フジミドリ不作の予感・・・
2015年のシーズン真っ盛りになってからの間の抜けた更新。
昨シーズンほいほい採れたフジミドリ、今シーズンはだめな気がしました。
フジで毎年イイ思いが出来るはずがありません。
それなのに念のためと、のこのこ出かけて行く愚かさ。
そして採れない時のフジミドリの採卵の辛さを思い出す羽目に。
今年はほんとに少なかったフジミドリ。(京都府)
現地で会った人は1卵も見つからなかったと嘆いていました。
さすがに少しは採れましたが、昨シーズンの十分の一でした。
再び中国山地へ・・・
とっくに2015年になっていますが、このページはまだ2014年夏です。
黒いミドリヒョウモンがどうしても諦められず、再び中国山地を訪ねました。
ミドリヒョウモン雌は何頭か見つかりましたが、標準的な色彩の個体ばかりでした。
黒いミドリヒョウモン、もう一歩!、という手応えはあるのですが。
京都では長らく見ていないミヤマチャバネセセリに出会えた。(岡山県)
これで今シーズンの核心部は終了し、紀伊山地でルーミスを追ったりしながら
2014年の成虫シーズンを楽しく終えることが出来ました。
2014年は大不作か・・・?
更新の日付と内容がますます大幅にずれています。
ようやく盛夏。
今夏はオオイチモンジ♀の仕上げのつもりで飛騨に乗り込みました。
現地2連泊、絶対に諦めないパートナーと一緒、装備万全・・・
これだけ条件が整えば雌の2、3頭は案外簡単かと思いきや・・・。
今年はオオイチモンジそのものが例年になく少なかったようなのです。
二泊三日、オオイチモンジだけに専心していたのに、二人の目をもってしても目撃ゼロ。
現地で出会った方の中には雄を1頭採ったという方がおられましたが、
どうやらまともに成果のあがった方は皆無だったようなのです。
おまけにクマにも出会えませんでした。
早くも来夏に思いを馳せながら、それでも楽し過ぎた真夏の飛騨を後にしました。
快適な宿、美味しい食事(画像は朝食)・・・夏の飛騨は最高。(岐阜県)
なりふり構わず府外にもでてみたものの・・・
更新の日付と内容がますます大幅にずれています。
成虫シーズンが終わり、実際には採卵も始めていますが内容はまだ7月前半です。
京田辺市で6月に過去最高の数のミドリヒョウモン雌を見たことから、黒いミドリヒョウモンを求めて中国地方へ。
しかし、天気に恵まれず敗退。
小雨でもウラギンヒョウモンだけは元気。(鳥取県)
ヒメシジミは大変数が多い。(鳥取県)
その頃、京都では蝶の良い季節は終わりつつあり、
クロヒカゲモドキが成虫シーズンの最後を飾ることになります。
スミナガシの幼虫が例年より多かった。(宇治田原町)
クロヒカゲモドキは相変わらず個体数が少ない。(宇治田原町)
メスグロヒョウモン、雌の個体数は・・・
更新の日付と内容が大幅にずれています。内容はまだメスグロヒョウモンの時期です。
これほどメスグロヒョウモンが多い年に雌を見ずに終わるのは勿体ない。
一週間後の再挑戦。時間が止まっていたかのように相変わらず雄の多いこと。
鮮度にもそれほど変化がないから不思議。
そして、肝心の雌はというと、少ないながらやってきました。
オカトラノオを訪れたメスグロヒョウモン♀。(京田辺市)
一日に見た雌の個体数としては過去最高となりました。
それでも雄の個体数に比べると格段に少なく、およそ十分の一であることがわかりました。
雄ならいくらでも見ることができる個体数の多い今年ならではの観察です。
羽化している個体数には性別による差はないのかもしれませんが、
夏眠前に目に触れる個体数には格段の差があることがはっきりしました。
メスグロヒョウモン♀。これはやや白っぽい個体。(京田辺市)
メスグロヒョウモンの雌には、白帯の発達具合に個体変異があります。
極端に黒っぽい個体に会えたらなあというのが長年の夢です。
メスグロヒョウモンがいっぱい・・・
6月15日というのはメスグロヒョウモン♀の特異日といってよいと思います。
新鮮な個体に出会える確率が最も高い日。
その特異日に有能なるパートナーと訪れたオカトラノオの丘。
到着するなり、オレンジ色の蝶がいくつも花に集まっているのが遠くからでもわかりました。
メスグロヒョウモンの雄で賑わうオカトラノオ群落。(京田辺市)
こうなると雌がやって来るのは時間の問題、と期待が高まりました。
ヒョウモン類の採集は初めてのパートナーは見事なネット捌きで次々と雄をゲット。
メスグロヒョウモンを次々と採集中。(京田辺市)
山城地域でこんなに沢山のメスグロヒョウモンを見るのは初めてでした。
しかも6月15日という特異日。ところが雌は姿を見せません。
