やさしい昼下がりが、とうとうと融けて流れて、街をおおいつくす、蜜みたいに光る、
早く冬になったら僕ら一緒にもっともっと北へ行って、真っ白で、凍え死んでしまうくらい寒い、痛い、大地で、かなしい、かなしい、ってそれだけを言いながら生きてゆきたい
(ふたりの歩幅 影の長さ 朝の目覚めの時間 白夜、眠るときの小指の温度 まいにちの深度)
(誰に知らせることもなく記しながら)
届かないままの手紙にするね
いつかこの絶望にもあきてしまったら
火をつけて
夕焼けをつくるための染料にしてしまおう
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あどけない自慰のような(http://nobara.chu.jp/lie/)