Q ホタルの生育にゴニラ(正式名称カワニナ)が多くいなければと聞いたのですが。
A ホタルは、卵〜幼虫〜サナギ〜成虫で一生なのですが水中で過ごす幼虫時代の餌がゴニラなんです。なを、柳やヨモギについている泡の中にホタルがいると言っていますがこれは間違いです。
A ホタルは、卵〜幼虫〜サナギ〜成虫で一生なのですが水中で過ごす幼虫時代の餌がゴニラなんです。なを、柳やヨモギについている泡の中にホタルがいると言っていますがこれは間違いです。
A ゴニラは川の淀みに堆積する植物の葉や植物の根、水中の石や岩に生えるコケが餌です。ゴニラの餌が豊富にある河川環境が必要です。また、蛍の幼虫には、年間を通じて15℃から20℃の水温が適温で25℃以上が長く続くと次第に活動が鈍くなり、ついには死んでしまいます。また、コイがいる明神池やスポーツ公園入り口の池で、ゴニラは育ちませんでした。これは、ゴニラが鯉に食べられたことや、水質が適していなかったからと考えられます。実験でも、農薬(除草剤)・合成洗剤やコンクリ−トのあくが流れ込むとゴニラが死んでしまいました。
A ホタルが生息している河川と周辺の環境を壊さないでください。
ホタルを天然記念物に指定しホタル保護条例を作っている自治体では、指定したホタル生息域の草刈りや薬剤散布を3月〜7月一杯条例で禁止しているほどなんです。これは、幼虫からサナギになるため、5〜10cmくらい土にもぐるんですが、せっかく選んだその場所が、踏みつけられて固められたりたり、表面の草などが無くなって直射に照らされるなどが成虫になる妨げになります。
また、産卵の場所はおもに川岸の岩や木の根元にはえているコケです。コケのある場所は水分が多くほとんど日光も当たらないので卵を乾燥からまもってくれていますが、その場所に直射日光が当たるようになれば、卵が乾燥して死んでしまいます。また、ゲンジボタルは川の流れの中に住むため、幼虫がゴニラなどとともに台風などの洪水で流されてしまう危険があります。最近のような直線的な護岸になると影響が大きいですね。それと、街灯などの明かりがホタル鑑賞の妨げになるだけでなく、雄と雌のホタルが交わす光のシグナルを見えにくくし、出会いの妨げになりますね。
A 下北山では3種類のホタルが鑑賞できます。ホタルの幼虫期の生態には、大きく分けて2つのタイプがあり、1つは陸上で過ごすタイプでヒメボタルです。幼虫は陸上に住む巻きカイの仲間、カタツムリやオカチョウジカイを食べて成長します。そして、もう1つは水中でくらすタイプで、ゲンジボタルとヘイケボタルがこのタイプですが、同じ水中でも住んでいる場所がちがいます。ゲンジボタルの幼虫はきれいな水がいつも流れている川にしか住み着くことができません。エサはおもにカワニナです。一方ヘイケボタルの幼虫は、多少汚れた水でも平気なので、川の他に流れのない水田にも住み着いています。エサはモノアライガイやサカマキガイ、ヒメタニシなどです。
A 下北山ではゲンジボタルの発生は、川下から始まり気温やその他の影響で変りますが、だいたい5月下旬から7月上旬まで見られます。メスはオスより4〜5日ほどおくれて発生するので、出始めの頃飛んでいるのはほとんどがオスです。また、ヒメホタルや平家蛍は6月中旬ぐらいからお盆頃まで見られますが、生息場所が源氏蛍とは違っています。
A ゲンジボタルは天然記念物などに指定して保護されていることがあります。保護指定地域内での採集は禁じられているので注意しなければなりません。 また、次のようなことに注意しましょう。