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:延命冠者(えんめいかじゃ)
Enmei-kaja


延命の徳をたたえた面。
堀 安右衛門作の写し、 普通の男面に近い相貌ですが、目を翁と同ように「へ」字形にくりぬいて、笑いの要素少ない能面の中にあっては、唯一の微笑をもった面です。 全面白色彩色に、唇の朱が目立ちます。時には下顎に短い鬚のあるもの、また竹釘だけ装飾的に打ち込んだものもあります。 こうした笑いの相貌の面は、舞楽面の新鳥蘇に大変似かよっていて、頭頂の冠型もその一つです。 なお、この面の名称は、延命地蔵の延命と同じで延命の徳をそなえた少年という意味です。