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黒式尉(こくしきじょう)
Kokushiki-jo


翁と同じ形式の小ぶりで黒く塗られた田の神の面。黒式尉の面は、そのとおり黒塗りであり別名三番叟ともよばれています。この名称は式三番から知られるように、 三番目の尉という意味です。この面の工作も、ほとんど翁と同じ形式ですが、一般の翁より小ぶりで、色の黒いことと眉毛が粗い植毛であることが違っています。 狂言役の三番叟が、鈴の段とよばれる舞の後半で、この面をつけ、剣先鳥帽子に着付け厚板、黒い垂直上下であることも、翁にくらべると田になじんだ庶民的な強健さがどことなく感じられます。