これで解っただろう?君が僕に敵わないということが・・飛鳥の僕でも真の鳳凰の力を使えば神威の真似事くらいはできるんだよ、今日は呼び出して済まなかった・・僕の用事はこれで済んだよ・・」

速人の表情はかなり落胆していた、フェイトはその表情を見逃さなかった。

オーラを消して冬弥にそう告げて。

「フェイト帰ろう・・もうそろそろ約束の時間だなのはのお見舞い行かなくちゃね」

フェイトに話しかける速人はいつもの速人に戻っていた。

「うん・・はやてそれじゃ御免ね先に失礼するね?」

フェイトは速人とともに自然公園を後にした。

歩く二人を見送りながらはやては冬弥に話しかける。

「なぁ冬弥クン・・あんたと速人クンを会わせた私は、あんたに恨まれるやろうか?」はやては冬弥にそう語りかけセブンギルティアサルトのことを冬弥に話し始めていった。






速人とフェイトは一路、月村邸を目指した、その道中でフェイトは先ほどの速人の落胆振りが気になり聞いていた。

「ねぇ速人・・どうして神威とあんな争いを?普段の君は喧嘩とかそういうのは嫌うのに・・仮に喧嘩になったとしても勝ったのにあんな落胆するなんて・・なにか他に目的のある行為だったの?」

速人はこのフェイトの突っ込みに鋭いな君はという表情で答える。

「うん、彼が僕と同じ力に目覚めているならよかったんだろうけど、どうやら僕の思い過ごしだったようだね、残念だよ・・とてもね」

速人の答えにフェイトはさらに質問を追加した。

「速人がいう力って?イレーザーとも違ったよね?さっきのは・・」速人の使った力の波動はフェイトも感じ取れていたので自然と出た言葉であった。

「うん・・想いの波とも言うべき力かな?」と速人は答えていた。

(想波に目覚めてないだけなら・・まだあきらめるのは早いな・・僕にとってフェイトがそうであったように彼、神威冬弥にははやてがそうなって欲しいけど・・でないとジオマイス自体がありえなくなってくる・・はやて・・頼んだよ彼の事を)

速人はフェイトをトランスポーターまで送りその足で高町の家に向かった。



 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
        それぞれの想いの波








あとがき

どうも南です十四話お届けです、後半部分に入りました、そして冬弥と速人の出会いを書きましたが色々ありすぎて忙しい展開でしたね、そしてなのはが出会った少女も正体が判明しました、萬木とかいて”ゆるぎ”と読みます今後彼女がどう物語にかかわっていくのかも注目という所でしょうか。

では十五話でお会いしましょう!

メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.97 )
日時: 2009/07/18 04:39
名前: 南透

フェイトははやてから依頼されたノインシュバイングループの洗い出しをこの三ヶ月コツコツと続けていて、ある答えにたどり着いた。

「・・・」データ画面を見るフェイトの表情は怒りが現れていた。

「はやて・・私にこの案件を頼むなんて・・酷だよ」データをディスクに収めつつ依頼人八神はやてを想いそんな言葉をもらす。

そしてもう一つの方、速人の件ローズクリスタル事件、此方は速人の方が再度の洗い出しを行い一応の決着はついていた。

速人曰く「なのはのリンカーコアシックを治すきっかけは掴めた」との事だった。

もっとも「僕一人ではどうにもならないけどね・・」と、こぼしていてたが。

なのはとフェイトの言い争い、というかはのはのイライラも速人にきつく言われてからはなりを潜めている。

フェイトも以前よりは回数は減ったが医療部通いは続けていた。

現在フェイトは本局に行きデータを海鳴の自宅に持ち帰りはやてに渡すデータの編集作業を終えるところである、重要物件であるためにオンラインでは送れないのでディスクに収めてるというわけだ。

クロノの入れ知恵で「此方の世界でやったほうがいい案件だこれは」という言葉どおりに海鳴で作業をしていたわけだ。

「後ははやてに渡すだけだね・・」ノインシュバイン関係のデータを持ち月村邸のトランスポーターに急ぐフェイトであった。














ファントムペインのキノジェダイトはスカリエッティ陣営のウーノ、トーレ、クアットロ、チンクと対面をしていた。

(こいつ等が戦闘機人・・キノ達とはまた違うタイプということですか・・)

キノは彼女達を見つめそんな事を考える。

キノはプロジェクトFの発展型を使用したタイプの強化魔道士であり戦闘機人の彼女達とは又別の存在である。

ライナーも同様であるみたいだが、マーキュリーとソアラはまったく別の技術で誕生している。

ウーノが今日ばれてしまった4つのプラントの中にある重要素体の回収ミッションを指示していく。

「では8番と12番をペインの方でお願いしたいのですが・・キノ様できますか?」

ウーノの冷たい視線と同じようにトーレとクアットロもキノに視線を向ける。

キノは視線を真っ向から受け止めて答える。

「キノにできるか?とは、見くびられたもんですね・・ペインの中でもエース格の私に・・サイボーグ娘達はこれだからノータリンなんですよ・・8と12・・きっちり回収してやるですよ・・おめえ等の救援なんていらんですね」

キノはそう言うとプランの資料を受け取りその場を消えるようにいなくなった、空間に溶け込むようにきえていく。

残った4人はキノがいたであろう空間にめを向けたまま。

「人造魔道士が偉そうにいうものですわね、そう思いません?トーレ姉さま」

クアットロが負けじと言い返すもキノはすでにいない、クアットロもそれが分かっているからこそ、こんな言動をしていたのだ。











フェイトは月村邸に急いでいたデータの編集に手間取りはやてのグレイファントムの作戦開始時間が迫ろうとしていたからだ。

「急がないと・・」フェイトはとにかく急いだ。

月村邸ではグリードが前回と同じ魔力の反応を感じ取っていた。

「またあの赤薔薇か?今度こそきっちりケリをつけてやる」バリアジャケットを展開して空にあがったグリードであった。






ライナーは確かに海鳴に来ていた、現在何かの魔法を使用している所である。

ミッド式ともベルカ式でもない陣が足元に展開されている四角い魔方陣である。


両目を瞑ったままであるが表情は辛そうである。

「つかまえた、やっと見つけたのだわ8番目かもしれない素体の子を!」

ライナーはそういい両目を開きその方角を見据えた。

「お父様・・ライナーをお守り下さい・・・」ライナーはそうつぶやくと月村邸の方向に飛んでいった。

















グレイファントム内では冬弥が自室で先日の速人との出来事の後のはやての会話を思い出していた。

壁にかけた黒いキャップ帽子を見つめながら。

はやてが話した内容は、速人がどのようにして今の力を得たのかと言うことだった。

「あいつは・・死線を潜り抜けた先に何を見たんだ・・・」

冬弥はそうつぶやきはやての言葉を思い出す。

「あんたは、その自分の力で何をしようとしてるんや?速人クンはきっとそれをあんたに伝えたくてあの様な行動をとったんやないやろか?」





自室で冬弥は頭の中のはやてに答える。

「俺は・・リーザの約束を果たすために・・今ここにいる・・それだけではだめなのか?」

頭の中のはやては何も言わない。

そして速人との対決の時の事に思考を切り替える。

「あいつの使った力は九十九爺が言っていた・・真技想波(しんぎそうは)俺はあれの習得前にこっちに来てしまったからな・・あいつに使えて俺には使えない・・この差が・・今の俺とあいつということか・・」

冬弥は帽子を見つめ声をだす。

「リーザ、雛菊、俺は今のままではいけないのだろうか?教えてくれ・・・」冬弥の問いかけに、黒い帽子は何も答えるわけがなかった。

「神威三等陸尉、お時間ですブリーフィングルームに集合です」空間ディスプレイが開き、ツインワークスが行動を指示して来た。

「わかった、今向かいます」冬弥は返事を返し黒いキャップ帽子をかぶり部屋を後にした。















フェイトはライナーの魔力を感じていた(これがグリードとミネルヴァが言っていた魔力?)

以前のライナーとの戦いでフェイトは話には聞いていた海鳴で活動している妙な女の事を。

「・・・・私を狙っている?」魔力を感じる方向を見据え短く声を出した。

「バルディッシュ・・」<Get Set>
フェイトの意図を汲み取りバルディッシュも発声する。

金色の眩い魔力光を振りまき「バルディッシュアサルト、セットアップ!」<Set Up>

三角の金色のレリーフを振り上げバルディッシュが組みあがっていく<Barrier Jacket Lightning Form>{バリアジャケット、ライトニングフォーム}

続いて黒を基調としたジャケットが構築されていき赤と黒のマントをつけた金の閃光と呼ばれる魔道士スタイルを完成させたフェイト。

「私を何で狙うか・・狙っているのならトランスポーターは使えない・・ひとまずここにいないほうがいいね」

フェイトはそういいながら一路海の上を目指すように飛び上がった。






「あら?随分と勘がいいわね・・まぁ昔から勘のいい子だったけど・・でも遅いのだわ」

ライナーはフェイトの動きを感じ取り同じように海上方向にコースを変えた。

月が赤い海鳴の空はまるでライナーのドレスのような感じである。














高町家では速人が士郎と桃子になのはの近況を伝え終わり帰る所であった。

「じゃあそろそろ僕も帰ります」桃子になのはに渡す色々な物を持たされていたが。

「気をつけてな・・・」士郎が速人にそう言いかけた時に士郎と速人が海方向の変な気配を掴み取り同時にその方向を向いた。

「これは何だ?・・」士郎が疑問を投げつける。

速人は右手に着けている黄銅のリストリングを見つめ「おそらく・・今僕が出会わなければいけない存在・・・」

速人の表情は王子の表情である。

「速人君?・・」息子同様といっていい速人に桃子は心配そうな声を出す。

速人は桃子と士郎に向き直り「すいませんなのはの荷物ここに置きますすぐに戻りますから」速人はそう言い頭を下げる。

そして海方向に体を向けて。

「グラットン・・いこうか?」自分のデバイスに話しかける、リストリングは月の明かり照らし出され返事をするようにキラリと光り発声する。

<Get Set>

「グラットン!セットアップ!」右手を空に掲げ白金の光が速人を包み込む、速人に纏われるのは黒翠色の甲冑、名前をヘビィキュイラスという、現在速人は新バリアジャケットをデザイン中であるが今の所はミルズの残したこのスタイルである。

セットアップが完了し士郎と桃子に「いってきます」と挨拶をし月夜の空に舞い飛んだ。

桃子と士郎はそんな息子的存在の速人をただ見送ることしかできなかった。

(無事に帰ってくるんだぞ?速人)士郎も又戦いを知る人物であるがなのはと速人の様に空が飛べるわけでもない、海上では実質魔道士しか戦うことはできないだろう。


飛び上がった速人にグリードから遠話{ログ}が入ってきて合流を果たす。

(王子、この前の赤薔薇のドレス着た奴だ、ミネルヴァと二人がかりで追いきれなかった奴です)

速人はグリードにログで返す。

(2人のおかげでこっちは注意を払うことができたんだ今回はそうは行かないさひとまず急ぐよ)

速人とグリード、一路海上を目指す。













(速い・・とてもじゃないけど振り切れない)フェイトはライナーの追撃スピードは自分よりも速いと感じていた魔力反応がグングンと接近してくる。


「つかまえたわ・・ホーリエ」ライナーは自分の射程距離にフェイトを捕らえていた、フェイトも遅いわけじゃないがライナーはその上をいくスピードをもっているのであろうか、ライナーの周囲に射撃用のスフィアが出現しドンドン!と砲撃魔法が放たれた。

「!」フェイトはそれを見て振り切るのは難しいと判断し回避行動を取る。

「ふふ・・やっと目前に現れてくれるのね?いい子だわ」ライナーは冷たい笑みを浮かべフェイトを見つめた。

砲撃を避けたフェイトはライナーと50Mの距離をとってバリディッシュを構える、お互いに相対するライナールービンとフェイト・テスタロッサ・ハラオウン。

「お初にといったほうがいいかしらね?フェイト・テスタロッサ・ハラオウン?」

「・・・」フェイトは何も答えずに目の前の赤い薔薇のドレスをつけた女を見つめる。

(なんだこの感じ・・・以前にどこかで感じたことがある?)

フェイトは俗にいう慨視感(デジャブ)に捕らわれていたが、ライナーの感じる魔力にそれもとばされてしまう。

(この人・・強い・・)

フェイトの無言の姿勢にライナーは笑みを浮かべて続けた。

「そう怖い顔をするものではないわ?綺麗な顔が台無しよ?」そして「自己紹介が必要かしら?わたしはライナールービン」

フェイトに名乗るライナーに「何故私をねらうのですか?」フェイトはライナーの行動を問う。

ライナーは口元もニヤッとさせて答えた。

「それは簡単よ・・貴女の中にあるであろう八番目のローズクリスタルをいただきたいのだわ」

目的を伝えるライナーにフェイトは疑問を投げつける。

「ローズクリスタル?その八番目?」目を細めてライナーを睨むフェイト。

「教えてあげるわ、私も貴女と同じプロジェクトFで生まれたクローン体よ、もっともプレシア・テスタロッサのとは違い完全なオリジナルのコピーのね」

「!」フェイトはライナーから出たプレシアとプロジェクトFの言葉に動揺する。

「貴女がアリシア・テスタロッサのクローン体というのは知っていてよ?記憶も受け継いでいるのでしょう?」ライナーはフェイトに追い討ちをかけるように言葉を続ける。

「普通のプロジェクトFでは記憶の継承はありえないのだわ・・でも賢者の石と呼ばれるローズクリスタルを使えばそれが可能になるのよ、私の様にね?」

ライナーはそういいながらフェイトの表情を見つめいい続ける。

「思い出してごらんなさいな?アリシアの時の記憶を、29年前、私とアリシアは出会っていてよ?」

「私は、フェイトだ!アリシアじゃない」
ライナーの言葉を完全否定するフェイトであるが・・

確かに目前にいる赤い薔薇のドレスには妙なデジャブを感じてはいた。

「そう・・流石にそこまでは思い出せないようなのね・・」ライナーは少し残念そうにに言うも更に続ける。

「となれば・貴女にはここで終わってもらうのだわ・・知っていて?ミッドチルダでの連続少女誘拐事件の被害者は、全てとは言わないけれど殆どがプロジェクトFで作られた子達だってこと・・」

「なんですって!」フェイトはライナーから出た驚愕の事実を知らされる。

「ローズクリスタルは、一度埋め込まれると死ぬ寸前でないと結晶が出現しない仕組みなの・・貴女もプロジェクトFのクローン体・・それが当てはまるのよ?」ステッキを構えてライナーは魔力を込め始める。

(アリシアの記憶を持っていたのなら少しは違っていたでしょうにね・・)と小さく呟きフェイトに攻撃を仕掛けるライナー。

「お父様の為に貴女・・ここで死んでもらうのだわ!」


赤い月の浮かぶ海鳴市海上でライナールービンとフェイト・テスタロッサ・ハラオウンの死闘が幕を開ける。





 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         赤い月の下で





あとがき

どうも南です、十五話お届けです、ライナーから連続少女誘拐事件の一部の真相が語られました、かなりの動揺を隠せないフェイトはライナーから切り抜ける事ができるのでしょうか?次回は金髪ツインテール同士の激突です、それでは十六話で会いましょう。
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.98 )
日時: 2009/08/01 18:50
名前: 南透

