薬師岳
〜雄大にして、秀麗な山容の薬師岳に登る〜
黒部五郎岳頂上手前から見る薬師岳

所在地  富山市 登山口  富山市折立 下山口  太郎平小屋

標 高    2,926.0b 三角点 不明 形 態 ピストン
交 通  直通バス 同伴者 天 候 晴れ

 昨年の9月に新穂高温泉から笠ケ岳に上がり鷲羽岳、水晶岳へ縦走したのにつづいて、今年も9月に北アルプスの百名山に登ろうと、折立から太郎平を経て薬師岳山頂を目指した。

《 コース・タイム 》
日 付 出発時刻・地 到着時刻・地 歩行時間・距離 休憩他
2008/09/23 8:05 折立 10:45 太郎平小屋 2時間40分 5.8km 5分
10:50 太郎平小屋 12:50 薬師岳山頂 2時間00分 3.7km 30分
13:20 薬師岳山頂 14:50 太郎平小屋 1時間30分 3.7km -
合 計 標高差:約1,580b 6時間10分 13.2km 35分


折立登山口
 有峰湖の先の大きな駐車場を過ぎたあたりで、富山駅前から乗った折立行き直通バスを降りると、目の前の休憩所で登山準備を済ませ、登山届を提出してから雑木林の中にはいりこんだ。

 けっこう急な斜面をジグザグを切りながら登っていく。しばらくすると、下山してくる人たちと頻繁にすれ違うようになる。

 やがて、1871m三角点が近くなり、北側の雑木林の上に剱岳からつづく大日岳などの山並みが見えはじめるが、剱岳や立山はまだ見えない。

 五光岩ベンチあたりから登山道は一気になだらかになり、植生保護のために設えられた木道の上を歩く。

 左手に白く大きな薬師岳の山塊が現われる・・・雄大にして、秀麗な山塊といえる。

 目の前には、太郎山から太郎平へとつづくなだらかにうねった高原状の山腹を縫うように延びる登山道を進んでいく。左手には、常に大きな山塊がわたしを見下ろすように横たわっている。


やっと見えた薬師岳

山荘先から見る薬師岳
 ほどなく、太郎兵衛平に建つ太郎平小屋前に上り詰める。今夜の宿泊予約を入れてから薬師岳を目指す。

 小屋の前から黒部五郎岳へのルートを右に分け、左手に伸びる木道を進んで、薬師峠までなだらかに下り、そこから薬師平まで雑木林の中の急坂を上がっていくと、石垣で囲われた薬師岳山荘に至る。

 見上げれば頂上と見まごうピークにつづく急坂が見える。頂上はその奥へなだらかにつづく先に見えている。気分を入れ直して急坂にとりついた。

 手前に見えていたピークの下をいくなだらかな登山道はまるで石畳を敷いたようだ。まっすぐ進んでいくと、薬師如来を祀る薬師堂が見える。その手前に白い頂上標識が立っている。

 ゴールが見えると歩くスピードが一気に上がる。すぐに360度の大パノラマのひろがる薬師岳山頂に到着した。

 ふたり組があたりの風景を眺めながら山頂で寛いでいたが、下山準備を終えると、わたしと入れ替わるように頂上をあとにした。


薬師岳頂上風景

薬師岳頂上標識で
 頂上でひとりきりのわたしがのんびり風景を楽しんでいると、見覚えのある若者が頂上に到着した・・・富山から乗ったバスでわたしの後ろの席に座った若者だった・・・彼と互いに写真を撮り合った。

 ずっしりと重いカメラを持った若者はわたしよりひと足先に下山をはじめると、薬師岳頂上手前のピークに歩いていった。

 またひとりきりとなったわたしは昨年の登った鷲羽岳、水晶岳を眺めたり、槍ケ岳・穂高連峰、笠ケ岳とその後ろに見える御嶽山・乗鞍岳を眺めていた。

 頂上へ向かってくる数人のグループを認めたので、彼らと入れ替わりに下山することにした。

 右手の下遠くに、今夜の宿とする太郎平小屋が小さく見えている。『さあ、あそこまで下りていかなければならないんだ、がんばろう!』そう引き締めて、上ってきた道を引き返しはじめた。

 左手奥にあす登る予定の黒部五郎岳が見え、頂上へ連なるなだらかな登山道がうねっている。


太郎平小屋
 あたりには、秋がもうそこまでやってきているようだ・・・ナナカマドの実が赤く熟れ、クサモミジが黄色く紅葉している。
 しばらくして、太郎平小屋に帰着した。通された四畳半の部屋で寛いでいると、頂上で会った若者も入ってきた。彼は、あす黒部五郎岳を越え、鷲羽岳・水晶岳に登るべく、三俣山荘まで歩くそうだ。わたしは槍ケ岳に登ろうと、双六小屋に向かうつもりだ。