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私のスケッチ技法

6、風景を切り取る
スケッチに際して、風景をどう切り取るかは大きなポイントです。絵は構図で決まると言っても過言ではありません。いろいろな状況があるのですべてに当てはまるわけではありませんが、 例えば、奈良公園などの広い場所で描く場合では、まず空と地面のバランスを考えます。具体的にはその地面と称する中に、自分が立っている大地とその上にある地物(建物や樹木など) があるわけですが、その地物の中で最も遠いところにある場所の地面の位置を決めることが最初の仕事です。私の描いた絵では、通常、この点の高さが画面のほぼ中ほどにあります。
通常、景色に相対した場合、空の占める割合は大きいですが、地面を広くすることで、自分と描くべき地物の位置関係を明確にすることができるからです。
そして、その点が左右に見え隠れしながら展開するのが確認できることが望ましいと考えています。
次の作業は左右関係で、この絵でメインとなるものを画面の中ほどから少し左右どちらかへ寄せた位置にセットすることとなります。この場合、左右のどちらに寄せるかも大事な判断で、 例えば、空の形、建物の向き、など「気持ちのいい構図」を意識して決めることとなります。
以上、一般的な風景スケッチの描きだしのところを説明しました。