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童子(どうじ)
Do-ji


少年の姿をかりた妖精の面 「是は枕慈童の面なり。童子とも慈童とも一名なり」と江戸初期頃からいわれていますように、「枕慈童」かける面です。 人間の普通の少年ではなく、永遠の若さを象徴する神仙の化現ですから、どことなく優雅でしかも妖精的な神秘性が感じられなくてはなりません。 下唇に歯のないやさしい口もと、しかし、なによりこの面の大きな特徴は、やや目眦がつり上がった美しい目が、高い位置に描かれた細い新月形に彎曲した 眉でかこまれていることです。この工作が、十六や喝食とはちがった人間ばなれする印象を与えます。