ミッドチルダ、ノインシュバイン会長室。

会長フーバーキッペンブルグは会長用の椅子に深く腰掛けスチール写真を見ている。

写っているのは金髪の長い髪の少女とにこやかに笑っている長い黒髪の女性の二人、フーバーは呟く。

「プレシア・・・」と、そして「未完成のクローン技術を使い、あまつさえそれを流出させるとは・・F計画の残滓の回収にここまでかかってしまったのはお前の責任ぞ・・」

意味深な発言をするフーバーはもうひとつのスチール写真を取り出す、そこには現在のフェイトが写っていた。

「お前が手塩にかけ作ったこのクローン・・ワシが貰い受けるぞ・・」

ノインシュバイングループ、ミッド世界の交通機関関係を主軸にするバイエルンを中心とする複合企業体。

だが裏では最高評議会と通じ失われた技術を現在に甦らせるグループという一面を持つのである。

最高評議会と通じるというかフーバー自身がその議会の議長である。

29年前のヒュードラ開発にも関係しており今回、冬弥達が追っている事件の黒幕はこのフーバー本人と言ってもいい。

つまり冬弥達(グレイファントム)が追いかけているのは権力そのものと言ってもいいのである。

フーバーは立ち上がり空間ディスプレイに映るマーキュリーとソアラを見つめる。

調整ポッドに入った二人に話しかけるように言う。

「さてA.L.I.C.Eの子供達は運命(FATE)の残り滓を掃討できるかの?」

若い風貌とは似合わないその声でニヤリとするフーバーであった。










「お父様の為に・・ここで死んでもらうのだわ!」

ライナーは集中させた魔力の一部を開放し始める。

「ホーリエ、薔薇の花弁!」ライナーがそう叫びステッキを前に突き出す。

杖の先から赤い薔薇の花弁がフェイトに対して渦の様に襲い掛かる。

「くっバルディッシュ!」<Sonic Move>

バルディッシュの発声の元、高速でその渦から逃れるフェイト。

フェイトのいた場所に薔薇の花弁の渦が通り過ぎるライナーはそれを確認すると。

「逃げ足だけは一人前なのね?ならこんなのはどうかしら?」

ライナーはそう言うと目を閉じて四角い魔方陣を形成する、そしてカッと目を開き叫ぶ。

「あなた達出番よ、目の前の素体を痛めつけなさい?」

ライナーが呼び出したもの、それは体長3メートルになるであろう人形兵器であった。

「グオオ・・」不気味なうなり声をあげるその人形兵器。

「あれは!」フェイトは呼び出された物体を食い入る様に見つめる。

それもそのはず、”時の庭園”で見た傀儡兵にそっくりなのである、呼び出された数は10体だ。

色はすべて黒そして兵器から生命の躍動と魔力を感じる、魔力自体は兵器に宿すことはできても命の躍動を感じる事がフェイトの食い入る様に見つめるという行動をとらせた。

「ただの兵器じゃない?」フェイトの疑問にライナーが答える。

「鋭いわね、そういった所はアリシアにそっくりよフェイト?」あくまでアリシアの言葉にこだわるライナーは続ける。

「プロジェクトFはね、ただ単にクローンを作り出す技術ではないのよ、リンカーコアを複製するのが一番の目的、そしてそれを機械や物体に組み入れ痛みを恐れない局地戦用の兵士をつくるのがもうひとつの運用方法なのよ、この子達は誘拐されたFの子達その本来の目的の為にこの姿に転化したの・・いわば私や貴女の兄弟と言うことになるわね?」

ライナーは傀儡兵にそっくりな生きた人形兵器を愛でるように続ける。

「貴女?この子達を倒すことができて?」

ライナーはフェイトにそう語り攻撃の命令を出す。

「A.T(アーマードトルーパー)達よおいきなさい!」

(破壊はムリだ・・行動不能に追い込めれば・・)フェイトはそう考えた。

時を同じくして速人とグリードもフェイトの所に向かう途中に傀儡兵ATの4体に行くべきところに向かわせてもらえずに二の足を踏んでいたところだった。

速人も又フェイトと同じ考えに達していたそして相対するグリードに叫ぶ。

「グリード!行動不能に追い込め、破壊はするなよ?」と

グリードは速人のこの言葉に反応する。
「ア!・だがコイツラかなり手強いぜ!手加減できるほどよわくもねー!」
魔道士スタイルのグリード特有の言い回しは七罪時代の名残である。

「エインリッターならそのくらいの事で弱音を吐くな!」王子口調でいう速人であるもフェイトの事が気がかりで4体のAT相手に苦戦をしている。

なぜこの二人でも苦戦しているのかと言うと。


「魔法の通りが・・悪い」グリードがサンダー系の射撃魔法を放つもATはその直前でその効果を著しく下げてしまうフィールドを持っているからであった。

「何なんだよコノバリアみたいなものは・・」さらに苛つくグリード、速人もアクセルシューター等で対応をするもやはりフィールドによって威力を著しく下げられてしまう。

「・・・」4体の内の一体が前衛を勤めるグリードに対し砲撃の姿勢を取る。

一体でも手を焼くグリードはその行動に気がつかなかった。

速人も2体を相手にフォローに入る事ができない。

「グリード狙われているぞ!」声を出すのが精一杯な速人であった。

「何?」グリードはATの砲撃に気がつくのだが既にATは魔法を発動したところであった。

キュイィィィと音がしてグリードに対しドウン!と派手な光のバスターが放たれる。

「グリード!」叫ぶ速人。

<Protection Powered> グラットンでもイモータルツインでもないデバイスの発声音が聞こえる。

グリードの目前で黒いサークルのシールドが展開され、ATのバスターを打ち消してしまう。

デバイスの発声した方向には、黄金の巨槌を手に持った赤と黒のタバード状のバリアジャケットを着込んだ銀髪の少女が登場する。

「まったく、周りをよく見ないで戦い出すから狙われるんですわ・・」
ミネルヴァがどうやら駆けつけた様だ、愛機グリンタンニを構えなおし言う。

「王子、ここはわっちとグリードで何とかします閃光のお姉様の所にお急ぎになるですわ?」

ミネルヴァが速人にフェイトの元に急げと促した、速人はミネルヴァに

「この兵器の破壊だけは避けてくれよ?何か嫌な予感がするんだ・・」

速人の心配をよそにミネルヴァは答える

「わっちを誰だとおもっているんですわ?巨槌のミネルヴァ、エインリッターの最後騎は破壊しかできない木偶の棒ではありませんですわ!」

ここのATは任せろとの感じで行ってください的にフェイトとライナーが対峙している方向をグリンタンニで指し示す。

速人は少し笑みをだし。

「わかった、ここは2人を信じるよ」そういい残しフェイトの元に急ぐ速人はその場を立ち去った。

ミネルヴァはそれを見届けるとグリードに声をかける。

「さぁてグリード、この人形相手に、サークル式では意味がないんですわ」

グリードはこのミネルヴァの言動に疑問を持つ。

「どういうことだミネルヴァ?」と質問をしていた

ATは2人を攻撃対象として認識をし襲い掛かる。

「詳しい事は後ですわ、ひとまずアーク式でやるのですわ!」ATの対抗策をアーク式という言葉で締めて2人は戦い始めた。



フェイトとライナーは。


10体いるATに対してフェイトは高速機動でかく乱しながら機会を伺っている、ライナーはAT召喚の時に魔力を消費したのか動いてはいない。

だが、フェイトに向けられる殺気は消えてもいない、まるでこのATをうまく対処してみせなさい?というような感じである。

「仕方ないよね・・・バルディッシュ!」<yes sir>

10体のATをうまく誘導し一気に行動不能まで持っていこうと動きはじめるフェイト・テスタロッサ・ハラオウン。

フェイトとて今までのうのうと過ごしてきたわけではない、速人の影響が強いがマルチショットの能力アップをしてきていた、16発までなら無詠唱で発動が可能なくらいのところまで魔法の技にも習熟してきていたのである。

<Plasma Lancer Multishot>{プラズマランサーマルチショット}

バルディッシュが発声すると16基の射撃用スフィア生成されていきATに対して撃ち出された。

ヒュンヒュンと音をたてて10体のATに全弾命中するプラズマランサー。

ドンドンと音を立てて派手な魔力煙が立ち込める。

「これで!」フェイトは声をあげるがライナーはクスッっと笑い言う。

「甘いわね?ATは局地での運用を考え作り出された兵士なのよ?魔法の対策していないとでも思って?」

ライナーの言葉どおりである、AT達は少しはダメージを受けたみたいだが行動に影響があるほどではない、まるで魔法の威力を押さえ込んだような感じである。

その様子をみたフェイトは信じられないという顔をする。

フェイトの表情をみて得意げに言うライナー・ルービン。

「アンチマギリンクフィールド・・要は魔法に対するバリアみたいなものよ・・この子達はそれを持っているの、破壊しないで倒すなんて貴女にはムリね?アリシアのクローン」

「くっ」フェイトはライナーの言葉に内心を見透かされているとかんじ考え始めた。

(どうするフェイト・・さっきの話を聞く限りこの人形達は命をもっているどうすれば・・・)

フェイトに迷いが生じ始める。

迷ったフェイトに対しATは容赦なく襲い掛かる

10体が全機砲撃でフェイトを狙っていた、あらゆる方向からバスターが放たれる。

「!」フェイトは思考をいったん取りやめそのバスターからタイミングよく逃れようとする。

しかしそこはライナーも譲らない。

「させないわよ!」

ライナーはステッキを横一閃に振るとステッキデバイスホーリエが鞭の状態に変化する。

「サーバントウィップ!」ライナーが叫ぶと、鞭状態のホーリエは蛇のような感じでフェイトに襲い掛かる。

「しまった!」そのウィップに足とバルディッシュをつかんでいる右手のガントレットをつかまれ10条の砲撃がフェイトに襲い掛かる。

<Sonic Move> ヒュン、別の方向からデバイス発声音が聞こえフェイトの前に黒い影が出来上がった

<Circle Fealty> {サークルフィールティ}
さらに発声がしフェイトの周囲を強靭なケージ状の魔法バリアが包み込んでいく。

ドンドンとそれに命中していくATバスターであるもフィールティに阻まれてフェイトに決定打は与えられるはずもなかった。

ライナーはその乱入者に対し鋭い視線を向ける。

「後少しでローズクリスタルを手に入れられたものを・・ATを突破してきたのか・・いまいましい」

黒い影と乱入者は紛れもない速人である。

速人はフェイトをつかんでいる鞭を。

「グラットン・・」と呟くグラットンは

<Goes out MrakumoBlade>{村雲出現}と応えると

右手のガントレット部分から野太刀の柄の部分が排出されて速人の利き腕である左手に収まり

<SpadMode> {スパッドモード}グラットンが発声すると柄から白金の魔力刃が伸びてくる。

野太刀の長さまで伸び安定すると、2つの鞭を切りフェイトの体を自由にする

ライナーはすぐさまホーリエをステッキに戻して

「お前は何者?」ホーリエを構えなおし問うライナー

「・・僕は時空管理局嘱託魔道士、飛鳥速人・・フェイト執務官補佐の助力に来ました・・」
速人は尚をも続けた。

「ファントムペインの貴女に少し聞きたいこともあるのでね・・」と、新しきグラットンの装備天の村雲を模した太刀を構えそういった速人だった。

ライナーは速人が嘱託と言ったのを聞き笑みを見せ言う。

「嘱託ですって?嘱託の貴方が私に敵うと思っているのかしらね?」

速人はただライナーを見つめ念話でフェイトに語りかける。

(戦いの最中に迷いを見せてはだめだ、いまは二人でこの人を止めよう)

(うん、ありがとう速人)

短い念話であるがフェイトにはそれで十分だった、一緒に戦うのはセブンギルティアサルト以来であるもあの時と違い速人にはある種の力の安定感がありフェイトにとってはこれ以上ない頼れる存在であったからだ。

(速人が一緒なら・・私も迷いはすてる!)

フェイトにこうも信頼されている速人の横顔は王子の顔であった。







グリードとミネルヴァは4体のATに対してアーク式で対応をしていた。

イモータルツインを両手に構え「空蝉の術:壱」<Utsusemi:iti>
グリードが呟き安寿が発声する。

足元には黒の六角形の魔方陣が形成されており、顔の正面に真上に突き出された安寿を左方向に横一線に振るうグリード

ブーンと音がし3対の分身を作り出した。

そしてATに突っ込んでいく黒衣の忍者は

「リアリエーター式、烈!」と叫びATの腕を切り離しにかかった。

<Blade: Retsu>厨子王が発声し技が繰り出される。

2回の忍者刀の閃光がVの字に放たれた魔法フィールドに阻害されることがなくスパッといい音を立ててATの両腕の切断に成功する。

「これはいけるぜ!」とチャンスと見たグリードはもう一体を見ると既にグリードに対して殴りかかっているところであった。

ニヤリとするグリードは刀を構えずそれをそのまま食らう。

分身をだしてるグリードにたいしATのその格闘は効果も出ることもなくグリードは行動することもなくATの攻撃を避けてしまう。

グリードの使う空蝉の術はある意味近接攻撃に対して絶対的な力をもつ幻術である。

「お前の命運は決まったな・・」グリードは容赦なくもう一体のATに攻撃を開始した。

一方のミネルヴァの方は、グリンタンニの第二形態を出現させてバタフライ状のアックスにしていた。

襲い掛かるAT2体に対し。

「グリンタンニいくですわ!」<yes master>

グリンタンニを両手で構えATに対しカウンターの要領で攻撃を開始する。

「レイジングラッシュ!」<Raging Rush>

ミネルヴァの力をフルに使った巨大な斧の3回攻撃は器用にATの両腕と右足を切り離す。

続けて「マイティストライクですわ!」<Mighty Strikes>

もう一体のATを4回攻撃にて両腕両足を分断する事に成功するミネルヴァであった。

グリードの方も難なくATを無効化して2人は背中合わせにくっつく、グリードはATが、ただ空間に浮いているのを確認するとさっきの質問の答えをミネルヴァに求めた。

「なぁ・・ミネルヴァなんでコイツラの対抗策を知っていたんだ?」と

ミネルヴァは答える。

「鉄槌のお姉さま(ヴィータ)から話を聞いたのですわアンチマギリンクフィールド・・AMFの事を・・ミッドとベルカ式ではかなりの魔力結合をといてしまうこのフィールドも解明されていないわっちらのアーク式ならあるいはと言っていた事をなのですわ」

「なるほどね・・」グリードは納得したような顔つきになるとさらに質問した

「で?コイツラどうすんだ?」

「この兵器は鉄槌のお姉さまが捕獲を希望しているんですわ、だから持って帰るんですわ」グリードにそういいAT捕獲に動くミネルヴァだった。






10体のATを相手にする速人とフェイトは

お互い背中合わせになりライナーを速人が牽制しつつフェイトにAT攻撃の機会を作るように動く。

どちらかが話すでもなく自然とそういう動きになっていた。

「この傀儡兵の様な機械兵、命の躍動を感じるし妙な魔法バリアがあってこちらの魔法を弱められてしまうよ・・どうするの?」

フェイトは速人に自分が経験したことを話す。

速人はフェイトに答える。

「ミネルヴァから遠話{ログ}が入った、アーク式なら効果を確認できたそうだ、無力化もできる」

「ミッドやベルカ、それに酷似しているサークルやデルタ式では構築式が浸透しすぎているかららしい、ミネルヴァのプランでここは行こう・・・」
速人はフェイトにそう伝える。

フェイトはその発想はなかったとミネルヴァの名案に感心する。

「なるほど・・流石エインリッターだね・・アーク式なら私も使える!」

目前の命を持つATに対し行動不能をさせる事が可能となったことにより俄然とやる気が沸いてくるフェイト。

そのフェイトを横目でみる速人は笑みをこぼしながらも言った。

「じゃあ行こうか?」とライナーを見据えて戦闘開始を叫んだ。

「うん!」フェイトは背中を速人に任せアーク式を構築する。

「ジーク・ガイ・フリーズ・・・」詠唱をするフェイト。
バルディッシュはその意図を汲み取り自分で形態変化をするためにカートリッジを2発撃発させてその形態を両手剣モードに切り替えた。

速人もグラットンのカートリッジを2発使い魔力を高める。

「ファントムペイン・・ライナールービンさんといいましたね?時空管理局嘱託魔道士、飛鳥速人・・貴女との戦い・・いかせてもらいます!」

速人はライナーに対しそう言い放つと、一気に距離を縮めてライナーに迫った。

ライナーはその突っ込みの速さに「!」ホーリエを構えバックステップでかわす事になる。
その刹那に速人は5連続の剣閃をライナーに浴びせていたが、ライナーもホーリエでその剣閃を受け流していた。

(この魔道士、かなり出来る・・アリシアのクローンよりも・・・)

ライナーは嘱託という固定観念を捨て去り一魔道士として速人の認識を改めた。

速人がライナーをひきつけたことによりフェイトはアーク式の構築を完了し両手剣状態になったバルディッシュを構えなおし両目をつむった。


キン!と金色の六角形の魔方陣がフェイトの足元に出現した

10体のATとの距離は約5mまで迫っている砲撃を止められATたちは接近戦でフェイトを攻撃しようと襲い掛かってきていたのだった。

フェイトはアーク式魔法の有効範囲に入る事を確信して魔法を叫ぶ。

「アーク式魔法いくよ・・バルディッシュ!」
愛機に叫び技を繰り出す、繰り出す技はあのミルズより短時間ながらも学んだ唯一の剣閃魔法。

「アーク式剣閃魔法!スピンスラッシュ!」

<Spinning Slash>バルディッシュが発声すると

フェイトの体が勢い良く回転し始める、そしてブンブンと両手剣状態のバルディッシュの魔力刃が勢い良く伸びて行き、周りにいる10体のATの両手両足を器用に分断していく。

