飲料缶にも環境ホルモン?

最近のスチール缶で、缶の底が白いのがありますよね。



缶飲料業界にいま、重大な環境問題が浮上しています。

それはスチール缶の内側に塗られているエポキシ樹脂系塗料です。

環境ホルモン(内分泌撹乱物質)の疑いがある、とされるビスフェノールAを
合成してエポキシ樹脂系塗料が作られているためです。

「通常の状態ではビスフェノールAが溶け出すことはない」(東洋製罐)

ということですが、アルミ缶と違ってスチール缶は暖める場合があるだけに、
ちょっと心配性の方には敬遠されるのでは無いでしょうか?。

ただでさえ缶飲料はPETボトルに押され、市場が伸び悩んでいる時期だけに、
問題は大きいと思います。

そんななか、製缶最大手の東洋製罐が開発した「タルク缶」が密かに
注目を集めています。

この缶は鋼板にPET(ポリエステル)フィルムを圧着させたもので、底と側面部の接合部がないツーピースの
形状をしており、缶の内部に塗科を塗る工程がありません。

そのため、環境ホルモンを排出する恐れが皆無、というのです。

こんな夢のような缶を実現させたのが、PETフィルムです。

そもそもPET(ポリエステル)は炭素、酸素、水素といった元素のみで構成されており、塩ビのように有害ガスを
発生しないといわれます。

しかもPETフィルムには香りを保持する機能もあります。

実際、タルク缶のシェアは、飲料市場の約14%にすぎませんが、タルク缶市場は95年に比べ、
97年は2,6倍も伸びています。(週間ダイヤモンドより抜粋)

このタルク缶を見分けるのは簡単です。上の写真にあるように缶の底が白いのがそれです。



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