年老いても恋に身を焦がすのか」と嘆くが、「その年老いたさまを、布留(ふる)の老杉の神々しさをもって導く」とは如何なものかと思えるが、当時はさきの袖振る乙女の瑞垣(みずがき)が恋の成就とかかわったように、そこには神人融合の世界があった。