久方ぶりの太刀魚
兵庫県淡路島
2002年10月21

 日本全国秋。朝夕がめっきり涼しくなった。
 この時期はちょうど池原ではバスが釣れなくなり、我々の季節が終焉に向かっている頃。しかし、冬の前に例年「太刀魚」を釣りに淡路島まで出かけている。
 太刀魚ってつり上げてすぐはむっちゃきれい。銀色の体をくねくねさせて、しかもヒレの色が七色に怪しく変化する。この銀色の体とヒレの波形が刀を想像させるとか。たしかにまっすぐに固めたらチャンバラするにはもってこいだ!?。しかし、時間がたつと、これまた本物の金属みたいにサビのようなものが浮かんでくる。太刀魚の歯もまた鋭い。指ぐらいふれただけでサックリ切れてしまう。(経験済)なので、道糸と太刀魚専用天秤はワイヤーで結ぶのだ。!
 

 私はちょうど2年ぶり。昨年は所用でこれなかったが、先週よしべえ氏が釣行しメーター級の太刀魚をあげたそうな。太刀魚の引きは強烈なので、楽しみ楽しみ。

 淡路に向かう前に餌の購入。我々は引き釣り専門なので、餌は「キビナゴ」夜行性の太刀魚は日が昇ってしまうと波止からは釣れなくなるので、サヨリでも釣ろうかとアミエビとオキアミ、それと最近はやっているイカ用の「エギ」を購入。爆釣まちがいなしだ。

 明石大橋経由で淡路へ。明石大橋も2年ぶりだ。現地到着は午前3時頃。早速準備を始める。防風林がさわさわ揺れているのが気になるが…
 すでに10月、この時間はさすがに冷える。ある程度の防寒対策をしてきたが、やはり寒い。ランタンに火を灯し、荷物を担いで波止に出ると…「びびゅぐおぉぉぉぉぉ〜」「ザッパ〜ン!」…すごい風だ…テトラの上までしぶきが…まさに暗雲。

 太刀魚は結局1本もあがらず。よしべえ氏が2本かけたが…(1本はラインが切れ、ケミホタルの光が水中をスーと沖合に泳いでいく。もう1本は取り込んでテトラから波止にあがるまさにその時!テトラの間に「ボチャ!」…ああ無情……)

 とうとう日が昇ってしまったので、イカのエギングに初挑戦!エギをセットし、早速キャスト。「シャコシャコ…シャコシャコシャコ…」エギは底をとりながらしゃくるらしい事は知っていたが、あまりの風に底がとれない。ふと横を見ると真っ赤な服着た人がテレビカメラを従えてエギングをしているようだ。しばらくテトラからポイントを眺めているかと思うと、おもむろにキャスト。瞬く間に1杯あげてしまった。
 結局イカも赤服は一瞬で3杯ほどあげて颯爽と消えていったが、こちらは1杯もあがらず…む・無情…。

 心の底から深く傷ついたので、もう帰ろうかと道具を片づけ車へ。
 よしべえ氏はすでに太刀魚で気力を喪失し爆睡中。荷物を車に積み込んでいると、よしべえ氏が覚醒。オキアミ・アミエビが残っているので、最後の一勝負でサヨリに挑戦。釣れてもおかしくない場所だが、過去にも釣っているのを見たことがない。ただたんに誰も挑戦しないだけなのか、釣れないから釣っていないのか?
 サヨリの仕掛けはウキが4つくらい付いているので、すぐにからまる。昔使っていた自家製仕掛けは絡みにくいように工夫していたが、今回は既製品だ。早速一投。むむ!からまってしまった。しばらくウキを流し、しゃくり、流し、餌をつけ、投げて…を繰り返していたが、結局釣れたのはイワシが3匹。
 この日は潮がわるかったのか、風のせいか、周りでも釣ってなかったなぁ。と言い訳しつつ2年ぶりの淡路釣行は終了。今シーズンあと1回は来たいものだ。

戻る