ザシュザシュと音を立てて攻撃の手段を失ったATはその場でふよふよと浮かぶだけとなる。

「よし!」フェイトは確かな手応えを感じてバルディッシュを構えなおした。

「速人!何とかできたよ!」初めてのアーク式ではあったがうまく出来たと喜ぶフェイトは速人のほうを見た。

速人とライナーは高速戦闘を開始していて、海鳴の海上の空では狭いくらいとばかりに動き回っていた。
















時空管理局の一室、シュタインベルガーの部屋では。

フーバーと同じ様にプレシアの写真を見つめる石の王ベルガーの姿があった。

「プレシアよ・・お前の無念ようやっと晴らせるかもしれない所まできたぞ?」

ベルガーの見つめる写真には若き日のプレシアとベルガー、そして生まれたばかりであろうアリシアの姿が写っている。

ベルガーはそれを見つめつつ。

「コードスペリオール・・この時の為に有資格者である者を集め特に適正の高い2名もこちら側に引き入れた・・レクサスよもう遠慮はいらん29年前から続いた失われし世界アルハザードの因縁をここで断ち切れ」

ベルガーの見つめる先には神威冬弥と八神はやての2名のデータが映しだされる空間ディスプレイがあり、注釈にこう記載されている。

{スペリオール因子、SSS適格者}と








 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
      Mystic of Arc & superior






あとがき

どうも南です16話お待たせしました、いろいろ書きましたが、はやてが何故グレイファントムに呼ばれたのかの理由がはっきりとしました、冬弥もまた同じ理由で入隊したようですね、そして速人率いるエインリッター達とフェイトのアーク式魔法行使の話でもあったりします。

STSで話題になるアンチマギリンクフィールドをここで使わせて頂きました、これにもいろいろ理由はあるんですが、もっともなところで局地戦闘用ということで開発されたとしました、色々な突っ込みはご遠慮願いますw
今回の題名は初英語ですが日本語にするとこうなります(アーク式とスペリオール)です。

アーマードトルーパーに関しては後ほど設定をあげさせて頂きますので詳しい事が知りたい方はそちらを見てくださいね。
今回はツインの主役級の二人は生で出演してませんが・次回は冬弥とはやても出しますので二人の活躍も見てくださいね。

それでは17話で会いましょう!
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.99 )
日時: 2009/08/09 19:11
名前: 南透

海鳴の海上では、赤い線と黒翠の線とが入り乱れる空間があった。

2つの線は時に交じり合い時には平行になりながら月下の中で幾重にも螺旋を描く。


赤の線ファントムペイン、ライナールービン、黒翠色の線、管理局嘱託魔道士、飛鳥速人である。

「閃光のお姉さま!」その2人の戦を見つめるフェイトの元にミネルヴァとグリードが合流した。

「ミネルヴァ・・グリード・」フェイトは二人に微笑みを返し、無力化したAT(アーマードトルーパー)をバインドで捕獲し終えた所であった。

グリードは「うす!」と小さく声を出し速人の方を見つめた。

「・・大丈夫なんすか?王子は」とフェイトに聞く。

「君達の王子はきっと大丈夫・・」フェイトはグリードに心配するだけ無駄だよ?的に言葉をつむいだ。

フェイトの見つめる先には速人がいるのであるが。

フェイトの言葉どおり速人はライナーに引けを取ってはいなかった。

元々フェイトから魔法を学んだ事もありスピードには定評がある、ライナーの速度にも余裕をもって反応していた一対一なら速人に分があるか?





ライナーは少し焦りを感じ始めていた、速人の方が押し始めてきたからだ。
(まさか、私よりも魔力は少なく感じるのに・・こうも速度についてこられるとは・・)

速人は高速で打ち合いながらもライナーの能力に疑問を持ち始めていた。
(この速度での打ち合いにしては力がなさ過ぎる・・もしかして何か力を隠している?)

お互いそのような考えをめぐらし赤と黒翠の線は尚も月下の海上で螺旋の交錯を繰り返す。













一方ミッドチルダ、グレイファントム。

冬弥、レット、はやて、リィンUの4人はアイスマンと共にグランガイツから指示されたポイントに向かっていた、全員ヘリの中で自分が何をすべきかを再確認してるところである。

「というわけで私等はこの12番プラントを調査し中にあるであろう戦闘機人の素体の回収にあたる訳や」

分隊指揮を任された八神はやてはレットと冬弥に手順をさらい直させる。

12番プラントの隣には11番プラントがありそちらはグランガイツのクイント分隊が調査の担当になっていた。

次々に手順の確認と的確な指示をしていくはやてを見て、アイスマンは。

(シュタインベルガーが手元に置きたがるわけだな、指揮官に向いているこの少女は)

はやての評価を指揮官として再確認していた。

最初にはやてをグレイファントムに引き入れるとベルガーから聞いた時には12歳の少女がこの部隊で持つわけがないと予測していたが目の前の少女はアイスマンのこの予測を覆し現在ここにいる。

(この分なら冬弥とレットを任せて安心だな・・俺は俺で単独で8番プラントを落とすとするか)

アイスマンは今回単独でプラント調査をするのである、はやては危険すぎると提言したが2人を任せるとのアイスマンの言葉で何も言えなくなっていた。

「各員準備をして下さい、戦闘機人が何体かプラント内部で動き回っているようです」ヘリパイロットの声がしてアイスマンを除く4人に緊張の色が高まった。

アイスマンは自分のデバイスアスクレピオスを起動させる。

「さて、アスクレピオス、久しぶりにバリアジャケットの展開を頼むぞ」

<yes master>

アイスマンの愛機は発声しアイスマンのバリアジャケットが姿を現した。


全体的に青い長いコートの様な意匠で、首には紫のマフラーが巻かれるといった感じである。

「隊長のバリアジャケットははじめてみますね・・」
スターレット・オハラはその姿をみて一言そういっていた。









赤と黒翠の対決はいぜんとして続いていた。

キンキン!とステッキと太刀の剣戟音が周囲の空間に響き渡る。

(くっ、打ち込みが更に激しくなっていく、まだ全部の能力をひけらかしていないのか?)

ライナーは徐々に速人に追い詰められていく。

速人は攻撃の手を休めない、ライナーの力のすべてを出させるためにワザとであるも徐々に”あの力”を解放していった。

(切り札が何なのか見切る為にはこの方法で!)

この短期間でこれだけの力をつけたのはひとえに、魔法という存在を知った速人が更に追い求めた”鳳凰の太刀”の修行の成果でもあった。

中距離射撃だけだった自分、それのスタイル変更はここに来て力として発現してきていた。

ライナーが魔力が自分よりも低いのにこの速人の強さは?と疑問に思うのも仕方がない。

速人はすでに鳳凰の力である真技想波(しんぎそうは)の開放をしているからである。

この想波は魔法と似て非なる存在であり、己の中にある生命(いのち)といえる生きる力を利用したもの、発現させるには意思の力が必要である。

魔力の元リンカーコアも又魔法の効果を出すのに意思の力を必要とするものであり、意思の力を利用するという点ではこの二つは同一といっていいものであった。

速人に発現ができて、冬弥に未だ出来ていないというのはこの”意思”の方向性なのかもしれない。


天の村雲がライナーのドレスを切り裂き始める、ついにライナーの反応速度を速人が凌駕し始めたのだ。

「くっ!こんな辺境にこれほどの使い手がいるなんて・・」真技想波の力と元の魔力の高さもあって速人は確実にライナーを押し始める。

(しかたないわね、こんな所で蓄積した力を使うのは癪だけど死んでしまっては元も子もないわ!)

速人に対し自分本来の力を使う事に決めたライナールービン。



「!」速人はライナーの力が一瞬爆発したかの様に感じ、攻撃の手を止め距離を取って静止した。

(切り札か?)速人は初めてライナーを見た時から何か得体の知れない力をもってるのでは?と感じていた、その感じとは・・

ライナーは速人に向かってホーリエを構え言う。
「まさかここまでの使い手が居るなんてね予想外だったのだわ・・私も本気をもってお相手しないといけないようね?」

「・・・・」速人はライナーの行動をただ見守る。
ATの捕獲をすべて終わらせた3人はライナーの異常とも言える魔力の膨らみに気がつき。

「王子、速人!」と加勢しようとするも「来ては駄目だ!」と速人が制する。

「それよりも早くここから離脱するんだ!ここにいては危険だ!」3人をこの場から去るように言う。

ライナーはそれを見聞き声を出す。

「流石ね、今から使う私の力をおぼろげながらに判断したのかしら?」

「それはどうですかね・・でも唯の力では無いようですね・・」速人の顔から汗が一滴ツツーと流れる。

ライナーの使う力の波動に体が反応している感じである、いや過去に一度だけ自分も経験している波動に酷似しているといったほうが良いか?

ライナーはニヤリとして言う。

「そうね・・でもこの力を使えば貴方位は簡単に消し去る事は可能よ・・・でもね?」

ライナーは一呼吸置き続けた

「私の目的はローズクリスタルなの、いつまでも貴方と遊んでいられないのだわ!」

ライナーの体が赤く光り輝く。

ライナーは叫び自身の力を発現させた。

「あれは!」フェイトが叫んだ、その紅い瞳の中に写るライナールービンの姿はセブンギルティアサルトの時の速人(イレイザー化した)と同じような姿である。

真っ赤に光りその青い瞳だけがぎらついてる姿だった。

ライナーは速人に目もくれずにフェイトに狙いを定める、キン!

「!」フェイトはバルディッシュを構えライナーの突っ込みを受ける体勢に入り。

<Defensor Plus>バルディッシュも発声をする。

「だめだ避けるん(ですわ)!」速人とミネルヴァが同時に声を出す!

「姫姉!」グリードがライナーとフェイトの間に割って入りライナーの突っ込みを安寿と厨子王の2本で受ける!

すると?

グリードがライナーの中に吸い込まれてゆき消えていった、グリードを吸い込んだ?後にライナーは元の赤いドレス姿に戻り。

「余計な邪魔をして!」と悔しがる。

フェイトは自分を庇い姿を消したグリードの事で頭が一杯になり。

「グリードを何処にやったの!」とバルディッシュをザンバー形態からサイズ状にして叫んだ。

ライナーはフェイトをにらみ言う。

「私の世界・・Nのフィールドよ、アリシアのクローンであるお前を閉じ込めようとしたのに飛んだ邪魔がはいってくれたものだわ」

ライナーは悔しがるも別思考を取り始めた。

「まぁいいわ、この存在を返して欲しくば”トゥーリア”においでなさいな、彼方一人でね?」
と言い残し最後の力を使ってこの場から転移し姿を消したライナールービン。

「グリードォォォォ!」フェイトは自分の盾になった月村・グリードの名を絶叫していた。



 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
        フェイト絶叫







あとがき
どうも、南です、17話お届けしました、海鳴の方の決着とミッドの方の開戦といったところでしょうか?

次こそはやてや冬弥、グレイファントムのメンバーが活躍するはずです。

ではでは次回でお会いしましょう
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.100 )
日時: 2009/08/24 16:48
名前: 南透

11番プラント内部では、グランガイツの一分隊、クイント率いる陸戦魔道士部隊、クイント分隊がかなりの奥まで調査を完了していた。


「分隊長、今のところグレイファントムロングアーチより送られたデータと全て合致していますこの先に最重要とされる素体が何体かあるようです」

分隊員の報告を受けて、わかった、と左手を上げるクイント・ナカジマ陸曹。

「全員、警戒態勢を維持しつつ何かあればすぐに回りに知らせること、必ずツーマンセルで動くことを忘れないようにね?」

女性らしい優しい口調ではあるが分隊指揮を任せられる風格出していた。

彼女は先の通路を見つめて思う。

(この先から感じるこの威圧感はなに?)

シューティングアーツを極めた者特有の気配察知なのか?このまま無事に事が進むわけはない、という警鐘がクイントの中で高らかに鳴る。










時を同じく、8番プラントに単身調査に乗り込んだアイスマンは目的の最深部めざし襲い掛かる機械兵(AT)をものともせずに一直線に進んでいた。

希少技能スペルキャストキャンセル(魔法呪文の必要詠唱の短縮及び無詠唱化)の為に無詠唱でもかなりの魔法を使いこなせるこの能力は単独潜入等の隠密系のミッションではこれほど頼りになるものはないこれがアイスマンの力である。

彼がとおりすぎた所は余すところなくAT(アーマードトルーパー)の氷の彫像が出来上がっていた、氷のベストガイの異名は伊達ではない。

(この先か・・・さて鬼がでるか蛇がでるか・・)

アイスマンは目的の最深部に向かうルートに自身を向かわせていた。





12番プラント、冬弥、はやて、リィンU、レットの4人が潜入をした所であった。

「こちらソード分隊、これより最重要ブロックに進みつつ素体の回収を開始します」

仮ではあるが分隊指揮をするはやての声が鳴り響く。

「二人ともええね?最深部にある12番プールにある素体・・仮にトエルヴと呼称します、これを第一に確保する!」

はやてのこの言葉にレット、冬弥は「応!」と応える。

さすがに現場慣れしている2人である焦りも気負いも無く淡々と潜入行動を進めていく。

ブレードローラーをダウンさせ進んでいくレットと冬弥、リィンとユニゾンを完了しその少し後方を飛んでついていく夜天の主、なにかあっても直ぐ対応できる体勢で進んでいくソード分隊。

周りは所狭く浮かべられた戦闘機人用の生体ポッドが並べられているが、グランガイツのサポートチームに回収を任せ4人は最深部にその足を進めていった。





「これは、かなりのセキュリティがあってもおかしくないのに、なんでこうまでこのプラント内部は静かなんだ?」

最初に疑問を発したのはネットライナーとして名を馳せるスターレット・オハラだった。

確かにレットの疑問も頷ける、突入前の情報では戦闘機人の何体かが内部で活動しているとの事でありセキュリティが稼動していてもおかしくは無い。


レットの疑問を皮切りに3人の周囲に大きな植物の蔓が通路の下から生え出て襲い掛かってくる。

「全員、完全回避!」はやての号令の元、冬弥以下ソード分隊メンバーは蔓の強襲を避ける。

通路全体に声が響き渡る。

「今ので、おっちんでもらっては、それこそ張り合いがないと言うもんですね・・」
以前のプラント調査の際に出会った翠のドレスの少女、キノの声であった。

蔓の緩慢な攻撃を避け叫ぶ冬弥。

「どこに居やがる?姿を見せろ!」冬弥の怒声が鳴り響いた。

3人の前に翠のドレスを着た亜麻色の長い髪の少女がスゥーっと音も無く姿を現した。

以前と違うのは手に庭の手入れで使うジョウロのような物をもってる所か。

蔓を足場にキノに攻撃を仕掛け始める神威冬弥。

シュベルトクロイツを構えなおす八神はやて。

(マイスター、あの人からかなりの力を感じるです)
ユニゾンしているリィンUがはやてに警告という感じで告げる。

(そうやろうね、とんでもない魔力を私も感じる・・)

はやても目の前に現れた翠のドレスを着たキノにリィンと同じ考えがあると返していた。

こと魔力という点では、自分より多い者を知らない彼女である杖を握る両手の平からじんわりと嫌な汗がにじみ出てくる。

キノは3人の中で一番厄介そうな、冬弥からはやて、レットと視線を投げつけ口を開く。


「おめえらに恨みはねぇですが、協定ですからね・・キノの遊び相手になってもらうですよ・・」

キノは迫る冬弥を特に意識することも無く手に持つ愛機、ジョウロ型デバイスといったらいいのであろうか、それを突き出し言う。

「スィドリームいくですよ・・まずは3人を分断するです!」

<yes master> スィドリームが発声し。

「グリーンインフェルノ!」キノ・ジェダイトが魔法発動キーを口にする。

「健やかに〜伸びやかに〜」

キノがその場でクルクルと踊るようにスィドリームを動かしジョウロの先端から水状の射撃魔法が広範囲に放たれる。













同時刻11番プラント、クイントは感じていた威圧感の原因が何なのかを理解する事になる直前であった。


ドム、ドム!と肉をえぐる様な音がしたと思うとツーマンセルで行動をしていたクイント分隊員がその場で倒れこむ。

俗にいう即死というやつだ。

一撃の元にそれをやってのけたのはナンバーズの3番、トーレである。

すでに11番の回収予定であった素体をNo5のチンクに託しスカリエッティより指示のあった管理局魔道士との戦闘データの蓄積という行動に移っていたのである。

「ふん、これが噂に聞く地上本部の一部隊グランガイツなのか・・まるで相手にならんな・・」

トーレは自身のインヒュレートスキル”ライドインパルス”を使い超高速でのヒットアンドウェイの戦闘に特化している戦闘機人であり現在稼動している5人の中では一番戦闘経験は豊富である、一般の武装局員では歯が立たないのも当然であろう。


