君が
ひとりよがりに終わらせた僕らの世界が
柔な視力を失くさせるから
知らないあいだに
青だけが霞んでゆく

愛しているよ って
誰かにやさしく言いたくて
体温あがるように
頬染めて 笑えるように
僕ら って
等しく括りたくて

両手ひろげたって何も掴めない
帰りたいって泣いたって
どこへも行けない

上へ、上へと
昇ってゆく淋しさが
他の淋しい誰かを照らすよ
小さな光
君の睛にもあったのと同じ

不思議だ
こんなにも悲しいのに
噤んでいられる
墓標のような硬質さで
拡がり続ける夜がまぶしい

置き去りにされた僕は
青のない空を今も見つめている
ことを
君はずっと知らないのだろう





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光るべくして光る(http://nil.y32.net/s/)