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阿古父尉(あこぶしょう)
Akobu-jo


梅若名物面のひとつ。欝屈(うつくつ)した老人の面。別名阿瘤尉とも書きます。 この名称の由来は、さだかではないようですが、額の突起が瘤状をしているからとも、あるいは頬の筋肉の突起が瘤状をなしているからなどともいわれます。 その表情からつけられたものがわりに古く、やはり瘤をもった老人という考えが、一番妥当なようです。工作的には、小尉に最も近く、歯は上歯のみです。 植毛の鬚は顎だけにあるものが多く、(この面については三段の植毛をほどこしております。) 唇の上下の鬚は毛描処理され、全体に静かなやさしい面となっています。