行者還岳
行者還避難小屋前からみた行者還岳

所在地  奈良県上北山村 登山口  上北山村行者還トンネル西口

標 高    1,546.2b 三角点 三等 形 態 ピストン
交 通  マイカー 同伴者 なし 天 候 快晴

《過去の記録》
前回(2003/05/01):[単独]  ヒュッテ前→分岐→大普賢岳→七曜岳
                 ↓
 ヒュッテ前←分岐←無双洞←行者還岳

 数日前、朝日新聞奈良版で行者還トンネル東口から八経ケ岳への登山道が整備されたとの記事が載った。大峯奥駈道の繋ぎが手付かずのままなので、この登山口から登ってみようと、ひとりで出かけることにした。

日 付 出発時刻・地 到着時刻・地 歩行時間・距離 走行時間・距離 休憩他
2004/06/14 5:00 自宅 6:40 トンネル西口 - - 1時間40分 71.2km 5分
6:45 トンネル西口 7:25 奥駈出合 40分 1.0km - - 5分
7:30 奥駈出合 8:45 行者還岳頂上 1時間15分 2.8km - - 10分
8:55 行者還岳頂上 10:00 奥駈出合 1時間05分 2.8km - - 5分
10:05 奥駈出合 10:30 トンネル西口 25分 1.0km - - -
10:30 トンネル西口 - 避難小屋 4時間00分 3.6km - - -
- 避難小屋 14:30 トンネル西口 3.6km - - -
14:30 トンネル西口 16:10 自宅 - - 1時間40分 62.9km -
合 計 標高差:約450m 7時間25分 14.8km 3時間20分 134.1km 25分

 いつものように御所香芝線を南下して、R309で天川に向かい、さらに行者還トンネルまで走る。トンネルを抜けて数十bほど進んで、東口登山口を探すが見つからない。

トンネル西口登山口
 やむなく、行者還トンネル西口駐車場に戻って、そこに車を停めた。昨年8月、八経ケ岳にオオヤマレンゲを見に来た時以来、約1年ぶりだ。

 身支度を整え、登山届けの記入を済ませてから、登山道を進み始める。平坦な道は三角形をした木製の橋を渡ると、一気に急な斜面の上りに変わる。早朝のため多少は涼しく感じていたのだが、一気に汗が噴き出し、息が切れる。


木橋を渡ると急登

奥駈出合
 それでも、うっそうとした林のなかなので、日が差し込まない分、まだましかもしれない。

 ほどなく、奥駈出合に到着する。誰もいない休憩ポイントで一息入れてから、弥山・八経ケ岳方面とは逆の行者還岳・山上ケ岳方面に向かう。

 なだらかに下り、緩やかなカーブと小さなアップダウンを繰り返すと、すぐに一ノタワに到着。


一のタワ

なだらかな奥駈道
 東口登山口から登っていれば、ここに登りつめる筈だったのだ。よく見てみると、そちらからの踏み跡はまだハッキリとはしていないようだ。今後に期待しよう。
 そのまま、行者還岳方面に向かって歩いていく。相変わらず、緩やかなカーブと小さなアップダウンを繰り返して、クサタチバナとバイケソウの群生地に出る。クサタチバナは咲き誇っているが、バイケソウはつぼみが膨らんだばかりだ。


クサタチバナ
 さらに進んで、黒い土と白い石の混じった斜面で小さなピークを巻くように登りつめると、木の間隠れに3つのとんがったピークが目に入ってきた。

 先日、妻と一緒に和佐又山のオオヤマレンゲを見にいったついでに登ったばかりの大普賢岳の山並みだ。

 ほどなく、目の前に送電用の鉄塔が現れる。そこから小さなピークを巻くように進むと、きれいな行者還避難小屋前に出る。その上に行者還岳の頂上が覆いかぶさるように見えている。【トップの写真】


大普賢岳の山並み

頂上直前の木製ハシゴ
 右手の細い道を下っていくと、目の前に木製のハシゴが現われる。4〜5本のハシゴを登りつめて、行者還岳の北側にまわり込むように進む。

 大普賢岳方面への縦走路の尾根に出ると、左に折れて、なだらかな斜面をまっすぐ頂上に進む。

 途中、一株だけ咲き残ったシャクナゲがピンクの花びらを開げているのに出会った。


咲き残ったシャクナゲ

頂上風景
 すぐに、行者還岳頂上に到着した。前回、大普賢岳から登りつめたルートとも少し違うようだ。

 乾いた石の上に腰を下ろして、背中のリュックを下ろす。水分を補給して少し休んでから、菓子パンとバナナと豆大福を食って写真を撮りはじめた。

 相変わらず眺望のない頂上と思っていたが、あたりを少し歩いてみることにした。


頂上で

八経ケ岳・弥山
 少し南に寄った断崖絶壁の見晴台から正面に弥山と八経ケ岳の大きな山塊が見えている。なんだか、忘れ物を見つけたような気がした。ほどなく、来た道を奥駈出合に向かって戻り始めた。

 昨年の秋、行者還岳に向かった夫婦連れが熊に襲われた事故があった。それ以来、行者還岳に登るのに慎重になっていて、今回熊避け鈴を着けて歩いていた。
 ハシゴの上で外人男性2人連れとすれ違った時、外してポケットに入れていたのだが、しばらくしてから取り出して着けたとき、ポケットから車のキーがこぼれたのに気づいていなかった。

 奥駈出合まで戻って休憩中に、キーのないことに気づいた。てっきり、登山届け記入時に置き忘れたと思い込み、登山口に戻って、その周辺や車のまわりを探したが見つからない。仕方がないので、意を決してもう一度行者還岳まで行こうと歩きはじめた。

 奥駈出合まで何度も休みながら急登する。出合で小休止後、行者還岳方面に向かい、登山道に目を配りながら進む。どうにかこうにか、行者還避難小屋までたどり着いた。誰か拾った人が小屋の何処かにでも掛けてくれていないかと小屋を覗いた。小屋の中にはたくさんのリュックが置いてあるだけ。熊避け鈴を再装着した地点から外人さんとすれ違ったあたりまで探すが見つからない。

 リュックの持ち主たちに淡い期待を抱いて、一行が小屋に戻るのを待つことにした。しばらくすると、にぎやかな声が聞こえてくる。やがて、20人前後のグループが小屋前に到着。リーダーらしい人が「これから登るのですか、下りるのですか?」と挨拶をくれる。「いいえ、もう登りました」と応えてから「どなたか、車のキーを見ませんでしたか?」と訊いてみた。すかさず、「拾ってますよ」との返事。「ありがとうございます」と丁重にお礼を述べる。

 そのあと、その話で盛り上がりさらにいろいろ話していると、わたしの住む香芝市の隣町、上牧町や広陵町など市外局番が0745の地域の愛好家で作る「0745の会」のメンバーと分かった。何度も何度もお礼を述べてから、疲れた体をゴマカシながら登山道を進む。スポーツドリンクもなくなり水分補給ができないが、奥駈出合でバナナをかじって残っている元気を出して急斜面を下り始めた。

 急斜面を下りきり、三角木橋の下で清流で口を漱ぎ、顔と手を洗い、清流で濡らしたタオルで身体を拭いてサッパリしてから登山口に向かった。登山口で登山届けにチェックをして、車に乗り込んだ。R309まで下り、川合で自販機のお茶を買って喉を潤して、香芝に向けて車を走らせた。