トーレは不満ながらも次のターゲットを探すために辺りをスキャンする。

彼女というか戦闘機人の目は人間のそれと違いある程度のスキャンとズームの機能を兼ね備えている、その瞳の奥のズーム装置がチチチと動き、紺色の長い髪の成人女性のシルエットを捕まえた。

発見すると同時にトーレの脳内にその人物のデータが送られてくる、結果はクイントである。

トーレは結果内容をみて口元を緩ませる。

「ほう、グランガイツの隊長格か・・魔力ランクAAA・・相手にとって不足は無い・挑ませてもらおうか」

そういうとライドインパルスを発動させ、クイントに向かっていった。


「!」クイントは後方から来るトーレの襲撃を察知して回避行動とる。

ガキィン!と音がして、クイントの右手に装着されているデバイス{リボルバーナックル}が小破する。

それだけトーレの突っ込みが鋭い証拠であった。

「何者?」クイントの声が11番プラント最深部にこだました。
















そして8番プラントに単身乗り込み最深部に到達したアイスマンは、翠のドレスの少女、キノと出会っていた。

「キノ・・・か?」アイスマンはそう問いかける。
此方のキノはジョウロは持っていないが体の周囲に薄翠の魔力光をまとっている。

アイスマンを確認したキノは彼を睨みつけ口を開く。

「・・レクサスアルピーノ・・生きていたですか?」

アイスマンはキノの問いかけに軽く返す。

「いや、死んださ・・だが君等の技術をもってして生き返っても不思議ではないだろう?」

「・・・・」2人の間に沈黙が流れる、お互い相手を見据えたまま空中に佇む2人・・やがてキノがその沈黙を破った。


「レクサス・・4年前のキノ達の目的に一番早く気が付いた厄介な男・・・生きているなら此処で又死んでもらうしかねーですね?」

冬弥達と相対しているキノとは違いあまり余裕というものが感じられない台詞である。


「一度死んだ者は二度は死なんよ、なにせ今の私は灰色の亡霊なのだからな・・君等が今回の事件に関っているのは知っていた、だが私の目的は唯一つリーザリオン・ローズの逮捕だ、その証拠固めとして君には此処で縛についてもらおうか?」

アイスマンは普段と同じ様な感じでキノに話しかけている、過去にこの2人に何があったのであろうか?

「素直に縛につくなら命まではとらんよ?」

リーザリオンの言葉にキノがアイスマンに言葉を返す。

「お父様は悪くねーです!悪いのはおめえたち管理局・・そして評議会!」

8番プラントでもアイスマン対キノ・ジェダイトの因縁の対決が始まった。










11番プラントでは、紫と紺の髪色の2人の成人女性同士の戦いが始まっていた、かなり離れた所に茶色のお下げを付けた髪、メガネをかけた女性がその戦闘を冷ややかに見つめている。

NO4であるクアットロだ、彼女はクイントとトーレの戦いを冷静に見つめ”念話”を飛ばす。

(ウーノお姉さま〜、あの人間結構やります〜、トーレお姉さまと互角なんて、今までそんな魔道士見たことありませんわ、私も加勢したほうがいいんじゃなくてぇ?)

”念話”を飛ばした相手は彼女たちナンバーズの司令塔NO1ウーノであった。

念話を受けたウーノはクアットロに返事をする。

(此方の素体の回収が未だ済んでいないわ、それまではトーレにその魔道士の相手をしてもらいます、クアットロは早く8番プラントの素体回収を急いでちょうだい、チンクが予定より大幅にタイムロスしているわ)

現状を判断し的確に指示をだす司令塔NO1ウーノ。

クアットロとウーノは回収を担当しているチンクのてまどり様に同時に同じ考えを出していた。

(ドクターの因子を持たないあの子はやっぱり我々とは違う・・か)と


(わかりました〜、チンクちゃんのサポートにまわりますぅ〜)ウーノに返事をしたクアットロではあるが

(トーレお姉さま持たないかもしれませんわね?)とクイントとトーレの対決結果を予測するのである。











クアットロのその予測は当たっていた。

「IS、ライドインパルス!」トーレは既にかなりの回数のインヒュレートスキルの発動を行っていた。

機械部分と強化された生体部分、両方とも限界値に近い出力でのライドインパルスを使っていたのである。

ヒューン!と唸りを上げてクイントに超高速で攻撃を仕掛けるトーレ。

両手首とくるぶし部分に魔力刃を作り出し、格闘をもってクイントに挑むのであるが。

トーレのその戦法に対し派手に動き回らずカウンターの要領で受け流すクイント・ナカジマ。

(今までの接触で良く判った・・この機人はまだ経験が足りていない・・動き素直すぎる)

彼女はトーレの事をそう評価した、分隊員を一撃のもとに絶命させたトーレであるも、クイントにはその超高速が武器になっていないのである。

互角に見えたのはクイントがトーレの戦い方を観察していた為であろう。

(こいつ・・やりにくい)

トーレは心の中でじれる、今までならISを発動しパンチやキックを繰り出せばそれで事が足りていたのであるが、今相手にしている人物はその刹那の攻撃を受け流してやり過ごすのである、彼女にとってみれば初めて相手にする、いわば強敵といったところか。

もっとも、冬弥にシューティングアーツを教えた人物である、間合いの取り方や相手に対しての瞬時の判断力等、並み居る陸戦魔道士では敵わないクイントならではの攻防であるのだ、やりにくいと感じるのは正解なのである。


「このまま、長引かせるわけにもいかないわね・・」クイントは独り言を呟き自分から攻撃を仕掛ける事にする。

「教え子が使ってる技だから抵抗あるんだけど、目の前の相手にはこれが必要ね・・」
クイントの頭に冬弥の顔が浮かぶ。

「あなたの技借りるわよ・冬弥」

クイントは此処にきてベルカ式魔方陣を展開させた。

トーレに伸びる紺色の魔法の帯、彼女の先天固有技能ウィングロードが相手までの最短距離を指し示す。

キン!

紺色の三角の魔方陣がクイントの足元に出現して彼女を強化していく。

100m走を走る準備のような構えを取り。

「軽身功・・いけ!」クイントは小さく呟くとトーレに向かって一気に距離を縮めていく、ドン!

ウィングロード上を軽身功でまさに飛ぶように走るクイント。

「くそ!」トーレがはじめてクイントに対して声をあげた。

ライドインパルス中なのに相手は確実に自分に迫ってくる焦りも出ようというものである。

クイントの軽身功とトーレのライドインパルスの激突、互いの魔力の迸りが衝撃波によって周囲に撒き散らされる派手な閃光とドォーン!と派手な音もした。







閃光の中のシルエットは、クイントよりも上背のあるトーレがクイントの胸元を右手の突きにより貫く感じで静止していた。


ジジジジっと肉が焼けるような音が聞こえてくる。


「なんだと?」トーレの疑問符がついたこの言葉は
彼女の突きだした右拳が狙い道理にいかなかった事を示唆していた。

「あの高速の中で私の突込みを受け流したのか?」
トーレの目には信じられんという表情が読み取れる。

シルエットでは彼女がクイントを貫いた様に映っていたが実際はそうではなかった、クイントはすんでの所で彼女の右拳に自身の左拳をあてて軌道を反らし自身のわきの下に誘導、右腕の力をもってその腕をがっちりと捕らえていたのである。

トーレを見据え口を開くクイント。

「まだまだ甘いわね?ちゃんとした訓練を受ければ伸びそうだけど・・貴女にはこの戦闘機人事件の証人としてここでお縄についてもらいます・・少し痛いけど我慢してもらうわね?」

クイントはトーレの右腕を離すことなく左のリボルバーナックルを回転させて魔力の加速をかける。

ドンドン!とカートリッジ数発ロードさせさらに魔力を高めトーレのボディにクイントの技がゼロ距離で放たれる。

「リボルバーナックル!」ドゥン!と鈍い音がして非道ともいえるリボルバーナックルのボディブローがトーレにヒットする。

「ウッグゥ」今まで受けた事が無い魔力と肉体的衝撃の両方を味わうトーレ。

戦闘機人であっても素体は人と変わらない、ボディに渾身の一撃を食らい地獄のような苦しみを受けた彼女。

暴走した戦闘機人を相手にしてきていたクイントならではの止め方である。

ズルッっと、その場にうずくまり体の中に収めていた食事の内容物を吐しゃするトーレ。

クイントはこれで決まったという安心感の心情と大技の2連続使用の為の集中力の低下からかわずかに隙というものができていた。

突然目の前のトーレがスゥっと姿を消したのである。

さらにクイントの周りには黒い傀儡兵が数十体姿を現す。

高町なのはを落したタイプである。

「傀儡兵?」クイントはトーレとの決着をつけた直後のこの襲撃に彼女の逮捕を遂行する事ができなかった。

こんな事ができるのはクアットロ、彼女しか居ない。

自分のインヒュレートスキル{シルバーカーテン}によりクイントが安堵したわずかな隙を突いてのイリュージョンの遂行である。

トーレを抱えクイントから離れ安全な距離にたっするとクアットロはカーテンを解く。

そしてクイントに言葉を述べる。

「ナンバーズ相手に中々の動きですわね・・トーレお姉さまを此処まで追い詰めるなんて流石ですわ管理局の魔道士」

「あなたは!」クイントは傀儡兵を掃討にかかるもそれがフェイクシルエットであることに気がつくとクアットロの方に向き攻撃を仕掛けようとする。

眼鏡を光らせ話を続けるNO4クアットロ。

「ここは此方の負けです〜、でも他はどうかしらね?」と冬弥の居る12番プラントの映像を大きくクイントに見せつけた。

映像の冬弥はキノの攻撃と他2人の連携を食らってかなりの苦戦を強いられていた。

「助けにいかなくてぇ〜いいのかしらね?、貴女の可愛い〜教え子が殺されちゃいますよ?」

クアットロはそう言いクイントの注意を空間ディスプレイに惹きつけるとサッサとその場から離脱をしていた。

「冬弥!」クイントは苦戦する教え子の映像に意識を奪われ、背後から迫るクアットロの仕掛けに気がつくのが遅れてしまった。

「!」

ザシュ!っと鳴った肉を抉るような音、シルエットによりクイントの完全背後に回っていた黒い傀儡兵の攻撃であった。

彼女の足元に赤い鮮やかな点がポタポタと落ちていく。

まるでクイントの命を象徴するかのような綺麗な赤い血の花が何個も何個もクイントの足元に形作られていった。



 ー魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
       亡霊と傷 前編





あとがき

どうも南です、グレイファントムの2回目の戦闘です、今回はクイントさんメインで話が進みました、原作では彼女の強さというものが曖昧でしたので妄想100%で書いてみました。

後編では更に激化する亡霊と傷、そしてナンバーズの戦闘シーンを書く予定です。

こんな文体でも感想いただけたら幸いです。

ではでは


メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.101 )
日時: 2009/09/02 13:45
名前: 南透

「グリーンインフェルノ!」キノの掛け声と共にスィドリームの先端部分から広範囲に水状の射撃魔法が発射される。


蔓を足場にキノに攻撃を仕掛けていた冬弥はそれすら構わずに彼女に攻撃を当てようとする。

「・・あれは、ソリッドシューター!駄目だ冬弥!シールドを張れ!」

キノの魔法特性にいち早く気がついたレットが大声をあげる。

「!」だが冬弥の突進は止まらない。

彼のブレストプレート部分にある赤い宝石部分が明滅し。

<Tri Shield>{トライシールド}

冬弥の前面を守る形でベルカ式の黒鉄色の魔方陣の盾が作り上げられた。


ヒュン!バシバシとトライシールドに大雨の時の雨戸に大粒の雨があたる様な音が鳴る。

大雨ならそこで終わるのであろうがこれはキノが放った魔法だこのまますむわけが無い。

魔法の盾に防がれた大量の水は当たった部分にそのまま残り一定量が貯まった時点で爆発を始めたのだ。

ドォーン!っと物凄い爆発を生じさせるキノの射撃魔法グリーンインフェルノ。

その力は強大でキノに後わずかで攻撃があたる位置まで来ていた冬弥を100mほど先に押し戻すものであった。

カエストスの判断により冬弥自身にはダメージは無い、プラント内部の壁に体をぶつけそうになるも、持ち前の体術を使い体をコントロールしクルッっと足を壁に接地させる続いてカエストスが。

<Grip AdjustmentRoller dash>{グリップアジャストメント ローラーダッシュ}
と発声し足場を調整し彼に最適の力場を提供できるところまで誘導をする。

再び蔓の上でキノに対両手のナックルを構えなおす神威冬弥。

<It was dangerous now.>{今のは危なかったですね}
カエストスが冬弥に話しかける。

<Let's live a little more carefully.>{もう少し慎重にいきましょう}

「すまない、焦り過ぎたな、以後気をつける・・」

冬弥の歯切れの悪い返事にカエストスは
<...Please concentrate on the thing in the presence that not is at time when it thinks about things of the past now.>
{・・・今は昔の事を考える時ではありません、目の前の事に集中して下さい}

主人に対し叱るデバイス・・という光景も珍しいのであるが、冬弥は彼女の言動に素直に反応する。

「わかったよ・・今は集中しよう」

<It is a good answer my master>{いいお返事ですマスター}

インテリジェントデバイスは概ね術者とコミュニケートをとっていきその経験値を一緒に伸ばしていくが、この2人の間柄はカエストスの方が主人をたしなめることの方が多いのかもしれない。

キノが放ったグリーンインフェルノは冬弥がそのほとんどを受けたのであるが少なからず、はやてとレットにも降り注いではいた。

2人とも各々シールド魔法を展開し冬弥と同じように受けダメージと言う点ではほぼ0に近い感じであった。

いち早く魔法特性を見抜いたスターレット・オハラの功績である。

「遊び相手にしては・・・かわいげがねーですね、そこの”チビ”が特に」

キノジェダイト、彼女は相手の身体的特徴を見つけてその特徴をもって口にだすのが口癖のようである。

レットは確かに背丈は大きくない、むしろ小さい方だった。

キノは彼の意外な能力を見せ付けられノーマークだったレットにも注意を払うしかなくなった。

「多少なりとも、魔法の勉強はしているんでね、そっちのデバイスがソリッドシューター(液状形弾射撃装置)タイプって解れば使用する魔法の特定くらいはできるさ」

キノの言葉にレットも負けじと言い返す。

キノは少し笑い「おもしれーこといいやがるですね?スィドリームがソリッドシューターですか・・」

つぎに大声でレットに叫ぶキノ。

「なら!その考えが当たっているかおめえ自身で感じてみろです!このチビチビ!」

キノは自分の両脇に何かの召喚をする魔法陣を2つ作り上げた。

なにを呼び出すのであろうか?

「3対1ではこっちが不利ってもんです、イーブンにさせてもらうですよ・・さぁ2人とも起きるじかんですよ?」

キノが呼び出したのは、以前冬弥と戦ったあの、黒いドレスの銀髪の少女と青いニッカポッカに身を包みスピア分隊を重症に追い込んだ少年であった。

2人とも両目をつむり召喚陣から完全に実体化を完了すると両目を開けた。

その瞳に光はなく焦点はうつろであるも。

「キノはあのチビチビをヤルです、ソアラは奥にいる白黒女、マーキュリーはあの黒帽子を相手するですよ?」

キノの命令に声も出さずにコクンと頷く2人。


「それじゃおっぱじめるですよ!」

はやてVSソアラ、レットVSキノ、冬弥VSマーキュリーの第二ラウンドが開始される。





「まずい、ここで分断されたら私らに勝ち目無くなる!」はやてのこの一言は他の二人に届くことが無かった、いや、それよりも早くマーキュリーとソアラが襲い掛かってきたと言う方が正解だろうか。

愛用のポールアームデバイス”タイラス”を両手に構え冬弥に迷うことなく攻撃を仕掛けていくマーキュリー、そして自分に迫るソアラ。

(マイスター、今は目の前の相手のことを・・)リィンUに警告をされ、はやてはシュベルトクロイツを構えなおして青いニッカポッカの少年に意識を向ける。

その刹那、巨大な蔓によりはやて、冬弥、レットの3人は完全に分断された。

(そうやね、今は何とかするしかない・・)はやてはリィンUに返事を返し初めてであろう個人戦闘に挑むことになる。

「リィン・・なんとかするで・・ここで・負けるわけにはいかへん!」(はいです!)

