海へ出たかったけど
路も川もなかった
鬱蒼とした草むらのなかに
花の死体ばかりがあった
君の体にのっかって
弔いしようか
すべては行き先を示しながら
気付きもしない
喘ぎながら泣いている
少しずつ悲しくなる
方舟のつくりかたも
漕ぎかたも 乗りかたも
何もしらない
小さな乳房のあいだには
青い痣があった
生まれるよりずっとまえ
殺すために貫かれた痕だと思う
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花と方舟(
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