玄関先に
あじさいの青が
ぽたぽたと
散らばっていた
ぼくは踏みつけて外へ出る
静かすぎる雨だ
くらい曇り空
透明色の傘
世界は今日もうつくしい
( 根の腐る音がする
( 青が枯れてゆく
その手に雨は掬えない
もう諦めてよ
きみだって踏みつけた
傷つけてきた
( 夏がくれば
( ぼくも根無しになる
それは花じゃないと
うつくしい青を指して
笑ってやるのに
きみはいつまでもかたくなに
僕だけを見ない
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