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蔵王(ざおう)
Zao-


不動の類面といいがたいのですが、蔵王といって仏像の蔵王をうつしとったものです。 この仏像は役行者(えんのぎょうじゃ)が金峯山(きんぷせん)で一千日修行して感得したといわれる菩薩で、 面は吉野金峯山寺金剛蔵王権現をうつしたものです。 この権現は忿怒身で、右手に三鈷を握り臂をいからせ眼を開いて腹を押さえ、三眼怒視しています。 能面の蔵王は三眼ではありませんが、これをうつした面です。その相貌は飛出を誇張されており、ただ眉間に二つの瘤状ようなものがあり、菩薩のような長い耳をもち、仏像のような螺髪をもつているのが飛出と大きく違う点です。 主として「国栖」「嵐山」の替わりに使われています。