草葉に頬をよせる
かいぐるあなたの手
俯いた影が
わたしの目を隠す
( 澱んで行くばかりの沼を
止められない
沈んで浮き上がれない子どもの骸を
掴むことさえできない )
陽がそそがれるなか
あなたの目は笑っていない
口元だけが優しい
もう瞼があかないの
隠されたひかりが
あなたの糸で
かたく縫い止められている
( 美しい水に躯を浸すとき
この目は五月のそらを知るだろう )
だけど澱の底
あなたは殺めるばかり
子どもの寝息しか聞こえない庭だ
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