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萬遜樹の本だな
(まんそんじゅ)

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▼ニッポン/ニッポン人 日本・日本人とは何か
・日本民俗学 「ニッポン」の探究学
折口信夫『古代研究』(全3巻/中公文庫・折口信夫全集 第1〜3巻)
「國文學篇」
「民俗学篇1」
「民俗学篇2」

 多言を弄するまでもない。ニッポン探究の偉大なる書である。
 「古代」とはニッポンの「古代」のことではあるが、古いときという意味ではない。そうではなくて、ニッポン人の精神生活における「古層」あるいは「深層」というような意味である。
 そこが折口の言う「妣が国」や「常世」であり、現実には沖縄の信仰生活にその姿を見出した。
 ただし、折口の「古代」は、近代ヨーロッパ人にとっての「古代ギリシャ」のようなものであり、立ち帰るべき「理想時代」であるとともにそこへは永遠に至ることが出来ない「失楽園」でもあった。
諏訪春雄『折口信夫を読み直す』(講談社現代新書)

 「折口信夫」を読めば、魔物が憑くかも知れないので、毒消しにこの一冊を挙げておく。ほとんど全否定だが、「限界」を知っておくのもよいだろう。
柳田国男『日本の祭』(角川文庫)

 今や毀誉褒貶の感はあるが、「柳田国男」は確かにおもしろい。ここでは日本の祭について、いろいろと思いをめぐらせてくれる。
赤坂憲雄『柳田国男の読み方--もうひとつの民俗学は可能か』(ちくま新書)

 「日本民俗学」以前の柳田国男。天皇制の基層に触れ、きびすを折り返した地点へ。ニッポン人を「稲・常民・祖霊」に固定させる前には、山人・先住民・アイヌへの、また漂泊・差別民への視点が豊かにあった。
小松和彦『異人論--民俗社会の心性』(ちくま学芸文庫)

 「異人」とは異邦人である。村人たちは、神ならぬマレビトにいかに対したか。「異人殺し」とはいかなる記憶であるか。
谷川健一『日本の神々』(岩波新書)

 紀記神話に登場しない、あるいは紀記神話とは別の相貌を持つ神々。「日本」ではなく「ニッポン」の神々がここに坐す。


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