きたない食べ方をして君をおこらせた
テーブルも、床や椅子も、
ジャムや生クリームやジュースで、ぐちゃぐちゃで、
僕の口も手も、同じようにどろどろになっていた

( 自分で汚せるなら それほど楽なことはないさ
  最初からそうしていれば 傷つくこともないさ )

ときどき、食卓に落ちる沈黙を
ていねいに咀嚼してのみこむあいだ
君はひどくつらそう
それを知っている僕は 残酷だろうか

ほんとうは
テーブルマナーをちゃんと知っているんだ
きっと、君よりずっと

( 気持ちよくなりたくて それ以外はどうでもいいからね
  フォークをどこに突き立てても 誰も痛くなんかないだろう )

君が、せかいの美しさについて考えるなら
僕は、その手を汚す方法を考えるだけ
それだけのことだよ





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一度もせかいは息をしていなかった(http://0.6666.to/fjord/