広域型に分類されるはやてであるが、リィンUとユニゾンしている時はそのタイプ分類も当てはまらないのである。

グレイファントムに出向して解った事なのであるが、リィンUは2人の管制人格からその魂と記憶を受け継いでいる、いわば管制人格の生まれ変わりという特異な存在なのである。

通常デバイスにはそういった事は無く、一代でその機能を終わらせるのが常である、彼女の場合、はやてが自身のリンカーコアを同化させた無垢なるリンカーコアをその核として”誕生”してきたのである、デバイスながらもそのプロセスは人間のそれであった。

ナリハラが言うには、その2人の力を継いでるがゆえにリィンUにはある種の希少技能が存在するらしいとの事だった。

リィンUの前身であった初代リィンフォースは確かに広域型であったがカレンはそうではない、彼女の真の力は魔法のサイズのコントロールである、はやてのような広域型は出力が大きく威力もかなりのものであるが、どうしてもその為に魔法詠唱によるタイムロスが出てしまうのである。

蒼天の書の管制人格であったカレンはその出力サイズの調整が可能であった。

これを受け継いだリィンUはさらに縮小化という事が可能であった、つまり、出力及びサイズを小さくする反面、詠唱のタイムラグを解消するというもの。

可変呪文詠唱攻撃”ヴァリアブルスペルクラフト”リィンUがもっている希少技能はこれであった。

リィンU単体ではこれも使用ができず何故かはやてとユニゾン中にしか発現しないという欠点も持ち合わせているのであるが。

このスキルのおかげで1対1の戦いに何とか対応できることが可能になったのだ。

八神はやてにとっては自分の新しい側面を出せる事柄には違いがなかった。

はやてはリィンに告げる。

「リィンアレでいくで、しっかりフォローたのむな?」迫りくるソアラを確認し直接声をだした夜天の主八神はやて。

「了解ですマイスター!」リィンも元気な声で応える。

迫るソアラに対してはやては魔法を使い出す。

「捕らえよ、凍てつく足枷!」<Frierenfesseln>

リィンUのデバイス様の声が鳴り響きシュベルトクロイツからソアラに対してフリーレンフレッセンが放たれる。

「うあああ!」ソアラはそれを自分の魔法エアリアルブレードでもって切り払う。

「こんなもので!僕はとまらないよ!貴方に恨みはないけどお父様のためだ死んで下さい!」

<Enaero>{エンエアロ}

ソアラのデバイス”エアリアル”が発声をするとソアラの手には庭師が使うような巨大なはさみ状の気流の渦がまとわれる。

そしてそれをはやてにむかって袈裟切りのように振るった。

はやてはそれをさらに強い気流の魔法で打ち消す行動に出た。

「烈風の陣」<Windstorm>

はやての周囲に局地的ではあるが嵐といっていい気流の渦が出来上がる。

「くうう」ソアラもこの切り返しに自分の魔法エンエアロが打ち消されたのが実感できはやてから距離をとる。

にらみ合う2人。

「お父様の為って・・どういうこと何や!訳を話してもらえんか?命を奪う事でしかそれはなし得ない事なんか?」

はやては先のソアラの言葉に心の引っ掛かりを感じていまの言葉をソアラに投げかけていた。

「・・・・」ソアラは何も応えずに先ほどの鋏状態の気流の渦を自身の右手に纏うだけだった。







一方レットとキノのほうは。


「チビチビにはこの私のすべてをもって対応してやるですよ?感謝するんですね・・あっという間にあの世におくってやるです」

巨大な蔓で3人を分断に成功したキノジェダイトはスターレットにそう語り、右手に自分のデバイス、スィドリームを持ち、かなりの速度で彼に近接攻撃を仕掛けた。

「おめえは、キノの見た所、分析は得意そうですが近接の戦闘能力はあの黒帽子や白黒女とは違い低そうですぅ、一気にケリをつけてやるですよ!」


キノの分析は間違ってはいない、確かにレットは情報分析得意とする陸戦魔道士であり、冬弥に比べれば格段にその能力は落ちる。

しかしフォワード分隊に名を連ねる以上一対一で相対してハイそれまでよって事はあろうはずも無い。

「確かに僕は冬弥やはやてに比べると弱く見えるんだろうね・・でもね〜そういうやつだって隠し玉位はあるんだ・・」

レットは自分の右手のグローブをキノの方に拳を握り締めて突き出し叫ぶ。

「AOB、そろそろ起きてくれないかな?ご主人様がピンチなんだけどな?」

<yes master,Art Of BattleAxe CrossFightmode Ignition>
{アートオブバトルアックス、クロスファイトモード開始します}

レットのデバイスアートオブバトルアックスがその真の姿を現す。

流麗なスタイルの片手斧、芸術品をモチーフにしている所はレットのセンスの良さが醸し出されている。

右手にそれを持ちキノのスィドリームと激しく打ち合いを始めた。

何度かの打ち合いを往なしたスターレットは一気にたたみかける事にした。

(悔しいけど目の前の彼女の方が自力が上だ・・ここは短期決戦で一気に力押しでいくしかない・・それには彼女の体勢をを崩して技を入れるしかない)

そしてお互いさらに打ち合いを激しくしていく。

「いい加減にキノにやられてしまえですぅ!」

スィドリームを大上段から一気にレットに下ろすキノ。

「そこだ!」レットは彼女の体勢を崩しにかかった
振り下ろされるジョウロの先ごとAOBで打ち払いにかかった。

「な!」キノはこの声と共にAOBの打ち払いでスィドリームごと派手に吹き飛ばされ、自分で生み出した巨大な蔓の壁に自身をめり込ませた。

「?」レットはその吹っ飛び方をみて疑問に思った。

(おかしいな・・今の打ち返しであそこまで吹っ飛ぶはずが無い・・)
レットの脳内計算ではいまの打ち払いによって彼女の体勢が崩れるだけであるはずであった、何度かの打ち合いでその衝撃を計算してはじき出したのである間違いが出るはずが無い。

その体勢が崩れたところに決めの技を叩き込むつもりだったのであるが目の前のキノは15M先の巨大な蔓の壁にめり込んでるのであった。

「・・・まさか、君の正体は・・」ネットライナースターレット・オハラ

今の打ち合いとレット自身が持っている膨大な情報、そしてそれを瞬時に取捨選択する演算能力をもって、キノの本質を突き止めた、レットの声であった。

「これは他の2人が危ない、彼女の正体は!」レットはキノの本質を理解した上でその能力を知らせるべく緊急回線念話で叫んだ。

「冬弥!はやて!生きていたら、蔓の壁に気をつけろ!キノという人物の正体は」

ドシュ!、この念話を最後に、スターレット・オハラの反応が消えた。

「言ったでしょう?私の全てをもって対応してあげると・」どこからとも無くキノの声が聞こえた。


「今のは・・レット君の念話・・・」黒い傀儡兵を全て破壊し自分も右わき腹に大きなダメージを負ったクイントはその念話を傍受した。

レットが使った緊急回線念話は付近に魔道士がいれば受けれるタイプのものだった、つまりクイントは彼らのすぐ近くまで来ていたのである。

「冬弥が・・・」と口にして一路彼等が戦っている場所に足をふらつかせながらも向かっていった。


 




 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
       亡霊と傷(中編)






あとがき

どうも南です、はやての新しい能力とスターレットの話です。

次回こそ冬弥の出番です!こんな文体でも何でもいいので感想いただけたら幸いです。

では次回でお会いしましょう
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.102 )
日時: 2009/09/26 12:38
名前: 南透

キンキン!とデバイス同士の打ち合いの音が鳴り響く。

互いに黒い色の衣装を纏いし者同士。

神威冬弥とマーキュリー・ランペールである。

「あああ・・・!」冬弥に対しポールアーム状の”タイラス”を両手で持ち鋭い突きで幾度も冬弥の体を狙うマーキュリー。

その突きには捻りが加えられている、冬弥がその突きを避ける。

外された突きが冬弥の背後にある壁にヒットすると。

ドウン!という音を立ててヒットした部分が弾けるように吹き飛んだ。

(捻糸棍{ねんしこん}とでも言う技か?)

マーキュリーの卓越した棒術を冬弥は冷静に分析していく。

<There seems to be only going here by the technique to oppose that technique ‥. >
{あの技に対抗するには、此方も技を使うしかありませんね・・}

カエストスが冬弥にアドバイスをする。

「そうだな・・カエストス、ファイナルいくぞ・・レットとはやての事も気にかかる」

<All right, my master>

「カエストス」<Stand by Ready>「ファイナルドライヴ!」<Ignition!>

3本目の剣の100%モードの魔力開放、これにより自身の反応速度を引き上げにかかる冬弥。

<The operation limit time is 120 ..remainder.. minutes of this mode>
{このモードの運用限界時間は残り120分}

フルドライブ状態の運用はタイムリミットが設けられている現状の冬弥の魔力ではこれ以上のフルドライブは魔力消失になる危険も伴うために設定された時間である。

故に今まで使わなかったのであるが3人が分断されたために、この2人は使用に踏み切ったのであった。

「ふん!そんなこけおどしに私がビビるとでも思っているの?!」

マーキュリーは尚も冬弥に捻糸棍(ねんしこん)の技で迫る。

不意にレットからの念話が鳴り響いた。

「冬弥!はやて!生きていたら蔓の壁に気をつけろ!キノという人物の正体は!」

「はあああ!」マーキュリーの捻糸棍を両手の打ち払いを以って受け流す冬弥はレットの緊急ともいえる念話を受け取り。

(これははやての元に急いだほうがいいなリィンの力があったとしても彼女に白兵戦は酷だ・・)との考えが浮かんでいた。

「カエストス、蔓の壁の特性を分析しろ、バスターで撃ち抜く!」

<yes master>

「させないわよ!お父様の為にも此処でお前たちには負けられない!」

マーキュリーは両肩の黒い羽のオブジェを大きく羽ばたかせた。

「お父様の命が尽きる前に、私が・・わたしが・・アリスになるのよ!」
そう叫びタイラスが発声する。

<feather turbulence>{フェザータービュランス}

マーキュリーの黒い矢羽根が神威冬弥に襲い掛かる。

以前にラリーを重症にまで持っていった黒い羽根の乱気流である。

「ちぃ、カエストス、シールド!続いてアクセル開放だ!」

冬弥もその魔法の恐ろしさは知っている為に回避行動に出る。

<Tri Shield>{トライシールド}

カエストスの発声がし、マーキュリーの黒い羽根の乱気流をその盾で受ける。

マーキュリーは冬弥に砲撃魔法を撃たせんが為に渾身の力を以ってデバイスを振るう。

「タイラスぅ!技の出し惜しみなんかしてられないわぁ!アレいくわよ!」

<yes sir>

タイラスはマーキュリーの掛け声に応じてカートリッジを4発ロードする。

タイラスの先端に赤紫色の魔力刃が生成されプージ状態(先端のとがった片刃の両手斧の事)になる

キン!

赤紫のベルカ式魔方陣が彼女の足元に出来上がり。

「いくわよ!メタトロントーメント!」

マーキュリーの技メタトロントーメント。

現状で彼女が使うことのできる唯一のクロスレンジの最大級の技である。

その技の効果のほどは?

マーキュリーが繰り出す6回の連続攻撃は冬弥に確実にヒットした!

ドンドンドドン!と衝撃の音が周囲に鳴り響く。

まず冬弥の懐に飛び込んだマーキュリーは、打ち払いながら受け流そうとする彼の右手を内側から払いのける、次に同じように左腕も払いのけた。

右足、左足と打ち据えて残り2回は彼の鳩尾(みぞおち)そして左胸を捻りを加えた突きで締める。

といった流れるような連続攻撃を3本目の剣に使ったのだ。

「!」その6回の攻撃で蔓の壁に冬弥は体ごと吹っ飛ばされその壁の内部に埋まってしまう。

ドオン!と派手な音がして蔓の壁には大きな穴が空いた。

その様子を確認した黒い羽根のマーキュリーは

「ハァハァ・・やったわよ・・グレイファントムの一人、この私に死の恐怖を植えつけた神威冬弥を・・この私が倒したわぁ!」
















「ハァハァ」クイントは、ようやっと冬弥達が戦っているであろう場所にたどり着いていた、意識が朦朧とする中で床に倒れているグレイファントムの隊員発見する。

「あれは!」クイントの意識はすぐさま覚醒していく、もしかしたら冬弥かもしれない!という想いがあるからであろうか。

倒れていた人物は冬弥では無くスターレットであった。

「レット君!」クイントは自分の負傷も省みずレットの所に急ぎレットの状態を確認する。

「う・・・あなたは・・・クイント先生・・?」レットの意識はまだあった。

クイントよりも重症であるキノの蔓による攻撃により腕と脚は見る影も無くグチャグチャにされており右眼も完全に潰され、両耳はすでに吹き飛ばされていた。

右目のあった場所からは彼の血液がどくどくとゆっくりではあるが流れて出している。

生きているほうが不思議なくらいの負傷である。

「しゃべらないで!いま治療を・・」とクイントが魔法を使おうとすると、レットがそれを制した。

「僕の・・コトハ・・いいでスよ・・センセイ?トウヤの所にいってあげてクダサイ・よ?」

意識が朦朧としているレットの言葉は彼の出身世界の訛りが入るためか時折抑揚がおかしくなっている。


クイントは必死に彼が言わんとしていることを聞き逃さないようにする。

「キノという・・人物の正体は・・マルチボディの使い手デス・・自己召喚という形でさらにヤッカイにナッテイル・ンデス・・これにウチカテルノハ・・トウ・・ヤの業・・ダケデス・・ヨ?」

レットの制止も聞き入れずクイントは最低限ではあるが彼の応急処置を施していく、彼の最後かもしれない言葉をききながら。

「トウヤに・・伝えてください・・羽ばたけよ?と」

此処までいうとレットはその意識を手放した。

「分かったわレット君必ず冬弥に伝える・・でも君もここで死なせたりはしない・・・からね」

自分もかなりの負傷を負っているのであるがそれでも自分の子供と大差ない年齢のレットを死なせまいとクイントは必死に応急魔法を彼にかけていった。












マーキュリーはメタトロントーメントの手応えから自分が勝利したことを確信したのか。

タイラスを右手で自分の頭上に振り上げていた。

「これでもう怖いものはないわぁ〜ウフフフフ」
自然と笑みがこぼれて来た彼女に。

「このお馬鹿!どこ見てそのセリフはけるですか?」

マーキュリーの後ろからキノの怒声が鳴り響いた。

「あら?キノぉ?それはどういう意味かしらぁ?」
マーキュリーは戦闘時の言い方から普段の人を食ったような猫なで口調に変えていた。

彼女はキノの怒声もどこ吹く風というかんじでキノに流し目をつかっていたりする。

キノはそんな妹を軽蔑の眼差しで見据え次の言葉を言う。

「よく見やがれです!黒帽子はおめえさんの技をわざと食らって白黒女のところにうまく合流しに向かったんですよ、倒したわけじゃねーです!」


「なんですってぇ?」
マーキュリーは冬弥が突っ込んだ穴に急いで向かった。

その蔓の壁に空いた穴は貫通していてソアラがいる方にポッカリと口を空けていた。

キノはホレ見たことかと言いたげな視線を妹マーキュリーに向けて言う。

「ソアラが心配です・・いくですよ?このバカチンが!」

キノの一喝の元ファントムペインの2人は冬弥が開けたであろう穴から弟ソアラの所に急いだ。























ソアラとはやての戦いはどちらも決め手が無く膠着状態という感じになっていた。

というかソアラは果敢に攻めるのであるがはやてとの基本的な魔力に差がありすぎるために、仕掛けた技を尽く彼女特有の陣と呼ばれる魔法で返されているのである。

ソアラはどう多く見てもA+である対しはやてはS+なのである、しかもリィンUとのユニゾンの効果でさらに飛躍しているそれでも膠着しているというのは?