一度だけ飛んでいるのを確認しただけで、結局この日は花にはやって来ないまま時間切れ。
ミドリヒョウモン雄。ウラギンヒョウモンもやってきた。(京田辺市)
雄の中には羽が痛んでいるものも混じっていたので、雌の時期としてはちょうど良かったはずですが・・・。
この日に確認できたヒョウモン類は、メスグロ♂多数♀1頭、ミドリ♂多数♀2頭、ウラギン♂2頭♀1頭でした。
今年はタテハ類が多いのでは・・・
5月18日に雄を確認していたクモガタヒョウモン、雌の時期が読みにくいです。
結局ウツギの状態を頼りにするしかなく、ほぼ満開の日に好天に恵まれた幸運。
前回同様、無数のテングチョウが出迎えてくれました。
テングチョウはしばしば多発しますが、羽音まで聞こえるテング吹雪の中に身を置く体験というのは初めてでした。
路上で吸水する?テングチョウの大集団。(和束町)
さて、ウツギの花は満開でベストの状態。今年の特徴はヒオドシチョウとアカタテハが大変多いこと。
個体数が多くなると蝶は鈍感になるようで、ヒオドシチョウなどは訪花中は手で摘まめるほどでした。
和束町のウツギの小径。白い花が多くの蝶を誘う。(和束町)
肝心のヒョウモン類の姿は少なく、クモガタヒョウモン雄とウラギンヒョウモン雄が少数徘徊しているだけ。
しかし、雌は神出鬼没、根気よく花をチェックしていくしかありません。
今回はウツギで無心に吸蜜する姿を見ることはできませんでしたが、
不意を打つようにどこからか飛び出してきて、葉の上に静止する雌を複数確認することが出来ました。
このような状況下にある雌は特に敏感なので大変緊張させられます。
クモガタヒョウモンのペア。雌は大きく、濃厚、妖艶。(和束町)
宇治田原町のウツギの小径にも寄ってみましたが、ウツギに訪花するヒョウモンは確認できませんでした。
何千何万ものテングチョウが群れ飛んで・・・
あまり話題になることはないですが、今年のテングチョウの個体数は異様とも言える多さです。
6月上旬、何千何万というテングチョウが至る所に群れ飛んでいました。
邪魔になるくらいテングチョウだらけ。(和束町)
こういう時は、ミスジチョウもドサクサ紛れに路上に下りているのではと期待していたところ、
案の定、ここぞという場所にはことごとくミスジチョウがいました。
ミスジチョウが多いということは、やはり今年は蝶の当たり年のようです。
偶々もよおして林道上に作成したMyミネラル・トラップに来たミスジチョウ。(和束町)
ウツギは五分咲き状態。ヒョウモン類はクモガタヒョウモン♂が1頭訪花しているだけでした。
雄の初見が5月18日だったので雌も出ているはずですが、影も形もありませんでした。
確認できたクモガタヒョウモンはこの1頭だけ。(和束町)
ウラギンヒョウモンの羽化も始っていました。当日朝に羽化したような個体が散見されました。
羽化間もないウラギンヒョウモンは花には関心を示さず、草地から飛び出してきては、
飛ぶ練習をしているかのように、しばらく飛んではまた草に止まるということを繰り返していました。
タニウツギの季節は・・・
元々このコーナーは一般的なblogとは異なり、即時的ではありません。
それにしても最近更新が滞っているため、内容がかなり遅れてきています。
実際にはすでにクリの花が終わりつつある時期ですが、ここではまだタニウツギの季節です。
タニウツギはウツギより少し早く咲きます。この時期は春型のアゲハ類はそろそろ末期で、
イチモンジチョウやヒョウモン類には少し早く、いわば蝶のいない谷間の時期です。
また、タニウツギ自体も見かけによらず蝶の吸引力がそれほど強くない花です。
タニウツギの咲く5月下旬というのは蝶にはなかなか難しい時期なのです。
ここではいつもの年よりよく目に付いたダイミョウセセリを掲載しておきます。
山城地域としては後翅の白帯が明瞭な個体。(和束町)
山城地域でよく出会う白帯が中途半端な個体。(宇治田原町)
山城地域で決して少なくない白帯が消失した個体。(和束町)
この時期にもそれなりに探索はしていたのですが、やはりウツギの花がないと、
すでに羽化しているはずのクモガタヒョウモンを探すのは困難でした。
「クマイチゴの藪」に通って・・・
この日の「クマイチゴの藪」付近の様子は以下のようでした。
オナガアゲハは相変わらず多く、羽の痛んだ雄が目に付きます。雌はなかなか現れません。
アオバセセリも変わらずクマイチゴに常に複数個体が訪花しています。
ヤナギの木を中心に、周辺にはキマダラヒカゲ類が2頭だけいるようで、時々ヤナギの樹液にやってきます。
今日もスミナガシが1頭いて、ヤナギの樹液を伺っています。
どうやらオオスズメバチの存在が疎ましいようです。
樹液には越冬後のルリタテハも2頭執着しています。
