深い森のあった場所
僕らはもう眠ることができない
柔らかな体温、まさぐりながら
それでも失うことを知らずに
ここまで来たね

不自由な左手を
慈しむように握り締める
今日が遠く、かつて、という名になっても
影の重なる土の深く、
誰も知らない、終わりより安息のいつかに、

臥せた記憶が蝕まれてゆく
色盲の病床は鈍く
僕、と、発音する舌もなくなった





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