「お父様の為っていったけど、それって人の命を奪わなければ成し得ない事なんか?それ以外に方法は無いのか?」

夜天の主は目の前の少年に説得を試みているからである。

はやて本人はあくまで望みがあるなら争いでの決着よりは説得による無血解決の方法を選んでいたいという想いがあるのであろう。

ソアラはそんな彼女に苛ついていた。

(この人・・それなりに力があるのに僕を馬鹿にしているのか?)
ソアラの心中はこんな感じであった、なので、次のセリフをはやてにこういう感じで述べていた。

「あまり僕をなめないでほしいな?貴女はかなりの魔力を持っているのに何でその力を以って僕と戦わないんだ?」

はやてはこのソアラの言葉をだまって聞く。

「今の貴女の行為は戦士であるこの僕を侮辱する行為だよ?神経を逆撫でされている感じですよ・・・この僕の本心を聞きたければ僕に戦って勝ってからにしてもらえませんかね?」

ソアラ・ラピスという少年はこんな感じの精神の持ち主であった。

「そうか・・・そうやったんか」

はやては彼の口から出た言葉を少し残念そうにうつむいて聞いていたが意を決した感じでソアラを見つめ返した。

「分かった、今から私の全力を以って君に対応します・・私が勝ったらその時は君の想い全部きかせてな?」

闇の書事件の時のなのはの様なセリフを言いつつ八神はやては自分の愛杖、シュベルトクロイツを構え直したのである。


「いいですよ・・貴女が勝てば敗者は僕だその時は全て話しますが・・僕が勝ったら・・・その時は・・」

ソアラがはやてに自分が勝った時の条件を言おうとしたその時に。

「ソアラのお馬鹿!管理局に全てを話すとか言ってんじゃねえですよ?」

はやてとソアラの会話にキノが横槍を入れてきたのである。

ソアラの元にキノとマーキュリーがたどりついたのだ。

マーキュリーは相対していた冬弥を探すも居ないのを確認するとキノに勝ち誇る。

「あはは、キノぅ、ヤッパリ私が倒したのよう?此処にアイツいないじゃない?」と彼女マーキュリーは成長途上であるも同年代からみれば発達している胸をタユンと揺らしキノに得意げに胸を張っていた。

キノはそんな彼女に無反応で両目を閉じている少し苦しそうな表情であるも小さくつぶやいた。

「この馬鹿妹にはもう何を言っても無駄ですね・・」



「なんで?レット君もトウヤクンも倒されたんか・・?」

はやては眼前に居る三人を見て今の言葉をつぶやいた。

意気消沈したのか彼女はゆっくりと床に降りたつ。

ファントムペインの三人も同じように降り立った。

「前回は苦渋を飲まされたけど?今回は私達の勝ちよね〜」
マーキュリーはさらに勝ち誇りはやてにタイラスを向けた。

「八神はやて!だったかしらぁ?お父様の命の為に貴女の魔力をいただくわね?」

彼女ははやての魔力のみをいただく宣言をしたそれはもう高らかに。


「成る程な、今までの連続少女誘拐もその、お前達のお父様・・つまりはリーザリオン・ローズの命の延命の為にやったというわけか?」

「!」その場に居た全員が声の方に視線を向けた。

キノが呼び出した蔓の壁から声が聞こえ。

メリッという音と伴にはやての隣に神威冬弥が姿を現した。

「カエストス、蔓の重要点の破壊はこれで最後なんだな?」

彼女に確認を取る冬弥の姿は。

左手のガントレット部分は砕け落ち生身の腕が露出しており、両足のローラーブレード部分は大破していてすでに機能はしていないし鳩尾の部分はマーキュリーの放った技の凄さを物語るようにヒビが四方に伸びているといった具合であった。

<The destruction of an important point was settled with this, confirms a green magician a physical link though is a result examined now, and it seems that the destruction of this important point puts out a considerable advantage to us in the campaign. >

{重要点の破壊はこれで済みました、今調べた結果ですが、緑の魔道士と肉体的なリンクを確認しています、この重要点の破壊は作戦行動的に我々にかなりのアドバンテージを出すと思われます}


カエストスの返事を聞き冬弥はキノを見つめる。

キノはハァハァとかなり苦しそうである。

マーキュリーとソアラはキノの急変振りにうろたえ始めてしまう。

「レットの言っていた事柄を鵜呑みにするほどの無用心でもないんでな・・あの技は正直かなりやばかったがそのまま蔓のことを分析させてもらった、よもや一番ヤッカイな経験者のお前にダメージを与えれるなんてな・・さすがにネットライナースターレットオハラだぜ・・いい仕事しやがる」

キノにそんなことを言った冬弥にはやてが声をかけた。

「冬弥クン、大分怪我してる・・いま治療魔法を・・」

はやてのそんな言葉を左手で制す神威冬弥。

「体の方はなんとも無い、カエストスがかなりのダメージを負ってしまったが作戦行動には支障は無い目の前の三人・・此処できっちりカタつけるぞ?」

冬弥の凛とした眼差しを見てはやてはウン!と大きく頷いた。

ペインの3人のほうに向き直り

「テロリスト、ファントムペイン、連続少女誘拐殺人の容疑で逮捕します!」

はやてのこの言葉を聞いたキノは怒りの表情を見せる。


「何も・・知らない小娘がぁ・・いきがってんじゃねーですよ!キノは・・ここで終わるわけにはいかんのです・・こうなったら奥の手を使わせてもらうデスよ・・」

冬弥により蔓の壁をズタズタにされたことにより、体に深いダメージを負ったキノは最後の手段を取る。

「マーキュリー・・ソアラ・・これは使いたくなかったですがキノが奴等を甘く見ました・・恨み言は後で聞くです・・」

キノは二人の足元に魔方陣を出現させた。

「何をしようと言うの?キノ・・」マーキュリーは不安になりつつキノにそう問いかけると、隣のソアラがうめき声をあげた。

「うあぁぁ・・・」とソアラは苦しみだした。

「ソアラ?」とマーキュリーは弟に問いかけるも自分にも激しい痛みが全身を襲いだしたのである。

「うううう・・・」と嗚咽を漏らすマーキュリーとソアラの2名。

はやてと冬弥はこの様子を身構えて見守る。

不意にユニゾンしていたリィンUが肉声をもって呟いた。

「エネルギー化です・・これは危険です」と

マーキュリーとソアラの姿は以前海鳴でライナーが見せた姿と瓜二つの状態になる。

違う点といえば、赤い眼と銀色の発光体になったマーキュリーと緑の眼と青い発光体になったソアラと言う点である。

「あれは・・速人クンが以前なったイレイザーの姿?」

はやてはまだ記憶に新しいその発光体を見たことがあったためにそう言葉に出していた。

「イレイザーの力は無いですがそれに匹敵する力は持っているみたいです」リィンUが肉声で更に続けた。

「解決策はないん?リィン?」はやては急いで答えを出せと生まれたての祝福の風を急かした。

「リィンの記憶・・まだはっきりしてなくて・・少し時間がかかります・・すいませんマイスター・・」
肉声のリィンの声は今にも泣きそうな感じである。

なんとも頼りないこの返答にはやては苛立ちを感じたのだが。

隣にで聞いていた冬弥が。

「・・俺が何とか時間を稼ぐ・・リィンそれまでに記憶を呼び起こせるな?お前の記憶が今は頼りなんだ、泣いてる暇は無いぞ?ここが頑張り所だ、お互いにな?」

そういい神威冬弥ははやての前に躍り出た。

<..remainder.. 35-full drive mode minute>

カエストスのフルドライブの残り運用時間発声音がその空間を支配した。


 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
      亡霊と傷(後編)













あとがき

どうも南です、後編やっとお届けできました、しかしまだ決着はついていません、次の話は近日中にあげられればと思いますがどうなることやらです。

では次回でお会いしましょう。






メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.103 )
日時: 2009/10/17 15:22
名前: 南透

八番プラント内部。


薄翠の光を体にまとった翠の魔道士キノ・ジェダイト、紫の長いマフラーがイヤに目立つグレイファントム部隊長アイスマンの両名は、プラント内部で所狭しと空中での接近戦(ドッグファイト)を繰り広げている。

いつの間にか愛用のデバイス、スィドリームを手に持ちアイスマンに攻撃を仕掛けるキノ。

冬弥達三人にしかけたグリーンインフェルノを呪文詠唱無しで打ち出す、デバイスの先端から広範囲に打ち出される翠色の水状の針の雨は相対している最強であり最恐の灰色の亡霊を、追い込みにかかる。

「ふ・・お得意の魔法か・・だが」

アイスマンは誰に言うでもなく呟き愛機アスクレピオスに魔力を送り、無詠唱でその魔法に自分の魔法をかぶせていく。

周囲が一気に冷え込み始め、その温度は絶対零度の域にまでたっする。

アイスマンに襲い掛かる無数の翠の雨は彼に触れる前にその力を凍らされ落下していく。

すべて凍らされたグリーンインフェルノはプラントの床に落とされその衝撃が引き金になり派手に爆発を始めた。

お互いに動きを止めにらみ合う両者、遠くのエリアでドウン!という何かを破壊する音が連続で鳴り響きお互いの耳に入ってくる。

その音を聞いた亡霊と傷のリアクションには差が生じた。

苦しい表情を出したのはキノであり、ニヤリとしたのは最強の亡霊アイスマン。


「どうやら、レットが君の正体に気がつき、冬弥が動いた・・という所かな?」

このアイスマンの話しかけにキノは何も答えない。


いや、答える余裕が無くなった、というところか。

アイスマンは続けた。

「あと一息で君の能力も暴かれるといった所か、諦めて此方の縛についたらどうだ・・キノ・ジェダイト元三等空佐?」

アイスマンの問いかけにキノはやっと反応をした。

「キノを・・その階級で呼ぶんじゃねぇです、レクサスアルピーノ!」

アイスマンを睨むキノの瞳は片方が赤くなっていた。








「ウアアアァァ」エネルギー化した二人は八神はやてをその標的と定め声をうめく様に出し突進してくる。

「はやい!」シュベルトクロイツを構え一言そうもらす夜天の主。

ヒュン!と彼女の目前に躍り出る三本目の剣。

<..remainder.. 35-full drive mode minute>
{残り有効時間三十五分}

カエストスのフルドライブ有効時間を伝える声が鳴り響く。



「分っているな?カエストス!」冬弥の言葉にカエストスは応えるように次の言葉を言う。

<A.C.S stand by> 「ドライブ!」<ignition!>

ギュイイイイイイとカエストスの駆動音が鳴り響く。

普段なら聞かないこの音に彼女が如何に無茶をしてるかが伺える、この音に青ざめたのは他ならぬリィンUであった。

「カエストス無茶です!今の状態でACSなんて行ったら・・カエストス壊れちゃいます」悲鳴と同等の声を上げる。

< no problem・・ it is in the delimitation and applying about this fight only this>

{問題ありません、この戦いまで持てばいいのです}

カエストスのはっきりとした主張にリィンは何も言い返せなくなる。


冬弥の左右の肩に三対の両方で計六枚の黒鉄色の羽がシュンと音を立てて出現する。

Accelerate Charge System{アクセレートチャージシステム}瞬間突撃を行う際にのみ出すスタビライザーである。

「君等二人は、俺が必ず守る・・・」エネルギー化したマーキュリーとソアラ、その奥にいるキノを見据えながら、神威冬弥ははやてとリィンにそう言うのであった。


< ..Shockwave..>

カエストスの発声の元、彼の右足の蹴りが横一文字に蹴り出される。

その蹴閃(しゅうせん)はそのまま衝撃波となり赤紫と青い発光体に迫る。

「!」二つの発光体は光る両腕で自身の体をガードしはやての元に来る前に突進を止めざる得なかった。

「いまだ!」

冬弥が初手にこの蹴りによる衝撃波を好んで使用するのは、今の様に相手の動きを一時的にではあるが食い止める目的で使う。

それは、現在自分が最も信頼を置く技を使う前触れでもあったりする。

「鳳凰院流、双竜脚(そうりゅうきゃく)!<A.C.S Dragon Kick>

両肩のスタビライザーが大きく伸び冬弥の体の安定を保つ。

瞬間突撃に加えて鳳凰の技の使用というかなりの無茶をする彼の想いを汲み取るように、カエストスは必死にバランス制御をしていく。

彼女以外のインテリジェントデバイスではこの二つの同時制御などかなり難しいといわざる得ないし、通常状態の彼女でもこの制御はかなりの難易度である。

だが、主人の想いを実現させるべく自身にかなりのダメージを負っている状態でさえも必死に制御をしていった。

冬弥がまず狙ったのは青い発光体であるソアラ、双竜脚の一発を浴びキノの足元にまで吹き飛ばされる。

続けてその蹴りの反動を利用して、空中で体をクルクルと縦に回転させ赤紫の発光体に接近し踵落し(かかとおとし)の要領で回転力を増した蹴りをマーキュリーに浴びせた。

ソアラと同じ様にキノの足元まで吹き飛ばされる。

「・・・」それを観察していたキノは、無言で右手を真上に向ける。

右手から緑色の光が二人にシャワーの様に浴びせられると、何事もなかったかのように立ち上がる発光体二体。

<・・It is a considerably troublesome other party ‥ Can you hold down really by your technique ‥?>

{・・かなり厄介な相手です・・マスターの持ちえる技で果たして押さえ込めるのでしょうか?}

カエストスがかなり弱気な発言をする。

いままでの彼女の経験から言うと、冬弥の放った技(双竜脚)は彼の技の中で最も安定した破壊力を有してる技であり、これを食らった相手は今までノーダメージという事は無い。



「だが、リィンが記憶を取り戻す時間さえ稼げればいいそれまでは持たせる・頼むぞカエストス」

冬弥自身この戦いで彼女にかなりの無茶をさせているのは承知である、だが今はそれをしてでも時間を稼ぐために激励をする。

<It understands.>{分っています・}

<full drive remains and 20 minutes in effective time. > {のこり時間20分}

冬弥の胸の中央にある赤い宝石を模した発光体が明滅しフルドライヴの残り時間をカウントする。





(リィン、まだか?このままでは冬弥クンも危ない!早くおもいだすんや)

(ご免なさいマイスター・・まだ思い出せません)

まだ時間がかかる、はやてはリィンとは別に打開策がないかを思考していた。

(どこかに糸口があれば・・)思考をはりめぐらせて、冬弥が相対する発光体二つ、そしてそれを制御する翠の魔道士を見つめる八神はやて。

「あれは?」はやてが見つけたもの、それはキノの呼吸であった、彼女のわずかに上下する胸と自分達を分断した巨大な蔓の壁が同じような動きをしていたのである。

はやての脳裏に思い出される二つの言葉。

レットの”蔓に気をつけろ!”

冬弥の”重要点の破壊”だった。

蔓を見つめ思考を更に加速させるはやて。

(この巨大な蔓の壁、普通の魔道士だと、どうにか出来るサイズではない・・でも私なら可能かもしれへん)

はやては更にカエストスの言葉を思い出す。

カエストスはこう言っていた、解析は済みました蔓と翠の魔道士は肉体的リンクをしている様だ・・と

(なら、この蔓自体に大きなダメージを与えれることが出来れば・・この状況を打開できる?)