粘った甲斐があり、ルリタテハ以外の個体は何とか確保することが出来ました。
オナガアゲハも最後には待望の雌がフワフワとやって来てくれました。
オナガアゲハの雌は飛び方も外見も艶やかだ。(和束町)
さて、問題のキマダラヒカゲですが、この付近やさらに上部にある童仙房などは、
クマザサ?があったりして低地の笹薮や竹薮のサトキマのいる環境とはやや趣が異なります。
それでヤマキマダラヒカゲでもいてくれないかなという願望が生まれるわけです。
今回付近をたむろしていた2頭を共に捕獲して確認してみたところ・・・
サトキマダラヒカゲのようです。
残念です。
最後にちょっとしたサプライズがありました。
クマイチゴにクモガタヒョウモン♂が来て、長時間吸蜜していたのです。
時期的にも普通の年と比べて一週間以上早いし、クマイチゴの藪に来たのも意外でした。
今年もいよいよヒョウモンの季節に突入です。
目標が定まらない時期ながら・・・
GW明け後しばらくは、これといった目標を定めにくい時期です。
ミヤマチャバネの可能性を残しつつ楽しめそうな場所として、
2週続けて和束町の「クマイチゴの藪」を訪れました。
相変わらず足場が悪く近づけない「クマイチゴの藪」。アオバセセリが集まる。(和束町)
1週目はアオバセセリの良い時期で、新鮮な個体がかなり集まっていました。
山城地域でこれほど確実にアオバセセリが見られる場所はありません。
時間を問わず、常に複数の個体が吸蜜しています。
2週目はオナガアゲハの雌に期待して訪れてみたところ・・・
すでに2名の方が撮影に来ておられました。久し振りにお会いする長岡京のお二方でした。
ここは至近距離に近づき難いので採集が難しいですが、撮影も簡単ではないようでした。
いろいろお話ができたことは何よりの収穫でした。
ふと、傍にあるヤナギの木を見るとキマダラヒカゲ類2頭が木に執着していました。
このあたりでは不思議とキマダラヒカゲ類を見た記憶がありません。
もしやヤマキマダラヒカゲでは、と色めきたちました。
近づいてみると、葉にやたらアワフキムシの泡がついていました。
あまり見かけない木ですが、樹液も出ているようでスズメバチが数頭来ていました。
よく見るとスミナガシまで樹液に来ていました!
アオバセセリがいるのだからスミナガシがいてもおかしくない。(和束町)
スミナガシに気を取られている間に、キマダラヒカゲ2頭は姿を消してしまい、
正体を確かめることができませんでした。
スミナガシが樹液に来ていた木。スズメバチの姿も見える。(和束町)
キマダラヒカゲはサトなのかヤマなのか?(ヤマなら楽しいのに。)
諦めずに頑張れば・・・
景色の良い所で昼食とビールでもということで訪れた山城地域のとある山頂。
思わぬサプライズが待っていました。
一応ネットを持って車から降りてみると・・・案外蝶たちで賑わっていました。
瓜生山山頂は展望がきかないが、ここからの展望は見事。
今回は、採集行為はまったくの未経験ながら強力な引きの磁力を持つ頼もしいパートナーと一緒です。
たくさんいるアゲハやキアゲハで腕慣らしをしていると、ついに黒い蝶が来ました。
飛び方や翅形からミヤマカラスアゲハに違いありませんが、如何せん高い。
ついに長竿まで持ち出したものの、空中戦では動きについていけず悪戦苦闘の連続。
転倒したり、カーボンが折れたり、楽しいながらもヨレヨレ。
私がダウン寸前の時、ついにパートナーがネットに入れてくれました!
ついにネットに入ったミヤマカラスアゲハの新鮮で美しい雄。
夕方4時半を過ぎると、多かったアゲハたちも姿を見せなくなり、先ほどまでの賑わいはどこへやら。
もうミヤマカラスは無理だよという私を尻目に、パートナーはまだ諦めないと力強い言葉。
するとタイムアウト寸前に来ました、黒い蝶!
低い位置に来たワンチャンスを逃さない見事な捕獲劇を見せてくれました。
二人で騒ぎながら取り出してみると、滅多に出会えない「雌」、しかも新鮮で美しい個体!
たまたまギャラリーとして居合わせた同志社の院生氏はこの光景に唖然としておられました。
2頭目のミヤマカラスアゲハは得がたい雌!
この場所、まさに「山城の瓜生山」と呼ぶに相応しいです。
GW史上最高に楽しい採集となりました。
オオムラサキの袋がけをやっと完了・・・
この春は忙しくてほんの少しの飼育だけで過ごしています。
オオムラサキ、ミスジチョウを袋がけ。
ブナのフジミドリシジミは終齢、随分大きくなりました。
フジミドリシジミの終齢をシャーレに移す作業をしました。(2014年4月19日)
今日(4月19日)の画像は是非残しておきたかったので、今日を「2014年 山城日記蝶」スタートの日にしました。