きみが無邪気な顔で奪ってゆく
夜を飛び越えて
誰も知らない朝を奪ってゆく
深い深い海の底では
目なんて必要なくて
真っ暗な世界だけを
うつくしいと信じてた
ぼく等にひかりは射すだろうか
笑いながらその掌を差し出して
瀕死の朝を見せつけているけど
本当に欲しいものは
きっと、そんなものじゃないんだろう?
夜が終わろうとするときの
あの空の色が好きなんだ
さみしい底からは見ることのできなかった
あの、うつくしい青の群れ
きみは何をそんなに怖がっているの
孤独にさいなまれるのだって
だれかを求めてやまないからだろう
ぼく等の足もとからのびる影だって
ひかりがなければ
生まれることもないだろう
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