満鉄で使用されていた品々(その10)

鉄道の時刻管理に欠かせないものとして鉄道懐中時計があります。
ここでは満鉄とその関連会社である華北交通株式会社で使われた2点を展示しています。

↓ 満鉄

裏面に満鉄マークと吉林鉄道局の刻印があります。セイコー社製の7石の手巻き式です。
ただ、長年現地で人手に渡って使われたためか裏面のメッキは大きく剥げて刻印の一部には
腐食の為、ニッケルが薄くなり貫通してしまっている部分も見られます。
裏蓋刻印と本体の上下が一致しませんので部品が入れ替わったりしていると思われ、完全な
オリジナルではなさそうです。

.

↓ 華北交通株式会社

裏面に華北交通のマークと北京鉄道局?の刻印があります。上記の満鉄のセイコー社製と同様、
7石の手巻き式ですが品番が違うのか外形がわずかに小さくなっています。
裏面の刻印は手彫りとなっています。中身の歯車の歯が欠けたりしており正常に動作しませんが
こちらは多分、オリジナルに近い状態ではないかと思われます。

鉄道懐中時計