舟を漕ぐその手がいつかとまり
僕の首を絞めたとしても
きっと驚かない
疲れ果てた横顔に
この目は伏せられる
痩せ細った心臓よ
十字に切られた肋骨よ
ふたりを繋ぐ血潮の流れに
舟を浮かべたその日から
僕らの行き先など分かっていたはずだ
目を凝らして
耳を澄まして
よくよく世界を調べてみても
何の罪もないだろう
きみの手が僕の頬をなぜる
それがやさしくても
手酷かったとしても
僕はただうれしい
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