はやてはこの三者の言動とキノと蔓の奇妙な動きの同調から蔓に対しての攻撃を考え実行に移す事にした。

「・・よしアレでいこう!」はやてはそう声を出した。

(マイスター何を?)リィンUが彼女の意図を理解できないという口調で聞くも。

「リィンは記憶の手繰り寄せに集中しててな?」と返事をするだけである。

(私は私に出来ることをする)そう念じ魔法の行使準備に入る、夜天の主。

シュベルトクロイツを右手に持ち直し左手をフリーにして、その手に魔力を集中させて声を出す。

「グリモア(戦術魔道書)オープン!」

はやての掛け声を起点に夜天の書がその左手にボン!と音を立てて現れる、本が開きバラバラとページがめくられていく。

はやてが選んだ魔法の詳細ページにたどりつきそこが見開きになる。

ギン!と音を立てて足元に白い”六角形の魔方陣”が形成された。

「アーク式は初めてやけど・・この場面にこれほど合うてる魔法は他に無いはずや、スリザリン、アンタの魔法使わせてもらうで!」

はやてが選択した魔法とは、天の騎士(エインリッター)の一人スリザリンが彼女に送った、光熱系の上位魔法であった。

「天地遍く、火勢(かぜい)の者達よ・・夜天の主八神はやてが願う」

リィンのとのリンクを使わずはやてのみでの魔法の行使・・つまりは広域攻撃である。

「今この場に馳せ参じ目の前の防壁をその業火で焼き払え!」

詠唱を完了し愛杖を高々と振り上げる。

ヒュンヒュンと鉄十字の中心に炎の渦が幾重にも発生しそれが重なり合っていく。

重なりあう炎はやがて白色になり光を増して輝きだす。

はやての口から発動キーが叫ばれる。

「アクチニック・バースト!」

ビュオン!という音と共に杖の前に出来上がった炎が重なり合った光の球はいくつもの小さい球となり蔓の壁にドンドン!と音を立ててぶつかっていく。

その光景はまるで獅子座流星群のように蔓の壁降り注いだ。

彼女の放ったアクチニックバーストはキノの召喚した蔓の壁をいっせいに文字通り焼き払いはじめた。

ゴウウと唸りをあげ、光の球が着弾した所からかなりの温度の炎が出現し周囲の酸素を取り込み余す所無く熱の抱擁を繰り返していく。

「ギャアアアアアア」と頭を両手で抱え激しく左右に振り悲鳴をあげるキノ。

それを見て自分の判断は間違っていなかったと確信するはやて。

よし!と小さくガッツポーズを取るのであるが、その行為は反って逆効果になったとすぐに思い知らされるのである。


「こんのぉ・・人が大人しくしていれば・・・つけあがってんじゃねぇです!」

亜麻色の長髪を携える頭を両手で押さえつけながらも声を出すキノは。

「こうなったら魔力持ち帰りなんて甘いこと言ってられんです・・お前等・・ぶち殺す!」


「させるか!」相対していた発光体の二名を振り払い冬弥はキノに攻撃を仕掛ける。

キノはそのACSで突撃力を増した冬弥のチャージを必要最低の動きでかわしてその間にマーキュリーとソアラを盾のように配置をし、進入を拒む。

更に二人を使い動きを封じるのであった。

二人に捕まえられた冬弥は、それの振り払いを試すのであるが、予想以上に力が強く、彼の100%の魔力使用をもってしてもすぐには自由にさせてくれない。

冬弥を冷たい視線で見下したキノは。

「おめえは後ですそこで大人しくしてろです」

キノははやての方に怒りの視線を向け彼女に対しホーミング(追尾)性能を付加した砲撃魔法を無詠唱で放ったのである。

右手から放たれたかなりの太さの砲撃魔法はまるで大きなヘビの様にはやてを襲うのである。


その魔法の威力は、砲撃魔法に疎い冬弥でさえもあたれば命など一瞬で吹き飛ぶと確信できるくらいに強大なものである。

「はやて、避けろ!邪魔だお前達!」彼を押さえつける発光体を魔力と体力の両方で必死にはずしにかかる。





はやては地上に降り立っていたのだが再び中空に飛び上がり緑色の砲撃から逃れようと回避の軌道を取っていく。

しかしホーミング性能を付加されている巨大なヘビは執拗に彼女を追尾しそのキバをますます迫らせた。

「どけよ!はやてが危ないんだ!」冬弥はもてる力を全て使い2つの発光体の呪縛よりやっと逃れた所であった。

<..Flash M..>とカエストスが発声途中で黙り込んでしまう。

ここまでの無茶がここにきて裏目に出た、人間で言うのであれば軽い失神を彼女がおこしてしまったのだ。

「カエストス、ここで踏ん張らないで何処で踏ん張るんだ!目を醒ませ!」

<Flash Move..>

カエストスの意地であった、主人に叱咤激励されやっとの想いでフラッシュムーブの構築式を引っ張り出しそれを主人に付加する。

ACS状況下での高速移動、巨大な命を奪うであろう大蛇にむかって冬弥は文字通り閃光になった。

(間に合え、間に合え、守るとさっき約束したばかりなんだはやての所に間に合え!)


しかし無情にもわずかの差のタイムラグが彼の切なる想いを引き裂く。

「もう・・・駄目」はやては緑の大蛇状の砲撃の追従速度に、自分の速度ではかわしきれないと悟る。

「マイスター!あきらめたらそこでおわりです!」

リィンUが自分から彼女とのユニゾンを解き、主と大蛇の間に出現し叫んだ。

小さい体を大の字に目一杯大きく見せていた。

「リィン・・なにを?」

はやての瞳に移る彼女の手には、カレンから託されたあの蒼い魔道書、蒼天の書が握られていた。

彼女(リィンフォース)は矢継ぎ早に魔法を行使するための詠唱をした。

「蒼天の時を駆ける、守りの光よ、我が主を守る御盾を!ランパート!」


リィンUが使った魔法、それは、あのミルズのアダマンキュイラスのホストであったクローソーが得意とした魔法。

闇のクリスタルのバイパス装置の破壊エネルギーよりなのはとユーノを守りきった鉄壁の城砦と呼ばれる守護魔法である、すなわちそれは混濁していた彼女の記憶の手繰り寄せが完了したことを意味していた。

リィンの目前で白く輝く強固なバリアが出現しキノの放った魔法を真っ向から食い止めた。


バチバチと激しく攻め込もうとする大蛇とそれを抑える鉄壁の城砦。


「リィン無理や!今のアンタの魔力でランパートは消費がでかすぎる!」
絶叫にも近いはやての叫びが戦いの場に鳴り響く。


「カエストスだって・・頑張ったんです、リィンも頑張るです!」

真剣な表情でリィンはそう応え、ランパート維持にその魔力を集中させる。

だが、キノの怒りのエナジーを上乗せしている大蛇は彼女の魔力を削り取るようにその威力を弱めることは無かった。

「そんなチャチなバリアで・・キノの最大砲撃魔法である”リガジーテーション”を食い止められるもんですか!おめぇ達はその魔法で死にやがれです!」

「止めて見せます!」キノの声に反応するリィンであるが魔力量の差か遂に城壁にヒビが入り始める。

もてる魔力を全て維持にまわしたリィンはそれでも諦めないがこの行為は無謀とも取れる。

「リィン!無謀や!」
はやては末っ子のこの行為をやめさせるべく声を大にして叫ぶが、末っ子ははやての言葉を聞き取れるほどの余裕も無かった。

<Make the barrier become a hit a small friend. >
(小さき友よ、そのバリアをブレイクさせて相殺させなさい)

はやての声を聞く余裕が無かった祝福の風がこの声には反応できた、カエストスから送られた念話である。

「!」リィンは素直にこの声の指示したバリアブレイクを実行に移した。

ブレイクしたランパートはいうなればリアクティブアーマーと同じような効果を出したのである。

常に前線で経験を積んで来たデバイスならではの戦術、リガジーテーションとブレイクさせたランパートの威力計算の試算を瞬時にしイコールとはじき出したのである。

彼女のシュミレート通りに威力を相殺される大蛇リガジーテーションであるが、至近距離にいたリィンとはやてはこの爆発に飲み込まれそうになる。

体積の小さいリィンはこの爆風に吹き飛ばされる。

「リィンフォース!」はやては爆風でとばされた末っ子を抱きかかえるように捕まえ自分の胸元に納める。

ドドンッドン!といまだに爆発を続ける2つの魔法の威力ははやての方にも影響を与える。

リィンを助けることに意識を集中した彼女は、その爆風でプラントの壁に体を受身ナシに強く叩きつけられてしまった。

「ぐっ」打ち付けられたショックでうめくはやてはそのまま床まで落下してしまう、意識混濁による飛翔魔法の効果がきれた事による墜落。

意識が混濁してもリィンの事は必死に守ろうと手に力を込めている。

頭から床に落下していく八神はやては朦朧とした意識のなかで自分の下に駆けつける黒鉄色の閃光を見た。

「冬弥・・・クン」

落下してくるはやてをうまく抱きとめた冬弥は意識を覚醒させようと必死に声をかける。

「はやて、リィン、しっかりしろ!」

壁に強く体を打ちつけたはやては、抱きかかえたリィンの安否だけをした。

「うう」と唸るリィンを見た所で、その意識を手放し冬弥に全体重を預けた夜天の主。

「はやて!」冬弥は彼女に声をかけるがその声に反応したのはリィンだった。

リィンははやての手の中から冬弥に願う様にしゃべる。

「冬弥さん・・・あの二人は・・通常の魔法では倒せません・・生命の力を使わないと無理なんです・・」冬弥にそこまでしゃべったリィンもまた意識を手放した。

「リィン!」冬弥はリィンの言った”生命の力”のキーワードに鳳凰院のある奥儀、真技想波(しんぎそうは)をダブらせる。

(おれにつかえと言うのか?アレを・・しかし俺は・・)

神威冬弥、この状況で、戦いという物を一瞬であるが忘れた。

この隙を逃すほど相手は甘くなかった。


冬弥に襲い掛かる発光体の二人は手刀を槍のようにして冬弥もろともはやての命を絶とうとしていた。

「しまった!」彼は残りの魔力を背中に集中させはやてとリィンだけでも助けようと、自分を盾にしてはやてを抱きかかえた。

(このまま俺が死んでもイイ、この2人を守れるなら!)

意を決して背中に魔力を集中し目をとじた冬弥だった。



とおくからギュイィィィという回転音が近ずいて来ることをその時は分らなかった。












気配で自分の背中を貫こうとするのが分る。

ドン!と音がしたのであるが、自分にくるべきはずである衝撃がこなかった事に違和感を感じ、後ろを向く冬弥は、驚きのあまり声を出していた。





冬弥が驚いたのも無理も無い、ここにいるはずが無い彼のシューティングアーツの師匠とも言える女性。

グランガイツ隊、クイント分隊隊長、であるクイントが、彼を守るように、マーキュリーの右手とソアラの左手を自分の両方のてで掴みその突進を食い止めていたのである。

彼女の体を覆うバリアジャケットは既にぼろぼろで、左のリボルバーナックルは大破しておりその機能は完全に停止している、なにより彼女の右わき腹からは彼女の命の象徴ともいえる血液がドクドクと流れ出しているのである。



「セン・・セイ?」冬弥は情け無い声を出すことしか出来なかった。

クイントはそんな冬弥を後ろにして声をかける。

「情け無い声を出すんじゃないの、君はこんなところで終わるために今まで生きてきたの?」と問いかけた。

冬弥はこの問いかけの真意が分らず。

「お、俺、この二人を守ると、約束をして・・」

クイントはそんな返事しか返せない冬弥を後ろに感じ激励の意味を含め叫ぶ。

「冬弥!レット君からの伝言よ、あの翠の魔道士を止められるのは君の力しかできない、羽ばたけ!」

クイントはそう叫ぶと、エネルギー化している二人を力任せにぶん投げた。

その威力は絶大で吹き飛ばされた二人は又もキノのところまで戻されてしまった。

その距離約120m。

クイントはその行為が絶命の引き金になったしまったようだ、投げ飛ばしたあとにその場に崩れるように倒れこむ。

「先生!」冬弥ははやてを静かに横たわらせ、クイントのところにいき倒れこむクイントを抱きとめる。

「先生、しっかりしてください!」

クイントに話しかける冬弥であるが、クイントは自分の死期を悟ったのか、冬弥にやさしく語り始める。

「あの時の答えをしていなかったわね?冬弥」

クイントの表情は、過去に彼が一度みたシーンを思い出させる、リーザを誤って刺し貫いた時の事を。

クイントは冬弥に母親のような表情で語る。

「冬弥・・今まで君が私から学んだ事、そして今こそ本当の”鳳凰の拳”を使いなさい・・君は人殺しの技しか無いと言い切ったよね?」

冬弥にそういいながら彼の頬に左てを当てるクイント。

「それは間違いなんだよ?人を殺せると言う事は逆も可能なんだ、人を助ける事もできるのよ?」

冬弥は当てられたクイントの左手を自分の右手で握りなおす。

「いい?レット君と私にその力をみせて?あそこに居るでしょう?レット君が」

クイントは冬弥の右手をレットが存在するであろう場所に誘導した。

「レット!」冬弥は彼の変わり果てた姿を確認し彼の瞳の瞳孔が開いた。

クイントは冬弥に最後の力で語った。

「冬弥・・君の想うまま鳳凰を羽ばたかせなさい、君なら出来るとレット君は言っていたわ・・私も・・・そう・・おもう・・」

クイントはそういいかけて息を引き取った。

「先生・先生!」クイントの死を見た冬弥、レットの変わり果てた無残な姿、はやて達を守りきれなかった自分のふがいなさ、これらが彼の心を支配していく。

クイントをその場に横たわらせ、彼女の左手をその頬にあてながら嗚咽する。

「どうして?・・どうして・・俺と関わる人たちは・こんな目にあうんだ・・」

クイントの冷たくなっていく左手を彼女の体にのせて、冬弥は立ち上がる。

キノたち三人はその彼の姿に目を見張った。

まるで何かの力に目覚める前触れのような張り詰めた雰囲気に、行動判断をしかねるキノ。

立ち上がった冬弥の脳裏には。

リィンの言葉、生命の力。

レットの羽ばたけ!。

はやての、復讐からは何も生まれない。

という言葉が飛び交い、最後にクイントの、鳳凰の拳は人殺しの技じゃない、助ける事も出来る。

更に彼女の死という悲しみが、彼を真の力の覚醒へと導いた。


冬弥の体からまるで鳥が羽ばたくような感じで黒鉄色のオーラが噴出し始め。

それは大きな鳳(おおとり)となり天に向かって飛び立とうとする。

キノたち三人の方に向き直り表情を見せた、神威冬弥は。

「俺はもう、何も想わず、何も念じない・・ただ目の前に、たちはだかる相手を止める」

ドン!と体から黒鉄色の鳳のオーラが天に羽ばたくように飛び上がった。








 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
          神威 覚醒






あとがき

どうも南です、ようやっと、終りをみせる亡霊と傷シリーズです、色々盛り込みましたがいかがでしょうか?

次回は冬弥にしては珍しい無双話になる予定です。

では次回でお会いしましょう。
メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.104 )
日時: 2009/10/23 17:04
名前: 南透

「俺はもう、何も想わず、何も念じない・・」

黒鉄色の鳳(おおとり)のオーラを羽ばたかせた冬弥はユラリとファントムペインの3人の方に体を向けた。

その心情に怒りはなく喜びも無く、ただ悲しみの先にある境地、無想無念(むそうむねん)この一語に尽きる表情であった。

今までの彼の人生は常に悲しみが付きまとい、少なからずそれが生き方に影響してはいたが、ミッドにきて初めて家族の温かみという物をを与えくれたクイントの死は今までの彼を一歩さらに歩ませる事となった。

無想無念の境地、これこそが神威が超えなければならない最終試練、神威一族が一子相伝を守るのもこの境地を伝えるためでもある。

奇しくもこの機会を与えられなかった神威冬弥はここにきてその試練を超えたのである。

<sorry master..System AllDown..>

カエストスがフルドライブ運用終了そして彼女自身の限界を告げた、胸のプレート中央にある赤い宝石を模した発光体が明滅し光を閉ざす。

「デバイスがダウンしやがったですね?これでもうおめぇは勝てんですよ!」

キノは冬弥に対し勝利宣言をし二発目となる”リガジーテーション”を放った。

「これで・・おっ死ねですぅ!」

冬弥に迫る”大蛇リガジーテーション”はやてを狙った時よりも遥かに強大なそれが襲い掛かる。

「二人とも・・あの黒帽子を殺すんです・・いけ!」

キノはさらに発光体となっているマーキュリーとソアラに冬弥の抹殺を命じた。

「・・・」無言で突進をかける二人。


悲しみの鳳凰は三人の動きを確認した上で体全体にオーラを纏い、太極拳の様な構えを取った。

迫るリガジーテーションを両腕の振りだけで砲撃の射軸をずらすと言う動きを見せた。


キン!という音が鳴り両腕を左右に動かした冬弥。

その軌跡は真円(しんえん)を描き大蛇と相打つ。

リガジーテーションは冬弥には当たらずに彼の右脇に反れて後方の壁に命中しその効果を消していった。

「な?馬鹿な?このキノの最大の砲撃魔法をただの腕の振りだけで反らした?」

冬弥は続けて、迫る二体の発光体に対し両腕を体の前でバッテンを作るようにクロスさせた。

左から赤紫色のマーキュリー、右から青の発光体ソアラが神威に迫る。

冬弥はクロスさせた両手に黒鉄色のオーラを集め二人が回避不能な距離まで接近すると。

その腕のクロスを無造作に解き二人のちょうど鳩尾(みぞおち)にあたる部分に拳を命中させた。


「ぐはぁ」と同時に声を漏らす二人、発光体になって初めて出したであろう肉声であった。

鳩尾に命中した鳳凰の拳はただの拳(けん)ではなかったようだ。

その場で苦しみだした二人の体はその光を徐々に弱めていき、完全にエネルギー化する前の状態に戻ると崩れるように倒れこんだ。

「マーキュリー、ソアラ!」倒れこんだ二人に叫ぶキノであるが、冬弥のただならぬ気配に彼に視線を注視させるしかない。

「・・後は、お前だけだ・・」
表情を読み取れない悲しみの能面をつけたような神威冬弥は。

短く言葉を発するとオーラをさらに強めて、一歩一歩ゆっくりとキノにその歩みを進めていく。


「こいつ・・」2つの手駒を失い明らかに動揺するキノは、リガジーテーションの連発をし出した。

ドンドン!と撃ち出される大蛇達であるも、冬弥の作り出す鳳凰の技の一つである。

真技{円界}(しんぎ、えんかい)にその全てを反らされてしまう。

全てを至近距離であるも避わした冬弥はつぶやく。

「もう、お前も終わりだ・・・」

左手に残った力を収束するように集めていく冬弥はさらに声を出す。

「ファントムペイン・キノ・ジェダイト・・お前をここで止める!」

A.C.Sの効果は既に切れているのに関らずそれ以上の速度でキノの眼前に迫った冬弥は力を集めた左手をキノの顔面に向けて突き出した。

「鳳凰院流、神威格闘術、壱の拳 空鳴拳!(いちのこぶし くうめいけん)」

キノの瞳には迫る冬弥の左手の拳が開かれ避ける間も無いまま顔を掴かまれた。


ドウ!という音と共にキノに空鳴拳をヒットさせた鳳凰の拳継承者、神威冬弥。

「うあああ・・」キノは苦しみのあまりに呻く。

空鳴拳をヒットさせ、軽いキノを左手でつかんでいる冬弥はそのまま彼女を自分の頭上にまで持ちあげた。

まともに威力を食らったキノの体は徐々に黒鉄色のオーラに包まれていく。

彼の振り上げられた左腕の下腕部を両手でつかんだキノは冬弥にしゃべりだす。


「ここまでやられてしまっては、このキノの奥の手の奥の手・・でお前共々別空間に閉じ込めてやる・・」

そうしゃべると彼女はマーキュリーとソアラに行ったのと同じように今度は自らが発光体化しようとする。

「!」異変を感じた冬弥は、空鳴拳の最終工程を行おうと左手に力を込めるのであるが、キノの両手がそれをさせないように翠色の光を放っていた。

「ククク・・ここでキノは倒されてもかまわないんですよ?おめえ達を別空間・・Nのフィールドに捉えられるんですからね・・」

しぶといキノは、そういい体に残っている全ての力を表面に出すように冬弥の腕をつかんでいる手に力を込めた。

「く・・」振り上げたままで、苦しい表情を出した冬弥にキノは満足したのかさらに力を込めていく。

「ここでおめぇ達の終わりは決まっていたことなんです・・・よ・・?」

最後が疑問系になったキノは、冬弥の背中のオーラがある人型(ひとがた)に変化するのを見た。

冬弥の背中にはあのリーザオキシーと思える人物のオーラが現れた。

「おめぇは・・・リーザ・・・」

リーザはキノに語る。

「Nのフィールドは作らせない・・・キノ・・貴女はここで冬弥に倒されるべき・・・」

リーザはそうキノに語りエネルギー化を阻止するようにその左手を冬弥の左肩に添えた。

バチバチと翠と黒鉄の色が激突している中にさらに紫の色の力が加えられた。

これにより空鳴拳の威力が増し、キノのエネルギー化する力を押し戻し始める。

「な?こんな力があのリーザに?」

キノは信じられないという表情をする。

勢いを増した空鳴拳は完全にキノのちからを彼女の体の中に押し戻した。

冬弥はキノにその技の完全なる威力を与えるために声を出した。

「一撃!必倒!」(いちげき、ひっとう)

左腕全体に集まっていた彼のオーラはその言葉を皮切りにキノの体を貫くように真上に伸びた。

左手の掴みから開放されたキノは真上に飛ばされて行く。

黒鉄色に完全に体が染まりはじめた。

「ここまでやるとは、正直思ってませんでしたね・・残念だけど今回はキノの負けにしてやるです・・・今度は必ずおめぇたちを殺してやるですよ?」とつぶやき、空鳴拳の威力によって完全にその姿を散らせた。

キノを倒した冬弥は、既に立ったまま意識をなくしていた、そしてそのまま背中から倒れこんだ。

背後に現れていたリーザのオーラはやさしく彼を抱きとめ彼に語る。


「冬弥・・また会う日が近いかもしれない・・その時まで・・おやすみなさい?」

冬弥を静かにその場に横たわらせ彼女のオーラもまたその場から姿を消した。







八番プラント




アイスマンと相対していた、オッドアイのキノは、動きを止め彼に語る。

「レクサス・・・この場はあずけるですよ・・まさかキノを倒すとは・・あの黒帽子をかなり侮っていたようですね・・」

「逃がすとおもうか?」

アイスマンは彼女を逃がすことはしないという事を行動で示す。

アスクレピオスにフルドライヴを命じようとするのだが。

「いいんですかね?ソレを命じてしまって?」キノはニヤリとして言う。

「バグス化すればあの時の二の舞になるですよ?キノが何の力を持ってるのかレクサス・・忘れたわけじゃあるまいでしょうに?」


キノ・ジェダイト・・彼女は次元世界でも稀有なネイチャー・サマナー(自然召喚士)と呼ばれる存在である。

自然界に生息する、植物と小さな動物や虫などを思いのままコントロールできる支配権を持つ魔道士なのである。

アイスマンのアスクレピオスに搭載されているOS(オペレーションシステム)
BAMOSは簡単に言うと、昆虫を集め甲冑を形成する仕組みになっている。

彼女にとってはこの状態になってくれたほうが返って戦いやすいのであるが、この事を醸し出してでもこの場から引かねばならぬほどに疲弊し始めて来ていたのも事実であった。

「あの時の二の舞はごめんですよね?」さらに何かあると思わせるような口ぶりは、さすがに三等空佐までいっているわけじゃなかった。

事実アイスマンはペインが離反した時にこのキノにバグス化を仕掛けて逆に返り討ちにあい、命を落としていたのである。

アイスマンの一瞬の躊躇を見逃さなかったキノは追い討ちをかける。

「今回はこちらが引き下がってやるって言うんです時を置いて、こっちっから会いに行ってやるからそれまで生きてろです」

キノはアイスマンにそう言い放ちその場から姿を消した。



グランガイツとの共同捜査は。

まだ・・・始まったばかりである。


現在の状況。


ゼスト・グランガイツ ロストロギアと思われる物体を入手、これを持ち帰り帰還。

メガーヌ・アルピーノ ゼストと共に行動したため同じく帰還。


アイスマン キノと相打ち、これを逃すも、すぐさま冬弥たちの現場に赴き、ペインチームの2名を捕獲、他3名とリィンを救助し帰還。


スターレット・オハラ キノのオールレンジ攻撃により重体、魔道士として再起不能となる。


八神はやて 十二番プラントでのペインとの激突の末に全身を強く打ちつけたことによる一時的な全身麻痺に陥る。

リィンフォースツヴァイ 魔力の酷使によるための意識不明状態に。






クイント・ナカジマ 今回の唯一の殉職者となる。


カエストス 大破に近い中破による一部機能の完全停止。


マーキュリーとソアラ アイスマンにより逮捕、現在集中治療室で絶対安静の状態。




神威・冬弥 真技想波の無茶な使い方による左腕の打撲 なれない力を使ったためによる魔力体力の激減等による意識混濁のために集中治療室行き。




 −魔法少女リリカルなのは ツインエンペラーー
         若神(わかがみ)







あとがき

どうも南です、亡霊と傷シリーズやっと書き終わりました。

こんな物でも感想いただけると嬉しいです。

ではでは次回でお会いしましょう。


メンテ
Re: 魔法少女リリカルなのは 星の道光の翼 ( No.105 )
日時: 2009/10/30 15:17
名前: 南透

何も無い空間、唯ひたすらに黒い色だけが支配する所。

八神はやては、一人その空間にポツンと全裸で浮いていた、どこかに行く様に体だけはスー、っと動いてる感覚があった。


「ここはどこや?」

辺りを見回しても、手がかりになるような物は無く、黒い空間だけが唯ひたすらに広大に広がっていた。


存在するのは唯一人、八神はやてだけだった。

自分ひとりだけ・・この感覚が彼女の心を支配していく。

まだ魔道士として覚醒する前の、あの感覚、一人だけで存在しているのか、そうでないのか?

曖昧な感覚・・・久しく忘れていたこの感覚に。





「私、寂しいんか・・心細い・・」と自分の体を自分で抱きしめる。

「怖いんや・・この感覚は・・すっごい怖いんや」自分の存在を確かめる様に二つの腕に力を込めて一人で自分を更に強く抱きしめる。


「誰もいないの?」声をだし他に存在がないかを確かめるはやてであるが、返事はなく更にこの黒い広大な空間は、はやてに恐怖を植えつけていく。

「だれか!・・誰かいたら、私に気がついて!」

両目を閉じてその目尻から涙の飛沫を飛ばし叫んだ、少女 はやて。

「大丈夫、貴女は一人じゃない・・・」と声が聞こえた。

「!」はやてはその声の方に意識を向けた、声の方に視線を送ると、黒の空間に紫色の光の珠が、ポワンと現れた。

「・・だれ?」はやては紫色の珠に問いかける。


紫色の珠は。はやての問いかけに応える様に次第に大きくなり、一人の女性の姿を形どっていく。


はやてよりも高い身長、シグナム程の背丈であろうか。

美しい紫掛かった白い長い髪、鋭い視線を作り出す金色の瞳、そしてすみれ色のドレスとそれにマッチするロングブーツを履いた女性。


はやてはこの女性を知っている。

いや見たことがあるといったほうがいいか、どちらにしろ名前が声に出た。

「貴女は・・リーザさん?」

以前、冬弥の部屋で偶然見かけた、スナップ写真の中の人物の一人の姿と、目の前の人物の姿は酷似していたからであった。

リーザはその鋭い視線の金色の瞳からは想像ができないほどのやさしい笑顔を作り出し、少女に笑いかける。

「大丈夫、貴女は一人じゃない・・」彼女は、怖くて涙を流していた少女の近くに寄りそい語りかけ、ないている少女を抱きしめた。

一瞬吃驚したはやてであったが、リーザに抱きしめられ、一人でいる時のあの感覚がどんどん薄れていくのが理解できた。

「あったかい・・・」リーザの胸の中でそう呟き落ち着きを取り戻していく少女。


リーザはその少女をやさしく見つめ語りはじめる。


「此処は冬弥の心の中・・・入り込めたのは、貴女が初めて・・・」


「?」リーザが何を言っているのか理解できないはやてはリーザの金色の瞳に疑問符を浮かべた表情を作り出す。

「冬弥クンの心の中?」

はやての問いかけにリーザは応えずに話す。

「あの子を・・冬弥を・・救ってあげて・・」

リーザははやてにそう語りながら少女を更に抱きしめる。

「あの子は、初めて私以外の存在に心を開き始めている・・私ではあの子を救うことはできない・・・お願い・・冬弥を救ってあげて・・」


はやてとの抱擁を解き、リーザは黒い空間に消えていった。

「まって!リーザさん!それってどういう・・・」と言いかけたところで。

黒い色の空間が、リーザノいたところを中心として白い色に変化しはじめ、光を帯び始める。

その光ははやてを包み込み、はやての瞳には光が注ぎ込み、そのまぶしさで彼女は意識を飛ばされた。










「リーザさん!まって!」と大声を出し、ガバッっと上体を起こした彼女は、自分のいる場所に違和感を覚えた。


「ここはどこや?」

柔らかな日差しが窓から入り込み、消毒液の臭いを漂わせる部屋、はやてはその部屋のベッドの中にいた。

そう、彼女の居る場所は、一般的に病室と言われる場所だった。



ボーっとするはやてであるが、カラカラと音がして一人の人物が彼女の部屋に入ってきた。

金髪のツインテールの少女、フェイトだった。

フェイトは水差しを手に持ち、もうひとつの手にはこの時期特有の花、向日葵(ひまわり)を持っていた。

今は八月の頭である。

フェイトを確認したはやては。

「フェイトちゃん?」とツインテールの少女に声をかけた。

フェイトは意識を取り戻したはやてに吃驚した。

だがすぐに喜びの表情になりはやてに声をかけた。

「はやて、意識が戻ったんだね、三日も眠りっぱなしだったんだよ?」
















ICU 集中治療室

ピッピッと生命維持装置が規則正しく音を奏でている。


生命維持装置を付けている少年少女達。

一人、銀髪の少女マーキュリー。

一人、茶髪の少年ソアラ。

二人とも冬弥から受けた拳(こぶし)のダメージが強いのもあるが、キノにより全ての力を引き出された事による反動もあり、アイスマンが駆けつけたときは虫の息であった。

そして、体の殆んどを包帯によって包まれた少年。

スターレット・オハラ、わずかに包帯が巻かれていないところは左目の部分だけだ。

先の二人よりも深刻だった、運びこまれた時点で生命活動は無かったのだが、クイントの応急処置の魔法が効いていたのか、仮死状態であり、シャマル以下医療部のフルメンバーによって、蘇生魔法と外科治療が施され、なんとか息を吹き返してはいた。

もっとも、いまだ予断を許さない状態ではあるが。

ピッピッっと直射日光を避けた、ICUでは、規則正しく、装置の音だけがなり響いていた。
















同時刻 医療部診察室。

此処には、左腕を包帯でつるした少年が、白衣を着けた成人女性から、診察を受けている所であった。


少年は神威冬弥、女医はシャマルである。


冬弥の体の具合を確認する為に、彼の体の各所に聴診器を当て、次に体の損傷を調べる為の触診(しょくしん)をする。


痛いところは無いか?

冬弥の体の変調具合を見落とさんとする様に念入りに。

調べていくシャマルの表情は真剣そのものである。

やがて診察が済んだのか、衣服を着るようにと冬弥に指示を出す湖の騎士、シャマル。


結果が出たディスプレイを見つめ、冬弥に現在の状態を教えないといけないのであるが。

「今のところ・・」と言ったところで少し考え込むシャマル。


目の前の少年は運び込まれた時、ICUの三人と同じようにICU行きになるほどの疲弊状態であり、その具合は、今なお眠り続ける3人よりも酷いものであったのである。

シャマルの見立てでは、意識を回復するのは一週間は掛かるであろうとしていたのであるが。

目の前の少年は、わずか一日で意識を取り戻し、二日目には自力で立って歩けるようになっていたのである。

シャマルの経験上、このようなケースはリンカーコアシックのコンバート現象を発症している場合が多いのである、三日目に早くも検査と診察を行わざる得なかった、もっとももうひとつの理由もあるのであるが。

(・・・不思議なものね・・こんなケース初めてだわ・・)

「あの・・先生、俺の体は結局どうなんでしょうか?」

冬弥は中々話し始めないシャマルに話しかけていた。

その声に物思いに耽っていたシャマルは。

「え?ああ、御免なさい・・」とすっとんきょうな声を出してしまった。

シャマルは診察と検査の結果の末に、彼に自分の見立てを話す。


「神威君、今の所、リンカーコアにも異常は見られないし、左腕の打撲も、2週間もあれば元に戻るとは思うわ」

シャマルのこの言葉に、冬弥は少しホッとして。

「そうですか・・」と安堵の声をだす。


「でもね・・」とシャマルは続けた。


「今の貴方の魔力と体力で意識が戻る事の方が普通考えられないの、今までの私の経験からでもありえないのよね・・本来なら外出なんて許可できないのよ・・・」

シャマルが検査と診察を急いだのは、冬弥の願い、外出許可をもらいたいという事が発端でもあった。


「そうですか・・」冬弥はすこし表情を曇らせたがシャマルに言う。

「でも。今日じゃなきゃ駄目なんです・・なんとかなりませんか?」必死にシャマルに訴える。


「・・・」シャマルは冬弥の目を正面から見つめる。

本来であれば到底許可など出せないのであるが。

目の前の少年のバイタルの回復力は驚異的なもので後三日あれば、シャマルも間違いなく許可を出すレベルまで復活する様な勢いであったのだ。

二人での睨み合いというか見つめあいが続いた。

必死に懇願する